update 2024/11/19


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US-1834 ARIEL / Perspective CD \2850
 初CD化。キーボード、ギター、ドラムスのインスト・トリオが85年に自主リリースした激レアな唯一作。アメリカらしい猛烈な弾き込みの激しいスリリングなサウンドのシンフォニック・ジャズ・ロックとなっており、3人そろって誰もが前へ出ようとするテクニカルさに加えファンタジックなシンセや気取ったエレピなど、タイトルのパースペクティヴを実践するクリアーな構築とプログレッシヴな攻めを繰り返していく。また、ベースを補うヘヴィなムーグの使用が特徴的だ。ハード・エッジではないがラッシュの影響があるのでは。リマスター。
US-1003 BABYLON / Same CD \2500
 78年に自主制作でリリースされ、当時のLPは自主のため音質面で不満が残ったが、リマスター及びリミックスによりその素晴らしい内容が完璧に甦っている。叙情的でかつテクニカルなサウンドはジェネシス・ファン&シンフォ・ファン必聴。
US-1818 BOUNTY / Same CD \2700
 初CD化。77年に録音され、何故かリリースは81年に自主配布されたインストのシンフォニック・ジャズ・ロック作。アメリカらしい展開の速いアップ・テンポの曲調に変拍子を配した構築的アレンジとシンセをメインとするソロでテクニカルに押し切ってしまう。ギターも加わる4人編成だが基本キーボード・トリオだったと思われ、ポリシンセが入るとエマーソンも思わせるがストイックなコンテンポラリーさもあり、キット・ワトキンスに通じるところも。後半のピアノがなかなか聴かせるのでは。本作が1stで後にも作品あり。リマスター。
US-1832 DAVE KERZNER / Heart Land Mines Vol.1 CD \3500
 フィル・コリンズの息子が在籍し注目を集めたジェネシス直系のシンフォ・バンドSOUND OF CONTACTを経て、IN CONTINUUM、MANTRA VEGA、ARC OF LIFE 等、英米で活躍しているキーボーディストDAVE KERZNERと、複数のギターの名手、リズムセクション、ストリングス奏者等ら、多数のゲストを迎えリリースされた2023年新作4th。90年代後半に手痛い失恋の果てに放浪の旅に出た過程で書かれた曲をスタジオ録音し、新たに完成させたアルバム。メロトロンや、アコースティカルなパートも織り込み、彼のハートフルなヴォーカルで詩情豊かに綴る、ジェネシスやフロイドが香る、シンフォニック・ロック作となっている。見開き紙ジャケット仕様。自主盤。
US-1772 DAVID MINASIAN / Random Acts Of Beauty - 2020 Remastered Edition CD \2600
 <リマスター&ボーナス入り> 21世紀のプログレッシヴ・ロック100で大枠掲載されたキャメル・ファン必聴の2010年作。なんといっても本作の代表曲とも言えるオープニング・ナンバーにアンディ・ラティマーがギターとヴォーカルで参加。今回、さらに同曲のアーリー・デモ・ヴァージョンがボーナス収録されており、ラティマーの胸熱ギター・ソロが再び聴ける。他のナンバーも優れており、DAVID MINASIANの多彩なマルチプレイにドラマーや息子のギターも加え、リリカルなアコギやピアノ、管弦を再現したクラシカルなアレンジ、深淵なメロトロン、まるでバーデンスが弾いているようなシンセなど、全編で物悲しくも美しい叙情が滴る本物のキャメル・タイプに仕上がっている。WOOLLY WOLSTENHOLMEファンにもおすすめ!
US-1775 DAVID MINASIAN / The Sound Of Dreams CD \2600
 STEVE HACKETT、ANNIE HASLAM、JUSTIN HAYWARD、BILLY SHERWOODらを迎え録音されたシンフォ・ファン必聴の2020年作。ジェネシス、イエス、ルネッサンスなど、まさに参加メンバーの音楽性が浮き上がるサウンドに前作でのキャメル・テイストも加わり、なんともウォームハートなシンフォニック・ロックを描き出している。深淵なメロトロンや琴線に触れるピアノなど奥ゆかしくかつひたすらドラマチック。70年代の英国シンフォの叙情を総括したような内容と言え、この素晴らしい音楽の魅力にただ聴き惚れていたい、そんな1枚だ。歌メロの良さも格別。スリップケース付き。
US-1577 DAVID SANCIOUS AND TONE / Transformation (The Speed Of Love) CD \2500
 キーボードとギターの二刀流にリズム・セクションを加えたシンフォニック・ジャズ・ロック・トリオの1stと甲乙付け難い76年の2nd。しなるムーグ、リリカルなピアノ、重厚な音の壁を生むハモンドらがテクニカルに密集し畳み掛ける壮絶テンションとヒューマンな感情を湛えた緩やかな叙情性が美しく均等に配され、アコギもマクラフリン張りにフィーチャー。ハイライトはアナログ盤のB面を占めていた18分越えの後半で、目眩くスリリングな展開を見せ、広大な空想世界をイマジネーションあふれるアレンジで描き出している。心拍数アップ! 2014年英国リマスター盤。
US-1828 D'VIRGILIO MORSE & JENNINGS / Sophomore - Limited Edition CD \3200
 <3面開き紙ジャケット仕様・限定盤 / ボーナス・トラック2曲追加> 2023年新作2nd。ニール・モーズが、トランスアトランティックやスポックス・ビアード等に比べて、よりメロウな曲でアルバムを作りたいという発案の元、ビッグ・ビック・トレインのドラマー/ヴォーカリストのニック・ディヴァージリオ、ヘイケンのギタリスト/ヴォーカリストのロス・ジェニングスと共にリリースした連名作の第2弾。イエスやビートルズのような3人のヴォーカル・ハーモニーを活かし、美しいアコギ・アンサンブルや、エレクトリック・ギター、ドラムス、ムーグ、オルガン、パーカッション、グロッケンシュピール、ストリングス等も加え、メロディアスでキャッチーなサウンドの中に、シンフォニック&プログレッシヴなタッチもあり、曲の良さも際立つ。ボーナス・トラック2曲は収録曲の別ヴァージョン。
US-1820 ETHOS / Ardour CD \2700
 完成度の高いアメリカン・シンフォの必聴傑作のひとつ。75年リリースの1st。イエス、クリムゾンの影響を感じさせる名作で、ファンタジックかつ攻撃的に使用されるメロトロンが印象的に残り、テクニカルさと放牧さが織り成す楽曲をグレートアップさせている。後に発掘されるプログレ度を極めたマニアックなバンド群と比べれれば分かりやすいポピュラリティーがあり、全体にとてもメロディックで、メジャー志向のプロデュースもあったのだろうけれど実に幸運に恵まれたバンドだったと思う。若く繊細な感情が美しい。リマスター。
US-1835 ETHOS / Open Up CD \2850
 クリムゾンの狂気のヘヴィさと無垢な叙情が交差しスタートする77年リリースの2nd。メロトロンなどシンフォニック度はさほど変わらず、加えてよりテクニカルでマニアックなスタイルへ持っていっている。QUILL、PENTWATER、CATHEDRAL、BABYLONらがこの年代に完成させていたアメリカ独自のプログレッシヴ・ロックだ。ジャケットのせいなのか1stの「Ardour」と比べると何故か人気が無いようだが、演奏、オリジナリティーで取るなら本作だろう。これをよく当時のメジャーが出したな、と思うほど一直線。ダークで硬派だ。リマスター。
US-1839 FLIGHT / Same CD \2980
 初CD化。アメリカらしいバカテク・シンフォを繰り広げる技巧集団の75年作。ウェイクマン級のキーボードとトランペットをメインに目まぐるしくリズムが畳み掛け複雑に変化するプログレッシヴなインストにメロウなヴォーカルを融合させ、弾き倒しのギターやメロトロンっぽい音も配し、メジャー・リリースだったことが窺えるテクニカルな緻密さに華やかな光が当たるサウンドを構築。猛烈タム回しなど持続性も圧巻。ラストではELP風のノリも見せ、全編聴き応えのある力作となっている。待たれていたCD化と言えるだろう。リマスター。
US-1836 FRANK PISANI / Sky CD \2850
 初CD化。シンガーが77年にマイナー・レーベルからリリースした作品で、まさかこのジャケットからと誰しもが想像出来ないオルガンやメロトロンが1曲目から噴き出す。シャウトなヴォーカルにハードなギターと基本アメリカン・ハードなのだが、マイケル・クアトロのアルバムのようにウェイクマン張りのハモンドが弾き倒されるインストがあったり、ピアノがジャージィなナンバーやシンセが背景でイリュージョンを醸し出すバラードなどアメリカの知られざるレア物の奥の深さは計り知れない。バンド編成だがクレジット無し。リマスター。
US-1410 GLASS HAMMER / Culture Of Ascent CD \2500
 イエスのこわれもの収録の「南の空」のカヴァーで幕を開ける07年作。ジョン・アンダーソンが2曲で参加。以前の彼らのサウンドに、このデータを加えて音を想像し入っていくとやや様子が違い、メロトロンとヴァイオリン&ヴィオラ&チェロが全編で効いた、弦オケ+シンフォニック・バンドと言ったダークな優美さとファンタジーに呑み込まれていく。2枚組だった前作のディスク2での夢見を拡張したような、とも言えるが、本作の奥深いスペクタクルはハリウッド級で、ハートのあるドラマが押し寄せてくる。女性ヴォーカルのパートも多く、バンド史上、最も叙情的でシンフォニック&クラシカルな内容。3曲目はまるで「究極」の未発曲のよう。感動的なラストもたまりません。
US-1430 GLASS HAMMER / If CD \2200
 再びメンバー・チェンジし、イエス直系のシンフォニック・ロック・スタイルへ回帰した2010年作。ジョン・アンダーソン似のヴォーカリストを得て、彼らが最も得意とするキーボード群を構築させ、ギターをメロディックに絡めた王道のサウンドを聴かせる。メロトロン系のヴィンテージ感や、シンセの多彩な音色には円熟すら感じられ、旋律の良さが光り、前半はコンパクトながらも後半は24分越えで圧倒するなど作曲の力の入り具合も十分。アメリカン・シンフォならではの密度と、でも濁らない透明感のあるスケール。何か若返ったような張りが美しい。イエス系ファンはぜひ。
US-1460 GLASS HAMMER / Cor Cordium CD \2200
 ジョン・アンダーソン似のヴォーカルをフィーチャーし、イエス系へ回帰した前作と同じメンバーで録音された2011年作。作曲面の引き出しが豊かになって、アコースティックなパートを生かすなどヴォーカル・メロが際立っており、また、ギターはハウ・スタイルに加えホールズワースを思わせるジャージィさも持ち込んでおり、今までにないアクセントを導き出している。4曲目後半から18分越えの5曲目あたりはアメリカン・ファンタジーの最良の部分と言え、数百キロ先まで見えるような澄んだ叙情を描いている。ストーリー性を持たせたラストも力作だ。
US-1563 GLASS HAMMER / Ode To Echo CD \2500
 カンサスのDAVID RAGSDALEやマジェンタのROB REEDをゲストに迎え、さらに女性も含め歴代のヴォーカリスト5人をフィーチャーし制作された2014年作。壮大なイエス色を残しつつ、ジェントル・ジャイアント色でスキを埋め、さらにヘヴィさを加味したような新たな可能性を見せており、JON DAVISON加入以降、特に前作のPERILOUSで頂点に上り詰めた彼らならではの挑戦が繰り広げられている。メロトロンのダークな使い方や、変則フレーズの多いオルガン、物悲しいピアノ、脱ハウ的なギターなど後半の曲ではANGLAGARDにも似たサウンドも聴かせ、北欧のバンドかと思わせるストイックに凝縮された終盤も驚きだ。
US-1615 GLASS HAMMER / The Breaking Of The World CD \2500
 イエス参加で注目を浴びたJON DAVISONが抜け、SALEM HILLのヴォーカリストと女性ヴォーカリストが出戻り、男女ヴォーカル体制で制作された2015年作。以前からのイエス調を堅持し、ジェントル・ジャイアントでアクセントを付けたようなサウンドは健在だが、JON DAVISONをフィーチャーしていたがゆえのスタイルと意識を一旦リセットし、本来の型にはまらないアドヴェンチャー精神あふれるアメリカン・シンフォにもなっており、聴いていて時めきの新鮮さを感じる内容となっている。ゲストでTHE SAMURAI OF PROGのメンバーがヴァイオリンとフルートで好演。
US-1673 GLASS HAMMER / Valkyrie CD \2500
 メンバーを5人に固定しバンドの結束を高めた2016年作。イエスやジェネシス色に加え、近年作では鳴りを潜めていたオルガンのエマーソン色が復活しており、また、男女ヴォーカルではあるものの、女性が歌うパートも多く、結果、特に後半は今の他のシンフォ・バンドには無いカラーを見せる。12弦やピアノをフィーチャーした終盤2曲の叙情性も格別で、透き通った哀愁が心に染み入る。エンディングのドラマチックな展開は英国のIONAにも似た雰囲気を持っており、この曲だけ聴くとGLASS HAMMERだとは、まったく分からない感動的な新境地が待っている。
US-1692 GLASS HAMMER / Untold Tales CD \2500
 25周年記念のスペシャル・リリースとなった2017年作。93年〜17年の当時録音されていた未発スタジオ&レア・トラック、カヴァー2曲、一部手を加えた新録、さらに最新の未発ライヴからも1曲を加えた計13曲約72分の収録。バンドのオール・タイムからの選曲ながら一貫した音楽性のシンフォニックな未発コンピレーションとなっている。コア・メンバーを中心に、イエスに参加したヴォーカリスト、ジョン・デイヴィソンをフィーチャーした曲も含むなど、参加メンバーもまたバンド史を彩っている。ある意味、ファンクラブ・エディション的な内容で深く濃い。
US-1712 GLASS HAMMER / Chronomonaut CD \2500
 2018年作。2年振りのスタジオ作で2000年にリリースされたCHRONOMETREEの続編となっている。架空の若いプログレ・ファンだったトムが大人になった想定にて、70年代のプログレシッヴ・ロックをリスペクト。DISCIPLINEらからゲスト・ヴォーカル&プレイヤーを迎え、本作ではトランペットやトロンボーンなどホーン・セクションが加わっており、これが良い新境地となりサウンドの幅が広がっている。ELPとイエスの合体という感じだったCHRONOMETREEと比べ、ジェネシスやジェントル・ジャイアント色も。そして、いつもながらラスト・ナンバーが感動的。70分越えの力作。デジパック。
US-1793 GLASS HAMMER / Skallagrim - Into The Breach CD \2500
 オリジナル・ファンタジーで展開される2021年作。ニューフェイスの女性ヴォーカリストをフィーチャーし、ヘヴィなサウンドで聴かせる新たなバンドキャラを生み出しているのが驚きだ。2人のリード・ギタリストも加え、英国ハード調から凝ったギターアンサンブルまで、時にクリムゾンも思わせ、ぶ厚い音像を抜けキーボードによるクラシカルな引きを見せる対比やシーケンサー風のスペーシィな幽玄さなど明らかに作風を変えている新味があり、それでもエマーソン張りにハモンドが斬り込んで弾き倒されるあたり彼らの伝統は息づいている。幻想的なダークさに美しい女性ヴォーカル、メロウな儚さが生まれ、その映えがいい。70分越の力作。デジパック。
US-1810 GLASS HAMMER / Skallagrim - At The Gate CD \2700
 荘厳なパイプ・オルガンが響きイエス色全開でドラマチックにスタートする2022年作。ファンタジックな華々しさにハードでカッコいいオルガンの弾き倒しやヘヴィなギターを上手くミックスさせ、また前2作で見せたシーケンサー風のプログラミングの融合など20年作のDREAMING CITYから始まった新たなバンドキャラの3部作の最終編として、決着を付ける堂々の内容となっている。耽美で物悲しいピアノと女性ヴォーカルで幽玄に聴かせる8曲目からラストの9曲目への流れは白眉の出来で、再びパイプ・オルガンに導かれ、アコギやメロトロンの調べが幻想的に加わり、甘美なギターのハモリやオペラチックなコーラスなど、それまでのダークな作風に一気に眩い光を与え、感動的に解放していく。久々にJON DAVISONがゲスト参加。デジパック。
US-1829 GLASS HAMMER / Arise CD \2980
 3部作を経て新たな方向性を見せる挑戦的な刺激に満ちる2023年作。銀河の隠された驚異を明らかにするためのアンドロイドの探検探求の旅を描いたコンセプト作で、宇宙がテーマとは言え、いわゆるスペース・ロックとはまったくの別物で、全編で女性ヴォーカルをフィーチャーし、期待と不安が入り混じるサスペンシーな様相が彼らのシンフォニック・ロックと融合した過去に無いプログレッシヴなサウンドを作り上げている。サイケデリックな視覚要素を織り交ぜつつ、キーボードやギターをスリリングに絡めたヘヴィでハードな作風にて、特に終盤、エッジの効いたベースとリズム上に、メロトロン、シンセ、オルガンが壮大な熱いうねりを生み出していく様はプログレを半世紀聴き続けて来たファンも釘付けにすること間違いなし。まさにビッグバン。デジパック。
US-1513 HAPPY THE MAN / Same CD \2500
 英国リマスター2012年盤。後にキャメルに参加するキット・ワトキンスが在籍したシンフォニック・ジャズ・ロック・バンドの77年リリースの1st。テクニカルなキーボードとギターをフィーチャーし、スリリングなアンサンブルで聴かせるが、技巧一辺倒ではなく、多彩な音色により夢想に広がる幻想感が限りなく美しい。ジェントル・ジャイアントの影響を感じさせるもPFMがそうであったように、彼らも独自に消化しており、フルートやヴォーカルも織り交ぜ、フレキシブルな完成を見せている。緊迫感は次作より上だ。
US-1514 HAPPY THE MAN / Crafty Hands CD \2500
 英国リマスター2012年盤。ドラマーをチェンジし78年にリリースされた2nd。後にキャメルに参加するキット・ワトキンスが在籍したシンフォニック・ジャズ・ロック・バンドで、1曲目のカッコ良さから本作を代表作とする向きも多いが、ドラマーのタイプの違いが2作を分けており、全体の整合感で取るなら本作、PFM張りのインスト&インプロで取るなら前作だろう。どちらにしても透明感あふれるクリアーなサウンド、ダイナミックかつテクニカルさは甲乙付け難い。童話をモチーフにしたトータル・アルバム。
US-1416 HOWEVER / Sudden Dusk CD \2200
 2010年リマスター盤。アメリカからしか出てこないプログレッシヴ・センスを持ったバンドの81年リリースの1st。ハッピー・ザ・マン、ジェントル・ジャイアント、カンタベリーらをミックスしたテクニカルで美しいシンフォニック・ロックは今聴いても新鮮。管楽器がもたらす厚み、唸りを上げるギター、隙間を縫うように駆け巡るキーボード、引きの部分のアコギ、クラリネット、リコーダーらによるチェンバー色など多彩で、さらに評価が高まるはず。92年にCD化された際にチェロの追加録音と収録曲の半数がリミックスされており、そのテイクが本盤でも採用されている。
US-1812 IZZ / I Move - 20th Anniversary 2CD Edition 2CD \3200
 デビュー作から早くも新境地を見い出した02年作2ndの20周年を記念しての2022年リマスターをディスク1に、当時の未発表曲、ライヴ、別ヴァージョン&別ミックス、2022年新録によるアコースティック・ヴァージョンなど全初出の計18曲70分を越える未発表ボーナスをディスク2に収録。型をやぶった力作と言え、4曲目あたりから、この作品に隠されている凄さが徐々に見えてくる。そして、7曲目からその本性を剥き出しにし、非常にクリエイティヴなシンフォ・プログレを展開。意表をつく技巧的な曲構成、甘くメロディアスなヴォーカル、繊細な装飾と大胆なノリ、クラシカルな切り込み、など曲の中に様々な組み合わせがあって、創造性にあふれている。14曲目はさながら全盛期のイエスのようなアイデアに満ちている。さらにリマスターにより新しい命と力が与えられた。3面開きデジパック。
US-1235 IZZ / My River Flows CD \2500
 05年作。親しみやすいメロディーと複雑なアンサンブルの組み合わせはさらに進化し、さらりと聴くとスポックス・ビアードに接近した印象を受けるが、このバンド特有のどこか英国風のラインと湧き出る曲作りのアイデアが個性となり、無敵の傑作となった。びっくりするほどの素材の多さ、それらを新鮮なまま仕上げていくバンド全員のセンス、そつなくスリリングな演奏、鮮やかな切り返し、全編に満ちるクリエイティヴな強固たる意識、ふと懐かしさを感じさせるクラシックなプログレ風味、それらを統一させるファンタスティックなスタジオ・ワーク、これはもうかつてイエスやジェネシスが到達した創造の域へ踏み込んでいるのでは。
US-1840 IZZ / Collapse The Wave CD \3600
 彼ら流を緻密に貫く必聴シンフォとなった2024年作。複雑なリズムと複雑なハーモニーを融合させて、説得力があり変革的な物語を作り上げたとバンドが語っているように、男女ヴォーカルを配し、最もメロディアスで、最もテクニカルなシンフォニック・ロック作となった。これでもかと埋め込まれた変拍子は何々風ではなく、飛び交うシンセやギターもアレンジの探求を繰り返し生まれたインパクトがあり、かつピアノやアコギの普遍的な魅力、染み入る美声の女性ヴォーカル、涼し気なストリングス等、これまたバンドが語るところの従来の認識に挑戦し、リスナーを伝統的なロックの境界を超えて誘うサウンドが詰め込まれている。オープニングからラストまでまったくスキがない超力作。デジパック自主盤。
US-1821 JACK HAMMOND / Open The Doors CD \2700
 初CD化。80年に自主リリースされたギタリストによるジャズ・ロック作。テクニックを誇るドラマーに支えられての硬派な作品で、2曲目の構築的プレイやクラシカルなナイロン・ギターでバッハを聴かせる3曲目などスティーヴ・ハウあたりも思わせる。後半、ブルージィな展開も見せるが、そこからテンポアップさせ、弾き倒しモードでハードに迫るアグレッシヴさがあり、強固なリズム・セクションと共にアコギも加え変拍子で雪崩の如く追い込む様はプログレッシヴ。本作が1stで82年に2ndをリリースしている。リマスター。
US-1521 LEVIATHAN / Same CD \2500
 メロトロンで有名な74年作。6人のメンバーの中にメロトロン専属プレイヤーがおり、オープニングから幽幻に鳴り出し、当時はクリムゾン級なんて言われたが、基本的にはツェッペリンの影響を感じさせるソリッドでねばっこいハード・ロックで構築された、アメリカ特有のスタイルだ。ただ、ムーディー・ブルースのような夢想的なナンバーや、ハモンドが変拍子の上で炸裂する明らかにプログレッシヴなナンバーがあるなど、レアな唯一作ながらも今も語り継がれる内容には違いない。同年のシングルからボーナス2曲入りで、こちらでもメロトロンが使用されている。2012年盤。
US-1655 MACARTHUR / Same CD \2800
 初CD化。世界のトップレアの1枚がマスター・クオリティで正規再発された。79年に200枚のみプライヴェート・プレスされたアメリカン・シンフォのコレクターズ・アイテムで、炸裂する圧倒的なギターとシンセやオルガンなどプログレッシヴなキーボードがサウンドを主導し、ハイトーン・ヴォーカルをフィーチャーしながらスピーディなドラムスで押しまくる聴き応えのある内容だ。ハードな反面、クラシカルなナイロン・ギターやアコギの叙情などアクセントもあり、また、組曲を主体とした後半のウェイクマンのような華麗なピアノやムーグも唸らせる力作だ。
US-1600 MAC ARTHUR / II CD \2700
 初CD化。目まぐるしく、けたたましく幕を開けるメガレア・シンフォ82年作。自主リリースならではの70年代後半から82年の曲が収録されており、中心人物のベン・マッカーサーのハイトーン・ヴォーカルをフィーチャーしたナンバーと、切り裂くテクニカルなギターや所狭しと駆け回るキーボードがシンフォニック・ジャズ・ロックを畳み掛けるインスト・ナンバーに分かれており、前者も十分にプログレッシヴだが、スピーディなドラムスと共にこれでもかとフレーズを繰り出す後者はアメリカン・シンフォの醍醐味そのもの。その後、プログレ・シーンからは遠ざかってしまったが、ビル・ヘフェルフィンガーのマルチプレイが圧巻だ。なお、バンドは現在再結成されており、ニュー・アルバムを模索中。
US-1254 MIRTHRANDIR / For You The Old Woman CD \2500
 ADVENTのギタリストらを加え再結成し、06年のプログレ・イヴェントROSFESTに出演した彼らの76年オリジナル作。(LPとはジャケ違う) イエス、ジェントル・ジャイアントらを通過し、アメリカらしいテクニカルなヘヴィ・シンフォ色を強固に打ち出した単発物の必聴作。ドラマーを始め全員が上手く一丸となったサウンドはかなり強力でプレイしたとたん直撃を開始。プログレ然としたレスリー・ハモンド、スクワィアのようなアクセントを取るベース、ポイントとなるトランペット、ヴォーカル、コーラスなど、どっから聴いてもプログレで密度と完成度は群を抜く。
US-1843 MYTH OF LOGIC / Light At The End CD \3800
 70年代の英国プログレから影響を受け、ジェネシス、ELP、イエスをリスペクトし、かつマニアックに聴かせる2024年作。もはや孤高の存在となりつつ本作ではUKの影響も感じさせ、プログレッシヴなオルガン、ジョブソン風の強靭なムーグ系、クラシックの素養を感じさせる華麗なピアノらキーボードとメロウで翳りのあるヴォーカルを、芯のあるベースと共に変拍子に乗せ展開する手応えのある内容だ。CS-80を彷彿させる重厚なストリングスの鳴りも良く、メロディアスなギターも織り交ぜ、クリアーさを感じさせつつ影を潜ませた独特のカラーが支配。アメリカらしからぬストイックさにはヨーロッパの香りが立つ。ロマンチックに溶けていくラストまで、プログレ愛が満ちた1枚。デジパック自主盤CDR。
US-1830 PATTERN - SEEKING ANIMALS / Spooky Action At A Distance - Limited Digipack Edition 2CD \3800
 <ボーナスCD付2枚組・3面開きデジパック仕様/限定盤> スポックス・ビアードのソングライター&プロデューサーとして長年に渡り貢献してきたJOHN BOEGEHOLDが率いるシンフォ・バンドの2023年新作4th。新旧のスポックス・ビアードのメンバー、TED LEONARD (ヴォーカル&ギター)、DAVE MEROS(ベース)、JIMMY KEEGAN (ドラムス)らによる4人編成のバンド。キャッチーかつ構築的なサウンドを聴かせ、シンセ、ピアノ、オルガン、メロトロンをフィーチャーし、エモーショナルかつ堅実なギターと共にソリッドかつドラマチックに迫る。フルートや生のストリングスを加えたバラードも美しく、あくまでもプログレを軸にしながらも様々な要素を取り入れる事で、スポビとは違ったアプローチを見せる力作。イエスを思わせるところも。ボーナスCD(32分収録)には、スタジオ録音1曲と、2022年10月のプログフェス「ProgStock」からライヴ音源3曲を収録。
US-1765 PAVLOV'S DOG / Pampered Menial CD \2500
 75年リリースの1stアルバム。メロトロン、リリカルなピアノ、フルート、スリリングかつクラシカルな趣のあるヴァイオリン、ヴィオラ等のアコースティック・アンサンブルと、よく泣くギター、悲哀に満ちたヴォーカルをフィーチャーし、終始メロディアスで、哀愁を帯びたサウンドのシンフォ・プログレ。ドラマ性、テクニカルな演奏、キャッチーさが一体となった独自のスタイルで聴かせる名作。2013年リマスター&英国盤。
US-1476 PAVLOV'S DOG / At The Sound Of The Bell CD \2800
 09年デジタル・リマスター盤。ボーナス・トラック3曲追加収録。ビル・ブラッフォードや、アンディ・マッケイのサックス等をゲストでフィーチャーしたことでもよく知られ、若干のメンバー・チェンジを経てリリースされた76年の2nd。前作から受け継がれた独特の黄昏れた哀愁と、テクニカルな演奏、ストリングス・オーケストラとメロトロンの絶妙なハーモニー、天使のような可愛らしい子供のコーラス、ヴァイオリン・ソロなどを導入し、キャッチーな曲からラストのようなドラマチックな曲まで、多彩なアレンジで聴かせる。1stと甲乙付け難い名作。ボーナス・トラックは76年&07年の未発表ライヴ音源。デジパック仕様。
US-1844 PAVLOV'S DOG / Essential Recordings 1974-2018 5CD BOX \11000
 <50周年記念ボックス> 今年で50周年を迎え、記念ツアーや新作リリースの予定もある彼らの、デビュー・アルバムから2018年までの5枚のスタジオ作を収録したボックス。メロトロン・ファン必聴アイテムとしても知られるシンフォ・バンドで、名盤1stは、メロトロン、リリカルなピアノ、フルート、クラシカルな趣のあるヴァイオリン、ヴィオラ等のアンサンブルと、よく泣くギター、悲哀に満ちたヴォーカルをフィーチャーし、哀愁を帯びたドラマ性、テクニカルな演奏が一体となった独自のスタイルで聴かせる。2ndは、ビル・ブルーフォードや、アンディ・マッケイのサックス等をゲストでフィーチャーしたことでも知られ、ストリングスとメロトロンの絶妙なハーモニー、ラストのようなドラマチックな曲まで、多彩なアレンジで聴かせる1stと甲乙付け難い名作。CD3は、ヴォーカリストとキーボーディスト以外のメンバー・チェンジを経て90年に突如リリースした4作目。キャッチーなノリの当時のヒット路線そのものと言えるサウンド。ボーナス8曲は1990/2005/2006年のライヴ音源。CD4は、77年に録音されお蔵入りになっていた幻の3rdアルバム。2ndの延長上にあるメロディアスなサウンドで、アレンジで聴かせる1stに比べるとよりストレートな印象を受けるが、特にファンタジック香る8曲目などは美しく叙情的。ボーナス8曲は2011/2012年のライヴ音源と別ヴァージョン。CD5は、2018年作で、まさにファンの期待を裏切らない出来。情感豊かなヴァイオリンを全編にフィーチャーし、一度聴いたら忘れないあのスタイルで聴かせるデヴィッド・サーカンプの悲哀を帯びながらも温かみを感じさせるヴォーカルで織り成す、哀愁と叙情で聴かせる感動の円熟作。2024年リマスター盤。各紙ジャケット収納。
CD1:PAMPERED MENIAL (1974)
CD2:AT THE SOUND OF THE BELL (1976)
CD3:LOST IN AMERICA (1990) +8 LIVE BONUS
CD4:HAS ANYONE HERE SEEN SIGFRIED?(1977) +8 BONUS
CD5:PRODIGAL DREAMER (2018)
US-1039 PENTWATER / Out Of The Abyss CD \2500
 78年にリリースされたレアLPが知られてきた彼だが、本CDはそれ以前の73年〜76年の未発表音源。ハモンドをメインにした攻撃的なパートと、ヴァイオリン、フルートをフィーチャーした叙情パートが素晴らしい。全体に湿った感じのヨーロッパ的な翳りがある。
US-1455 POLYPHONY / Without Introduction CD \2500
 エマーソンを思わせるハモンドが駆け回る71年リリースの単発作。ギターとパーカッションも加えた5人編成で、屈折した変拍子を織り込み攻撃的なヘヴィ・プログレを畳み掛ける。E.L.&P.に触発されているのは明らかだが、タルカスと同年の作品だと思うと、オープニングの長い曲などかなり凝っていて独自性を構築。キーボードはハモンド主体だがシンセも入り、メロディアスなヴォーカルやコーラスもポイントで、暗く、混沌とした美がヴィンテージへ誘う。避けては通れない1枚。
US-1045 SIGMUND SNOPEK III / Virginia Woolf CD \2500
 72年にリリースされたメロトロン、ヴァイオリン入りのシンフォニック・プログレ・トータル作品。アメリカン・シンフォニックのレア物としても知られてきた1枚。9曲目(73年)と10曲目(94年)の2曲がボーナスとして追加収録されている。
US-1842 SONUS UMBRA / Whiteout CD \3800
 ヘヴィで翳りの深い構築で支配される中南米特有のシンフォを聴かせる2024年作。元はメキシコで結成された彼ら。現在はオリジナル・メンバーのベーシストを残すのみで、シカゴを拠点にフレキシブルな編成にて活動。ジョン・ウェットンやスクワイア張りのベースを始め、自在にスタイルを変えるプログレッシヴなギター、クラシカルで耽美なピアノ、ウェイクマン風のテクニカルなシンセ、ワイルドなハモンド、幽幻なメロトロンら光と影を巧妙に描き出すキーボードらゲストも含め10人以上のメンバーで織り成すバンド初のインスト作となっており、嘘は常に真実より一歩先にあるといった精神的なホワイトアウトをコンセプトにしたポリティカルなトータル・アルバムとなっている。デジパック。
US-1826 T.A.P / Paradigms CD \2800
 もし、ロバート・フリップが今のシンフォ・バンドとコラボしたなら、といった感じのアメリカのクリムゾン・リスペクト系のメンバーが集まったプロジェクト・バンドによる2023年作。HERD OF INSTINCT、DJAM KARETらのリーダー格によるもので、バンドとサウンドスケープなアンビエントを幻想的にミックスさせ、サスティーンを自在に操る哀愁のロング・トーンのギターをメインにメロトロンやハモンドやムーグなどヴィンテージ・キーボードも眩惑的に配し、フルートなどアコースティック楽器も加え、21世紀プログならではのコンテンポなシンフォをハイセンスで展開していく。ジャズ・ロック色もあり、ジャケットからは伝わりにくいが今までにない論法が映し出された力作と言えるのでは。ボーナス1曲入り。デジパック。
US-1369 TONY SPADA / Balance Of Power CD \2500
 見開き紙ジャケット&リマスター09年盤。ホールディング・パターンのギタリストが93年にバンドでリリースしたシンフォ作。スペクトラル・モーニングス、ディフェクター期のハケット・サウンドを捉えており、本作のリリース後を見渡してもここまで迫った作品はあまり記憶に無い。ガラス細工を感じさせるギター・トーン、包み隠さないハートフルさ、淡くも薄くならないキーボード、シンプルながらも力強いリズム、ロマンチックなナイロン・ギター、意表をつく攻撃性などなど類似値はかなりのものだ。ラストのみヴォーカル入り。今聴いても美しい新鮮さがある。
US-1833 THE TWENTY COMMITTEE / The Cycle Undone CD \3300
 アニー・ハズラムが1曲ゲスト参加しているシンフォ・バンドの2023年作。甘美なメロウさから早回しジェントル・ジャイアントのようなテクニカルなサウンドまで自在に変化し、時にフォーカスも思わせるクラシカルさを見せ、ヨーロッパ然とした泣きも聴かせる本格派だ。近年ルネッサンスに参加しているキーボーディスト(&ヴォーカル)を中心に結成され、ジェネシスやイエスなど彼がリスペクトするクラシック・プログレを21世紀フォームへアップグレードしつつ、ギターハーモニーなどアナログ感を残し、鮮烈なシンセを交え、シンフォニックな中にジャージィな弾き込みを配している。アニー・ハズラムをフィーチャーした曲では流麗な美旋律ピアノとオルガンにアコギなどルネッサンスを意識した曲想となっており、哀愁が幻想と共に溶け込んでいく。LARRY FASTによるマスタリング。デジパック自主盤。
US-1346 VAIL / Time Tales CD \2500
 しばらく廃盤だったアメリカン・シンフォの必聴作が08年リマスターで出直した。83年に録音され、88年に鳴物入でリリースされたもの。当時はレーベル名と取り違えSYSTEMとバンド名を誤報。またその後にREALM名義で作品をリリースしているので、現在のアーティスト意向はREALM。だけどここはキーボーディストのSTEVE VAILのバンド、VAILで決着したい。ジョン・アンダーソン系のヴォーカルをフィーチャーし、リック・ウェイクマンとスイスのアイランドが組んだような鍵盤王国で、リズム・セクションと一体となったその目まぐるしさは終始圧巻。透明感をかき消すダークさが独特。
US-1409 VICTOR PERAINO'S KINGDOM COME / No Man's Land CD \2500
 リマスター&ボーナス入りイタリア盤。個人的に本作は音がイタリアン・ロックだと思っているので、このプレスが合う。原盤はたった100枚のプレスだったと言われる激レア物。英国でアーサー・ブラウンズ・キングダム・カムに参加していたキーボーディストがアメリカで75年に自主制作したモンスター・プログレ作。メロトロンを大胆に導入し、ブリティッシュとイタリアが合体したようなヘヴィ・シンフォを繰り広げる。ハモンド、ムーグ、そして噛み付くようなフルートもハードに唸る強力なサウンド。3曲目あたりの過激さと劇的展開はビリエットを越えている!? ボーナスはこちらも激レアEP、WE'RE NEXTから4曲入りで、あのFIREもやっている。プログレ・ファン必聴作。
US-1689 WHITE WING / Same CD \2500
 初CD化。哀愁を帯びたメロトロンが深遠に響くハード・シンフォの76年作。2枚のアルバムを残したハード・プログレ・バンドのASIAの前身としても知られる。パープルから切り取ったようなリフが少し見られるものの、ピアノやオルガンのカッコいいソロなど全盛期を迎えたアメリカン・プログレッシヴの影響をもろに受けており、キャッチーな曲調や、メロトロンの為に作られたようなバラードが同等に並んでいる。スマートな為、印象としてはハード色は薄く感じ、切々とした身に染みるメロディアスなヴォーカルが耳に残る内容となっている。メンバー自身によるリマスターにて。
US-1172 YEZDA URFA / Boris CD \2500
 廃盤コレクター達が夜な夜な夢に見、ある人は取り付かれたようにうなされ続けた超激レア・アイテムが遂に再発。八方破れの展開と曲調を見せるウルトラC・シンフォ75年作。余裕の出だしのあとは、もう止まらない止められない。まさに怒涛。その波間にアコ・ギやリコーダー、フルート、歌メロが心地よくメローに響く。終わったかと思えばまだ終わらないしつこさ。76年のボーナスが1曲入っていて、これがまたイエスとジェントルがこんがらがって赤茶けたサンダーマウンテンから打ち上げられたような凄さ。というか、はちゃめちゃさ。当時メジャーにテープを売り込んだあと、ことごとく断られた手紙の一覧など皮肉たっぷりなブックレットもバンドの味が出ている。
US-1055 YEZDA URFA / Sacred Baboon CD \2500
 76年の録音。BORISのリメイク・アルバムとも言えるが、2曲はこの作品のみの収録で、BORISのメジャーへのプロモーションの失敗(メジャーへはアク強すぎ!)の後、なんとかローカル・レーベルとレコード・リリースの契約を結び本作を新たにレコーディング。コーラス・ワーク、変拍子、リコーダー等にジェントル・ジャイアントの影響が見られるが、よりソリッドになり、アメリカ式に畳み掛け、何か邪悪で暗い翳りがあるものへ仕立てた。なので、BORISとは様相が違い、新たな作品と解釈したい。ただ、契約を結んだレーベルも運営難となり、実際には89年にLPで初リリース。イエス・ファンへも絶対のおすすめ。
US-1331 ZOLDAR & CLARK / Same (The Ghost Of Way) CD \2500
 ARCANGELの前身とも言えるJASPER WRATHが録音していた音源をZOLDAR&CLARKのフェイク名義で77年に半ブート的にリリースされた、いわく付きのシンフォニック・ロック作品。本リリースが初オフィシャルとなり、さらにJASPER WRATHのレア曲やLP未収シングル、CANNATAで収録されたテイクも加えたコンプリート盤。正統派でありながらマニアックさも十分で、イエスから影響されたメロトロン入りのテクニカルなサウンドを軸に、リリカルなピアノやフルートも交え、ハートフルなヴォーカルで印象付けている。当時きちんと出ていれば、スターキャッスルぐらいの知名度になったと思う。アイテムはレア物だが、完全なプロレベルの必聴内容でトップ・クラス! CANNATAのレーベルからリマスター&デジパックにて。
US-1447D V.A. / PROGFEST '95 - Day Two DVD(NTSC) \2500
 2011年初DVD化。2日間に渡って行われた95年のプログフェストでのライヴ。2日目の収録は、SPOCK'S BEARD (1曲)、LANDBERK (3曲)、DEUS EX MACHINA (4曲)の3バンド。改めて見て、アメリカで体験した衝撃が鮮明に甦った。ステージ上にはメロトロンなどヴィンテージ・キーボードがバンドの為に手抜き無く用意され、メキシコ、ブラジル、アルゼンチン、ヨーロッパからもファンが集まり、みんなが熱狂していた。1stCDを出したばかりのSPOCK'S BEARDの演奏の上手さ、ローソクを立てての暗いステージングでのLANDBERK、AREAとPFMが合体したようなDEUS EX MACHINA。特にDEUS EX MACHINAはストリングス・カルテットを同行させており、バンドと一体となったテンションは95年の最大の見所であった。唖然、呆然。超絶を超えた超絶である。彼らの全盛期がどれだけ凄いのか、ぜひ見て頂きたい、プログレ・ファン超必見DVD! 最後に、これがプロのイベンターではなく同志によって企画運営され、ネットもまだそんなに普及していなかった時代に、これだけのファンを世中から集め、後の各地のプログレフェスへ広がっていったことを付け加えておきたい。

〓[CANADIAN PROG]〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓
US-3266 BREGENT / Partir Pour Ailleurs CD \2800
 <ラスト・ストック品> ケベックの名盤が一挙再入荷。プログレの全ての要素がそろった必聴傑作。オペラチックな混声コーラスを時に幽玄に時にマグマチックにフィーチャーし、アレアにも対抗できる超攻撃型ジャズ・ロックから、キーボードを満載した構築型シンフォニック・ロック、ケベックならではの叙情美がドラマを見ているような組み立てで現れる。アコースティックなパートでも緊張感は緩まず、スリルとサスペンスに手に汗を握る。79年2nd。ボーナスは77年のライヴで、壮大なコンセプトのスタジオ作から実体のあるバンドでの強力な演奏力に再び引き込まれる。07年リマスター盤&7曲ボーナス入り。
US-3267 CONTRACTION / Same CD \2800
 <ラスト・ストック品> ケベックの名盤が一挙再入荷。72年リリースの1st。透明感のある叙情性が放つ香りは同郷のSEGUINを思わせ、それを軽やかなジャズ・ロックに乗せ、ドリーミーにまどろんだ美声女性ヴォーカル(仏語) をメインに聴かせる。そのメロディアスで淡い色彩と雰囲気は、音の傾向は違うが、OPUS 5など他のケベックのバンドと共通したもの。アルバム終盤ではよりジャズ・ロック志向になるが、女性ヴォーカリスト、CHRISTIANEが振り撒く資質がファンタスティックに抜き出ていて作品を決定付けている。隠れた名作。
US-3268 CONTRACTION / La Bourse Ou La Vie CD \2800
 <ラスト・ストック品> ケベックの名盤が一挙再入荷。さらに演奏が構築化された74年リリースの2nd。クリムゾンの影響を感じさせるギタリストがもたらした攻撃的なプログレッシヴ・ロック性がジャズ・ロックとインテリジェンスに同化し、テクニカルでエネルギッシュなサウンドへ進化を遂げている。ここでも、美声の女性ヴォーカリスト、CHRISTIANEが情感豊かに歌う。が、よりアンサンブルと一体化したコーラス・ワークやリズムの屈折性など、当時のフレンチ・ジャズ・ロックの流れに乗った感じだ。甲乙付け難い2枚。
US-3006 ET CETERA / Same CD \2500
 76年にリリースされた唯一作。ケベック出身の女性ヴォーカリストを含むジェントル・ジャイアント影響下のグループ。ジェントル・ジャイアント・タイプでは最右翼で、フルートやチェロ等もフィーチャーし、リズムがコロコロ変化する緻密なアンサンブルに、カナダ特有のクールな色彩も美しい。ジェントル・ジャイアント・ファンは絶対の必聴盤。お見事! フランス語。
US-3265 FIORI-SEGUIN / Deux Cents Nuits A L'Heure XL CD \2800
 <40周年記念盤 / 限定スリップケース付き> 長らく廃盤だったケベックの隠れた名盤が再発! HARMONIUMのギタリスト&ヴォーカリストのSERGE FIORIと、SEGUINのRICHARD SEGUINの2人が組んで、バンド解散後の78年に残した唯一作。フルート&サックスやキーボーディストらHARMONIUMのメンバーがバックを務め、12弦ギター、シンセ、オルガン、ピアノ等の優美なアンサンブルと、柔らかくも情感を秘めたフランス語のヴォーカルで綴られる。ケベックならではの幻想的な叙情に彩られたメロディアスな曲調、そして、ドラマ性を帯びたシンフォニック・ロックに感動を覚える。特に「ILLUSION」は、アンジュ、ジェネシスの影響を感じさせるアルバムのハイライト。各々がHARMONIUMとSEGUINの為に書いていた曲を持ちよりさらに新曲を共作したという事で、それらが色濃く映る。当時のケベックのシーンを牽引した需要人物らによる外せない1枚。2018年リマスター盤。
US-3192 FM / Black Noise CD \2200
 英国リマスター2013年盤。最初はモノクロのジャケットでメール・オーダーのみ、プレスは500枚だったと言われる、本当のオリジナルは激レアの77年リリースのデビュー作。良く知られる本ジャケットはアメリカのレーベルにより一般流通された78年プレスのものだ。キーボード(&ベース&ヴォーカル)とエレクトリック・ヴァイオリン(&ヴォーカル)のデュオにドラマーが加わった変則トリオで、スピーディなリズムに乗り、シンセが飛び交い、ヴァイオリンが次々とフレーズを編み込んでいく、といったカラフルでメロディアスなシンフォを聴かせる次世代的な名作だ。TV局のサポートによるレコーディングだったと言われ、マニアックな演奏の反面、ヒット性を持つヴォーカルも特徴であった。
US-3257 HARMONIUM / Harmonium XLV - 45e Anniversaire CD \2800
 <45周年記念/2019年リマスター&リミックス/新装版> 74年にリリースされたデビュー・アルバム。SERGE FIORIを中心としたトリオに、ドラムス、ハモンド、フリューゲルホルンらをゲストに迎え、アコースティック・ギターのアンサンブルと、ベース、ピアノ、フランス語の柔らかなヴォーカルで綴るフォーク・ロック作品となっているが、各曲で見せる曲展開が素晴らしく、非常にナイーヴで美しいメロディに溢れている。タイトル曲後半でのフリューゲルホルンの導入や、2曲目でのフルートなど管楽器も効かせ、次作への布石も感じさせるケベック特有の夢想感も持ち合わせた感性豊かなアルバム。「POUR UN INSTANT」は未発表ヴァージョンにて収録。2019年ユニヴァーサル・ミュージック・カナダよりリリース。
US-3190 HARMONIUM / Si On Avait Besoin D'Une Cinquieme Saison CD \2500
 メロトロン・ファン、シンフォニック・プログレ・ファン必聴の75年リリースの傑作2nd。ケベックを代表するバンドのひとつ。イタリアのチェレステを思わせるようなメロトロンが溢れ出し、フルート、クラリネット、ピッコロといった木管楽器や、6&12弦ギターを交えて、品の良い極上の美アンサンブルをアコースティカルに奏でる。心象風景を表現しているような、しなやかなフランス語のヴォーカルも、バンドが持つ独特の夢想的なファンタジック・カラーに見事に溶け合い、全てがバランス良くマッチしている。素晴らしい音楽に出会えた幸福感をしみじみと感じさせてくれる珠玉の1枚。
US-3225D HARMONIUM / L'Heptade XL - Deluxe Edition 2CD+DVD(NTSC) \3980
 <DVD付き3枚組 / 40周年記念盤 / デラックス・エディション> ケベックを代表するシンフォ・バンドの76年3rdにしてラスト・アルバムが、2016年リミックス&リマスター新装版(もはや新作のようなインパクト!)にてここに甦った。8人から成るバンドと、モントリオール・シンフォニック・オーケストラとの共演盤で、美しくドラマチックな2枚組コンセプト・アルバム。メロトロン、シンセ、オルガンも加えたプログレッシヴなパートと、12弦に木管も加えたアコースティカルな美アンサンブルを交えた夢想感あふれるサウンドが交差する。しなやかなフランス語のヴォーカルも叙情的で、幻想的な「LE CORRIDOR」でのソロや、他の数曲でバッキングを取る女性ヴォーカリストも絶品。リミックス&リマスターもよく効いていて、ダイナミックで好印象。DVDは最近発見された77年の「L'HEPTADE」ツアーを中心としたモノクロ&カラーで綴る発掘貴重映像で、本作からの曲を中心に、「SI ON AVAIT BESOIN D' UNE CINQUIEME SISON」の曲も披露。アーカイヴ的な映像ながらも当時の雰囲気が伝わって来る。さらに、当時ライヴのみで演奏されていたというアルバム未収曲「C'EST DANS LE NOIR」の貴重音源をボーナス収録。この曲も哀愁漂う必聴の名曲。4面開きデジパック仕様。
US-3246 HARMONIUM / En Tournee 2CD \3800
 <2019年新装版・見開き紙ジャケット仕様> 長らく廃盤で入手困難だった80年にリリースされたライヴ・アルバム(録音は77年)で、バンドのラスト作品。メロトロンを導入した叙情派シンフォ・バンドで、本作を含め4枚の作品を残したケベックを代表するバンドのひとつ。3作目の「L'HEPTADE」を再現しながらも、アルバムとは大幅にアレンジも違っており、オーケストラをキーボードに置き換え、よりロック・アンサンブルを重視したサウンドとなっている。叙情的なフルート、ピアノ、メロトロン、そしてサックスが前面にフィーチャーされると、どこかマクドナルド&ジャイルズ辺りを連想させるような70年代の英国ロックを彷彿させ、また、各楽器のソロも大幅に加えて拡張された、優美かつダイナミックな楽曲が並ぶ。2枚目の冒頭を飾る「L'EXIL」はメロトロンが流れ出しドラマチックな展開を見せる名曲。そして荘厳なパイプオルガンを導入した組曲でクライマックスを迎え幻惑的なラストへと誘う。情感豊かなフランス語のヴォーカルも心に沁みる。構成も素晴らしい名ライヴと名高い感動作。
US-3269 JACQUES BLAIS / Themes CD \2800
 <ラスト・ストック品> ケベックの名盤が一挙再入荷。ギタリストのJACQUES BLAISが75年に残した1stアルバム。美声女性ヴォーカリストのCHRISTIANEを始め、キーボード、リズム陣らバック全員がCONTRACTIONのメンバーで固められている。当時CONTRACTIONの2ndと並行して録音されたということもあり、テクニカルなインスト・パートにCONTRACTIONをイメージさせる部分があるが、繊細なヴォーカルに続くコーラス・ワークや、溢れくる叙情がメロディアスなサウンドに溶け込んでいく、柔らかな肌触りが残るケベックならではのロマンが香る、彼のリーダー・バンドらしい作風となっている。カナディアン・プログレの奥深さを物語る1枚。
US-3271 L'ENGOULEVENT / L'ile Ou Vivent Les Loups CD \2800
 <ラスト・ストック品> ケベックの名盤が一挙再入荷。77年リリースの名作1st。ヴァイオリン、チェロ、ピアノによる優美なクラシカル・アンサンブルを導入し、また全作自作曲ながら、トラディショナルな香りも随所に取り入れ、ウォーム・ハートなヴォーカル・パート(フランス語)が加わると、ケベックらしいなめらかな叙情と哀愁美が一気に広がる。MALICORNEを連想させるような部分も持つ。ボーナス・トラックとして、79年の激レア2nd「ETOIFILAN」(約25分のミニ・アルバム)から8曲全曲を収録。2ndは当時、児童書の為に作られたもので、美声女性ヴォーカルを導入し、ファンタジックな要素も持つが、サウンドはアルバムと同傾向で、よりプログレッシヴな曲も含む秀作。どちらの作品にもCONVENTUMのメンバーらがゲストで参加。
US-3272 MANEIGE / Les Porches CD \2800
 <ラスト・ストック品> ケベックの名盤が一挙再入荷。デビュー作から早くも同年にリリースされた75年2ndアルバム。ヴァイオリンや少編成のストリングス・オーケストラを導入し、同時にロック色の厚みも増した。クラシカルでハートフルなピアノ、ロマンチックなフルートとクラリネット、美しいテンションの木琴&鉄琴がメロディーをスリリングに組み立て、時折りギターとサックスが現代色を塗り込める。ノスタルジックさが絶妙に見え隠れし、演奏はこんなにも細かく技巧的なのに、儚い夢のような切なさが覆ってくる。もちろん本作も傑作だが、メンバー・チェンジがあり、翌年、あの大傑作の「NI VENT...NI NOUVELLE」をリリース。
US-3273 MANEIGE / Libre Service-Self-Service CD \2800
 <ラスト・ストック品> ケベックの名盤が一挙再入荷。78年4thアルバムの06年リマスター盤。前作に比べるとアルバム構成はややシンプルになったものの、その分アレンジが引き締まり、前作同様、美しいピアノ、ファンタジックなフルート、メロディアスなギター等で聴かせる一級のシンフォニック&ジャズ・ロック作となっている。本作ではハッピー・ザ・マンがケベック色に染まったような、という構築的な印象も受ける。特に後半へ向けて内に感情を秘め、端正に美しく盛り上がっていく叙情サウンドにしびれる。ボーナス・トラックとして、79年のライヴ盤COMPOSITE (未CD化) から、3曲を追加収録。
US-3295 MANEIGE / Live A L'Outremont 1979 CD \3600
 一級のシンフォニック&ジャズ・ロックを聴かせる70年代のケベックを代表するバンドの、今回初出となる発掘ライヴ盤。78年4thアルバム「LIBRE SERVICE」発表後のカナディアン・ツアーから79年4月13日にモントリオールでのライヴを収録。「LIBRE SERVICE」からの曲を中心に、ラストに名盤「NI VENT...NI NOUVELLES」からも1曲、そして、アルバム未収録の未発表2曲(LA DEBARBOUILLETTE / MAX THE WHALE)を含む全7曲を収録。楽曲の拡張版のような流れの1曲目(未発表)からスタートし、長尺のドラム・ソロから未発表曲のMAX THE WHALEへと続く。ファンタジックなフルートや甘美なギターをフィーチャーした端正で美しい叙情と、構築的でテクニカルな演奏で織り成す、唯一無二のポテンシャルに興奮。2024年リリース。
US-3291 MONARCH TRAIL / Four Sides CD \3200
 ジェネシス&バンクス路線をひたすら突っ走るシンフォニック・ロックの理想郷モナーク・トレイルの2023年作。ドラマチックかつ透明感のある繊細な色彩はカナダならではで、広大な叙情が重なり合うように沸き立ち渦巻く。風を切るシンセ、荘厳なオルガン、澄んだストリングス、その深さに吸い込まれるメロトロンらが幾層にも響き合い、リリカルでかつミステリアスな光景をプログレ然と描き出していく。ウォームハートなヴォーカルとメロウで巧みなギターも良く、攻撃的な変拍子など的確なリズム・チェンジにて、22分越え、19分越えといった長尺曲を一気に聴かせる。リコーダー、オーボエの哀愁を交えつつ、本バンドの大きなポイントの端整なピアノが繰り出すクラシカルな気品が加わり、他にない高品質のオリジナリティーを生み出している超力作! ジェネシス&バンクス・ファン必聴です。デジパック自主盤。
US-3184 MORSE CODE TRANSMISSION / Same CD \2500
 初CD化。70年代にメロトロンをフィーチャーしたカナディアン・シンフォの名盤3枚を残した「MORSE CODE」の前身バンド。71年にRCAからリリースされた彼らのデビュー・アルバム。英語で歌われ、オーケストラを導入し、ムーディー・ブルース辺りを連想させるメロディアスなロック・サウンド、ツェッペリンの影響がモロに出たナンバー、攻撃的なハモンドをフィーチャーしたハード・ロック、ピアノのみのロマンチックな小曲、ビートルズ調のサイケ・ポップ、ケイジャン・フィドルを加えたフォーク調の曲等、様々なスタイルを取り込んだブリティッシュ・ロック・タイプのサウンドを展開する。
US-3185 MORSE CODE TRANSMISSION / II CD \2500
 初CD化。70年代にメロトロンをフィーチャーしたカナディアン・シンフォの名盤3枚を残した「MORSE CODE」の前身バンド。ギタリストのメンバー・チェンジを経て、72年にRCAからリリースされた彼らの2ndアルバム。サイケデリックなギターをフィーチャーし、ユーライア・ヒープを思わせるレスリー・ハモンドが効いたハード・ロックを軸にした2枚組の大作。そこに、アメリカン・メインストリームを意識したノリや、ポップさ、終盤では芽生えてきたプログレッシヴさをミックスさせ、聴き応えのあるサウンドを詰め込んでいる。この後、3年のブランクを経てレーベルを移しMORSE CODEに改名。2in1にて。英語。
US-3288 MORSE CODE / La Marche Des Hommes CD \2800
 <ラスト・ストック品> ケベックの名盤。プログレッシヴ・ロック・バンドとして再スタートを切った75年作。3rdアルバムの07年リマスター盤。曲の良さで取るなら本作だろう。テクニカルでドラマチックな部分は次作へ引き継がれているが、愁いというか、哀愁が作品全体にまどろみ、非常に聴き込める1枚となっている。シンフォニックなハモンド、泣きのメロトロン、ハートフルなヴォーカルらが重厚なサウンドをリリカルな物とし、涙腺に触れる必聴作。ボーナス・トラック2曲はアルバム収録曲のミックス違い&シングル・ヴァージョン。
US-3277 MORSE CODE / Procreation CD \2800
 <ラスト・ストック品> ケベックの名盤が一挙再入荷。76年4thアルバムの07年リマスター盤。ケベックという独特の文化を通してのヨーロピアン・シンフォの必聴名作で、強力な演奏のもとメロトロンが深淵に流れ出し、レスリー・ハモンドがクラシカルかつ重厚にバンドの核となる。仏語のヴォーカルも雰囲気が良く、約26分のタイトル曲がハイライトで、骨のある非常に堂々としたプログレッシヴ・ワールドを展開。透けて映る壮大さが違い、ここがカナダ・ケベックらしいところ。ボーナス・トラック2曲は当時のアルバム未収録シングル曲。
US-3278 MORSE CODE / Je Suis Le Temps CD \2800
 <ラスト・ストック品> ケベックの名盤が一挙再入荷。77年5thアルバムの07年リマスター盤。世間で言われるイエス影響下の中でヘヴィかつキャッチーな部類に入るのが彼らで、本作でもベースやコーラスにそれは顕著に現れるが、例えば雲の隙間から陽が差し込んで来るような爽やかさと叙情はケベックならではのシンフォ・スタイルで、甘美な泣きも加わりヘヴンリーな様相を見せる。同ケベックのPOLLENのようなテクニカルな構築性と重厚なドラマチックさが交差する。メロトロン・ファンには本作も外せない1枚。当時キャピトルというメジャー・レーベルからリリースされたのが頷けるクオリティーだ。
US-3274 OFFENBACH / Saint-Chrone De Neant CD \2800
 <ラスト・ストック品> ケベックの名盤が一挙再入荷。72年のレア2nd。コレクターズ・アイテムとして知られる当時のレコードには未収録だった7曲(約30分)を追加した完全版でのCD化。英国のハモンド入りのハード・ロックから影響されたケベックのバンドが、教会でライヴ録音したアルバム。オケとの共演というのはよくあるが、本作では、教会のパイプ・オルガンが荘厳に鳴り響き、混声合唱団も導入し、ロック・バンドと教会音楽がドラマチックに融合したような、他にはあまり無い展開を見せる。ハモンド・オルガンをフィーチャーし、むせび泣くようなギターもカッコイイ。DIES IRAE(怒りの日)も取り上げ、随所にミサのようなシーンも厳かに織り込んだ重厚なハード・プログレッシヴ・オラトリオ。歌詞はラテン語。
US-3055 OPUS 5 / Contre-Courant CD \2500
 76年リリースの必聴傑作。デジタル・リマスターにてオリジナル・テイクが初CD化。70年代のカナディアン・シンフォのベスト3に入る1枚であり、淡いファンタジックさをたたえながら卓越した演奏とアンサンブルで一気に最後まで聴かせてしまう。叙情風味をさらに謎めいた奥ゆかしさに染めるフルートやピアノ、チェンバー系ファンも圧倒する変拍子の連続、マグマ風コーラス、先の読めない展開、ルネッサンス調の中世色などなど多様な音楽性を見事に統一した屈指の内容。初期PFMクラスのヴァリューです。
US-3275 POLLEN / Same CD \2800
 <ラスト・ストック品> ケベックの名盤が一挙再入荷。聴く人によってケベック独特のクールな側面を与えてしまうOPUS 5やMANEIGEに比べると、純シンフォニックなカラフルさで迫るのが76年にリリースされた本作だ。イエスやジェネシス、それにジェントル・ジャイアントの影響を隠せないそのサウンドは、強固なテクニックに裏打ちされ、構築美バランスの取れたスリリングでかつ多彩なメロディーを埋め込んだもの。そこにケベックならではの叙情的な幻想性が絶妙に溶け込み、また切々とした歌心も見逃せない。シンフォ・ファンは外せない必聴名作。05年リマスター盤。
US-3279 RED SAND / The Sound Of The Seventh Bell CD \2800
 叙情派ファン今すぐの超必聴作となった10作目となる2021年作。とにかくギターが素晴らしい。ノスタルジックなロマンに包まれるもスタイリッシュなリリカルさにあふれ、ウォームハートなヴォーカルにテクニカルなきらめきを放つアコギやベースなどサウンドは驚くほどリニューアルされた。今までにはあまり見られなかった変拍子や洒落た装飾など胸を張ったカッコ良さがあり、かつナイーヴな1小節1音の泣きで埋める切なさがシンフォニックに浮かぶ。ギターの限界の高音とメロトロンの親和性に甘いシンセの誘惑。インスト・パートであっても歌心が寄り添う。後半ではジェネシス&ハケット直系やフロイド色も見られるものの、夕陽を追うようないつまでもずっと見ていたい感動がここに。近年稀な傑作。3面開き紙ジャケット自主盤。
US-3296 RED SAND / Pain't Box CD \3300
 <初回入荷限定・メンバー直筆サイン入り> 甘美でハートフルに震えるギターを聴かせまくる叙情派シンフォの頂点に立った2024年作。ややダークなオープニングに新境地を感じさせ早くも興奮してしまう。曲想に溶け込む穏やかな歌声の新たなヴォーカリストを迎え、メロトロンを曇らせたような幽幻なストリングスや感動的なソロへ導く哀愁のアコギなどトータルな色合いがなんともノスタルジックで、痛快な走りとノリを見せながら、中盤はフロイド、終盤のオルガンはジェネシスを感じさせ、寄り添うメロウさから張り詰めたインパクトまで泣きのギターをすべて出し切った30分を越えるラスト等、1音1音心を込めて演奏される壮大な作風となった。本作で11作目だが、作品を追うごとに傑作の度合を越えていく彼ら。インスト・ナンバーも素晴らしく、朝もやの中の爽快さがたまらない。3面開き紙ジャケット自主盤。
US-3293 SIX BY SIX / Beyond Shadowland - Limited Digipack Edition CD \3200
 <3面開きデジパック仕様/限定盤> サーガのオリジナル・ギタリストのIAN CRICHTON、3(スリー)のメンバーでマルチプレイヤー兼ヴォーカリストのROBERT BERRY、ex.サクソンのドラマーNIGEL GLOCKLERといった、加米英3か国の精鋭で結成されたトリオの2024年新作2nd。的確なドラミングに支えられた、独特なタッチのテクニカルなギターを前面にフィーチャーしたハード・エッジのヘヴィ・プログレを展開する、キャッチーなメロディにクリエイティヴなセンスを散りばめたメジャー指向のアルバムとなっている。アコギとヴォーカルで叙情を紡ぐバラード調の展開もあり。
US-3280 SLOCHE / J'un Oeil CD \2800
 <ラスト・ストック品> ケベックの名盤が一挙再入荷。キーボード主体の構築的なサウンドを聴かせるケベックのバンドの75年デビュー作。フレンチ・ジャズ・ロックを彷彿させるテクニカルな演奏で迫るが、オルガン、エレピ、シンセなどによるツイン・キーボードを駆使した、エマーソンやウェイクマンからの影響を感じさせるプレイでプログレッシヴに聴かせ、ジャズ・ロックというよりもかなりプログレ寄り。そこにフランス語のハートフルなヴォーカルが入ることで、HARMONIUMあたりに通じるようなケベックならではの滑らかな情景美に包まれ、それらが絶妙にミックスされて独特のファンタジックさとシンフォニック性を醸し出している。かつてRCAからリリースされたということだけあって、出来も良い。再評価したいアルバム。
US-3276 SLOCHE / Stadacone CD \2800
 <ラスト・ストック品> ケベックの名盤が一挙再入荷。よりジャージィなテイストを加え、ジャズ・ロック色が強まった76年の2nd。ジェントル・ジャイアントや、カンタベリー・ジャズ・ロックからの影響を感じさせるテクニカルな演奏をスリリングに聴かせる。やはりここでも前作同様、オルガン、エレピ、シンセなどを駆使したキーボーダーがプログレ寄りのプレイを聴かせており、ジャズ・ロック一辺倒になることがなく、クラシック、現代音楽、ジャズなどのエッセンスが見事に融合したインスト志向のサウンドとなっている。この2作のみを残した短命バンドだが、再評価したいアルバム。
US-3034 SYMPHONIC SLAM / Same CD \2500
 76年にリリースされた、テクニカル・ヘヴィ・シンフォの好作。ギター・シンセ(&ヴォーカル)、ドラムス、後にRAINBOWに加入するキーボード奏者DAVID STONEの技が光るトリオ編成。構築美の中でテクニカルなキーボードが駆け巡るタイプが好きな人には特におすすめ。重厚にドライヴしてます。
US-3281 YVES LAFERRIERE / Same CD \2800
 <ラスト・ストック品> インテリジェンスなジャズ・ロック・バンド、CONTRACTIONのベーシストの78年1stソロ。HARMONIUM、CONVENTUMのメンバーらも参加し、フルート、サックス、ヴァイオリンといった管弦楽もフィーチャーしたクリアーなジャズ・ロックを繰り広げる。ピアノ、シンセ、ギターも曇りの無い音色で演奏され、女性ヴォーカルもフランス語で美声を聴かせる。スローな曲は淡く叙情的で、アップテンポな曲は切れ味鋭くアンサンブルが複雑化する。同じベース奏者のソロということで、JOHN G.PERRYのSUNSET WADING辺りを思い起こさせる。ボーナス・トラック4曲追加収録。

〓[OCEANIA]〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓
US-0088 AIRLORD / Clockwork Revenge CD \2600
 初CD化。かつて国内盤LPも出たオセアニアのジェネシスことエアーロードの77年唯一のアルバム。圧倒的なドラムスに煽られて突っ走る、月影を暴発させたような1曲目のインパクトは一度聴くと忘れられない。ガブリエル風ヴォーカル、ハケット風ギターなど、そういった表面的な質感だけでなくジェネシスの本質を上手くバンドのオリジナリティに転換。極端に言うとアンジュのような独自のシアトリカル性を持っており、2曲目以降も彼らが作り上げるファンタジーに引き込まれていく。ジェネシス・リスペクトを超えて「本物」になった数少ない例。リマスター。
US-0116 ANUBIS / The Unforgivable CD \3800
 <メンバー直筆サイン入り> 今や人気シンフォ・バンドのひとつとなった彼らの2024年作。なんと言ってもオセアニアならではの広大な哀愁が魅力で、自然へ解き放たれるドラマチックさに引き込まれていく。訴えかけるような感情のこもったヴォーカル、メロディアスなエモーショナルさを湛えつつややハードにもなったギター、神秘的な光景を沸き立たせ溶け合うハモンド、ムーグ、アープ、ピアノ、ソリーナ、メロトロンらのキーボードなどいつもながら傑出しているが、初期の原点にも戻り、時間を掛けてセッションを繰り返し作り上げられた切れ目のない45分の完全なトータル・アルバムとなった。泣きがこれでもかとあふれだす感動的なラスト。南十字星に想いを馳せる情景が壮大に浮かび上がる。見開き紙ジャケット。
US-0111 AYERS ROCK / Big Red Rock CD \3000
 <ラスト・ストック> ジャケットと共にオーストラリアの知られたバンドの74年リリースの1st。サックスやフルートの管楽器と鍵盤を担当するマルチ・ミュージシャンを配し、前半はヴォーカルをメインに、後半はジャズ・ロックを探求するインスト・パートをプログレッシヴに聴かせるオセアニアらしい熱いサウンドを展開。スタジオでライヴ録音されており、ウェザー・リポートのカヴァーを含むなど演奏力は高い。オーストラリアを代表するレーベル、MUSHROOMを軌道に乗せた1枚。73年の1stシングルと74年〜75年のライヴからボーナス5曲入り。リマスター&穴あき変形3面開きデジパック。
US-0089 CHETARCA / Same CD \2600
 初CD化。オセアニアン・シンフォ・プログレの中でも最強、そして、必聴傑作として語られる75年リリースのバンド唯一作。とにかくテンションが超高い。そして、スーパーマン的持続性。レイク・アンド・パーマーも凌駕する勢いのリズム・セクションに支えられてピアノ、ハモンド、シンセがテクニカルに弾き倒されるが、キーボードはエマーソンというよりもリック・ヴァン・ダー・リンデンに似たクラシカルさを持っており、落ち着きがないトレースのような波状攻撃が待っている。圧倒的な手数の後半の組曲も目が回る程。リマスター。
US-0104 CHRIS NEAL / Winds Of Isis CD \2600
 初CD化。メロトロン入りシンフォとして知られる74年作。映画音楽を手掛けていた作曲家でキーボーディストのプログレッシヴ・ロック・プロジェクトでベースとドラムスのリズム・セクションが加わっているものの、ギターなど多くの楽器を1人で担当しており、そのクレジットの多彩さに驚く。神秘的なナンバーからハモンドが効いた軽快なナンバーまで空想ファンタジーをテーマに繰り広げられる壮大なコンセプト・アルバムで、デイヴ・グリーンスレイドのソロにも似た音楽性で聴かせる力作だ。中でもドラマチックなメロトロンが印象的。リマスター。
US-0108 DRAGON / Universal Radio CD \3000
 <ラスト・ストック> ニュージーランドならではの叙情を聴かせる74年にヴァーティゴからリリースされた1st。オープニングから甘く流れ出すコーラス・ヴォーカルがなんともオセアニアらしく、プログレッシヴな3曲目へと受け継がれていく。堅実なギターと巧みなドローバー・コントロールによって七色に変化するハモンドはヴァーティゴ・ブランドそのものだが、プログレ然としたムーグも導入。全体に漂うメロディアスな暗さがたまらなく、加えて少しジャズのセンスも隠れている。結成のきっかけとなったヴォーカリストの73年のシングルと74年のライヴからボーナス3曲入り。リマスター&3面開きデジパック。
US-0106 FIRST LIGHT / Same CD \2600
 初CD化。78年リリースのシンフォニック・ジャズ・ロック作で、アルティ・エ・メスティエリもびっくりのバカテクにオセアニアならではの美しい光景が混じる強烈な聴き応え。速いパッセージを寸分のブレなく叩き出すドラマーは前年にアルバムを出したシンフォ・バンドのALEPHのメンバーで、彼のメロトロンもクレジットされている(使われていない?)。ギターやエレピにサックスが入り、管楽器が海の香りを感じさせ、アコギ、フルート、ストリングスが自然豊かで広大なオーストラリアを映し出す充実した作品だ。リマスター。
US-0102 GREG SNEDDON / Mind Stroll CD \2800
 初CD化。リック・ウェイクマンあたりを思わせるロマンチックなクラシカル・ロックをシンフォニックに聴かせる75年作。キーボーディストがギタリストやリズム・セクションとのバンドで録音したもので、ハモンド、アープ、ピアノ、メロトロン、ローズらを散りばめ、ガブリエル風のヴォーカルや女性ヴォーカルも配し、中部ヨーロッパ産にも似た優雅さを湛えメロディアスに展開。キャスティングされたようなコーラスにはシアトリカルさが見られ、それは彼が80年に発表したロック・ミュージカルへ発展し、参加メンバーは後に大ヒットを飛ばすMEN AT WORKとなる。見開き紙ジャケット仕様。韓国盤。
US-0093 JEANNIE LEWIS / Free Fall Through Featherless Flight CD \2800
 廃盤レコード時代からコレクターに注目されてきた、オーストラリアのプログレッシヴ女性ヴォーカリストがEMIから73年にリリースした1stアルバム。バッキングに女性ヴォーカリストSHAYNA STEWARTを含むTULLYのメンバーや、ストリングス・クァルテット、木管セクションらをバックに迎え、アート・ロック、サイケデリック・ロック、フォーク・ポップ、バロック調のアレンジ等も取り入れたクラシカルなパートも織り交ぜ、コンテンポラリーに聴かせる名盤。アニー・ハズラム張りの何オクターブもの高域の美声を駆使して魅了する場面も。当時、本作はベスト・オーストラリアン・アルバムも受賞した。2016年リマスター盤。見開き紙ジャケット仕様。韓国盤。
US-0094 JEANNIE LEWIS / Looking Backwards To Tomorrow CD \2800
 廃盤レコード時代からコレクターに注目されてきた、オーストラリアのプログレッシヴ女性ヴォーカリストの74年2nd。シンフォ・バンドMADDEN&HARRISのバンドのメンバーや、EXTRADITION/TULLYの美声女性ヴォーカリストSHAYNA STEWART、TULLYのキーボーディスト&ベーシスト、ストリングス・クァルテットらをバック迎え制作された。オルガンやムーグをフィーチャーしたロックから、ピアノをバックに切々と美声で歌うバラードや、アニー・ハズラム張りの何オクターブもの高域の声を駆使して魅了する曲など、ライヴ盤ながらハイ・クオリティーなアルバム。2016年リマスター盤。見開き紙ジャケット仕様。韓国盤。
US-0109 MACKENZIE THEORY / Out Of The Blue CD \3000
 <ラスト・ストック> エレクトリック・ヴィオラとテクニカルなギターをフロントにしたエキセントリックなサウンドを繰り広げる個性派バンドの73年デビュー作。メロディアスながらもクラシカルな堅さは無く、ハードなギターとリズム・セクションらがバランスを取りながら全編インストで聴かせる。ジャズ・ロックとプログレ精神が混ざり合い、時に繊細に時にテンション高く演奏されていく。後半はかなりスピーディでウルフのようなプロフェッショナルなサウンドで圧倒。これがほぼ即興のライヴ録音であったことに驚く。同年のライヴからボーナス1曲入り。リマスター&3面開きデジパック。
US-0110 MACKENZIE THEORY / Bon Voyage CD \3000
 初CD化。74年リリースの2作目。デビュー作もライヴ録音だったが、本作は翌年のまったくの別曲/別内容でのライヴ収録となっており、新たなリズム・セクションを迎え、ギターとエレクトリック・ヴィオラが繊細かつエネルギッシュに、スピーディに絡み合うジャズ・ロックを即興で演奏している。15分越えの1曲目を始め、長い曲が多いがすべての公演で内容が違ったという。前作と同じく部分的にはウルフあたりも思わせるテクニカルなサウンドだ。本ライヴではエレピでキーボーディストが加わっており、緻密さを増しながらやや洗練された印象を受ける。未発表音源から3曲ボーナス入り。リマスター&3面開きデジパック。
US-0069 MADDER LAKE / Stillpoint CD \3200
 73年リリースの1作目。ハード・プログレとして紹介されることが多い彼らだが、ヒットも記録するなどポップなセンスも持ち合わせ、本作では少しカンタベリーからの影響を感じさせるクレバーなギターとオルガンがグルーヴ感をメロディアスに作り出している。特に1曲目にそれは顕著に表れているが、他の曲もアシッドというか、ヴォーカルも含めて何か暖かい夜の魔法を浴びているような暗い雰囲気が独特。これがオセアニアの音だ。曲調が急転する面白さ。シングルから3曲と同年のライヴから4曲ボーナス入り。リマスター&3面開きデジパック。
US-0070 MADDER LAKE / Butterfly Farm CD \3200
 73年リリースの2作目。デビュー作にあった妙な暗さも捨て難いが、本作は2曲目に代表されるようなハモンドとムーグを合わせた重厚感があり、こちらはたしかにハード・プログレで語っても良いだろう。4曲目のクラシカルなセンスなどヴァーティゴライクながらもやはり英国物とはどこか違うオセアニアの匂いがあり、まとまった曲調で聴かせる後半のキャッチーさなどローカルバンドの域を超えている。プロデュースが行き届いており、アコギの効果的な曲もそのセンスが光る。同年代のシングルやライヴから4曲ボーナス入り。リマスター&3面開きデジパック。
US-0072 MARIO MILLO / Epic III CD \2500
 限定紙ジャケット・ロシア盤。セバスチャン・ハーディーのギタリストが79年にリリースした1stソロ。アルバム・タイトルにもなっている組曲から幕を開け、テクニカルな楽曲を甘美に聴かせる彼らしいシンフォニックなスタイルで展開。ウキウキとした感じと、すーっと夕暮れに溶け込んでいくアコースティックな叙情性がなんともオセアニアらしい。約10人のミュージシャンを起用し、ストリングス・オーケストラも配し、作曲力と細部までこだわったアレンジは円熟味を帯び、インストが続く後半のギターソロなどキャメル・ファンも必聴です。ボーナス1曲(REBECCA)追加収録。
US-0062 RAGNAROK / Same + Live CD \2500
 オセアニアン・シンフォニック・ロックの知られた1枚。75年リリースの1st。延々と流れるメロトロンと本作のみの女性ヴォーカリストが決め手となり、ブリティッシュ・スタイルにオセアニアの美しい叙情を溶け込ませ聴かせる。オープニングなどカーヴド・エアあたりも浮かぶが(ファンだったらしい)、アルバムが進むにつれメロトロンの効果が麻酔のように効いてくる。ボーナスとして2ndのNOOKSの曲を中心とした76年のライヴ音源を収録。ピンク・フロイド・メドレーもあり、彼らのルーツを垣間見ることが出来る。ここでもメロトロンの響きがなんとも幻想的。デジパック。
US-0054 RAINBOW THEATRE / The Armada CD \2600
 初となるオーストラリア盤にて、06年デジタル・リマスター&3面開きデジパック仕様で再発。75年リリースの1st。2ndのFANTASY OF HORSESと同様に重厚なメロトロンと管楽器をフィーチャーし、オペラチックなヴォーカルやコーラスを交えながら、リザード、アイランズ期のクリムゾンを思わせるサウンドをテクニカルに展開。リーダー作曲のメルボルン交響楽団演奏によるボーナス・トラックで証明されるように、非常にスコアが本格的で、シンフォニック・ロックと言うよりも、クラシックとロックを融合させた交響ロックといった思想を持ったバンドであった。オセアニアならではの神秘的かつ叙情的な情景も美しい。
US-0052 RAINBOW THEATRE / Fantasy Of Horses CD \2600
 初となるオーストラリア盤にて、06年デジタル・リマスター&3面開きデジパック仕様で再発。76年にリリースされたオーストラリアの屈指のシンフォニック・ロック作。本作は彼らの2ndで、フルート、オーボエ、トランペット、トロンボーン、ヴァイオリン、チェロらの管弦楽をバンドの一部として編成し、クリムゾンのリザードを思わせるジャージィーなアンサンブルと雄大なメロトロンで見せ場を作っていく。畳み掛けるスピーディーなリズム・セクション、クラシカルなピアノも一体となり、オセアニア独特の哀愁とロマンに包まれる。リーダー作曲、メルボルン交響楽団演奏による13分のクラシカルなボーナス新曲入り!
US-0074 SEBASTIAN HARDIE / Windchase CD \2500
 限定紙ジャケット・ロシア盤。ミュージシャンでなくともクリエイターなら1秒のひらめきで後世に残る名作を作った経験が少なくないと言うが、前作のFOUR MOMENTSは間違いなくそいうった瞬間のインパクトを持っている。対し、76年リリースの本2ndはその余韻の中で時間を掛けて作曲されたのが伝わってくる。ロゴを同じにし、風景のみから人を配したジャケット・デザインも内容を表しており、ハートフルな感情美学を甘美なシンフォニック・ロックで紡ぎ上げた。南十字星のキャメルといった感じだ。4つ折りミニ・ポスター入り。
US-0112 SPECTRUM / Part One CD \3000
 <ラスト・ストック> ピンク・フロイドやソフト・マシーンの影響を持つ71年デビュー作。69年にメルボルンで結成されるやいなや注目され、オーストラリア・ハーヴェストが契約。暗くプログレッシヴなオルガンとメロウなヴォーカルをフィーチャーした実験色のあるサイケデリックなサウンドは実に味わい深く、リコーダーが薄闇の中でアシッド色を帯ながら長尺に奏でられるなど、オセアニアの神秘性も感じ取れる隠れ名盤だ。ボーナスとしてチャート1位になったシングル「I'll Be Gone」を始め、ドイツ・オンリーでリリースされたシングルなど7曲のアルバム未収レア・トラックを収録。リマスター&3面開きデジパック。
US-0113 SPECTRUM / Milesago 2CD \3980
 <ラスト・ストック> オーストラリアン・プログレッシヴ・ロックの金字塔とされる71年リリースの2nd。オーストラリア・ハーヴェストから2枚組でリリースされた大作で、プログレ、サイケ、ポップ、そしてカンタベリー色も交差していく。沈み込んだ暗さが魅力だった前作からサウンドは明確になり、ディスク1は英国の影響を総括したとも言えるが、組曲などオセアニアの広大さを反映させたディスク2は傑出しており、インスト・パートがメインとなり一味違うプログレッシヴなオルガンの計算高いソロや、妖しいヘヴィ・シンフォなど、2枚組ならではの目眩く展開に呑み込まれていく。演奏、アレンジなど完成度は極めて高い。72年のライヴやシングルから7曲ボーナス入り。リマスター&4面開きデジパック。
US-0021 WINDCHASE / Symphinity CD \2500
 77年リリース。SEBASTIAN HARDIEを経たMARIO MILLOとキーボーディストのTOIVO PILTが結成し、リリースした唯一のアルバム。セバスチャン・ハーディーをコンパクトにしたような、メロディアスなサウンドで、当時のCAMELのような甘いサウンドと、メランコリックな雰囲気で聴かせる。ヴォーカルもウォーム・ハート。1曲ボーナス・トラック入り。


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