update 2024/11/14

SPAIN PORTUGAL

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SP-0258 ALAMEDA / Same + Misterioso Manantial + Aire Calido De Abril + Noche Andaluzam 2CD \3600
 2枚組による4in2。IMAN並のテクニカルなジャズ・ロックを聴かせる79年の1st、衝撃のスパニッシュ・ギターが印象的な80年の2nd、ラヴェル張りのエキゾチックな生ストリングスを配し、アンダルシア独特の節回しで哀愁を込めて歌われる81年の3rdと83年の4th。どれも甲乙付け難い出来だ。絶妙な光と影のコントラストに胸を打つ叙情があふれんばかりに流れ出す名作4枚。眩い音にくらくら。*CDR。
SP-0552 AMAROK / El Ojo Del Mundo CD \2600
 スペインはカタルーニャの秘宝、アマロックの6年振りとなる2021年作。エキゾチックな女性ヴォーカルをフィーチャーし、妖艶なアラビックさに透明な夢想やシュールな幻想が交じり合う彼ららしいサウンドを展開。メロトロンなどシンフォ色を持たせつつ、フルート、シンセ、ピアノ、アコギ、ハーディ・ガーディ、シタール、ハープ、ヴァイオリンらに本作の鍵となるターキッシュ・カーヌーンを始め、サントゥール、サズ、タールといったトルコやイラン色も交え、さらにトランペットやパーカッションの乱舞など多種多様の楽器が折り重なって、変拍子にジャズ風味などありとあらゆる手法がミックスされた驚きの内容となっている。長尺な6曲目の中間部、ジェネシスの12弦を彷彿させる8曲目など最高だ。見開き紙ジャケット。
SP-0555 ANAIRT / Nuestro Tiempo CD \2800
 トリアナの逆読みをバンド名にした強烈な2021年デビュー作。孤高と言えるアンダルシアン・シンフォニック・ロックで、エキゾチックな雰囲気が立ち込める哀愁に満ちたカッコいいハードなナンバーから情熱をたぎらせ歌い上げる重厚なバラードまでルーツに固執したスパニッシュ・プログレの必聴作となっている。テクニカルなギター、煌びやかなシンセ、端整なピアノ、駆けるオルガン、そして流暢なフラメンコ・ギターに手拍子など正真正銘と言えるが、さらに本作には彼らがリスペクトするALAMEDA、MEZQUITA、MEDINA AZAHARA、THE STORMらのメンバーなど強力なゲストが参加。アンダルシアの新しいバンドではSHERISHと並ぶ存在だろう。見開き紙ジャケット。アンダルシアの超マイナー・レーベルからの超限定リリース!
SP-0378 ASFALTO / Same (1st) CD \2800
 伝説のレーベル、CHAPAの1番として78年にリリースされた1st。実際にはビートルズのカヴァー作を76年に出してはいるものの、本作をグループの1作目とカウントしたい。この後、バンドは早くも分裂してしまい、本作の立場も微妙になるのだが、キーボードが効いた以降のサウンドとは違う風味があり、ツイン・ギターやアコギがメロディアスにひっぱる、例えばWISHBONE ASHをアルゼンチンあたりの叙情で歌わせたようなハートフルさが光る。今、改めて聴くと締まった演奏とハードでもありソフトな曲作りが上手い。
SP-0358 ASFALTO / Al Otro Lado CD \2800
 78年リリースの2nd。TOPOを結成する為に抜けたメンバーの代わりにウルグアイからやってきた元PSIGLOのキーボーディスト、JORGE GARCIAが加入。曲も彼が全曲書き、バンドをシンフォニックなスタイルへ一新させた。テクニカルなシンセ、オルガン、ピアノを華麗に配し、ややハードでメロディックなギターとヴォーカルで聴かせる。10分を超えるタイトル曲などJORGE GARCIAのプログレシッヴなキーボードが炸裂。まさにPSIGLOを思い出させるヘヴィさで迫ってくる。彼らの代表作でもあり、CHAPAレーベルの外せない名盤だ。
SP-0537J ATILA / Intencion CD \3450
 「アッティラ / インテンシオン」 新たなキーボーディストやベーシストが加入し、オルガンに加え、ストリングス系や、ムーグなどシンセも導入して前作のクラシカル・アート・ロック路線をシンフォニックに拡大させた76年作2nd。ギターは凶暴だが泣きまくっており、ユーロ然とした重厚さと哀愁の1曲目、ベガーズ・オペラとラッテ・エ・ミエーレをくっ付けたような2曲目、クラシカルなフレーズが受け継がれていく3曲目、前作のトッカータをジャズ色も交えコンパクトに展開させた再アレンジの4曲目と、どれも聴き応えがある。マニアックさが洗練されており、トレースあたりにも通じるところがあるのでは。ボーナス1曲入り。解説付き。SHM-CD。リマスター&見開き紙ジャケット。国内盤
SP-0587 ATILA / Encarnasio CD \3300
 エキゾチックなスペイン色に染まった、まさにこれぞスパニッシュ・シンフォと言える2024年作。46年振りの新作で、オープニングに見られる邪悪さを始め、幻想色を交え濃密に絡み合うキーボードやギターの妖し気なアンサンブルは名作3rd「Reviure」を彷彿させるもので、強力なリズム・セクションと妖艶な女性ヴォーカルを含むスペイン語の男女ヴォーカルをフィーチャーし、まるでタイム・トンネルでつながっているかのようなヴィンテージ色の作品に仕上がっている。80年代、解散直前まで試行錯誤していた当時の未発表曲3曲など全盛期の面影そのもので、奇怪で緻密なサウンドにゾクゾクさせられる。また、新曲も良く、狂おしい哀愁を交えたジャズ・ロック・タッチのものもあり、ゲスト参加のGUADALQUIVIRのギタリストのプレイが光る。伝統的なスパニッシュ・ロックの名盤がまたひとつ生まれた。3面開き紙ジャケット限定盤。
SP-0308 AZABACHE / No Gracias CD \2600
 ワーナー・スペインの限定デジパック(3面開き)&デジタル・リマスター盤。80年リリースの2nd。群を抜く傑作シンフォだった1stと比べると、ヴォーカルをメインにしたサウンドへ変化しており、全体としてはCPなどこの年代の花形キーボードを添えたポップさを感じてしまうが、リーダーが祖国ウルグアイから持ち込んだ南米のバンドを思わせるハートで聴かせてしまう。テクニカルなギターなど、ハツラツとした展開とメロディアスな構成がこのバンドらしい。ラストはシンフォで、前作の余韻を味わえる。
SP-0259 BENITO LERTXUNDI / Zuberoa CD \2600
 デジパック&リマスターにて出直し。先のCDではカットされていた曲も完全収録。バスクの歌をベルチョラリと言う。その代表的なベルチョラリスト、ベニト・レルチェンディ。現在までに、13枚のアルバムをリリース。本作は、77年に2枚組でリリースされた4作目の2in1 CD。フルート、ヴァイオリン、ピアノ、パイプ、アコーディオンに加え、マイナー調に流れるハモンドとホルンが印象に残る。心に染み入るバスクの歌がここに。ここから以降、すべて名作。
SP-0260 BENITO LERTXUNDI / Altabizkar CD \2600
 デジパック&リマスターにて出直し。先のCDではカットされていた曲も完全収録。本作も2枚組で81年にリリースされた5作目。シリアスな厳格さと、中世的な重みと暗さを持つ傑作。特に20分を越える組曲はオルガンや管もフィーチャーし、バスクとフランス軍の戦いを題材にした、静かなるシンフォニック性が傑出したもの。バスクを代表するフォーク・シンガーが放った異色プログレ作。OLATZ ZUGASTIも参加。歌声も聴かせてくれる。
SP-0261 BENITO LERTXUNDI / Gaueko Ele Ixilen Baladak CD \2600
 デジパック&リマスターにて出直し。女性ヴォーカリスト&ハープ奏者のOLATZ ZUGASTI、そしてANTONIO BRESCHIを迎え、85年にリリースされた6作目。生ストリングスも配した、シリアスで美しいアコースティックな内容。極めてピュアーだ。彼の歌声はほんとうに優しく、OLATZのヴォーカルやBRESCHIのピアノらと溶け合って、バスクの森で木霊する。
SP-0262 BENITO LERTXUNDI / Pazko Gaierdi Ondua CD \2600
 デジパック&リマスターにて出直し。89年リリースの8作目。彼の作品に欠かすことのできない女性ヴォーカリスト&ハープ奏者のOLATZ ZUGASTIをフィーチャーし、ティン・ホイッスル、リコーダー、ヴァイオリンも加え、さらに、ケルティックな響きも現れた。バスクの感性によるケルティックなメロディーがとても新鮮で詩情的。以降、96年まで彼はしばらく沈黙してしまう。
SP-0263 BENITO LERTXUNDI / Hitaz Oroit CD \2600
 デジパック&リマスターにて出直し。なんとも格調のある屈指の出来となった96年作。室内楽調のクラシカルなヴァイオリンとチェロ、フルートのしっとりとした響きは、今までにない優雅さを漂わせている。もちろん、OLATZ ZUGASTIも参加。あまりにも美しく、バスク詩情あふれる歌心が、肌にやさしい春の風のように、たおやかに流れます。9作目。
SP-0479 BLOQUE / Hombre - Tierra Y Alma CD \2800
 ジャケット共々ハード・シンフォしておりインパクト十分な79年リリースの2nd。前作から華麗に変身。クオリティーがアップし方向性がまとまった。ハードといってもNUやMEZQUITAのようなアルバムを一気に畳み掛けるタイプではなく、なめらかなメロディアスさがあり、英国のバンドに影響されたような構築美アンサンブルをテクニカルに聴かせる。特に組曲になっている後半は、邪悪でダークな雰囲気の中、劇的に目まぐるしく展開。密度の高い力作となっている。本作ではアラビック色も放っている。
SP-0029 BLOQUE / El Hijo Del Alba CD \2800
 80年リリースの3rd。ジャケットが地味な分、かなり損をしてきたと思われる作品。あまりスペイン色は強くはないが、80年というスパニッシュ・プログレの全盛期に制作されたものだけに、リッチにオーケストラやメロトロンをフィーチャーし、フラメンコ・ギターもジャージィーに取り入れるなど、リズム・セクションを始めメンバーのテクニックも向上し、曲によってはジャズ・ロックとして持って行ってもいいようなキレと上手さを見せる。完成度は高い。CHAPAレーベルを代表するバンドのひとつ。
SP-0545 CAI / Mucho Mas Alla De Nuestras Mentes Diminutas 2CD \3200
 <ラスト・ストック> スパニッシュ・シンフォの必聴作として知られる78年リリースの1st。アンダルシアの先端の街、カディスのバンドらしいフラメンコ色と地中海色を持ち、彩り鮮やかなサウンドを展開。鳴り響くストリングス・キーボード、エキゾチックに疾走するシンセ、テクニカルなエレピ、きらびやかなオルガン、泣きとコンビネーション豊かなギター、哀愁を絞り出すようなヴォーカル、ジャズ・ロックとしても一級のリズム・セクションなど、もう、理想型。ボーナス盤付き2枚組でディスク2には当時のライヴ(本作から3曲+同傾向の未発表曲4曲。録音・演奏共に良い)を収録。3面開きデジパック。
SP-0379 COMPANYIA ELECTRICA DHARMA / Diumenge CD \2500
 08年リマスター盤。その突出したオリジナリティーや完成度で語るならインパクトの強い3作目のTRAMUNTANAか、かつてフールズ・メイト誌の表紙にもなった最も有名なジャケットの4作目、L'ANGEL DE LA DANSAだろう。だが、75年にリリースされた本1stでは以降の作品とは趣が違う、迫真のスーパー・ジャズ・ロックが繰り広げられている。管楽器やアコギが醸し出す地中海フレーバーも異国情緒あふれ、陽光の叙情性をプラス。イタリアで言うならアゴーラやエトナに近い音。テクニックも超絶。鮮烈だ。
SP-0380 COMPANYIA ELECTRICA DHARMA / L'Oucomballa CD \2500
 08年リマスター盤。76年リリースの2nd。FORTUNY3兄弟によってバルセロナで結成された彼ら。カタルーニャ地方の民俗色を取り込みアイデンティティーを発散させていくが、テノーラというソプラノ・サックスにも似た木管楽器をフィーチャーし、本作ではまだ前作の流れに乗ったギターやエレピがエネルギッシュにせめぎ合う正統派ジャズ・ロックも聴かせる。部分的にはICEBERGあたりにも近い。ノスタルジックな地中海が映り、5曲目の中間部はモナコの海岸をクラシックカーで走るルパン3世を何故か連想してしまう。
SP-0381 COMPANYIA ELECTRICA DHARMA / Tramuntana CD \2500
 08年リマスター盤。77年リリースの3rd。各レビューでチャルメラ風と片付けられてしまっているカタルーニャ独自の民俗管楽器のテノーラ、または高域のティブラをフィーチャーし、この地方のサルダーナという舞踏音楽を取り入れ、アルバム1枚がバルセロナの祭典のようなコンセプトを持っている。地中海独特のワビサビというか哀愁が漂い、ICEBERGのMAX SUNYERに対抗出来る超絶ギタリストのESTEVE FORTUNYのギターが光る。ボーダーラインを行き来する2曲目、3曲目あたりのアレンジが最高だ。サムラ・ファンは必聴!
SP-0382 COMPANYIA ELECTRICA DHARMA / L'angel De La Dansa CD \2500
 08年リマスター盤。78年リリースの4th。初期のパワーあふれる代表作。グラリャ、テノーラといったカタルーニャの管楽器をフィーチャーし、民俗舞踏音楽を取り入れながら最もプログレッシヴ・ロックなスタイルへ昇華させた。本作のクレジットを見ると各メンバーがジェントル・ジャイアント張りのマルチ・プレイヤーで、ヴァイオリンもこなし、サウンドのカラフルさも一段と増した。ハイレベルな超個性派。クセの強さがダメな人も居るだろうけれど、ハマると病み付きになるモンスター盤であることには間違いない。
SP-0383 COMPANYIA ELECTRICA DHARMA / Ordinaries Aventures CD \2500
 08年リマスター盤。イキなジャケットの79年リリースの5th。カタルーニャの舞踏音楽サルダーナをロックでアレンジし、欠かせない2枚リードの民俗楽器テノーラをフィーチャーした彼ら。(なのでチンドン屋風とかチャルメラ風とか言わないで) いかに彼らがカタルーニャの文化に根ざし民衆から受け入れられているかは近年のDVDを見ればよくわかる。圧倒的な熱狂ぶりはまるで英雄の如し。前作までの流れを集約させながらより多彩なサウンドでハイブリッド化。ボーナス3曲追加。本作後はアーバンなエスノ系へ。
SP-0035 ENBOR / Same CD \2600
 79年にバスクXOXOAレーベルからリリースされた1st。フルート、キーボード、ギター、男女ヴォーカルをフィーチャーし、ITOIZよりもなめらかで、バスク地方特有の感傷的なメロディーが哀愁を誘う。フォーク・ロック調にまとめられており、ITOIZのあの歌心に打たれた方は、ぜひ本作も聴いてみて下さい。エキゾチックなパイプも響き、最もバスクらしい名作。
SP-0036 ENBOR / Katebegiak CD \2600
 同じくXOXOAレーベルから、80年にリリースされた2nd。1stに比べると、インスト・パートが増し、旧A面すべて使った大作が聴き物。フルート、ギター、リズム・セクションはジャズ・ロック色も加味し、バランスの取れたそのなめらかなサウンドと、メロディアスなヴォーカルで聴かせる。ITOIZに似たバスク特有の色彩と哀愁。ラストで女性ヴォーカルも華を添える。
SP-0200 ERROBI / Same CD \2600
 今や、バスクで元ITOIZのJUAN CARLOS PEREZと1、2を争う人気ポップス・シンガーとなったANJE DUHALDE率いる彼らの77年の1st。ITOIZの1stよりも1年早くリリースされた本作こそ、プログレッシヴな要素を加味したバスク産の最初のロック・アルバムであった。ジャズ・ロック的な完成度を求めるなら、79年作4thのAMETSAREN BIDEAとなるが、初期2枚はバスクならではの朗々としたベルチョラリのスタイルがあり、後の、ITOIZやENBORといったバスク産のシンフォニック・ロックの布石となっている。ウォームハートなフォーク・タッチにバスクの哀愁が滲み出る。名作。原盤LPはコレクターズ・アイテムとしても有名。
SP-0201 ERROBI / Gure Lekukotasuna CD \2600
 ジャズ・ロック・タッチで幕を開ける78年の2nd。前作のようなベルチョラリ・スタイルのフォーク・タッチと、リズムがしっかりとしたジャズ・ロック・タッチに曲によって分かれ、ジャズ・ロック・タッチの曲では、やはり、ITOIZやENBORに通じる泣きのシンフォニック性も見せる。7曲目がいい例。バスクならではのというか、バスクにしかない音。アルバム後半の出来がとても良い。次作のライヴ、BIZI BIZIANはXOXOAレーベルの1番(実際には100番)という記念すべきレーベル始動作となった。
SP-0559 ERROBI / Bizi Bizian CD \2600
 78年のライヴを収録した3rd。1stから6曲と2ndから4曲を演奏しており、スタジオ盤に比べるとタイトな張りのあるドラムスとディストーションを増したギターのアドリブ的な切り込みがカッコ良く、ジャズ・ロックの名作である次作のAMETSAFEN BIDEAへテンションが近づいている。もちろん、初期のバスク地方ならではの哀愁を帯びた歌心も聴ける。XOXOAレーベルの記念すべき1枚目(番号は100番)。
SP-0037 ERROBI / Ametsafen Bidea CD \2600
 XOXOAレーベルの記念すべき1枚目(番号は100番)として、3作目がリリースされた彼ら。本作は79年にリリースされた4作目。バスクの中では異色のジャズ・ロックをスピーディーに展開。切れのよいドラムや、流れるようにプレイされる早弾ギターは圧巻。初期作から受け継がれるアコ・ギやリコーダーの牧歌的な歌もメロディアス。ヴォーカリストのANJE DUHALDEは、後にヒット・シンガーとして成功を収めた。
SP-0039 FUSIOON / 1st CD \2600
 屈指の激レア・アイテムとして知られてきた72年リリースの1st。クラシカルなピアノやオルガンに、ヴァイオリン、フルートなど管弦も加え、マニアを唸らせるサウンドを聴かせる。バルセロナのバンドらしいテクニカルさが売りで、スペインの情熱を感じさせる1曲目も、押しの強いこの国の作品群の中で、どこか違ったオリジナリティーを見せている。
SP-0040 FUSIOON / 2nd CD \2600
 オルガンの頻度が高まり、EGGあたりから影響されたカンタベリー色を聴かせる74年リリースの2nd。ジャケットから想像出来ない硬派で高度な音楽性を持っており、3曲目のクラシカル・ロックも前半はジャージィに攻めるなど、いわゆるドグサレ系オルガンロックやハード&サイケ物には当てはまらない。優しいヴォーカルをフィーチャーしたラストの組曲も逸品。
SP-0049 GANBARA / Itsas Zabalean CD \2600
 傑作。めちゃくちゃ良いです。98年リリースの6作目。女性美ヴォーカルをメインに、ケルト色も含んだコンテンポラリーで非常に美しいバスク・フォークを聴かせてくれる。前作よりも幾分アコースティックに戻り、しっとりとした叙情美にあふれている。コンテンポラリー・トラッド・フォークの世界・トップ・レベル。気に入らない人はいないと断言!
SP-0582 GUADALQUIVIR / Live Bilbao 1980 CD \3200
 エキゾチックなスパニッシュ・ジャズ・プログレを聴かせるグアダルキビルの2nd「Camino Del Concierto」期80年の未発ライヴ。バンド初のライヴ盤となり、1stと2ndから半々の選曲に未発表曲2曲を加えた8曲をツイン・ギターやサックス&フルートの管楽器奏者を含むオリジナル・メンバーにて全盛期を象徴するテクニカルなサウンドをエネルギッシュに繰り出している。小気味好いギターをメインに全員でスピーディに畳み掛けるキメがカッコよく、スタジオ盤より音が太くドラムスなどパワフルな印象を受け、ダイナミックなバンド像が浮かび上がる。限りなくイメージを掻き立て、スペインらしい鮮やかなコントラストを放つ彼らだが、加えて生々しい熱気が聴き所となっている。リマスター&3面開き紙ジャケット。アンダルシアの超マイナー・レーベルからの超限定リリース!
SP-0583 GUADALQUIVIR / Ole Corea! CD \3200
 アンダルシアン・プログレッシヴ・ロックの中でもテクニカルなジャズ・ロックを誇っていた彼らが多数のゲストを迎え録音したチック・コリア・トリビュート2024年作。中心的なメンバーだった2人のギタリストとサックスやフルートの管楽器奏者に、ICEBERGやALAMEDAのキーボーディスト、リズム・セクション、ヴァイオリン、チェロ、トランペット、さらにはバーンスリー、タブラ、DOLORESのシンガーらも交えた総勢42人のプレイヤーが加わり、リターン・トゥ・フォーエヴァーやソロ曲から敬意を込めて、情熱的に、そして鮮やかにカッコよく、原曲にはない超絶フラメンコ・ギターやパルマ(手拍子)やアラビアン・パーカッションが加わったスパニッシュ&アンダルシアのエキゾチックな香りを立たせ熱演している。また、生管弦が混じる美しい色彩も豊かだ。3面開き紙ジャケット。アンダルシアの超マイナー・レーベルからの超限定リリース!
曲目:HYMN OF THE SEVENTH GALAXY、CAPTAIN SENOR MOUSE、500 MILES HIGH、NITE SPRITE、SPAIN、KING COCKROACH、HUMPTY DUMPTY、LOVE CASTLE、ARMANDO'S RHUMBA
SP-0272 GUALBERTO / Same (A La Vida Al Dolor) CD \2600
 ワーナー・スペインの限定デジパック(3面開き)&デジタル・リマスター盤。イスラム細工が妖しく輝くような1作目。75年作。ギターやシタール、ヴァイオリンが独自の哀愁を作り出していく他に類を見ない、強烈な個性派。グラナダのカルロス・カルカモ参加。前半はヴォーカル(英語とスペイン語)をフィーチャーするフォーク・ロック調で、後半になるとファズ・ギターも加わり突如サイケ・プログレ調になる。次作、VERICUETOSではガウディが憑依。シュールな芸術性が爆発。
SP-0059 HAIZEA / Same CD \2600
 2枚の作品を残したバスクのグループ。77年に超マイナー・レーベル、IOIOTSからリリースされた1st。GUDRUN張りのプログレッシヴ性を見せる2ndとは違い、優しいノスタルジックな、あたたかみのあるバスク・フォークを聴かせる。魅力いっぱいの女性ヴォーカリスト、AMAIA ZUBIRIAと、詩情あふれる歌声のTXOMIN ARTOLAを中心にせつない哀愁を歌う。女性ヴォーカル・フォーク・ファン必聴作。
SP-0060 HAIZEA / Hontz Gaua CD \2600
 バスクが産み落とした最大の傑作、そして問題作となった2nd。ピュアーなフォーク志向のTXOMINから、XABIER LASAへ主導者が変り、女性ヴォーカリスト、AMAIA ZUBIRIAの存在を最大限に引き出した、オパス・アヴァントラにも通じるプログレッシヴな作品となった。闇に光るAMAIAのヴォーカルに身震いしてしまう。プログレ・ファンも女性ヴォーカル・ファンも必聴。79年リリース。
SP-0421 HERBA D'HAMELI / Inversa Visual CD \2500
 バルセロナから必聴プログレ・バンドが浮上。フルートをリリカルにフィーチャーし、キャメルのメロディアスさと美学に地中海色をほんのり加えたようなサウンドで、シンフォニック色を前面にジャズ・ロック色とクラシカルさを織り交ぜながら聴かせる。さらにカタルーニャ語で歌われるハートフルなヴォーカルが良く、こんなに歌心を持ったバンドはそうは居ない。そしてメタルや今風のシンフォにまったく感化されていないナイーヴな質感にはシンパシーびんびん。実はある程度キャリアがあるバンドで初期はアマロックのようなアコースティック色があり01年デモ作を経て04年にCDをリリース。06年に3作目に取り掛かるもメンバー脱退のためプレスされることなく未発に終わり、完全なシンフォ・バンドとなるため理想的なメンバーを獲得し本4作目に至っている。09年作。
SP-0314 HILARIO CAMACHO / La Estrella Del Alba CD \2600
 ワーナー・スペインの限定デジパック(3面開き)&デジタル・リマスター盤。スペインのシンガー系の好作のひとつ。76年リリース。特にイタリアのカンタウトーレ系が好きな方におすすめ出来るメロディアスな内容で、語りかけるように歌われていく。インスト曲もあり、彼の伝えようとする詩情がギターやストリングスらと安らかに心に染み入る。前作、DE PASOと共に叙情的でファンタジックな内容です。本作でもメロトロン・クレジットがあり、それっぽい音が聴こえる。AZABACHEのJORGE BARRALを始めプログレ系のメンバーが参加。
SP-0226 ICEBERG / Tutankhamon CD \2800
 ギタリスト、MAX SUNYER率いるジャズ・ロック・グループ。75年リリースの1st。後のアルバムはジャズ・ロック色が強いが、本作はシンフォニック・ロック色が強い。特に一曲目は衝撃的なシンフォニック・チューン。メロトロン調のキーボードもドラマチックに盛り立てる。クリムゾン的な曲調も。デジパック。
SP-0064 ICEBERG / Coses Nostres CD \2800
 76年リリースの2nd。MAX SUNYERのテクニカルなギターを中心に、スパニッシュ・モードでエキセントリックに展開してゆく。ソロへ絡むシンセや、シンフォニックな広がりを生むストリングス・アンサンブルも効果的。インストだが、スリリングなキメとタメの連発でまったく飽きさせない。デジパック。
SP-0065 ICEBERG / Sentiments CD \2800
 ヘヴィなドライヴ感がさらに加わった77年リリースの3rd。圧巻作。ジャズ・ロック・ファンは必聴だ。初期プリズムにクリムゾン系の攻撃性を加えたような、強力なサウンドに一聴でノックアウト。正視できない程。しかもメロディーが美しく、イタリアのエトナを越えているかも。デジパック。
SP-0066 ICEBERG / Arc.En.Ciel CD \2800
 79年リリースの5作目で彼らのラスト作。最も洗練された作品で、スパニッシュ・ジャズ・ロックの極致。アル・ディ・メオラ級のテクニックで弾きまくるMAX SUNYERのプレイに舌を巻く。カラフルなキーボード・アレンジも良い。この時点で、MAXはすでにソロ、BABELをリリースしているが、その後もソロを2作リリース。さらに、よりフュージョン寄りのグループ、PEGASASを結成。5枚のアルバムをリリース。デジパック。
SP-0559 IMAN / Same + Camino Del Aguila CD \2980
 <限定再リリース> 78年リリースの傑作1stと80年リリースの2ndの2in1。カラフルでシュールなイメージが広がる彼らのサウンドは、シンフォニック・ロックとジャズ・ロックの中間を行くもので、アラビックなキャメルとでも言えそうなメロディアスさと高速で一気に畳み掛けるスリリングさを織り交ぜ、まるで魔法によって神秘的な情景を見せられているかのような錯覚を起す。リリカルなピアノやアコギも美しく、数少ないヴォーカル・ナンバーもノスタルジックで絶品な2ndも外せないが、今聴いても1stは奇跡的とも言える出来だ。イタリア・ファンも必聴! *CDR
SP-0513 IMANOL & KLABELIN KOMIK / Jo Ezan CD \2600
 初CD化。バスクの激レア・プログレッシヴ・ロック必聴名盤の1枚で、BENITO LERTXUNDIと並ぶシンガー、IMANOLがバンドを率い81年に超マイナー・レーベルIZからリリースしたミステリアスな作品。バスク特有のベルチョラリと呼ばれるフォーク・スタイルと、ヴァイオリンやサックスもフィーチャーしたハードでアシッドなジャズ・ロックが混在。テクニカルなピアノやファズ・ギターが畳み掛けるリズムによって押し出される中盤など邪悪さも混じり、イタリアのバンドやERROBIあたりも思わせるのでは。加えて、女性ヴォーカリスト、アマイア・ズビリア!が2曲でゲスト参加。リマスター。
SP-0406 ITOIZ / Same CD \2300
 08年リマスター盤。バスク地方が生んだ至宝イトイス。XOXOAレーベルの第2弾として78年にリリースされたオリジナルLPは6ケタのウルトラ激レア・アイテム。観音開きで、ポスターが付いていた。シンセ、オルガン、ピアノ、ギター、フルートらがハートフルなヴォーカルと絡み合ってシンフォニック・ロックにフォーク・ロックがミックスされたようなナイーヴな切なさを染み出す。英国のプログレ・バンドから影響を受け、クリエイティヴなロックを目指したものだとメンバーは語るが、英国どころか他のスペイン物にもつながらない景色が取り巻く、哀愁のユーロ・ロック必聴名盤。
SP-0407 ITOIZ / Ezekiel CD \2300
 08年リマスター盤。リズム・セクションをチェンジして経て引き締まった80年リリースの2nd。本作ではフルートの他に、ヴァイオリンやサックスもフィーチャーされ、彩りが鮮やかになり、室内楽風のタッチから、メンバーのソロをジャズ・ロックっぽく取り入れたものまでバンドのアレンジ力が高まっている。特筆は1曲ながら女性ヴォーカリストのITZIARが歌っており、その美声に魅入られてしまう。バスクの地方色もたたえ、哀愁と叙情に染まるシンフォニック&フォーク・ロックの傑作となった。プログレ度で選ぶなら1st、完成度で選ぶならこの2nd。でも、3rdも忘れがたい。
SP-0408 ITOIZ / Alkolea CD \2300
 08年リマスター盤。82年リリースの3rd。バスク特有のセンチメンタルな歌心はそのままで、アンサンブルが最も洗練された作品となった。がっちりとしたテクニカルな演奏は重厚な響きを持ち、そこへ美しく流れ込むストリングス・シンセやピアノの叙情性、ギターやオルガンの翳りなど前2作と比べるとバンドが格段に上手くなっている。哀愁を帯びたヴォーカルとの調和も素晴らしく、今このリマスター盤で聴き直すと実は本作が最高作だったんだな、と確信するほど出来がいい。この後、バンドは音楽性をチェンジしポップ・バンドへ変身。リーダーでありヴォーカリストのJUAN CARLOS PEREZはソロで成功しバスクきってのスターとなる。
SP-0079 ITZIAR / Same CD \2600
 イトイスの2nd、EZEKIELにもゲスト参加していた魅力的な女性ヴォーカリスト、ITZIAR EGILEORをフィーチャーするバスクきっての秘蔵的な名作。79年リリース。フルート(イトイスのメンバー)、アコ・ギなど繊細なバックもファンタジックで、全体にジャケットのような月夜の妖しい美しさが漂う。人里離れた森の中の広場で演奏されたような隠避性。屈指のバスク・フォーク・プログレッシヴ・ロック・アルバム。ノリはイトイスに近いが、暗い。それが、またいい。
SP-0525 KOSKA / Same + Bihozkadak CD \2600
 初CD化。76年にIZレーベルからリリースされた1stと79年にXOXOAレーベルからリリースされた2ndの2in1CD。バスク特有の歌心を持ったレア・アイテムで前者はファズ・ギターにフルートやリコーダーも配した妖しいサイケ色も持つ。後者はバスクの個性的なロック&フォーク・シーンが頂点を迎えた時期のリリースで、ロックにドリーミィさを交えた夜を彷徨うような前半の作風が独特。後半はハードさも。ENBORやERROBIほどシャープな演奏ではないが、バスクならではの雰囲気が味わえる。
SP-0532 KOTEBEL / Mysticae Visiones - 2018 Expanded Edition CD \2800
 <2018年新装版 / ボーナス・トラック1曲追加> 長らく廃盤だった2002年作が再発された。ヴェネズエラ出身のキーボーディストCARLOS PLAZAのシンセ&ピアノを中心に、フルート、ギター、チェロ、女性ヴォイスを加えたKOTEBEL PROJECTとしてバンドの第一歩を踏み出した外せない1枚。テクニカルな超絶技巧派として名を馳せているが、そういった今に通じるところがあるものの、よりメロディの美しさを重視した、クラシカルな趣のあるシンフォニック・ロックに仕上がっている。約36分のタイトル曲の組曲と、ヘッセのシッダールタにインスパイアされた「THE RIVER」で構成された大作志向の作品。巧みなアレンジと構築的な構成は流石。ボーナス・トラックとしてライヴ音源「ENTANGLED UNIVERSE - LIVE IN MADRID 2017」を追加収録。
SP-0081 LISKER / Same CD \2600
 XOXOAレーベルから79年にリリースされた作品。ヴォーカル(もちろんバスク語)も少々入るが、二人のギタリストによるファズ・ギターとフルートをメインにしたサイケ・ハード&ジャズ・ロック。だがバスクの独特の風味が強く、他からは絶対生れないオリジナリティーのある作品となっている。オリジナルLPはコレクターズ・アイテムとして知られ特に海外で異様に高い。
SP-0570 MARIA DEL MAR BONET / Same CD \3200
 長らく入手困難だったマヨルカの人気女性ヴォーカリストの70年デビュー作が2022年リマスターにて再発! プログレ・ファンにも80年代から90年代のコンテンポラリーな作品が知られる彼女だが、ジャケットも含めて本作の飾り気のないピュアな初々しさも格別。カタルーニャ語で歌われ、マヨルカ島に伝わる6曲、メノルカ島に伝わる2曲、自作曲5曲での構成。アコギとベースをメインに、曲によってチェロ、フルート、パーカッション、ストリングス・キーボードらが入るが、彼女の魅力を聴かせるべく、時にアカペラなどシンプルなアンサンブルで統一。エキゾチックな1曲目から魅了される。後にスペイン国立管弦楽団の音楽監督に任命されるアントニ・ロス・マルバの編曲であった。33年振りのCD再発。リマスター&3面開き紙ジャケット。
SP-0094 MEDINA AZAHARA / Paseando Por La Mezquita CD \2800
 コルドバで結成され、アンダルシアが世界に誇るバンドとなった彼らの記念すべき79年デビュー作。フラメンコ色強いエキゾチックな歌い回しと、情熱的なノリ、そして、アラビックながらもヒット性を持ったキャッチーさが融合し、最もスペインらしいメロディアスなハード・プログレッシヴ・サウンドとなっている。プログレっぽいと言えば本作か次作。
SP-0096 MEDINA AZAHARA / ...En Al-Hakim CD \2800
 89年リリースの5作目。中期の名作。4作目のCARAVANA ESPANOLAでは、なにか行き詰まってしまったような感のあった彼らだが、本作の充実度は見事。ドラマチックなメロディーと、劇展開の連続。捨て曲もない。アラビックでエキゾチックなハード・シンフォ・サウンドはまさに日本人好み。爆発的に売れだす新生メディナの誕生作。インパクト120%のアンダルシアの雄!
SP-0580 MEDINA AZAHARA / El Sueno Eterno 2CD \4500
 ドラマチックでエキゾチックな渦に巻き込まれていく、オリジナル・アルバムとしては5年振りの2023年作。2枚組での大作で、リフが効いたメロディックなハード・シンフォからアンダルシアの哀愁が燃えたぎるヘヴィなミドルテンポ、アコギやピアノが彩る魂のバラードまで、熱いヴォーカルとコーラス、エモーショナルなギター、きらめくシンセ、荘厳なオルガン、ストリングスや管楽器を配したオーケストレーションらがプログレッシヴな展開も織り交ぜ「永遠の夢」と題されたバンドの新たな旅立ちを不死鳥のジャケットと共に見せ付ける。ややキャッチーかと思う前半だが、進むにつれアンサンブルは重厚かつテクニカルになり、かつ、どの曲も鮮やかに良く出来ており、後半でのフラメンコ・ギター&パルマ(手拍子)の導入、畳み掛ける3連リズムなど、近年のアンダルシアの若手バンドからの刺激もあるのか、大物の風格を全面に押し出した別格作となっている。ラストはウンベルト・トッツィの「Io Camminero」カヴァーで感動的に締めくくられている。ベルト付き14cm x 15cm3面開き紙ジャケット。
SP-0517 MEDITERRANEO / Estrechas Calles De Santa Cruz CD \2600
 初CD化。ピアノやギターが切々と奏でる物悲しくも美しいオープニング・ナンバーが印象に残る78年リリースの1st。この1曲でアルバムの価値を不動にする名曲だ。他は、歌心あふれるヴォーカルを交えたジャズ・ロックとなっており、スピーディなリズムに乗って軽やかなシンセやエレピが踊る、少々カンタベリー風味も感じさせるテクニカルな演奏を繰り広げている。地中海に開かれたバレンシアの港街、アラカントで結成。そんな陽光とロマンチックな夜の風情が浮かぶ好作となっている。次作以降、バンドは徐々にポップ化していく。リマスター。
SP-0286 MEZQUITA / Recuerdos De Mi Tierra CD \2500
 コルドバで結成された彼らの79年リリースの1st。邪悪な雰囲気で一気に畳み掛けるインスト部分はまるでアラビアン・モードのセミラミス。フレーズが熱気を帯び、早い早い。改めて聴くとそのテクニックに驚く。スパニッシュ・ギターの腕前も流石で圧巻。正確な手拍子や生のストリングス・セクションも入り、アンダルシアの情感たっぷりのヴォーカルが入ればアラメダを倍速で聴いているようだ。変拍子まみれの屈指のハード・シンフォであり、ぎらぎらのスパニッシュ・プログレ必聴作!
SP-0419 MUSICA URBANA / Same CD \2500
 傑作。76年リリースの1st。スパニッシュ・フレイバーを全編でたたえたカンタベリー影響下のジャズ・ロックで英国のその筋の名盤と比べてもまったく引けを取らない。ギター、シンセ、エレピ、フルート、クラリネット、サックス、巧みなリズム・セクションらの精巧さと緻密さはあまりにも鮮やかでセンシティヴ。叙情性とテクニカルさが見事なバランスで組み立てられている。そのスキのない作曲力はスペインの中でもダントツだ。かつてスペインのハットフィールドと言われたそのサウンドは今も輝き続けている。リマスター09年盤。
SP-0571 NEURONIUM / Quasar 2C361 & Vuelo Quimico - The Harvest Years 2CD \3200
 77年の1stと78年の荘厳な名作2ndをカップリングした2枚組リマスター2023年盤。ヨーロッパで絶大な評価を受けたグループで、本2作は二人のシンセ奏者と一人のギタリストによる編成。ローガンとエルカの2台のストリングス・シンセの冷たい響きにロング・トーンのギターが加わり、ベルリン・スクールと言われるシーケンス・パターンも配されるが、決定的に違うのはマルチプレイによる儚いフルートと叙情的なアコギ、そして物悲しいヴォーカル(2作目のみ)で、フランスのPULSAR初期3作にも通じる哀愁・幻想美とも言える。イクウィップメントがグレードアップし、天上の合唱で締めくくられる神秘的な2作目は古くから知られてきた名盤だ。タンジェリン系とは別物です。
SP-0108 NU / Cuentos De Ayer Y De Hoy CD \2800
 失神級の大傑作。スペイン、そして世界レベルでの屈指のハード・プログレッシヴ・アルバムと言える。ヴァイオリン、フルート、メロトロン、ハイ・トーンのヴォーカルetc.をフィーチャーし、畳み掛ける様はあまりにもエキゾチックでかつエキセントリック。攻撃性と妖し気なムードが入り乱れ、中世の殺気だった古城へほうり込まれたような錯覚に陥る。79年リリースの1st。
SP-0109 OLATZ ZUGASTI / Kantu Baten Bila Nabil CD \2600
 このスペイン枠のバスク物で何回も登場する女性ハープ奏者。91年リリースの1stソロ。傑作として高い評価を得ている作品。彼女の独白的なヴォーカル(そう、彼女はヴォーカルもいいんです!)と美しいハープをメインに、ギター、フルート、アコーディオン、パーカッションetc.を加え、内面的なバスクならではの詩情を聴かせる珠玉の内容となっている。うつむいた暗さが独特。
SP-0110 OLATZ ZUGASTI / Bulun Bulunka CD \2600
 9年振りにリリースされた2000作。バスクきっての名作と言われる前作、KANTU BATEN BILA NABILとほぼ同じ路線で、彼女のあの独特の淋し気なヴォーカルと、詩情を紡ぎ出すようなハープはまさに珠玉。なにか自分が、はずかしくなってしまうほどの無垢の世界。控えめながら、バックのアンサンブルもこれ又美しく幻想的。絶品。女性ヴォーカル・ファンなら彼女の作品はすべて外せない。
SP-0180 OLATZ ZUGASTI / Elearen Lainoa CD \2600
 3作目となる02年作。バスクの美を結集したかのような傑作となった。幻想色をたなびかせるシンセ、幽幻な響きを加えるハープ、いつまでも身をゆだねていたい彼女のヴォーカル、深みを与える管弦も淡く重なり、ファンタジックな味わいが神聖なまでに表面化し、あの幽閉されていた孤独な暗さのカーテンが開かれた。そこは涙が出そうなほど優しさにあふれる癒しの世界。バスクの風が光と共にそっと流れ込む。すべての女性ヴォーカル・ファンに聴いていただきたい。バスクからまた至宝が生まれた。
SP-0450 OLATZ ZUGASTI / Gau Hotzenean Ere CD \2600
 8年振りとなる2010年新作。久しくアルバムを出していなかった彼女。バスク屈指のハープ奏者で、ヴォーカルでもファンを魅了。70年代からBENITO LERTXUNDIの作品に参加しながらも、91年にようやく1stソロをリリース。その長いキャリアを振り返るような、ルーツを感じさせるアコースティックな作風で、アコギ、ヴァイオリン、管楽器をクリアーに絡め、バスク・フォークの真髄を聴かせる。ラスト2曲は彼女が最近手掛けているチルドレンズ・コーラスのメンバーとのライヴ録音。それにしても、変わらない歌声。優しく瑞々しい。
SP-0507 OLATZ ZUGASTI / Ur Goiena Ur Barrena... CD \2800
 バスクの至宝と言われる女性ヴォーカリスト(&ハープ奏者)の2015年作。ファンタジックな作風となっており、まるで風のようなハープをメインに、ギター、アコーディオン、リズム・セクションによるシンプルなアンサンブルながら、独特の儚さを秘めたリリカルさは彼女ならではの世界で、軽やかで明るめなのに切なさが付き纏う。中盤ではポップなフォーク・ロックも聴かせるが、どこか独白的で、うつむいた暗さが漂っていた初期も思い出させる。この哀愁の幽幻さは、彼女ならではだろう。全曲出来がいい。
SP-0553 OLATZ ZUGASTI / Orion Zuzenean 2CD \3500
 ファン必聴の初となるライヴ・アルバム2019年作。現時点での最新作「Ur Goiena Ur Barrena...(15年)」から中心に主に3rd以降からの選曲とバスクの伝承歌らにBENITO LERTXUNDIの曲も加え、アルバム未収6曲を含む全20曲を2枚組で収録。彼女のハープとヴォーカルをメインに、ギター、ベース、ドラムス&パーカッション、そして娘のコーラスと管楽器をフィーチャーしたバンドで演奏されており、3rdアルバム「Elearen Lainoa」あたりの曲では珠玉のポップさも見せ、美しさとファンタジックさが最高潮に達する。まさに至福。また、娘GRATXINAの歌声が流石によく似ており、デュオとして歌われる場面では新たな魅力が現れる。91年のデビュー以来、シンフォ・ファンにもとてもファンが多い彼女の6年振りの6作目。3面開きデジパック。
SP-0581 OLATZ ZUGASTI / Hitzno Bat Erran Eta Banua Berhala CD \3200
 8年振りとなる2023年作。ライヴを挟み7作目となるスタジオ作で、彼女のヴォーカルとギターをメインに、キーボード、管楽器、リズム・セクションを加えたシンプルなアンサンブルをバックに独特の翳りを漂わせ、寄り添うように歌われていく。彼女のもうひとつの魅力と言える珠玉のハープもフィーチャーし、自身でコーラスも重ね、本作では軽やかなプログラミングも導入したコンテンポラリーなアレンジが新味だ。たおやかに明日を見つめつつ、社会の影、不安、嘘をテーマにしており、戦争やパンデミックの影が差す。シルエットだけのような、なんとも切ない空気から光が芽生え色を生み出していく終盤など悠然とした彼女ならではの世界観に包まれる。バスクを代表する女性ヴォーカリスト&ハープ奏者。デジパックCDR。
SP-0574 OMNI / Cronicas Del Viento 2CD \3800
 泣きが甘美に立ち込めるずばりキャメル直系シンフォの2023年作。アンダルシアはカディスのバンドで16年振りにリリースされた待望の4作目。スパニッシュ・ムードも漂わせながらの優美でカラフルに舞う哀愁のサウンドは、かつてのIMANやCAIあたりも思わせ、ロマンチックな世界が描き出され、月夜のファンタジーが浮き上がる。ギターが奏でる極上の叙情、アラビック・パーカッションを泳ぐように奏でられるシンセと共に泣きじゃくる。風のクロニクルと題された本作ではスペイン語のヴォーカルもフィーチャーしており、リリカルなフルートやリコーダー、サックスらゲストも多く参加。彼らもまたギターとの絶妙な絡みを見せる。後半ではエキゾチックな幽玄さも漂う2枚組での大作となった。最高作だろう。必聴まちがいなし! 1stの曲を新録したボーナス1曲入り。3面開き紙ジャケット。アンダルシアの超マイナー・レーベルからの超限定リリース!
SP-0274 PAU RIBA / Electroccid Accid Alquimistic Xoc CD \2600
 ワーナー・スペインの限定デジパック(3面開き)&デジタル・リマスター盤。バルセロナのシンガー。挨拶代わりのスパニッシュ・メロで幕を開ける彼の75年リリースの3rd。ヴォーカルのタイプといいクラウディオ・ロッキような存在。シンセ、ギターに、エレピやリズム・セクションなど、曲、パートによってはヘヴィにも迫る。このレーベルならではの音圧だ。EDUARDO BORTも参加。メロトロンも顔をのぞかせる。この年、シーンが開花を始める息吹を感じさせる音。
SP-0223 PAU RIBA / Licors CD \2600
 ワーナー・スペインの限定デジパック(3面開き)&デジタル・リマスター盤。カンタベリー・タッチとスペインのエキゾチックさをブレンドした味わいを持つ、バルセロナ出身のシンガー。本作にはゴングのデヴィッド・アレンが参加しており、ギターとエフェクトを担当。後半でアレンの持ち味がうまく出ており、古くからパウ・リバの代表作として知られる。不思議なポップ・センスは、初期ケヴィン・エアーズあたりを思わせるか。歌物ファンやカンタベリー系ファンは注目。77年リリースの5作目。
SP-0554 SHERISH / El Candil CD \2800
 <リミックス&リマスター新装ジャケット> 2017年に人知れず自主リリースされ現在は入手困難なアンダルシアン・シンフォニック・ロックの必聴デビュー作がリミックス&リマスター&新装3面開きジャケットにて2021年限定再発。MEDINA AZAHARAを思わせるも幽玄さが立ち込め、よりシンフォニックな曲想を持っており、エモーショナルな泣きのシンセにフラメンコ・ギターや手拍子などエキゾチックな雰囲気と胸を掻きむしられる哀愁に満ち、加えて、引きの部分でのクリアーな叙情性、ストリングス系によるオーケストレーション、ドラマチックな変化を生むリズム・アレンジなどリミックスも手伝って細部まで完成度が高い。CAIのギタリストとRANDY LOPEZがゲスト参加。3面開き紙ジャケットCDR。アンダルシアの超マイナー・レーベルからの超限定リリース!
SP-0569 SHERISH / Escampa CD \2950
 傑作となった待望の新作2nd! 今、アンダルシアで最も注目されるアンダルシアン・シンフォ・バンドの満を持しての2022年作。ドラマチックさはもとより、曲の良さ、アレンジの充実、演奏の巧みさなど、どれを取ってもトップクラスで、本作でも1曲目のタイトル曲からリズムの緩急を付けたプログレッシヴな展開を見せる100%満足の出来となっている。エキゾチックなハードさにテクニカルなアンサンブルが織り成す圧巻のサウンドだ。白熱のギターの泣きとシンセやピアノのスリリングな速攻、加えてフラメンコ・ギターや合唱団などスペシャルなフィーチャリングも効果的で、ストリングス系によるオーケストレーションの深い陰影が眩惑的なアンダルシアを代表する1枚となった。MEDINA AZAHARAのヴォーカリストを始め、CAIのギタリスト、MEZQUITAのキーボーディストらがゲスト参加。3面開き紙ジャケット。アンダルシアの超マイナー・レーベルからの超限定リリース!
SP-0576 THE STORM / Same CD \3200
 <3面開き紙ジャケット&2023リマスター&ナンバーリング入り500枚限定盤> 74年に名門BASFからリリースされたスペイン屈指のオルガン入りハード。攻撃的なギター、英語によるパワフルなヴォーカル、重厚なリズム・セクション、そして本作を決定付けるプログレッシヴで影のあるハモンドをカッコよくフィーチャーし迫る、パープル影響の本格派だ。オープニングなどポップなノリも見せるが、インストの3曲目やクラシカルな4曲目、そしてジャージィな展開にサイケ色も加えた7曲目など真のハード・プログレと言え、英国のバンドにも負けないヴォルテージと破壊力を持つ。双子兄弟によってセビリアで結成され、録音当時はまだ20才だった。アンダルシアの超マイナー・レーベルからの超限定リリース!
SP-0577 STORM / El Dia De La Tormenta CD \3200
 <3面開き紙ジャケット&2023リマスター&ナンバーリング入り500枚限定盤> スペイン語でアンダルシアの哀愁を歌い上げるシンフォニック・ロックへ変貌した80年作2nd。それほど濃くはないものの、TRIANAを始めとする多くの同郷のバンドを思わせるエキゾチックさがあり、オルガンの他にシンセやソリーナ系も美しく配し、ギターは泣き、ヴォーカルは切々とし、デビュー作から5年を経て別バンドと言えるサウンドをドラマチックに聴かせる隠れた名盤だ。少しハード風味も残しているが、ストリングスの響きに包まれ、荒涼とした幻影を見せる。ルイス兄弟が兵役から戻り79年に録音された。収録曲の未発ヴァージョンをボーナス収録。単体初CD化。アンダルシアの超マイナー・レーベルからの超限定リリース!
SP-0567 STORM / Live - 50 Anos De Tormenta 2CD \3200
 69年に結成されたセビリアのハード・プログレッシヴ・ロック・バンドの初となるライヴ2枚組2022年盤。19年5月セビリアで行われたコンサートを収録したもので、アナログ先行リリースだったが、さらに3曲を加えCD化された。70年代の2枚のアルバム、英ハード風だった74年デビュー作から5曲、シンフォ色を持った80年作から1曲、復活後の14年作から3曲、そして、最新の19年作から9曲のセットリスト。英語とスペイン語で歌われ、ヴィンテージ感あふれるヘヴィなギターにワイルドなオルガンとシンセが織り成すサウンドはスペインのパープルと呼ばれる最も正統派で、哀愁のシンフォ風味もあり、テクニックも申し分ない。倍のタイムに引き伸ばされた終盤のナンバーなどライヴならではの呼応がたまらない。4面開き紙ジャケット。アンダルシアの超マイナー・レーベルからの超限定リリース!
SP-0519 TABLETOM / Mezclalina CD \2600
 初CD化。アンダルシアはマラガのジャズ・ロック・バンドの80年リリースの1st。手拍子が入る1曲からスペイン情緒が流れ出し、全編で特徴と言えるリリカルで浮遊感のあるフルートが心地よい。加えて、サックスをフィーチャーしたヘヴィなVDGG色、ハードなギターで追い込むクリムゾン色、ジェネシスを思い出させる7拍子カッティングなど、途中ごった煮になってしまうものの、それはそれで熱く、郷愁あふれるヴァイオリンやテンションを上げていく終盤など、知名度は低いがメジャーRCA制作らしいプロダクションを持っている。リマスター。
SP-0319 TARANTULA / Same CD \2600
 イタリアン・ヘヴィ・シンフォを思わせるサウンドで迫る名作。77年リリースの1st。クラシカルなインスト・パートと、巧みに唱法を変えるヴォーカル・パートの組み合わせが残す印象は強烈で、ムゼオ・ローゼンバッハ、パンナ・フレッダあたりに非常に近い。メロトロンのような音色のストリングスと、ハモンド、シンセ、力強いギター、畳み掛けるリズム・セクションなどなど、う〜ん、と腕を組んで唸ってしまう。後半は彼らの出身バレンシアを思わせる陽光が射し、中世風味を持った叙情性も加味。韓国SI-WAN盤。限定入荷。
SP-0320 TILBURI / Al Fin CD \2600
 ワーナー・スペインの限定デジパック(3面開き)&デジタル・リマスター盤。アコースティック・ギターをメインにした清涼感のある1st。75年リリース。ところどころにサイケ・フォークが顔を出し、英語で歌われている。牧歌的でもあり、英国のHERONあたりから伝わったような部分もあり、リリカルな暖か味がなかなか本格的。フォーク・コレクターの場合、シリアスな2ndよりずばりこちら。なんのことはないように思われそうだが、原盤LPは日本ではめちゃくちゃレア。VAINICA DOBLEのCONTRACORRIENTEの見開きコーティング盤と張り合うのでは。
SP-0277 TILBURI / Alcocebre CD \2600
 ワーナー・スペインの限定デジパック(3面開き)&デジタル・リマスター盤。グラナダの1作目にメンバーはゲスト参加していた。76年リリースの彼らの2作目。コーラスといいアコースティック・ギターといい、厚ぼったい音の多いこの国のシーンでは異質の出来。曲によってフルートやヴァイオリンも入り、清涼感にひたるアコ志向サウンド。とても瑞々しい。イタリアのペペ・マイナのようなギター・ワークも見られ、独特のポジションを取る。レア・コンピLPからアルバム未収ボーナス1曲入り。
SP-0504 TRIANA / Same - 40 Aniversario CD \2700
 <40周年記念限定盤・見開き紙ジャケット・最新リマスター・4曲の75年未発ライヴボーナス入り> 彼らの衝撃的デビュー作であり、スパニッシュ・プログレの代表作。シーンはここから始まったと言っても過言ではない。スパニッシュ・ギターとアラビックなヴォーカルをプログレ然としたキーボードがまとめ、重厚でかつ技の効いたリズム隊が支える。イントロから強烈なインパクトで迫り、ドラマチックな哀愁の渦に巻き込んでいく。キーボード/ヴォーカル、フラメンコ・ギター&ドラムスの変則トリオだが、エレクトリック・ギターにカナリオスからアントニオ・ペレスが参加。75年作。
SP-0196 TRIANA / Hijos Del Agobio CD \2600
 デジタル・リマスター盤。より個性が強調された77年リリースの2nd。もう、どろソースのようなこってり感があって、アラビックな雰囲気に咽返る。キーボードもエキゾチックさを増し、スパニッシュ・ギターとアンダルシアの華を共演する。絞り出されるような泣きのヴォーカルの濃さ。スタイルだけを真似た、英国のカルメンあたりとは根本的に本質が違う。一般的に彼らの最高作だと言われ、絶頂を向かえたプログレ度で計るなら異論なし。
SP-0197 TRIANA / Sombra Y Luz CD \2600
 デジタル・リマスター盤。重厚というか、好き嫌いを分けていたコテコテとした前2作に比べると、ムダがなく、引き締ったシンフォ・サウンドへ仕上っている79年リリースの3rd。初期3作はどれも甲乙付け難い必聴の出来だが、クセの強い1stや2ndより、初めてこのバンドに接するには本作からのほうが良いかもしれない。特に旧B面がいい。ヘヴィかつ流暢に流れるサウンドがここで完成されたが、バンドはこの後ポップ化。絵に描いたようなスペインの音。
SP-0125 VAINICA DOBLE / 1st + Early Singles CD \2800
 プログレ・ファンの間で非常に人気の高い、スペインの女性ヴォーカル・デュオ。71年リリースのデビュー作に初期のシングルから4曲加えたもの。全体にとてもメロディアスで、リズム・セクション、ギター、オーケストラ、オルガン等をバックに聴かせる。プログレ・ファンをつかまえて離さない哀愁を持った曲調が独特。女性ヴォーカル・ファンは必聴グループ。
SP-0557 VAINICA DOBLE / Taquicardia CD \2980
 <廃盤ラスト・ストック> ドラマチックなアレンジでプログレ・ファンにも人気の高いスペインの女性ヴォーカル・デュオの美しい管弦楽をクラシカルに加えた、当時2枚組での84年リリースの6作目。作曲家、アレンジャーとしても知られる彼女らの才能を思う存分に発揮したコンセプト作で、ピアノをバックに可憐に歌われる曲から、オーケストラとロックバンドを交えた劇的な曲、少々ジャズ寄りの曲、チェンバーな曲、陰鬱なメロディーの暗い曲などフォークやポップスの枠を超え、どれもオリジナリティーがあって印象に残る名作。08年リマスター&デジパック。
SP-0566 VAREKAI / Me Siento Vivo CD \2800
 アルボロテで結成されたアンダルシアをルーツとするバンドの2022年デビュー作。ロマの言語で、あらゆる場所を意味するバンド名を持ち、泣きそのもののフラメンコ・ヴォーカルとハードなツイン・ギターを配したサウンドはMEDINA AZAHARA直系と言え、近年デビューして人気を博したSHERISHあたりと比べると幾分ストレートだが、リズムに変化を持たせ迫りくる熱き情熱は負けていない。音楽という魔力で引き寄せるといったコンセプトに合わせてジャケットは同郷グラナダの女性アーティストがその魔力をデザインしたものだという。来日もしている若手のフラメンコ・ギタリストが1曲ゲスト参加。見開き紙ジャケットCDR。アンダルシアの超マイナー・レーベルからの超限定リリース!*収納がゆるく盤面にスレが見られますが交換・返品は出来ませんので予めご了承ください。

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PO-0108J TANTRA / Holocausto CD \3450
 「タントラ / ホロコースト」 1stと甲乙付け難い78年リリースの2nd。シアトリカルなオリジナリティーを強め、その神秘的な淵へ引きずり込まれてしまう。メロトロンや合唱が印象的なタイトル曲に、このバンドの魅力が凝縮されている。エキゾチックな情景のなかで、叙情的なヴォーカルが流れ、ドラマチックな展開を幾度も通り抜ける。泣きまくる4曲目のラストも忘れられない。バンドは03年に復活し、新作やライヴ・アーカイヴをリリースしている。2016年リマスターSHM-CD。見開き紙ジャケット。対訳・解説付き。国内盤


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