update 2024/10/04


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表示金額は全て税込みです

〓[BOSNIA-HERZEGOVINA]〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓
LV-10031 BIJELO DUGME / Kad Bi Bio Bijelo Dugme - Abbey Road Remastered 2014 SACD \2800
 <40周年記念限定盤・英国アビーロード・リマスタリング・SUPER AUDIO CD - HYBRID DISC仕様&4面開き紙ジャケット> イタリアン・ヘヴィ・プログレも凌駕する衝撃の74年デビュー作。ゴラン・ブレゴヴィッチ率いる、ボスニア・サラエボ出身の旧ユーゴスラヴィア最大のロック・バンドで、バルカンの哀愁に染まった情熱的なメロディー、プログレ風味のクラシカルなフレーズをパープルやヒープ調のハード・ロックに転換させ、ドラマチックに聴かせる。何種もリマスター盤が存在するが、音質の良さやアートワークの良さは過去NO.1! 旧ユーゴの歴史的名盤なのでコレクションで押さえたい2014年クロアチア盤。ハイブリッド仕様につき、通常のCDプレイヤーで再生可。
LV-10027 BIJELO DUGME / Sta Bi Dao Da Si Na Mom Mjestu CD \3000
 メロトロンを印象的に導入した75年リリースの2nd。BIJELO DUGME(ビエロ・ドゥグメ)とは白いボタンという意味。重圧なハモンドとヘヴィなギター、胸をしめ付け、かきむしるようなヴォーカル。ドラマチックな泣き。旧ユーゴが生んだハード&ヘヴィ・プログレッシヴの最高峰! デジタル・リマスター盤。
LV-10029 BIJELO DUGME / Bitanga I Princeza CD \3000
 79年に英国のアビー・ロード・スタジオで録音、さらにベオグラード・フィル・ハーモニー・オーケストラを加えた5作目。彼らが最も充実していた頃の作品で代表作とも言える。彼らならではのメロディアスなハード・ナンバーと、オーケストラを導入したドラマチックなシンフォニック・ロック・ナンバーをバランスよく収録。王道を行く感動の一撃! 衝撃が走ります。デジタル・リマスター盤。
LV-10037 BIJELO DUGME / Bitanga I Princeza - 2024 Remix SACD \3980
 <CROATIA RECORDS 2024リミックス&リマスター SUPER AUDIO CD-HYBRID DISC> CDレイヤーにはオリジナルの24トラックからのリミックス、SACDにはハイレゾ・ステレオと5.1 サラウンド・ミックスを収録。79年にライヴを挟みリリースされた通算5作目。多くのファンが絶賛する彼らの最高作と言えるだろう。ハモンドがプログレッシヴなハード・ナンバーに加え、レコードの両面ラストではフィルハーモニー・オーケストラをフィーチャーし、旧ユーゴならではの胸が締め付けられる哀愁のド級シンフォニック・ナンバーが聴ける。特にラストは合唱団も加えたバンド1、2を争うドラマチックでシンフォニックなナンバーだ。リミックス音源はもう別物のようなアレンジの解像度とダイナミックな音質で、ドラムスの鳴りや、アコギやピアノの明確さなど、びっくり。また検閲でオフにされた歌詞が一部聴けるという。さらに、ジャケットは当時、レコード会社が難色を示し不可になった初案ヴァージョンを使用。何枚もお持ちの方も超必携盤です!ハイブリッド仕様につき通常のCDプレイヤーで再生可。4面開き変形紙ジャケット&ゴールド・ディスク仕様。限定入荷。*現地で完売した為、売り切れ後の再入荷は未定となります。
LV-10010 BIJELO DUGME / Ima Neka Tajna Veza ('80s Best) CD \3000
 80年代後半のアルバムを中心としたベスト。その後の活躍を予感させるブレゴヴィッチのバルカン・アイデインティティー色に満ち、さらに、旧ユーゴの国内事情の混乱とともに、非常に民族色の濃いロック・サウンドへ変化。女性兵士の行進や、戦場に横たわる英雄など、当時のジャケットも印象的でした。まさに壊れゆくバルカンの哀愁に満ちています。

〓[SERBIA-MONTENEGRO]〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓
LV-20121 DORDE ILIJIN / Zabranjeno Prisluskivanje! CD \3200
 ベオグラード出身のTAKOのキーボーディストが、83年にKORNI GRUPA(KORNELYANS)のドラマーの参加を仰ぎリリースしたシンフォニックなソロ。彼の名前をアルファベットに正式に直すと、DJORDJE ILIJINが正しい。各種キーボードをフィーチャーし、プログレ然とした涙のシンフォ・ナンバーから、ドリーミィーなナンバーまで幅広く聴かせる。TAKOでも聴けたフルートやリコーダーもリリカル。叙情派の美しい旋律が散りばめられた旧ユーゴ物の決定的な名作! ボーナス4曲収録で、こちらもロマンチックな佳作ぞろい。旧東欧シンフォ・ファン必聴!
LV-20149 KORNI GRUPA & KORNELIJE KOVAC / Original Album Collection 6CD BOX 6CD BOX \4200
 旧ユーゴスラヴィアを代表するプログレ・バンドのKORNI GRUPA、KORNELYANSの3作に、そのキーボーディストで中心人物だったKORNELIJE KOVACのソロ&関連作からプログレ&シンフォ色の強い3枚をセットにした6枚組限定ボックス。72年のKORNI GRUPAの1stと変名のKORNELYANS以外は初CD化。テクニカルなギターやピアノなどジャズ・ロックとハード・ロックを組み合わせ泣きのヴォーカルで歌われるKORNI GRUPAの名作1st、イタリアのリコルディからリリースされた恐るべし怒涛のシンフォニック・ロックの大傑作KORNELYANS、加えて、悶絶死も覚悟の壮絶ライヴ盤とシングル集(68年〜74年)盤の組み合わせで75年にリリースされた2枚組企画のMRTVO MORE、バンドメイトのギタリストやTIMEのメンバーの参加にて旧ユーゴらしい哀愁が効いたシンフォニック・ジャズ・ロックを聴かせるKORNELIJE KOVACの77年名作1stソロIZMEDU SVETLOSTI I TAME、あのバグルスの大ヒット曲に参加していた女性ヴォーカリストをフィーチャーしたエレクトリックなポップ・シンフォ・プロジェクトK2の80年作WHY(バーニー・マースデン、コリン・ホッジキンソン、レイ・ラッセルら英国ミュージシャンが参加)と、LEB I SOLのギタリストVLATKO STEFANOVSKIも参加した86年シンセ・プログレのSAMPLED MOONLIGHTの計6枚。何があっても必携必買ボックスです。各紙ジャケット&オフィシャル・リマスター。32ページ・カラーブックレット付きで、オリジナル・ジャケットの内側やインサートを掲載。プログレ&シンフォ・ファン奇跡の驚愕ボックスの為、売り切れ必至です。
KORNI GRUPA / Same (1st 1972)
KORNELYANS / Not an Ordinary Life (1974)
KORNI GRUPA / Mrtvo More (2in1 1975) *初CD化
KORNELIJE / Izmedu Svetlosti I Tame (1977) *初CD化
K2 / Why (1980) *初CD化
KORNELIJE KOVAC / Sampled Moonlight (1986) *初CD化
LV-20144 POP MASINA / Kiselina CD \2800
 72年にベオグラードで結成されたヘヴィ・プログレ・バンドの73年作1st。ギター/ヴォーカル、ベース、ドラムスのトリオで、ゲストでキーボーディストとフルート奏者が加わっている。ツェッペリンの影響を感じさせるサウンドだが、甘いコーラスやクラシカルに導入されるハモンド、叙情的に爪弾かれるアコギがミックスされた情景は多くの旧ユーゴのバンドがそうであるようにイタリアン・ロックが重なってしまう。タイトルはアシッドを意味し、哀愁が漂うフォーキーなドリーミィさも。72年の1stシングルから2曲ボーナス入り。300枚限定・2014年盤。
LV-20114 S VREMANE NA VREME / Same CD \3000
 フォーク・ロック・タッチの叙情派バンド。75年リリースの1st。後にも数枚のアルバムをリリースするが、闇と叙情が同居する本作が一番プログレ色が強い。邪悪な雰囲気を発散させる1曲目(チェルベロ?)、ストリングスとフルートが美しい4曲目、イタリア調の6曲目etc.。また、ボーナス曲には女性ヴォーカルがフィーチャーされていて、こちらも興味のあるところ。

〓[CROATIA]〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓
LV-30216 AERODROM / Original Album Collection 5CD BOX \3800
 アルバム単位ではまったく未CD化だった旧ユーゴの必聴シンフォ・バンドの79年の1stから86年の5thまでの5枚を各紙ジャケット&リマスターにて収納したボックス! 特にイエスやジェネシスの影響をもろに感じさせる1stは華麗なキーボードやテクニカルなギターが織り成すダントツの出来で旧ユーゴスラヴィアのトップクラス。その後のアルバムではポップな方向で進むが、イタリア録音やスウェーデンで制作されるなどヨーロッパ進出を狙った音作りで、ポップと言っても例えばイ・プーが辿った風な曲調があり、甘いヴォーカル・ナンバーは捨て難い。また、当時の最終作となった86年作にはSMAKやBIJELO DUGMEで知られるキーボーディストのLAZA RISTOVSKIがゲストで加わっている。カラーブックレット付きで、オリジナル・ジャケットの内側やインサートを掲載。
収納アルバム;
CD1:KAD MISLI MI VRLUDAJU (1979)
CD2:TANGO BANGO (1981)
CD3:OBICNE LJUBAVNE PJESME (1982)
CD4:DUKAT I PRIBADACE (1984)
CD5:TROJICA U MRAKU (1986)

LV-30222 DRAGO MLINAREC / Kolekcija 8CD BOX \9800
 <ラスト・ストック> ザグレブ出身のプログレッシヴ・ロック・シンガーの1stから8枚のアルバムをセットにした2011年40周年記念ボックス。全タイトル初CD化という快挙であった。ヴォーカルをメインにしながらも、インスト・パートも多く、GRUPA 220をバックにヘヴィでかつオケも導入した1st、旧ユーゴのサイケ・フォークの傑作でありフロイド調の演奏も聴かせる2nd、コンセプト作として完成度の高い叙情的な名作3rdなど、初期は当時のプログレから感化された旧ユーゴスラヴィアらしいサウンドで聴かせる。ハモンド、ピアノ、ギター、フルートら、いかにもといった鳴り方だ。演劇音楽家としても活動していたらしさも加わっている。中期以降はユーゴのラヴェッツィといった感じで、イタリアからの影響を浮かび上がらせている。この年代でも10分越えの長い曲を含んでおり、プログレが香り聴き逃せない。各紙ジャケット(見開きあり)&リマスター。アルバム・データ、フォト、インタビュー等を掲載した136ページのスペシャル・ブックレット付き。収録アルバム:A TI SE NE DAJ(71)、PJESME S PLANINE(72)、RODENJE(75)、NEGDJE POSTOJI NETKO(77)、SVE JE U REDU(78)、TAKO LAKO(79)、SABRANO(80)、POMAKNUTO(83)
LV-30220 DRUGI NACIN / Same CD \3500
 <デジパック&2021年リマスター盤> パープルやヒープの影響を感じさせながら旧ユーゴスラヴィアらしい哀愁のサウンドを聴かせる1975年デビュー作。孤独と愛をテーマにしたコンセプト作で、甘いトーンからハイ・トーンまで歌い分けるヴォーカル&コーラスとメロウなハモリを聴かせるツイン・ギターをメインに、メロトロンかと思わせるツイン・フルートが鍵となり、中盤から後半はまどろむシンフォ色も流れる旧ユーゴを代表する1枚だ。控え目ながらハモンドも入り、またインスト曲もありエレピ入りのジャージィな演奏も聴かせている。なおバンド名はフェデリコ・ガルシーア・ロルカの詩から付けられた。本作後、兵役でメンバーが抜けたため、ギタリストらはGRUPA NEPOCINを結成。
LV-30211 JOSIPA LISAC with TIME / Dnevnik Jedne Ljubavi CD \2700
 25枚近くのアルバムをリリースし、現在も活動中のクロアチアを代表する女性ヴォーカリストの73年ソロ・デビュー作。ブルージィなナンバーをソウルフルな歌唱で聴かせるスタイルだが、バックにはあのTIMEが起用されており、ロック色の強い曲ではハモンドやフルートを効かせたプログレッシヴな演奏が聴ける。昔からコレクターに人気のあった知られた1枚だ。オープニングなどオーケストラも導入されており、ノスタルジックなアコギの爪弾きが導くバラードになるとバルカンらしい暗い哀愁も漂う。リマスター&デジパック。
LV-30218 TIME / Same CD \2800
 <2020年リマスター&3面開きデジパック> 廃盤で入手困難だった旧ユーゴスラヴィアの必聴名作。72年リリースの1st。当時のイタリアのバンドの質感に似ており、唸るフルート、プログレッシヴなハモンド、メロトロン、ムーグ、ジャージィなピアノ、ワイルドなギター、感情たっぷりのヴォーカル、強固なリズム・セクションが一体となって繰り広げるヘヴィ・シンフォで、特にアルバム後半の長尺曲はクラシカルさと闇が入り混じる屈指のナンバー。ヴォーカリストはKORNI GRUPAを経て、キーボーディストは後にSEPTEMBERへ、と有能なミュージシャンがザグレブで結成したスーパーグループであった。新たにマスターテープからリマスターされた2020年3面開きデジパック・32ページブックレット付きクロアチア盤。

〓[SLOVENIA]〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓
LV-40332 SEPTEMBER / Zadnja Avantura - Deluxe Edition CD \3600
 スロヴェニア屈指のジャズ・ロック・バンド、SEPTEMBERの必聴2タイトルが2023年リマスター再発! 壮絶な演奏が聴ける76年作1st。スリリングなエレクトリック・ヴァイオリンをフィーチャーし、キリコ張りのバカテク・ドラムスと切れ味の鋭いオルガンやエレピと巧みなギターが一体となり、ずばりアルティ・エ・メスティエリも彷彿させる疾走型ジャズ・ロックを展開。キーボードとリズム・セクションはTIME、ヴァイオリニストはスロヴェニアン・フィルのメンバーだった。ギターを兼任するヴォーカリストを中心にリュブリャナで結成。ヘヴィな重厚感もあり、旧ユーゴスラヴィアならではの熱い歌心も沸き立つ名作だ。旧ユーゴのトップクラスの1枚だろう。76年のシングルから初CD化ボーナス2曲入り。デジパック限定スロヴェニア盤。
LV-40333 SEPTEMBER / Domovina Moja CD \3600
 スロヴェニア屈指のジャズ・ロック・バンド、SEPTEMBERの必聴2タイトルが2023年リマスター再発! 今回、初CD化となる79年2nd。ヴァイオリニストが抜け、その分、よりギターを配したアンサンブルとなり、ヴォーカリストとTIMEのキーボーディスト以外は新メンバーとなっているが、前作の延長線上のテクニカルなサウンドでありつつ、ロックの骨格が強くなり、バルカン色も交えながらヴォーカルやギターはメロウな哀愁も湛える作風だ。また、キーボードはプログレッシヴな切り込みのハモンドに加え、ピアノやクラヴィのカッコいいイタリア風のバッキングやアープ・シンセの速弾きソロなどヴァリエーションを増し、ゲストでサックスも入る。バンドはソ連やドイツを始め、アメリカでのツアーも行った。デジパック限定スロヴェニア盤。

〓[MACEDONIA]〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓
LV-50418 TIHOMIR POP ASANOVIC / Majko Zemljo + Pop 2CD \3500
 初CD化。TIMEやSEPTEMBERで知られる旧ユーゴのプログレ・バンドを渡り歩いたマケドニアのキーボーディストの74年1stと76年2ndをオリジナルLPを忠実に再現した見開き紙ジャケット(各ブックレット付き)x2枚(帯でセット)でリマスター収録。TIMEのメンバー+ブラス・セクションでの1stはハモンド、ムーグ、クラヴィらで展開するジャズ・ロックで女性ヴォーカリストのJOSIPA LISACも参加。同じくTIMEとSEPTEMBERのメンバーで構成された2ndは1stの延長線ながらよりブラスが効いたファンク・ジャズな内容となっている。どちらもヴォーカルの哀愁が旧ユーゴ然としている。POPとあるのは彼のニックネームで音がPOPというわけではありません。*2枚の紙ジャケットを固定する為にバック面の4点で糊付けされてます。注意深く剥がすと分離出来ますが、自己責任でお願いします。交換・返品は出来ませんので予めご了承ください。

〓[ROMANIA]〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓

〓[BULGARIA]〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓
LV-70644 FSB / II CD \2700
 <廃盤ラスト・ストック> 傑作! ブルガリア最大のシンフォニック・ロック・バンドのテクニカルかつ叙情的な極上のシンフォを展開する78年リリースの2nd。旧東欧という枠をはずしてもダントツの出来だ。ドラマチックなシンフォ・バラードやフルートもフィーチャーしたジャズ・ロックを交える前半も良いが、女性スキャットから導かれる後半は衝撃まちがいなし。クライマックスへ一気になだれ込む。もう失神! 04年にシンコーから発刊されたバイブル本EURO PROGRESIVE ROCKでも東欧大枠で紹介。廃盤の為、売り切れ後の再入荷は未定です。
LV-70645 FSB / In Concert 2CD \2850
 <廃盤ラスト・ストック> ブルガリア最大のシンフォニック・ロック・バンドの85年5月ソフィアでのライヴ。彼らのプログレッシヴな演奏をあますところなく収録。スタジオ盤以上に内容が濃く、ブルガリアの国民的スーパー・グループ、FSBの必聴作として語られてきたもの。スケール・アップされ、メリハリがあり超ドラマチック。シンフォニックに拡張されたインスト・パートも聴き物。美しいヴォーカル・メロディーや泣きのギターも心に刺さり印象的。廃盤の為、売り切れ後の再入荷は未定です。

〓[RUSSIA]〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓
LV-82960 ENINE / Spiritus Natura CD \2800
 ロシアらしいエキゾチックなイメージを美しく幻想的に放っていく2021年作。フロイド、キャメル、マリリオン、ジェネシスらとジャーマン・シンセ・ミュージックに影響を受けていると語っており、4曲目などたしかにフロイドが見える。ロマンチックなギター、流星群の如きシンセ、シャーマニックなリズムなどロシアで21世紀に入ってから確立されたタイプと言えるが、広大な野生の自然を持つロシア北部の文化にも影響を受けており、後半の澄み切ったサウンドは北欧シンフォにも通じる情景が広がり、少しマイク・オールドフィールドも感じる。カムチャッカ半島を流れる神秘的な川に由来した「霧」を意味するバンド名そのもの叙情派。VESPEROやROZ VITALISのメンバーがゲスト参加。3面開きデジパック限定盤。
LV-82859 GENNADY ILYIN (LITTLE TRAGEDIES) / The Sun Of The Spirit CD \2500
 アートワークも新たに98年作がキーボーディスト名義により紙ジャケット限定ロシア盤&1曲ボーナス入りで出直した。本来この時期のバンドはKEY/B/DRによるトリオ編成で本作と99年作のPORCELIN PAVILIONはギタリストとのプロジェクト作だと言う。ギター以外の楽器は彼の手によるものでエキゾチックでかつ荘厳なキーボード・ラビリンスが所狭しと繰り広げられていくが、後半に入りエマーソン・タッチのオルガンとヘヴィなリズムで畳み掛けるE.L.&P.風の5曲目などバンドの音圧で迫ってくる。クラシカルな曲調に添うヴォーカル、自在に変化していく構想、琥珀に閉じ込められたような時と美がある。
LV-82868 GENNADY ILYIN (LITTLE TRAGEDIES) / Porcelain Pavilion CD \2500
 アートワークも新たに99年作がキーボーディスト名義により紙ジャケット限定ロシア盤&1曲ボーナス入りで出直した。LITTLE TRAGEDIESの名が世に広まった最初の衝撃作である。当時、数本のカセットが送られて来て、どういった順番でリリースしたらよいか相談された経緯がある。そのストックに驚かされた。未だリリースされていない組曲もある。その中でこれがベストだと選んだのが本作。何度も何度も押し寄せてくる劇的なクライマックス、胸をしめつける哀愁、ロシア語のエキゾチックなヴォーカル、見事なテクニックのキーボード、優美な旋律のギター、シアトリカルな深み、それらが相俟って生まれる孤高のオリジナリティー!
LV-80716 GORIZONT / The Portrait Of A Boy CD \2500
 旧ソ連・ロシア最大の発掘と言われた、超ド級シンフォニック・ロック・バンドの89年リリースの2nd。のしのしと怪物が歩くような重低音の上を、ギター・シンセとキーボード類がまるで生き物のように絡み合い暴れまくる前半、壮絶なシンフォニック・チューンから感動的なクライマックを迎える後半、もうその音の洪水に、ただ圧倒され呑み込まれるだけ。1stと合せて必聴!
LV-82844D INNA ZHELANNAYA / Zima CD+DVD(PAL) \4200
 07年モスクワでのライヴ。FARLANDERSのSERGEY GREBSTELを含むバンドをバックにした彼女ならではのジャズとトラッドが入り交ざったロック・スタイルだが、キーボーディストとヴァイオリニストが生むシンフォニック性が強く出て、また、ドラムがめちゃくちゃカッコよく、より、プログレッシヴで、さらに幽玄さが洗練され、息が止まるほどドラマチックになった。エキゾチックな音色や生ならではの残響感も素晴らしく、ロシア最強の美学とインパクトと言い切ってしまいたい。ロシアの同傾向のトラッド・ロック・バンドから女性ヴォーカリストとギタリストがゲスト参加。3面開きデジパック。
LV-82883D INNA ZHELANNAYA / Live In Tele-Club DVD(PAL) \2980
 常に進化を続ける彼女。まさに、そんな表現がぴったりな2010年3月収録のライヴDVD。ALLIANCE、FARLANDERSを共にしたSERGEY GREBSTEL KALACHEVを含む、キーボード、サックス、ベース、ドラムス、ディヴァイスの5人をバックに、彼らが繰り出すタイトでヘヴィなグルーヴ感を泳ぐかのように歌っていく。エレクトリック・ループを多用し、ロシア各地のトラッドをプログレッシヴに加工したサウンドは強烈でかつ凛とし、奥深い。時に幻想的に、時に過激に、パートに合わせて七色に変化する各プレイヤーのエフェクティヴなトーン。見所満載。全11曲トータル約1時間10分。デジパック。
LV-82912 INNER DRIVE / Oasis CD \2700
 ロシアからまたまた必聴のシンフォニック・ロック・バンドがデビュー! UKやクリムゾンから影響を受けたキーボーディストが06年にモスクワでトリオとして結成し、後にヴァイオリンやフルート、ギターが加わるようになった。妖艶なクラシカルさがスリリングに舞い、美しくもシュールな叙情性が幻想的に綴られ、哀愁のヴァイオリンや、エディ・ジョブソンのようなエキセントリックなシンセがカッコよく疾走。その奥で鳴っているピアノやオルガンはイタリアン・プログレのようでもあり、ベースはフレンチ・ジャズ・ロックのようなフレーズを押し込んでくる。曇ったかと思えば、柔らかい光りが差し、緩いかと思えばロシア伝統の奇抜な音色のストーム。07年からの音源を集めたものだが、それを感じさせないロシアン・ロマンでの統一感があり、スキルの高さ、ポテンシャルの高さに驚かされる。
LV-82917 LOST WORLD / Awakening Of The Elements Revisited CD \2800
 圧巻。生ストリングスを加え、打ち込みだったドラムスも生演奏に差し替え、ギターやキーボードも一部追加録音し、全編をリミックス&リマスターした06年作の2014年新装盤。バカテク・ミュージシャンの集まりで、フルート、ヴァイオリンも加わり、ギターはフリップ級、管弦はフレアーク級の凄さで、同じバンドが演奏しているのかと疑う程、曲によってアンサンブルの組み立て方や曲想まで違う。だが、これがバラバラかと言うと、とてつもなくアルバム化しており、ロシア人の発想の偉大さを思い知らされる。アフター・クライングをガチガチにして、東欧だけでなく西欧の色合いも絶妙に混ざった光景で聴かせる唸る出来。その鋭角サウンドにマゾヒスティックな快感! 3面開き紙ジャケット自主盤。
LV-82906 LOST WORLD BAND / Solar Power CD \2800
 たった3人で作られたとは思えない内容で、正に21世紀のプログレッシヴ・ロックを繰り広げる2013年作。フルートとドラムス以外の、ヴァイオリン、ギター、ベース、キーボード、ヴォーカルはリーダーによる多重で、クリムゾンやアフタークライングといったあたりを思わせながら、フレアーク張りのアコースティック・テンションや、チョコキンの頃のPFM、さらにはガムランを取り入れたジェントル・ジャイアント風など、前半数曲で、驚愕作だと舌を巻く。もちろん、彼らの凄さは熟知しているつもりだが、それでも最後まで容赦なく襲い掛かってくる。シンフォ性も増した。3面開きデジパック自主盤。
LV-82959 LOST WORLD BAND / Lost World 1992 CD \2800
 CDデビュー以前のカセット作品を新録にてリメイクした2021年作。歌詞やアレンジも今に通じるようにブラッシュアップされており、カセットをデモと見立てて多くが書き直され録音された。ヴォーカルをフィーチャーし、ヴァイオリン、フルート、ギター、ハープシコード、オルガン、ピアノをクラシカルに配した初期クリムゾンを思わせる叙情的なナンバーが多く、加えてロシア然とした暗みのあるメロディが儚く、孤独な郷愁が渦巻く。ラストは現在の彼らを彷彿させる変拍子の攻撃的なナンバーで、通して聴くと殺気だった看板の背景に驚くほどの純情なリリカルさが秘められていることが分かる。このハートあっての超絶さ。ファン必聴です。限定デジパック自主盤。
LV-82961 MIKHAIL CHEKALIN / A Bathroom For Esthete CD \3200
 初CD化。暗黒キーボーダーの異名を持つシンセ奏者のアルバム・デビュー以前の70年代から80年代の未発表音源を収録した2019年作。映像的、そして、エクスペリメンタルな音楽性にて演劇や前衛バレエ音楽も多く手掛けていた。シンセサイザーをメインにリズムマシーンやパーカッション、電子音、ヴォイス、ノイズなどがコラージュされた先鋭的コンテンポラリー・ミュージックでもあり、ロシアのプリミティヴな精神でもあり、ジャーマン・シンセ系とは別種の旧ソ連的な異世界が広がっている。ストリングスやピアノの冷たい美しさや、ニュー・ウェーヴやジャズを取り込んでいるのも特徴だ。リマスター。
LV-82924 QUORUM / Another World CD \2800
 「21世紀のプログレッシヴ・ロック100」本で大枠掲載され注目されたモスクワのシンフォ・バンドの2015年作2nd。イエスの清涼感にジェネシスを混ぜたようなサウンドとロシア語のヴォーカルのマッチがなんともエキゾチックで、バンクスとウェイクマンがミックスされたキーボード、スクワイア張りのハードなベース、ブルーフォードを思わせるスネア連打のドラムスに加え、アコギも繊細に織り交ぜたフランコ・ムッシーダ風のテクニカルなギターも良く、ロシアにありがちな冗長さや交雑感も無い、全メンバーの純シンフォ趣向で作り上げられた鮮烈な作品となっている。何曲かはデビュー作以前に書かれた曲を録音しているらしい。デジパック。
LV-82965 ROZ VITALIS / Quia Nesciunt Quid Faciunt CD \3300
 サンクト・ペテルブルグのキーボーディスト率いるプログレッシヴ・ロック・バンドの5年振りとなる2023年作。以前はクリムゾンやジェントル・ジャイアントの影響とロシアン・アヴァンギャルドをミックスさせた作風だったが、ダークなロマンチックさに棘が隠れているようなシンフォへ変っており、変拍子を多用し、メロトロン系フルート、プログレ然としたギター、フレンチ風の太いベースらに加え、リリカルなピアノやハープシコードの印象的な導入、トランペットやクラリネットもフィーチャーしたジャージィさなど新たなオリジナリティーを確立している。抽象的に広がる妖しい夢想感はロシアならでは。タイトルはラテン語が用いられ「彼らは自分たちが何をしているのか分かっていない」の反戦意。デジパック。

〓[ESTONIA]〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓
LV-90848 INDREK PATTE / Celebration CD \2600
 ジェネシスのファース・オブ・フィフスを思わせる1曲目から、ハケットの侍祭の旅を思わせるラストまで、コアなシンフォ・ファンを驚かせた2011年デビュー作。メロディックな曲調を主体にヴァイオリンやフルートもフィーチャーし、クラシカルな優雅さも纏い、ドラマチックな泣きと華麗なインストが織り成すサウンドを聴かせる。エストニア伝説のプログレ・バンド、RUJAでも一時的なヴォーカルを務めたシンガーでありキーボーディストが約10人のミュージシャンの参加を得て制作。本作でもRUJA歴のギタリストがプレイしている。デジパック。
LV-90849 INDREK PATTE / Thank And Share CD \2600
 あのバルティック・シンフォの待望の2014年作2nd。エストニア伝説のプログレ・バンド、RUJAの後期に在籍したシンガー兼キーボーディストが、RUJAのギタリストを始め約10人のミュージシャンと録音。ジェネシス、イエス、ニール・モーズの影響を感じさせる内容で、英語で歌われ、ハードなキャッチーさを見せる一方、曲によってヴァイオリンやチェロやフルートもフィーチャーし、バルト海風味の繊細なリリカルさを織り込んでいる。メロトロンや美しい12弦などツボも押さえてあり、また、ペッカを思わせるシリアスな終盤など北欧らしさも十分。レゾナンスが効いたシンセは東欧っぽく、ギターはハケットを思わせるところも。デジパック。
LV-90860 INDREK PATTE / Cinemanic CD \2600
 エストニアのジェネシス的な存在だった人気シンフォの2017年作3rd。欧米のプログレ・バンドへのリスペクトも強かった前2作と比べ、バルト然とした神秘的な幻想色を鮮烈に押し出した驚きの内容となっており、ハケット風味が感じられるものの、強靭な美しさ、触るとこわれそうな繊細さ、広がる不安なダークさを打ち砕いていくドラマチックなアルバム構想、フルートやヴァイオリンも加わり天上の幸福へ誘う終盤など、まさにタイトルそのもの。シンセがきらきらと舞い、ハートフルなギターが突き刺さる感動の1枚となっている。元々はサウンド・トラックの為に制作された個々のマテリアルに手を加え、3作目として仕上げられた作品だ。
LV-90866 IN SPE / Same 2CD \2980
 北欧的な美的感覚も幻想的にミックスされた、かつての旧ソ連・エストニアが生んだ叙情派シンフォニック・ロックの83年必聴傑作。きらめく流星群のようなシンセや巧みなギターによる、まるでオーケストラのようにアレンジされたダイナミックなシンフォ・パートとフルート&リコーダーが醸し出す端々しいアンサンブルの比類なきコントラストが映え、欧米とは別世界の透明感あふれる極限美を展開。後にVSP PROJEKTを結成するギタリストを始め、天才ミュージシャンが結集したスーパー・グループだ。KASEKEやRUJAのメンバーも在籍。マイク・オールドフィールドやイシルドゥルス・バーネにも通じるのでは。ディスク2には79年〜83年の未発音源を7曲約40分収録。本編83年作の原型と思える美しい楽曲に加え、クリムゾンの影響が窺えるライヴ音源も収録されており、また、すべての作曲を担当したキーボーディストのERKKI-SVEN TUURのバンドの為のマテリアルやコンピ盤EESTI POP収録曲のテイク違いなど大変興味深い。3面開きデジパック&リマスター2019年盤。
LV-90863 KASEKE / Poletussonum (Poletus + Sonum) CD \2980
 81年の4曲入りデビューEP「SONUM」と83年の唯一のアルバム「POLETUS」の2018年リマスター&3面開きデジパック2in1盤。IN SPEとRUJAのメンバーが中心となって結成されたテクニカルなインスト・バンドで、ギターやシンセなどフュージョン系ではあるもののエネルギッシュな展開やバルト海の煌きを想像させるシンフォニックな神秘性が混じり合う。ハードなオルガンと美しいフルートも特徴だ。フェスで賞も取り、当時エストニアで最も輝けるバンドとして選ばれている。ギタリストらは後にVSP PROJEKTを結成。共に必聴だろう。
LV-90842 PANTOKRAATOR / Tormidesoojad CD \2500
 90年にアルバムを1枚リリースし解散した彼らが、イエスやジェネシスに影響されたシンフォニック・ロック・バンドとして復活。09年作。男女ヴォーカルをフィーチャーし、エストニアやフィンランドのスピリチュアルを十分に取り込み、不思議なファンタジーと繊細な叙情を豊かに含みドラマチックに聴かせる傑作となった。テクニカルで鮮やかなシンセとギターが織り成すサウンドは一級品で、民俗的なバルティック・コーラスも交えたクオリティーの高い録音も素晴らしく、バルト海に舞い降りた静寂の嵐といった感じだ。特に後半はもうエストニアだとは信じられない出来! 3面開きデジパック。
LV-90871 POHJA KONN / Same CD \3200
 シンフォ・ファン必聴バンドが初アルバムを引っさげてタリンから登場した。初期イエスにジェントル・ジャイアントやジェネシスを少々加えたサウンドで、カッコ良く、キャッチーで、かつテクニカル。フィンランド語にも似たエストニア語のエキゾチックなヴォーカルをフィーチャーし、痛快なオルガンやギターなどプログレ然とした堅実なヴィンテージ・アンサンブルで繰り広げられていく。スローナンバーでの切々とした歌心やジャージィな切り返しなど地域色も十分。20世紀前後のエストニアの詩を進歩的な表現のロック化がコンセプト。バンド名は悪魔の姿に由来する神話上の生き物「北のカエル」。2016年作1st。綴じ込み付きデジパック自主盤。
LV-90872 POHJA KONN / Hetk. Inspereeritud Tuurist CD \3200
 初期イエスにジェントル・ジャイアントやジェネシスを少々加えたサウンドでデビューした彼らの2019年作2nd。本作ではオーケストラ、混声合唱、チェロ・トリオを曲によって配し、新曲によるオリジナル曲に加え、なんとIN SPEのERKKI-SVEN TUURをゲスト&アレンジャーに迎えIN SPEの1stの曲を数曲カヴァーしている。この中にはIN SPEの未発表曲も含まれており、荘厳なシンフォや生弦による幽玄なチェンバー風味など新たなアレンジで甦っている。ある意味、IN SPEの1stアルバムをクラシカルに再構築させた現代版とも言え、あの83年作が如何に傑作だったかを証明している。ぜひ、合わせて聴きたい。なお本作はエストニアのオブ・ザ・イヤー賞に選ばれている。綴じ込み付きデジパック自主盤。
LV-90854 PROGRESS / Pillipuhujad CD \2800
 2014年デビュー作。ハイブリッドな作風を見せる次作よりも、ツウ好みのバルト色を湛えたマニアックな技巧派ハード・プログレを演奏しており、エストニア語のヴォーカルを始め、テクニカルなギター、初期イエス風のオルガン、アンサンブル重視のサックス、儚いピアノなど質感が似る隣国フィンランドの名作にも肩を並べる出来となっている。リズム・セクションのコンビネーションも良く、幾度のギアチェンジや変則パターンの多用など単純な4打ちがほとんど無いほど。デジパック自主盤。
LV-90852 PROGRESS / Tulejaa CD \2800
 カッコいいハードなプログレッシヴ・ロックを聴かせる彼らの2016年作。技巧的なギターにオルガン、エレピ、シンセも効かせ、エストニア語のヴォーカルで情熱的に歌い込まれていく。変拍子も取り込んだ構築派のサウンドで、スリリングなリズム感でヘヴィにぐいぐいと迫り、かつ70年代風の粘度&押し込みも。少々曲によってクリムゾン、近年のバンドだと北欧つながりでBEARDFISHあたりに近い。デジパック。
LV-90857 REIN RANNAP / Varajased Laulud - 2 2CD \3800
 <ラスト・ストック> エストニア国宝級のお宝発掘音源が詰まった02年盤。RUJAをはじめ、多くのエストニアのグループ及びアーティストと活動してきたキーボーディストの未発音源を集めた2枚組で、最初は02年に4枚組としてリリース。その後、ポップ編のVOL.1とロック編のVOl.2に分けて再リリース。本盤は驚愕のプログレ音源(73年〜84年)が集中していたディスク3と4のVOL.2。本盤で初めて陽の目を見たヴァイオリン入りのクラシカルなシンフォニック・ロックを奏でるHOIMや、デビュー以前のRUJAの音源2曲に加え、目玉はなんと言っても当時にLPを残すことが出来なかった伝説のプログレ・バンド、NOOR EESTI&TAJO KADAJASの7曲。ELPやジェントル・ジャイアントの影響を感じさせつつファゴットを導入したサウンドはアイスランドのHINN ISLENZKI PURSAFLOKKURを彷彿。さらには、あのIN SPE/KASEKEと作り上げた20分を越える圧巻の混声合唱団入りシンフォ・ナンバー2曲など、あまりにも貴重で濃い内容。廃盤ラスト・ストック品!
LV-90850 SVEN GRUNBERG / Hingus CD \2800
 2016年リマスター&デジパック新装盤。シンセ・シンフォの名作として知られる81年リリースの1stソロ。独特の音色と、広大な果てなき次元へ粒子となって流れてゆくようなメロディー、そして、アルテミエフに匹敵する素晴らしい感性と創造力。ロシア製シンセの冷たい響きに加え、壮大なパイプ・オルガン、さらにクラヴィオリン、ローガン・ストリングス、アープといった欧米のキーボード群が混じり合い、金物系の打撃音でアクセントを付けたサウンドは神秘そのもの。なお、70年代にはMESSという屈指のプログレ・バンドを率いていた。

〓[LATVIA]〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓
LV-A0902 ZODIAK / Disco Alliance + Music In The Universe CD \2500
 80年リリースの1stと83年リリースの2ndの2in1。旧ソ連系ならではのエキゾチックなシンセ・ロックを演奏する。クラフトワーク的なノリの曲も多いが、5曲目、10曲目などはまったくの叙情派シンフォ。泣きのメロディーがなんとも良い。当時の旧ソ連体制の中で、独自のスタイルでロックを演奏し成功した重要グループ。
LV-A0904 ZODIAK / Music From The Movies CD \2500
 2つのOSTから編集され、85年にリリースされた彼らの3作目。初期のようなエレクトリック・サウンドも見られるが、曲によってはシンフォニック・ロックと呼べるドラマチックで華麗なサウンドを展開。5曲目、6曲目なんて、アルテミエフのように壮大。旧ソ連時代にあって、国外でもAUTOGRAPHと並び成功したグループ。デジタル・リマスター盤。
LV-A0905 ZODIAK / In Memoriam CD \2500
 89年リリースの4作目。以前にバンド自主リリースで出ていたCD、DEDICATIONと同じ内容(DEDICATIONは2曲のボーナス入り)。と言うことは、あれって、バンドによる本作の自主再発だったのね。調査不足でした。本作のみマルカス・ヴィアナ張りのヴァイオリンをフィーチャーし、クラシカルで美しいシンフォニック・ロックに変身。ラトヴィアのエニドと言ってしまおう。彼らの最高作。デジタル・リマスター盤。

〓[LITHUANIA]〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓
LV-B9010 ATALYJA / Saula Riduolela CD \2980
 傑作ではと思わせる1曲目。ヴァイオリンとヴィオラのクラシカルでポップなアンサンブルに女性ヴォーカルがエキゾチックに加わる。リズム・セクションのメリハリも良くコンテンポラリー・トラッド・ロックとして一級品だ。3作目となる09年作。曲によっては男性も歌っているが、低い音色のフルート系、カンテレ系など、この地域ならではの民俗楽器も幽玄さを醸し出し、エレクトリック・ギターも入った約10人のミュージシャンが描き出すパースペクティヴは幻想的で美しく、緩みのない冷えた感触に包まれる。インスト曲も絶品。完全なプログレ・リスナー向き。4面開きデジパック。
LV-B9019 PIEVOS / Paprastas Pasaulis CD \2980
 幻惑的な女性ヴォーカルをフィーチャーするコンテンポラリー・フォーク・ロック・バンドの2作目となる2011年作。ヴァイオリン、リコーダー、アコーディオンをフィーチャーし、メロディックに哀愁のヴォーカルを引き立たせる。バルト独特のもやがかかったような、なのに澄んだ空気を感じる叙情が美しく、神秘的な草原の広がりを垣間見る。ギターは時にアグレッシヴになりロック色を強め、曲によってはINNA ZHELANNAYAを思わせるもヨーロッパとロシアがミックスされたリリカルさが幻想を放つ。4面開きデジパック。
LV-B9027 UNDAN / Vidury Mareliu CD \2980
 神秘的なバルト海の幻想そのものといったアンビエントに女性ヴォーカルが精霊を導くかのように溶け合い想いを歌い綴っていく2018年デビュー作。キーボードとギターとマリンバをディレイなどで処理し、プログラミングも適度に加え、淡々としながらもアコースティックにエレクトリックなうねりをミックスさせた物静かな海霧に浮かぶ幻影の如きアンサンブル。くすんだ音色のバーンスリー・フルートやアシッドなサックスを隠し味にマジカルな世界観を醸し出していく。リトアニアならではのスピリチュアルな作風だ。400枚限定デジパック。

〓[BELARUS]〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓
LV-C1002 PESNIARY / Gusliar CD \2500
 あまりにも荘厳なクラシカル・シンフォの必聴傑作。彼らが最もプログレに接近していた時期の最高作と言えるもの。ヴァイオリンやキーボードをメインにしたアンサンブルは、本格的なクラシックの手法とテクニックで荘厳に演奏され、ロックとドラマチックに融合・対比する。泣き泣きのヴォーカルとコーラスも特徴。80年リリース。
LV-C1011 RATIONAL DIET / On Phenomena And Existences CD \2500
 20世紀のロシアン・クラシックや、UNIVERS ZERO、HENRY COWらのレコメンから影響を受けたベラルーシの驚異のバンド。イタリアのプログレ・レーベルがリリースし注目を浴びたが、すでに5作目となる2010年作。バスーン、ヴァイオリン、チェロ、ピアノ、エレクトリック・ギター、ベース、ドラムスの編成を基本とし、複雑怪奇なチェンバー・ロックを繰り広げる。初めて接したときのインパクトは絶大で、このジャンルのトップクラスだろう。激しい中での緩やかなクラシカルさと、時折入るエキゾチックな女性ヴォーカルが他のバンドとの差異だ。
LV-C1013 THE WORM OUROBOROS / Of Things That Never Were CD \2500
 英国の小説家の長編ファンタジーからバンド名が取られたという、ベラルーシからの期待のシンフォニック・ロック・バンドの2013年デビュー作。クリムゾンやキャラヴァンといった英国プログレにヒントを得ながらも、エキゾチックなフルートや変拍子など東欧色にも染まったサウンドを幻想的なスケールで聴かせる。オープニングはダークな凄みが渦巻くが、アコースティックで叙情的な良さを全体に持っており、黄昏ながらも見渡しが効いたアンサンブルがこの上なく美しい。ブックレット中にもロシアなどの短編の詩が散りばめられおり、関連付けられた英詩のヴォーカルが入る。東欧シンフォとして抜き出た作品だ。
LV-C1016 THE WORM OUROBOROS / Endless Way From You CD \2800
 フルートをフィーチャーしキャメルを思わせるサウンドで幕を開ける2019年作。前デビュー作ではクリムゾンやキャラヴァンあたりが浮かんでいたが、本作ではその片鱗を見せつつメロトロン系も配し、ピーター・バーデンスを思わせるオルガン、クラシカルなピアノ、シンセ、作曲型の技巧派のプログレッシヴなギター、さらに曲によってバスーンやオーボエも加え、中盤では東欧らしさを醸し出し、なにやら妖しい雰囲気に包まれながらも突き抜けるフルートの叙情性が素晴らしい。小難しいのに知らず知らずメロディを追い駆けてしまう所などフォーカス風な場面も。3面開きデジパック。

〓[ARMENIA]〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓
LV-F2305 ZARTONG / Same CD \2800
 初CD化。79年にフランスでリリースされたアルメニアのシンフォ・バンドの唯一作。ピュルサーにも似た浮遊する幻想色を描き出すシンセの他に、キーボーディストが操る中東の打弦楽器サントゥールと、黒海周辺で用いられるアジアン・ヴァイオリンのケメンチェをフィーチャーした他に無いアンサンブルを持っており、エキゾチックなコーラスも交え、ヨーロッパとアジアが混ざり合った、なんとも神秘的なサウンドを全面展開。アナトリアのMOGOLLARのような立ち位置だったかもしれないが、明らかにシンフォニック・ロックに自らのアイデンティティで挑戦している。辺境ファン必聴作だろう。深く深く引き込まれる。

〓[TURKMENISTAN]〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓
LV-G1204 FIRYUZA / Same CD \3980
 初CD化。<200枚限定オフィシャル・リマスター> トルクメニスタンのシンフォニック・ジャズ・ロック79年作。旧ソ連の中央アジアから発掘された驚異の傑作プログレでエキゾチックさを湛えながら、ヴァイオリン、フルート、サックスをフィーチャーし、ソフト・マシーン系のテクニカルなジャズ・ロックを変拍子を織り交ぜ展開していく。同国の豪快なGUNESHに比べると繊細なイメージを持ち合わせており、立ち込めるアシッドな幻想感と技巧を誇る圧倒的な演奏の混じり具合が最高に面白い。素早い手さばきのドラムスとパーカッションに蝶や蜂のように群がる楽器のアンサンブルの自由度。バラバラになりそうでならない規律を追うだけで、もう倒れそうなぐらい。ワウギター、ピアノ、オルガンも加わり、頭で整理するのが大変!
LV-G1205 GUNESH / I See Earth (Looking At The Earth) CD \3980
 <200枚限定オフィシャル・リマスター> 辺境ファン悶絶のジャズ・ロック84年作。ロシアン・プログレッシヴ・レーベルから別ジャケ(オリジナル・レコードとも別)ですでにCD化されているトルクメニスタンの怪物と言われるバンドの2作目。今回もまったく違う新装ジャケットでのリマスター・リリース。フリオ・キリコのようなバカテク・ドラムスに吠えまくるベース、スピーディーなギター、カルロ・シリオットのようなエキセントリックなヴァイオリン、エキゾチックなシンセ、ダンサンブルなブラス、怪し気なヴォーカル、カスピ海を越えトルコのアナトリア物に通じるアラビックな雰囲気が充満。そしてタイトルから窺えるスペース・ファンタジーが背景に広がっているという唯一無二のサウンドが味わえる空前絶後の傑作。
LV-G1202 GUNESH / 45 Dergees In The Shadow CD \2500
 84年〜90年のマテリアルを集めたアルバムで当時LPでも出ていたもの。1stやプログレッシヴなLOOKING AT THE EARTHに比べると、エキゾチックな民族色もより強いが、超絶テクニックでスピーディーに演奏されるギトギトのジャズ・ロック・ナンバーはもう笑ってしまうほどの凄さ。トーキング・ドラム・バトルも開いた口がふさがらない。

〓[KAZAKHSTAN]〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓
LV-Y0001 BOOMERANG / 1st + Ornament CD \2980
 初CD化。2本の管楽器を配したカザフスタンのジャズ・ロック・バンドの82年作1stと84年作2ndのリマスター2in1。トランペットとサックスをフィーチャーし、テクニカルなピアノと絡み付くような速弾きギターが加わる。2ndでは無国籍化が進んでしまっているが、ベースの太いかき鳴らしから始まる1stはエキゾチックな響きも持っており、タブラらのパーカッションが織り成す中盤あたりには中央アジアの神秘的な光景が広がる。旧ソならではのサウンドだろう。なお、アルテミエフで知られるBOOMERANGとは別。見開き紙ジャケット。

〓[ISRAEL]〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓
LV-J1361 MUSICA FICTA / A Child And A Well CD \2500
 女性ヴォーカリストをフィーチャーしたエルサレムのプログレッシヴ・ロック・バンドが、トレスパスのキーボーディストをエンジニアに迎え05年に制作したアルバム。ヘブライ語で歌われ、時に甘美、時にヘヴィと変化自在に操られるギター、クラシカルに駆け巡るキーボード、リリカルに舞うフルート、イスラエルらしい気品のある曲調と欧州的なポップなノリ、部分的にシェシェットあたりを思わせるカンタベリー・タッチもあり、非常にインテリジェンスなサウンドを展開。この国の水準を高さを改めて感じさせられる1枚だ。リーダーはアコギの名手でもあり、ラストはルネッサンス調の夢見。CDRのみで売られていたコレクターズ・アイテムのオフィシャル・プレスCD化!
LV-J1356 SANHEDRIN / Ever After CD \2500
 キャメルを思わせるシンフォニック・ロック・バンドの2011年作。なんと言ってもSHESHETやNO NAMESで知られるフルート奏者、SHEM-TOV LEVIがメンバーにクレジットされており、びっくりである。彼のリリカルなフルートをドラマチックにフィーチャーし、ラティマー命のギターや、クラシカルなオルガンが終始メロディアスなサウンドを描いていく。中世音楽色も持っており、ホルンやバスーンもゲストで導入。ヘヴィな屈折も見せ、ヴィンテージ色を保ちながら甘美な世界を聴かせる。必聴!
LV-J1365 SYMPOZION / Kundabuffer CD \2500
 気鋭プログレ・バンドの06年デビュー作。同国のSHESHETを思い出させる洗練された音作りで、知られたバンドだとハッピー・ザ・マンにも近い知的なアンサンブルを美しくテクニカルに聴かせる。SHEM TOM LEVIを思わせる天上のフルートが入り、ギターもキーボードもクリアーで、すごく構築的で輪郭がくっきりとしているのに、受ける印象はとてもファンタジックだ。曲によって入るヘブライ語のヴォーカルも、ジェントル・ジャイアント風の変拍子も、すべて作品のカラーに吸収されており、オリジナリティーへ変換。初回のイスラエル盤。
LV-J1352 ZINGALE / The Bright Side CD \2800
 いきなりイエス風サウンドが炸裂する約30年振りの09年新作。シンセとギターを自在に弾きこなす2人のオリジナル・メンバーを中心にドラマーを加えて録音された作品で、ハードなタッチからカラフルなノリまで音楽性は広いが色彩感や様式は統一されており、エキゾチックでテクニカルな構築美を繰り広げている。英語で歌われ空想あふれるイメージと屈折した透明感、そしてスリリングさと壮大なドラマチックさを万華鏡のように配したプログレッシヴな編曲は非常に凝っていて、特に中盤から後半はかなりの聴き応えがある。これぞ辺境シンフォ! 見開き紙ジャケット。

〓[CZECHO / SLOVAKIA]〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓
LV-K1475 BARNODAJ / Maugli CD \2800
 PROGRES 2の前身。78年リリース。PROGRESS ORGANIZATIONから改名。もしくは活動を再開するにあたっての変名だとも言われている。英国人作家、ラドヤード・キップリングのジャングル・ブックをベースにした作品。シタールやオケが入るオープニングからハモンドもいい音を出しており、プログレッシヴな手応えを感じる。いかにものシンセ、ヘヴィな輪郭を与えるギター、ちょっとSYNKOPY 61にも似たヒープを感じさせるノリなど、ハードな部分ほど特徴を出しているバンドだ。切々と歌われるヴォーカルとタイトなリズムはチェコならではで、意外とラストまで一気に聴ける。リマスター&3曲ボーナス入り。
LV-K1503 BLUE EFFECT (MODRY EFEKT) / 1969-1989 9CD BOX \6980
 旧チェコスロヴァキアを代表するプログレッシヴ・ロック・バンドの09年リマスターによる40周年記念9CD限定ボックス。各紙ジャケット入り。東欧然とした暗い歌心のMEDITACE (70年)、JAZZ Q PRAHAとの狂おしい共演盤、CONIUNCTIO (70年)、オーケストラとのクラシカルで華やかな共演盤、NOVA SYNTEZA (71年) と合唱団も交えた旧チェコの金字塔とも言える感動的な続編のNOVA SYNTEZA II (74年)、JAZZ Qのメンバーをゲストに迎えヘヴィに展開するMODRY EFEKT&RADIM HLADIK (74年)、SYNKOPYからキーボーディストを、FERMATAからベーシストを迎え最強の布陣になり、イエスやフォーカスを思わせるテクニカルな必聴シンフォを聴かせるSVITANIE (77年)、初期のメンバーが戻りツイン・キーボード編成で重厚かつ超ドラマチックな泣きのシンフォで圧倒する傑作SVET HLEDACU (79年)、G/KEY、KEY/SYN.B/VO、DRの変則トリオになり強力なプログレッシヴ・ロックで迫る33 (81年)の8枚に本ボックスでしか手に入らないボーナス盤(シングル盤から16曲とSVITANIE期の未発2曲!ら計19入り)がセット。フォト&バイオ掲載のブックレット入り。
LV-K1524 BLUE EFFECT / Meditace CD \2800
 デジパック&リマスター2017年新装盤。チェコ黎明期の金字塔と言われる69年デビュー作。厳かな合唱やオーケストラを配し東欧然としたヴォーカルを聴かせるナンバーに、RADIM HLADIKの攻撃的なギターを押し出したハード&サイケなスタイルを混在させ、前半はチェコ語、後半は英語で歌われている。本アルバムのみアメリカ人の父を持つ専任のヴォーカリスト、VLADIMIR MISIKが在籍しており、全英語で歌われるエクスポート・ヴァージョンの「KINGDOM OF LIFE」もリリースされた。69年のシングルとEP等から7曲ボーナス入り。
LV-K1511 BLUE EFFECT / Kingdom Of Life CD \2800
 初CD化。70年にリリースされた彼らのデビュー・アルバム、MEDITACEの英詞によるエクスポート・ヴァージョン71年作。ジャケットはまったく違うが、元々MEDITACEも後半は英語で歌われており、前半のみを同じバッキング・トラックを使用し英詞でヴォーカルを録音し直したもの。本作のみの英語ヴァージョンのテイクは既発CDのボーナスに収録されているが、アルバム「KINGDOM OF LIFE」としてCDになったのは、これが初。また、CD化済みだが、69年の4曲入りEPとアルバムではインストだったナンバーのヴォーカル・ヴァージョン・シングル、さらにMEDITACEのチェコ語ヴァージョン等の10曲ボーナス入りとなっている。2015年盤。
LV-K1537 BLUE EFFECT / Nova Synteza 1 & 2 - Komplet 2CD \3200
 リマスター&4曲ボーナス入り新装ジャケットでBLUE EFFECT(MODRY EFEKT)の71年と74年にリリースされたNOVA SYNTEZAの1と2が2020年盤で再発。チェコ・ラジオ・ジャズ・オーケストラとの共演盤で、ホットでスリリングかつ豪快なジャズ・ロックを展開する1作目と、その評判が良かったため、よりスケール・アップされ制作された2作目を2枚組で収録。特に2はバンドのプログレッシヴな演奏と、チェコ・ラジオ・ジャズ・オーケストラ、合唱団が一体となり、もの凄いエネルギーを発散させ、これでもかというほどドラマチックに圧倒する旧チェコの金字塔。ロックとクラシックとジャズが渾然一体となり、重圧の中で生み出された感動的なリアリティーが存在。4曲のボーナスの内、22分に亘るGajane,Variace Na Baletni Hudbuは同オーケストラとBLUE EFFECTのギタリストやJAZZ Qのキーボーディストが共演した72年リリースの企画アルバム、JAZZ LUDVIKOVSKIJ V PRAZEからで、ハチャトゥリアンをベースにした前衛バレエの為の作品となっている。今回、初CD化となる作品で本編1に近いサウンドだ。3面開きデジパック。
LV-K1500 BOHEMIA / Zrnko Pisku CD \2500
 単発ながら旧チェコスロヴァキアのジャズ・ロックの名作のひとつ。78年にリリースされた作品で、キーボーディストが3人もクレジットされており、一人はMODRY EFEKTのLESEK SEMELKA。彼の泣きのヴォーカルと管楽器もフィーチャーしたテクニカルなサウンドは時にMODRY EFEKTを思わせ、手数の多いドラムス、イタリア張りのハードなフルート、ギター以上にフレーズを埋め込むベースなどチェコらしい強固でエキゾチックなサウンドを聴かせる。3枚のシングル両面から6曲ボーナス入りで、こちらもアルバムと同等クラスの内容。リマスター盤。
LV-K1514 COLLEGIUM MUSICUM / Same CD \2500
 パッケージも新たになったデジタル・リマスター盤。71年のデビュー・アルバムにバッハをアレンジした70年の2曲入り1stEPを加えた新装盤。旧チェコスロヴァキアを代表するキーボーディスト、MARIAN VARGA率いるグループで、FERMATAへギタリストやベーシストを送り出している。EPは典型的なクラシカル・ロックでトレースをストイックにした感じが東欧っぽい。アルバムは英語で歌われ、ギタリストやブラス・セクションも加わっており、ナイスやプロコル・ハルムに通じるサウンドを聴かせる。3曲で構成されラストはオーケストラ入りでハイドンをアレンジ。クラシカルなオルガン・ロック・ファン必聴作。
LV-K1513 COLLEGIUM MUSICUM / Konvergencie 2CD \2800
 パッケージも新たになり、オリジナル・アナログ盤通りの初の2枚組でのデジタル・リマスター盤。各4面がそれぞれ組曲形式となっておりクラシックの影響が強く感じ取られる71年リリースの2作目。一言で言ってしまえばNICEだが、少年少女合唱団入りでのオルガン・ロック、コルサコフのシェヘラザードのアレンジ、ブルース・ギターとパイプ・オルガンの導入、即興アヴァンギャルド等、ヴァリエーションが強烈だ。当局の関与により(スタジオに監視員がいた)、激しさが押さえ込まれたような不自然さが逆に個性的。
LV-K1486 COLLEGIUM MUSICUM / Live CD \2500
 パッケージも新たになったデジタル・リマスター盤。73年リリースの3作目。シンフォ色で取るならDIVERGENCIEだが、クラシックをベースとした攻撃的なオルガン・ロックとして選ぶなら本作だろう。ライヴということでかなりアグレッシヴな展開を見せている。前2作はスタジオ録音ということもあり、激しさが押さえ込まれていたが、歪んだハモンドやクリス・スクワイア張りのトーンなど、なにか、無言の怒りを感じ取れる演奏だ。もう壊れてしまったかのようなパワー全開の中盤はSBBにも匹敵。
LV-K1515 COLLEGIUM MUSICUM / Continuo CD \2500
 パッケージも新たになったデジタル・リマスター盤。78年リリースの5作目。オルガン・ロックやアート色が強かった前作までに比べ、シンセを大幅に導入し、また、ヴォーカルやギターも再びフィーチャーし、ある意味、クラシックに強い影響を受けたシンフォニックなスタイルとなっている。前衛的とも言える硬派でストイックな音楽性は、ELPに感化されたバンドでも例えばドイツのTRITONUSやTRIUMVIRATとはまったくの異質。欧米を真似ない当時の東欧の姿勢が貫かれている。再評価されるべき1枚。
LV-K1516 COLLEGIUM MUSICUM / On A Ona CD \2500
 パッケージも新たになったデジタル・リマスター盤。79年リリースの6作目。キーボーディストでリーダーのMARIAN VARGAを中心に、FERMATAのギタリストやベーシストを始め、名コラボ作もリリースしたPRUDYのヴォーカリストのPAVOL HAMMELらを迎え、多彩な音楽性を見せる。初期のキーボード・トリオのイメージから離れてしまっているが、4曲目のようなオルガンがクラシカルな曲やデリケートな叙情を持った曲も多く、また、オープニングとラストはクリムゾン風のヘヴィ・ナンバーで驚かされる。
LV-K1410 COLLEGIUM MUSICUM / Divergencie 2CD \3800
 名作。彼らが本格的にクラシックと向き合った作品。フル・オーケストラを導入し、2枚組の大作として81年にリリースされた7作目。かつてのE.L&P色はなく、ストリングスや美しいピアノを生かしたヴォーカル曲も多い。クラシカルで深い哀愁感に、東欧ならではの感銘を受ける。前半はインスト志向、後半はヴォーカル中心となっている。リマスター盤。
LV-K1546 ENERGIT / Same - Expanded 2CD Edition 2CD \3200
 単体初CD化。JAZZ QとFLAMENGOのメンバーが結成したジャズ・ロック・バンドの75年作1stをディスク1に、74年のライヴや77年のシングル&EP、さらに未発音源2曲をディスク2に収録した2022年リマスター&エクスパンデッド・エディション。初期はハードなサウンドだったと言われるが、レコードを出す頃にはスタイルが変り、噛みつくようなギター、華麗なエレピ、フレンチ・ロックも思わせる管楽器が強靭なリズム・セクションの上でソロを取り合う。睨みが効いた前半の大曲や後半のムーグ・ソロのうねりなど、ねっとりとした重さと暗さと陰湿さは東欧ならではのエキゾチックさだ。ディスク2ではSBBのような激しさも見せている。旧チェコの必聴ジャズ・ロックの1枚。
LV-K1517 FERMATA / Live V Klube Za Zrkadlom CD \2800
 通算12作目となる、彼ら初のライヴ・アルバム。プラティスラヴァでの07年録音。初期COLLEGIUM MUSICUMに居たギタリストがマハヴィシュヌ・オーケストラのようなバンドを目指して73年に結成したジャズ・ロック・バンド。HUASCARAN、BIELA PLANETA、GENERATIONといった旧作や、再編後のX、SIMILE、NEXT等から全8曲トータル約55分の熱演。ギター、キーボード、ベース、ドラムスの4人による演奏だが、その音の厚さ、特に東欧独特の低域のヘヴィさと高域の鋭さのバランス、スリリングさを失わないコンビネーションの見事さに圧倒される。さらに音色が適度にアップデイトされていてドラマチックさも加味。デジパック。
LV-K1535 FERMATA / Blumental Blues CD \2800
 14年振りのスタジオ作となる2019年作。長年バンドを継続してきたギタリストとオリジナル・メンバーだったキーボーディストが再会し、若手ミュージシャンの参加も得て、数年掛けて本作を完成させた。ハードなギターとドラマチックなキーボードが核となるサウンドはシンフォニック・ジャズ・ロックと呼ぶに相応しいもので、前半は若干フュージョンっぽいものの、クラシカルなピアノとシンセとオーケストラ風アレンジが変拍子で展開する4曲目やエマーソン・レイク&パウエルのような5曲目など中盤から往年の趣を見せ始め、後半では東欧ならではのトゲが効いた攻めのプログレッシヴさを強いグラヴィティにて沸き立たせている。3面開きデジパック。
LV-K1541 JAZZ Q / MARTIN KRATOCHVIL & JAZZ Q 1974-1991 8CD BOX \6800
 <限定100個・再プレス> 旧チェコスロヴァキアのロック・シーン黎明期において、MODRY EFEKTと並ぶ重要グループ。バンドの歴史は古くキーボーディストのMARTIN KRATOCHVILと管楽器奏者により64年にJAZZ Q PRAHAとして結成され、60年代末期には英国へ渡りロンドンのクラブでソフトマシーンなど当時のプログレッシヴ・ジャズ・ロックに強い影響を受ける。チェコへ戻った彼らはMODRY EFEKTとのコラボ作をリリースした後、西側の1級ジャズ・ロック・バンドをも蹴散らすようなヘヴィ・ドライブ感にあふれるデビュー作、POZOROVATELNA (73年) をリリース。そしてFLAMENGOからギタリストと彼の英国人ワイフを女性ヴォーカリストとして迎え、CAROL GRIMES&DELIVERY張りで迫るSYMBIOSIS(74年) をリリース。本ボックスにはそれらの名作2枚に、その後の4枚、ヴァイオリンなど多数のゲストを迎えたELEGIE(76年)、チックコリア風のZVESTI(78年)、幻想色の美しいHODOKVAS(79年)、フュージョン・タッチのHVEZDON(84年)と、91年にCDリリースされたライヴ盤の1974-75 LIVE、さらに01年のカップリング盤、ALBUM、KTERE NIKDY NEVYSLO(レア・コンピ物77年〜87年)をベースにシングルやコンピ・オンリーのテイクを収録した本ボックスでしか手に入らないボーナス盤を加えた、東欧ファン必携の07年リマスター盤8枚組。ほとんどの作品が手に入らない現在、この全部入りとも言えるボックスは貴重だ。各CDは内袋のみでジャケット&データ&バイオは40ページのブックレットにカラーで掲載。
LV-K1545 JAZZ Q / Zivi Se Divi - Live In Bratislava CD \2800
 <2022年新装盤> 長らく入手困難だった75年スロヴァキアでの未発ライヴ(2013年リリース)が新装ブックレットにて限定再プレス! まるで、マハヴィシュヌ・オーケストラを思わせる演奏が話題を呼んだ。ジェリー・グッドマンを彷彿させるヴァイオリニスト在籍時のもので、オリジナルの他にマハヴィシュヌのSANCTUARYやビリー・コブハムのSTRATUSも取り上げている。バンドの顔と言えるエレピをメインにしたキーボード、激しいエレクトリック・ギター、スピーディなリズム・セクションら、当時の東欧の中でも最もロックが弾圧された旧チェコのミュージシャンの、監視が強かったスタジオ作では発散出来ない反骨魂が叫んでいる。まだ、女性ヴォーカリストも残っており、パワフルな歌声を披露。録音状態も良く、ピーク期の傑作ライヴ。
LV-K1533 MARSYAS / Same CD \2800
 ギリシャ神話からバンド名が取られた男女ヴォーカルのフォーク・ロック・トリオの78年デビュー作。2019年リマスター&デジパック盤。アコギをバックにチェコ語のヴォーカルを切々と聴かせるタイプだが、本作ではゲストによるシンセ、オルガン、ピアノ、エレピ、フルート、ヴァイオリン、オーケストラ、そして、ドラムスなどリズム・セクションも加わっており、曲によってはシンフォ&プログレな味わいも感じさせるツウな内容となっている。同国のAG FLEKあたりを思わせるのでは。74年のシングルから2曲ボーナス入り。デジパック&リマスター。
LV-K1523 MICHAL PROKOP & FRAMUS 5 / Mesto ER CD \2800
 71年にリリースされた、旧チェコスロヴァキアの知る人ぞ知るプログレッシヴ・レア・アイテムがリマスター&デジパックで2016年新装再発! まず、冒頭のハモンドで引き付けられ、妖しげな笛の音に誘われながらオーケストラの導入とともに、そのミステリアスな世界はどんどんと展開していく。前半は20分近い長尺曲で、クラシック、ジャズ、ロックが東欧然と融合され、M.EFEKTのNOVA SYNTEZA IIを思わせるが、よりヘヴィなサウンドだ。ジャケも内外いかにもといった感じで雰囲気十分。東欧ファン必聴作。
LV-K1532 MILOS MAKOVSKY / Ve Stinu Slunce CD \2800
 重厚なサウンドで迫るSYNKOPYのギタリストの2018年作。曲によっては正にシンフォニックなSYNKOPYの音だ。攻めの姿勢で作られており、かつ全編に東欧然としたダークな翳りが漂う。クラシカルなオーケストレーションをフィーチャーし、変拍子が多用され、クリムゾンあたりを思わせるナンバーから壮大な映画音楽(スリリングな戦闘シーンのような)を思わせるナンバーまで終始プログレッシヴな作りとなっており、ぐいぐいと迫ってくる。マルチ録音だが完全なバンドの音で、パイプ・オルガンで締めるドラマチックなラストで歌っている唯一ゲストのヴォーカリストはPROGRES 2に在籍歴あり。デジパック。
LV-K1534 NEREZ / Masopust CD \2800
 プラハの学生によって結成された男女ヴォーカルのフォーク・ロック・バンドの86年デビュー作。2019年リマスター&デジパック盤。切々としたチェコ語のヴォーカルと時にコンテンポラリーでテクニカルなアンサンブルを見せる2本のアコギをフィーチャーし、ウッドベースとパーカッションが加わる。ピュアさにジャケットの幻想色を湛えたようなニュアンスは東欧ならではで、温かくもどこか隔絶された夢が物悲しい。同国のAG FLEKあたりを思わせるのでは。デジパック&リマスター。
LV-K1491 PAVOL HAMMEL & MARIAN VARGA / Zelena Posta CD \2500
 COLLEGIUM MUSICUMの母体となったPRUDYの2人が72年にリリースしたコラボ作の、パッケージも新たになったデジタル・リマスター盤。PAVOL HAMMELは今やスロヴァキアを代表するシンガーで、80年代には音楽を含め国内の文化に幅広く貢献。MARIAN VARGAはCOLLEGIUM MUSICUMを率いたキーボーディスト。内容はヴォーカルをフィーチャーしたCOLLEGIUM MUSICUMといった感じで、同時期のバンドほどストレートな攻撃性は無いものの室内楽風のオケを導入するなど美しい叙情性と屈折したプログレッシヴな曲作りは特筆。FEDOR FRESO、RADIM HLADIKら強力なメンバーがバックアップ。
LV-K1492 PAVOL HAMMEL MARIAN VARGA & RADIM HLADIK / Na II. Programe Sna CD \2500
 72年作の続編とも言える76年リリースのコラボ作の、パッケージも新たになったデジタル・リマスター盤。こちらにはMODRY EFEKTのギタリスト、RADIM HLADIKがメンバーとしてクレジットされ3人の共作となっている。その彼のテクニカルなギターをフィーチャーしたMODRY EFEKT張りのハードな1曲目、室内楽風のオケとピアノが美しいヴォーカル・ナンバーの2曲目、COLLEGIUM MUSICUM調のオルガン・ロックの3曲目など3人の個性がスキル高く交じり合っている。HLADIKの硬質なアッカーマン風のギターとVARGAの教会風のオルガンの組み合わせは部分的にフォーカスを思わせる場面も。
LV-K1498 PROGRES 2 / Dialog S Vesmirem (Studio & Live) 2CD \3800
 80年にリリースされたスタジオ盤の99年CDヴァージョン(曲が多い)に4曲ボーナスを加えた2010年リマスター盤と、78年に行われた同作の初演をライヴ収録(06年にCD化されたものと同じ盤を使用)した2枚組。惑星の移民を歌った旧チェコスロヴァキア初のロック・オペラで、エキゾチックなキーボードやギターが飛び交うプログレッシヴ・ロックに、哀愁を込めて切々と歌われるヴォーカルが入る、非常に聴き応えのある力作だ。未来の希望を描く明るい部分と、悲観から抜け出せないどん底の暗さが両極端で時代を物語っている。LPでは「移住」が思想にあたると、旧共産政府の検閲により曲と歌詞の一部がカットされていた。スタジオ盤のボーナスの内2曲は93年録音で99年版CDとは違っている。また、オリジナルLPに付いていた各曲のイラストをブックレットに掲載。本タイトルのコンプリート版と言える。
LV-K1482 PROGRES 2 / Treti Kniha Dzungli 2CD \3800
 メンバー・チェンジを経て82年にリリースされた2枚組。英タイトルはTHE THIRD JUNGLE BOOKなので、BARNODAJのMAUGLIの続編とも取れるが、エコをコンセプトにしたシンフォニック・ロックの大作となった。旧チェコスロヴァキアの代表シンフォと言え、この国においては、SYNKOPYのSLUNECNI HODINYやMODRY EFEKTの名作群に並ぶ必聴作。叙情派シンフォとヘヴィ・シンフォを重ね合わせたような強力なサウンドで、高域のストリングス美、中低域でうねるムーグなど、シュールな情景さえも感じる独特の深い幻想世界。DISC-2には81年のシングル2曲と、82年の本作のライヴ・ヴァージョンを約30分弱収録。なお、DISC-1はBOB J PRO盤のチェコ語ヴァージョン・リマスター仕様。
LV-K1543 PROGRES 2 / Treti Kniha Dzungli 2CD \3200
 <リマスター&ボーナス・ディスク付き2021年盤> チェコスロヴァキアを代表する82年リリースの傑作シンフォ。同国においてはSYNKOPYやMODRY EFEKTの名作群に並ぶ必聴作だ。叙情派シンフォとヘヴィ・シンフォを重ね合わせたような強力なサウンドで、高域のストリングス美、中低域でうねるムーグなど、シュールな情景さえも感じる独特の深い幻想世界が展開される。ディスク1にはアルバムの最新リマスターを2in1で、ディスク2には81年のシングル、FT盤にも収録されていた82年のライヴ3曲、初出となる15年〜19年のライヴ5曲、2021年にスタジオで録音された新曲を1曲、計11曲収録。本タイトルは何回もCD化されているが、ボーナス部分が盤によって全部違うので、悩まされるところ。今回もディスク2の半分は初収録で、新曲も含まれているのでこれもまた必携盤と言えるだろう。3面開きデジパック。
LV-K1521D PROGRES 2 / Live CD+DVD(PAL) \3200
 東欧シンフォ・ファン必見! 以前「STORY 1968-2008」のタイトルで、それぞれ単体で出ていた08年の再結成ライヴがCD+DVDセットにて新装リリース。08年の10月に2日間に渡ってチェコのブルノで行われた40周年記念ライヴで、前身のPROGRESS ORGANIZATION、BARNODAJ時代の曲も交えつつ、名作DIALOG S VESMIREMや傑作TRETI KNIHA DZUNGLIから演奏。旧チェコ屈指のヘヴィ・シンフォをテクニカルに聴かせる。唸るシンセ、暴れるオルガン、メロウなギター、重厚なリズム・セクション、泣きのヴォーカルなど、完ペキな演奏で圧倒。メンバーがその年代に合わせて入れ替わる、といった総出演での熱演だ。通して失われていない東欧色がエキゾチック。DVDは以前のタイトルと同内容(約100分)で、CDは1枚物(約74分)に編集されている。
LV-K1530 PROGRES 2 / Tulak Po Hvezdach CD \2800
 31年振りの2018年作。全盛期のメンバー5人にゲストでフルート、チェロ、トランペット、サックスらを加え、初期2作に通じる謎めいた神秘性と重厚な良さが光る力作となっている。ギターやキーボードのエキゾチックなシンフォ性はもちろん、ヘヴィな押しと叙情の幻想的なうねり、そして切々と胸を打つ哀愁の絶唱ヴォーカルも健在で、アコギとリコーダーで始まるオープニングからぐいぐいと奇妙な世界へ引き込んでいく。ジャック・ロンドンのSF小説「星を駆ける者」をコンセプトにした彼ららしい世界観で作られている。デジパック。
LV-K1473 SYNKOPY 61 / Festival + Xantipa + Formule 1 2CD \3800
 全盛期のMODRY EFEKTにも在籍した旧チェコスロヴァキアきってのキーボーディスト、OLDRICH VESELY率いるSYNKOPYの前身バンド。コレクターには知られた72年、74年、75年の10インチ3枚全曲をDISC-1に、66年から77年のシングルやレア・トラックをDISC-2に収録した2枚組リマスター盤。以前にVALKA JE VULのタイトルで3枚出ていたコンピ盤とも収録がやや違い、特に10インチでコレクターの気を引いたヒープのカヴァー、EASY LIVIN、LOOK AT YOURSELFは初CD収録。プログレッシヴで重厚なハモンド、ヘヴィなギター、哀愁のヴォーカル、ワイルドなリズム・セクション、曲によって入るオーケストラが一体となり、これぞ、ハード・プログレといったサウンドを聴かせる。OLDRICH VESELYがMODRY EFEKTに在籍していた時期のSYNKOPYとしての音源も聴き物。
LV-K1539 V.A. / Jazz Rock Line 1971-1981 2CD \3200
 チェコスロヴァキアの70年代を中心としたジャズ・ロック・コンピレーション2020年盤。MODRY EFEKTやJAZZ Qを筆頭に、管楽器を配しフランスのバンドにも似たENERGIT、JAZZ Qに近いIMPULS、チェコの必聴ジャズ・ロック・バンドのひとつのBOHEMIA、単体CD化が望まれるヴァイオリンをフィーチャーしたプログレッシヴなETC...、同じく単体CD化が望まれるエキゾチックかつテクニカルなPRAZSKY VYBER、エレピとヴァイオリンを配しどこかPFMも思わせるMAHAGON、単体CD化が望まれるヴァイオリン入りのダークでミステリアスなPRAZSKY BIG BAND、いかにもチェコ産らしいスラヴ風味を持ったCOMBO FHら10バンド計31曲入り。当時MINI JAZZ KLUBシリーズでリリースされていたEPやシングルから多く収録されており、今回初CD化音源も含む。聴き通すとチェコってどうしてこんなにもマハヴィシュヌ・オーケストラ系の攻撃的なバンドが多いのかと唸ってしまう。全リマスター。

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LV-L3193 AFTER CRYING / Opus 1 CD \2500
 89年にカセットのみでリリースされていたレア作。A面約27分1曲、B面約29分1曲。GABOR EGERVARI(フルート)、PETER PEJTSIK(チェロ)、CSABA VEDRES(ピアノ)のバンドはまだトリオ。チェンバー・アンサンブルだが、そのクラシカルさ、過激さ、テクニカルさ、アカデミックさは半端じゃない。映る詩情の深みは言葉では語れず、後半は合唱団も加わり、ダークなエキゾチックさを増す。国はまさに民主化に向っている時期。録音は88年。リスト音楽院での生演(恐るべし学生達!)。このレヴェルの連中がプログレバンドを結成したという記録。あまりにも凄まじい。チェンバー・ファン必聴!
LV-L3194 AFTER CRYING / 1989 CD \2500
 89年にカセットのみでリリースされていたレア作。前カセット作はほぼインストに徹していたが、本作では全員がヴォーカルを取り、グレゴリアン・チャントや女性ヴォーカルのスラヴ色もミックス。メンバーにヴァイオリン、さらにゲストで管楽器も加え、またサンプリング・リズムも使用。クリムゾンやザッパの影響が見えるサウンドが芽生えているが、まだ、その暗さ、冷たさに宿る東欧色には劇薬のような危険性を孕んでおり、同じチェンバーでも西側のバンドが借り物の魔術に聴えてしまう。後半のクラシカルな美を支配する怨念のような力に圧倒される。チェンバー・ファン必聴!
LV-L3001 AFTER CRYING / Overground Music CD \2500
 90年に人知れずアナログLPでリリースされていた1st。この時点ではまだシリアスでアコースティックな趣が強い。チェロ、ヴァイオリン、フルート、オーボエ、メロディアスなヴォーカル(本作のみ英語)をフィーチャーし、女性ヴォーカルも入るが、なんといってもVEDRES CSABAのピアノが素晴らしい。
LV-L3003 AFTER CRYING / Fold Es Eg CD \2500
 94年リリースの3rd。前作まではシリアスな曲調のものが多かったが、本作ではエマーソン張りのピアノ、オルガンをフィーチャーし、よりプログレッシヴなスタイルを独自に完成させている。詩情あふれるフルート、チェロetc.もクラシカルで美しい。ラストは胸を打たれる。初めて接したとき、東欧のシーンの新たな夜明けを感じ、感動した作品。名作。
LV-L3004 AFTER CRYING / De Profundis CD \2500
 傑作! VEDRES CSABAが抜けてしまったものの、1年以上のスタジオ・ワークをかけて制作された4作目。96年作。小編成のオーケストラも加わっていて、圧巻のスケールで感動的な展開が目まぐるしく、クラシカルにドラマチックに続く。ハンガリーが生んだモンスターによる90年代のプログレ・シーン屈指の1枚。必聴作。
LV-L3005 AFTER CRYING / Elso Evtized 2CD \3500
 96年にリリースされた、100分を超える未発表テイクを含む2枚組。7曲はスタジオ録音でクラシカルなオーケストラを絡めたもの。また、8曲は91年のライヴ、1曲は94年のライヴから。そして93年のライヴではクリムゾンの21世紀〜を圧巻の演奏で披露。ハンガリーきっての天才集団。ファンなら聴き逃せません。
LV-L3006 AFTER CRYING / 6 CD \2500
 より重厚なサウンドへ変化した97年作。バルトークやストラビンスキーが初期クリムゾンと合体したような、クラシカルでかつヘヴィな超プログレッシヴ・サウンド。エマーソンへ捧げられたラストはワークスのSIDE 4を思わせる。とにかく圧巻としか言いようがない。空前のスケール。クラシカル・へヴィ・シンフォの究極作!
LV-L3007 AFTER CRYING / Almost Pure Instrumental CD \2500
 4曲の新曲を加え、クラシカルなインスト曲を中心に集めた98年リリースのコンピ。と言っても旧曲にも手を加え、ひとつの作品としてまとめられている。新曲は、例によって生の弦や管をフィーチャーし、初期エンドを思わせるような、シンフォニックな叙情に妖精が宿ったかの如く繊細に仕上げられている。彼らの凄さをあらためて証明。
LV-L3082 AFTER CRYING / Bootleg Symphony CD \2500
 2000年10月にブタペストのクラシック・ホールで行われたオーケストラとの共演ライヴ盤。旧曲のリアレンジ中心だが、この日のために編成されたオーケストラは21st CENTURY SYMPHONIC ORCHESTRAと名付けられ、オペラチックな女性ヴォーカルもフィーチャーし、もうエマーソンのピアノ・コンチェルト+ゴジラ+クリムゾンといった並はずれのスケール。
LV-L3123 AFTER CRYING / After Crying Show CD \2500
 6年振りのスタジオ作となった03年作。中世と近未来がリローデッドされ交配したような、クラシカルかつプログレッシヴな音世界。バンド演奏と管弦楽を大胆に融合させた彼らならではのサウンドに本作では初期にあったような陰鬱さが濃く漂い重く圧し掛かる。悲しみの果てにあるようなヴォーカルと荘厳なオーケストレーションのカタストロフィー。狂ったようなラヴェルのボレロやクリムゾンのスターレスを思わせるような渦巻き。女性ソプラノも加えて美と闇が次から次へと姿を変える。一種の個体のような音。クリムゾンを捉えるヘヴィネスとドラマチックさに泣く傑作!
LV-L3175D AFTER CRYING / After Crying Live DVD(PAL) \3500
 凄いとしか言いようのない彼らのライヴが遂にDVDに。04年のステージで約2時間弱の収録。VO、G/KEY(a)、KEY(b)、KEY(c)/TRUMPET、CELLO/B、DRの6人編成。VOとDR以外は基本的に譜面を見ながらプレイする。KEY(b)はもとはVEDRES CSABAが担当していたと思われる主にピアノとソロ・シンセを、KEY(c)は主にブラス&ストリングス&オルガン系を担当し、キーボードを左手で弾きながら時に右手でトランペットを同時に吹くこのバンドのキーマンの一人。KEY(a)はギターがメインだがどちらも相当上手い。CELLO/BはあのPETER PEJTSIKで本バンドのリーダー。オケの仕事も有名なのでもうちょっと年寄りかと思えばけっこう若い。この4人が緻密にパートを組み合わせ、さらにメンバーとしてクレジットされるエンジニアがサンプリングを重ねる。ヴォーカルとコーラスがエキゾチックさを出し、東欧独特の雰囲気が充満。ロックとクラシックとジャズの融合と簡単に言うが、レヴェルが違いすぎる。爆熱する後半の凄まじさといったら。
LV-L3223 AFTER CRYING / Creatura CD \2500
 オープニングたった1秒で大傑作を予感させる、8年振りのスタジオ作となる2011年作。6人の気鋭メンバーと10人の管弦楽器奏者らが繰り広げる超絶スケールは、彼らの過去作を凝縮させ、発酵させ、何かDNA操作で進化をさせたような特異性を持ち、でも、クリムゾンを始めとする彼らがリスペクトするプログレッシヴ・ロックの純血統を豪快に見せ付け、オーケストラが襲い掛かる爆風の如き唸りから、ピアノやチェロ一本のクラシカルな単独ソロ、うっとりとさせれるロマンチックなホルンの調べなど、そのワイドさに驚嘆。正に天才集団!
LV-L3245D AFTER CRYING / XXV - Anniversary Concert 2CD+DVD(PAL) \4200
 必聴必見傑作ライヴ2013年盤! オーケストラとの2011年共演ライヴをDVDとディスク2に収録。美声の女性ヴォーカルもフィーチャーし、壮大なシンフォニック・ロックの中に優雅な叙情を湛え、壮絶なスリリングさで圧倒。バンド本体並みのソロ作品もリリースした天才ギタリストはメインのキーボーディストも顔負けのシンセをプレイし、メインのシンセ奏者は鍵盤を弾きながら片手でトランペットも吹き、ピアノをメインに担当するもう一人のキーボード奏者はマック音源も駆使し後ろのオケのおねえさんが笑ってしまう程の速弾きシンセを披露。その絵の信じ難さ。ドラムス+ティンパニーはエニドの如く雷鳴を放つ。バロック調で展開されるアレンジもあるものの、東欧ならではの凄みというか威圧感を持ったヘヴィでダークなクラシカルさに呑み込まれていく。ディスク1には大傑作となった今のところ最新スタジオ作のCREATURAを70分に渡りライヴで再現した音源を収録。まさにシンフォニー・ロック・オーケストラと言えるプログレッシヴな圧巻の演奏が想像を絶するスケールで展開される驚愕モンスター作。4面開きデジパック。
LV-L3337 ANDROID / Wordless Scriptum CD \3300
 クラシカルな哀愁をドラマチックに聴かせるハンガリーならではのシンフォニック・ロック・バンドの2024年作。端整な美を奏でるピアノが先導し、フレキシブルな音色でテクニカルに走り抜けるシンセと、速いパッセージから甘美なエモーショナルさまで巧みなプレイを見せるギターがサウンドの核となり、パワフルなリズム・セクションが支え、ストリングス・キーボードがきらめく。やわらかでロマンチックなブラス系や荘厳なオルガン、曲によってはアコギやヴァイオリンもフィーチャーし、疾走するパートあたりはソラリスを彷彿させる。どこか孤独感が漂い、東欧ならではの物悲しさが漂う。ハンガリー第二の都市デブレツェンで80年に結成され96年にカセットをリリース。その後、再編され09年にCDデビューし、配信のみや英語ヴァージョンを経て8年振りの新作。ボーナス1曲入り。
LV-L3249 COLOR / Same CD \2500
 <100枚限定・再プレス> 泣きのシンフォニック・ロックを演奏する彼らの78年リリースの1st。デブレツェンの医大に通っていた兄弟によって結成されたバンドで、本作ではチェロ奏者を配しており、どこか英国のウォーリーを思わせる素朴ながらもクラシカルなテイストが効いたサウンドを聴かせる。プログレ然としたキーボードやテクニックのあるリズム・セッションなど、もっと注目されるべき内容だ。特に劇的なラストの組曲はイーストやソラリスと並ぶ出来で、隠れた名作と言えるのでは。シングルからボーナス3曲入り。
LV-L3250 COLOR / Uj Szinek CD \2500
 <100枚限定・再プレス> 82年リリースの2nd。チェロ奏者は抜けてしまったものの、新加入のギタリストのプレイ・スタイルにより、適度なハードさを持ち、引き締ったガッチリとしたサウンドで、かつメロウに聴かせる。オメガの6作目〜8作目あたりにも近いが、本バンドのキーボーディストはよりテクニカルさを強調。1stでの叙情性も受け継がれており、ハンガリー独特のスラヴ色が染み込んだマイナー調のメロディーで歌われていく。解散により発売が見送られていた84年の未発3rdアルバムからボーナス8曲入り。
LV-L3013 EAST / Jatekok CD \2500
 81年リリースの1st。SOLARISとともにハンガリーを代表する強力なシンフォニック・ロック・グループ。本作ではテクニカルなジャズ・ロックにキャメル風の泣きをミックスし、エキゾチックに展開。強力な演奏力はトップクラス。英語ヴァージョンと、ハンガリー語ヴァージョンが当時リリースされた。本CDはハンガリー語ヴァージョン。
LV-L3248 EAST / Blue Paradise CD \2500
 ハンガリーでは初CD化となる81年リリース1stの英語ヴァージョン。アルバム・デビュー以前の79年激レア・シングル両面をボーナス収録しており、これは全世界初CD化だ。このシングルに関して言えば、B面はアルバムに通じるシンフォニックなもので、これだけでも価値は高いが、A面(CDラスト)はマハヴィシュヌ級の怒涛の畳み掛けから始まり、途中クラシカルな展開まで見せるコレクター失神のとてつもない内容で、ハードな質感がありアルバムとは異質。ソラリスとともにハンガリーを代表する人気のシンフォ・バンドだが、新人バンドのデビュー作にて英語ヴァージョンを母国語ヴァージョンと同時に作るのは異例で、それだけレコード会社が期待していた証拠だろう。リマスターにより本編の音質もグレードアップ。ボーナス・シングルの為にぜひ購入してください。
LV-L3014 EAST / Huseg CD \2500
 傑作。旧東欧を代表する最もシンフォニックでドラマチックな82年リリースの2nd。エキゾチックなメロディー・ラインと、ダイナミックな演奏に終始引き付けられる。強烈なオリジナリティー、洗練されたアンサンブル、シンフォ性、テクニック、どれをとっても世界レベル。シンフォ・ファン必聴の名作!
LV-L3015 EAST / Resek A Falon CD \2500
 ヴォーカリストのチェンジがあり、83年にリリースされた3rd。なぜか、この年代のOMEGA同様にシンセを多用したエレ・ポップ・サウンドに急変してしまっているが、クラシカルできらびやかなアレンジと、マイナー調の美しいメロディーは一聴でEASTとわかるもの。
LV-L3336 EAST / 1986 CD \3500
 ギタリストらオリジナル・メンバー2人に新たなヴォーカリストが加わった3人に、KORALのドラマーを起用するなど変則編成にて録音された86年作5th。オメガでも知られるハンガリー産のシンセ/リズム/コンポーズのインターフェス「MUZIX 81」を導入し、同年代のジェネシスの影響を感じさせるプログラミングやゲート・リヴァーブに、ギターシンセ、イーミュー、シモンズなど当時の先端サウンドと東欧ならではの切々と哀愁を歌い上げるハンガリー語の熱いヴォーカルが混じり合う他にない作風となっている。そして、スタインウェイなどアコースティックも含めた美しいキーボードやジャズ色のフレットレスベース、シンセに似せたギターシンセのハイトーンのキュンキュンとした泣き、重厚な空間を生み出すムーグ・タウラス、さらに幻想的な詩情など、トータルで描き出される広大なスケールはドラマチックで、今聴くと実に新鮮で良い。EASTならではのシンフォと言えるだろう。500枚限定リマスター盤。
LV-L3229 EAST / Csepel Felett Az Eg CD \2500
 驚きの発掘音源! 81年の未発ライヴで、なんと1stの曲をノンストップで全曲演奏。とてもダイナミックなプレイになっており、もともと音がそんなにダブされていない作品だけに曲想が際立ち、活きがいいというか、デジタル・リマスターも手伝って彼らの鋭角的なサウンドがより緊迫感を伴って伝わってくる。シンセが暴れる5曲目や7曲目(スタジオ盤未収)などは旧ソ色も十分で、スペーシィに処理されていたスタジオ盤との聴き比べのポイントだろう。詞はハンガリー語。最初と最後に2曲の未発表曲(彼ららしいシンフォニックな9分のインストとアンコールでカヴァー)が収録されている。拍手は本編ラストのみ。3面開きデジパック。
LV-L3271 EAST / Messze A Felhokkel 2CD \3200
 ソラリスと双璧と言えるハンガリーの80年代を代表するシンフォニック・ロック・バンド、イースト。95年にライヴ・アルバムを発表後、活動を停止していたが、近年オリジナル・メンバーで復活。そんな彼らの2012年のライヴを約2時間収録。いきなりオープニングから82年の傑作2nd、HUSEGから6曲を立て続けに演奏。ムーグやタウラスベースなどヴィンテージ感もあり、東欧色を持った神秘的なシンフォニック・アレンジの中で哀愁を帯びたシンセやギターが泣きまくり、テクニカルな演奏を力強く聴かせてくれる。中盤では88年の名作A SZERELEM SIVATAGA、さらに94年の最後のスタジオ・アルバム、RADIOBABELからアルバム時のメンバーを迎え、こちらも、切々としながらも重厚なドラマチックさで聴かせる。そして、後半は81年のデビュー・アルバムから7曲、ほぼアルバムを通して演奏され、最後は大喝采が起る。音質、バランス共に申し分なく、彼らの集大成と言える傑作ライヴ。先にリリースされた同タイトルDVDと同収録。3面開きデジパック。
LV-L3251 EDDA MUVEK / 1 CD \2500
 <100枚限定・再プレス> 泣きのハモンドが効いたハンガリーらしいハードな80年リリースの1st。結成は70年代初期で、パープルやヒープのカヴァー・バンドだった。ギタリストは明らかにリッチーから影響を受けており、レインボーをハードロックへ押し戻したようなサウンドだが、シンセも含めキーボードの鳴りが良く、クラシカルでおごそかなバラードはオメガを思わせ東欧の哀愁に深く染まり胸を締め付けられる。プロコル・ハルムやイタリアン・ロックを思わせるラストなど、十分にプログレの範疇だろう。
LV-L3144 FUGATO ORCHESTRA / Neander Variaciok CD \2500
 ハンガリーならではのシンフォニック・ロック・プロジェクト。04年作。オーケストラとロックを融合させ、全体に中世スラブの哀愁を含み、前半はリリカルなシンフォニック・ロックを聴かせる。後半はバロック・リコーダーも活躍しクラシカルなオケと壮麗に融合。簡単に言ってしまえばエニドにリチャード・ハーヴェイが加わったようなスタイル。その後、オペラチックな女性コーラスも幽玄に入り、ここから後半に掛けてはジャズの要素も表面化しキーボードや管楽器が咲き乱れる。ラストへ向けて徐々にアフター・クライングのようなダークさもプログレッシヴに加速させる。マルチ・メディア仕様でライヴ映像やmp3ボーナス入り。
LV-L3213 FUGATO ORCHESTRA / Noe CD \2500
 オーケストラとロックを融合させ、スラヴの哀愁を含ませたハンガリーらしいクラシカル・ロックを聴かせる彼らの2010年作2nd。ゲストの名手、NIKOLA PAROVらも入れると総勢20人以上のミュージシャンが参加しており、ダイナミックなリズム・セクションに支えられて、ヴァイオリン、チェロ、フルート、オーボエ、トランペットらの管弦楽とピアノがバロックからジャズまで自在に行き来し、オケ入りのアフター・クライングやロック化したマカームといった例えも可能なサウンドを繰り広げている。チェンバー・ロック的なスリリングさ、穏やかな夕陽を思わせるストリングス、合唱やシンセの幽玄さといったものが織り成し、さらに可憐な女性ヴォーカルも加わり、シンフォニックで壮大なラストまで張り詰めた空気が美しい完成度を見せている。
LV-L3214 GASPAR ALMOS / Szent Anna To Legendaja CD \2500
 コルモランのヴァイオリニストであり、バンドの08年の傑作、BALVANYOSVAR LEGENDAJAを作った才能のあるミュージシャンの2010年コンセプト作。聖なる湖をテーマに、コルモランをシンフォニック・ロックにして、アフター・クライングを「ちょい足し」したような、とんでもないスケールの作品となっている。そのクラシカルさはバルトークからバッハまで、リズムの怪奇さはマカームからアレアまで、ロック・オリエンテッドはヘヴィメタからエニドまで、といった具合だ。後半はリトトラ的な複雑さを増し、ギター、キーボード、管楽器が呪文の如く繰り出されていく。
LV-L3233 KORAL / IV CD \2500
 初CD化。85年に4作目としてリリースされたシングル・コンピレーションで、10曲すべてアルバム未収であり、内7曲はアルバム・リリース以前の75年から79年の作品だ。翳りが漂うハモンドと妖しいシンセをフィーチャーしたヒープ影響下のヘヴィ・シンフォで、泣きや哀愁はオメガに匹敵し、テクニックで見ると本バンドのほうが技巧的でシャープ。そして、クラシカル。1stと2ndの間にリリースされた81年のシングルも泣きを増した名曲として知られる。また、キーボーディストがKORAL以前に結成していたTAURUS EX-T:25-75-82(これがバンド名)の72年と73年の激レア・シングルから4曲ボーナス収録。こちらもツウなハモンドが全編に効いたヒープ直系のドラマチックな必聴作。リマスター。
LV-L3300 KORAL / Amikor Vege Az Utolso Dalnak Is... 2CD \3500
 かなりいい。40周年を記念してオリジナル・メンバーを中心に歴代のメンバーが集結し、ハンガリー・シンフォニー・オーケストラをフィーチャーし、2018年5月にブダペスト・スポーツアリーナで行われた感動のライヴを2枚組で収録。オメガより技巧的でシンフォ仕立てと言われる、ハンガリーきっての哀愁漂うハード・プログレ・バンドだ。ハモンドやギターなどバツグンのヴィンテージ感が立ち込めており、80年作1stほぼ全曲に加え、2ndの曲やアルバム以前の初期シングルの曲など彼らのプログレ期に絞ったセットリストだ。また、キーボーディストでヴォーカリストのBALAZS FECOのソロ作からも演奏されており、オーケストラをクラシカルに配し泣き泣きに聴かせる。バンドとオーケストラの一体感が増していく後半はドラマチックの一言。デジパック。
LV-L3029 KORMORAN / Folk & Roll CD \2600
 かつて東欧のグリフォンと呼ばれた84年リリースの彼らの1st。強力なリズム・セッションに、ギター、フルート、ヴァイオリン、民族楽器を加え、ロマの伝承音楽、東欧トラッド、中世音楽らが、プログレッシヴ・ロック感覚と融合し、テクニカルかつスリリングに展開される。プログレ・ファン再認識を。ヴォーカルも東欧然として良い。本作後、バンドはマイノリティーな文化と音楽の探求を始める。
LV-L3183 KORMORAN / Balvanyosvar Legendaja CD \2500
 感動の傑作。08年作。ルーマニアの革命後、ハンガリーに移り住みコルモランの音楽とメッセージに共感したミュージシャンが故郷のトランシルヴァニアの古城にまつわる苦難の愛をテーマに書いたコンセプト作。もう、シンフォニック・プログレと言える超ドラマチックな内容で、常に驚かされる新鮮味があり、スパノダキスとバンコが合体したような6曲目などまさにそう。スラヴの民俗楽器の乱舞が続き、ギターがヘヴィに唸りまくる。変拍子のうねり、飛び交うシンセ、狂う管楽器、エモーショナルな叫び、悲愴な幻想感、これはアフター・クライングに並ぶ驚愕の出来! もちろん、美声の女性ヴォーカル入り。
LV-L3033 LOCOMOTIV GT / Same CD \2500
 3rdアルバムでOMEGAを抜けたキーボーディストGABOR PRESSERを中心に結成されたバンド。本国ではポピュラーな存在であり、10枚以上のアルバムと多くのシングルをリリースしている。本作は71年リリースの1st。後期はふつうのロック・バンドになってしまうが、初期、特に1stと2ndは、プログレッシヴなオルガンと殺気立ったギターが支配していて良い。
LV-L3338 MAYA / Fading Tomorrow - English Version CD \3600
 ハンガリーから注目の女性ヴォーカル・シンフォ・バンドが登場!2024年デビュー作ELMULO HOLNAPの英語ヴァージョン。透明感のあるドラマチックで、そして繊細な構築アンサンブルにてクリアーな女性ヴォーカルを聴かせる正統派で、キーボーディストとドラマーはYOU AND Iのメンバーだった。若いギタリストは多彩な音色とプレイでエモーショナルかつスリリングに聴かせる技巧派で、ベーシストはELPトリビュート・バンドにも参加、リリカルなパートからエネルギッシュなパートまで見事に歌いこなす女性ヴォーカリストはプロ・キャリアというスキルの高い5人組だ。イエスに傾倒していたYOU AND Iに近いが、ジェネシスっぽさや、ハンガリー独特のカラフルなファンタジックさがあり、クラシカルな終盤も含めて全編とてもメロディアス。シンフォ・ファン必聴。女性ヴォーカル・ファンもぜひ。3面開きデジパック。
LV-L3265 NEOTON / Bolond Varos CD \2500
 <100枚限定・再プレス> ハンガリーのプログレ黎明期、71年にリリースされたデビュー作にして隠れ名作。年代的なサイケ色やポップ色も残るものの、悲哀なハモンドが影を落し、ストリングスが哀愁を重ねる2曲目でまず捕まってしまう。6曲目もKORALのようにキレているし、ヒープ調のコーラスが飛び出す8曲目も重厚な破壊力で迫る。延々としたハモンド・ソロへ展開するラストも雰囲気充分。実はスーパーグループで、キーボード兼ヴォーカルはKORAL結成へ、ドラマーはOMEGAに引き抜かれ、ベースはPIRAMISへ後に参加する。
LV-L3319 OMEGA / Trombitas Fredi Es A Rettenetes Emberek CD \2800
 <2022年リマスター&3曲ボーナス入り> 62年にブダペストで結成された彼らのハンガリーでのデビュー・アルバム68年作1st。当時はOMEGA RED STARと名乗っており、英国ツアーをきっかけに英DECCAから先に英詞アルバムをリリース。本作はシングル曲を交えて曲を組み換え、ハンガリー語で歌われている。初期のメインの1人、GABOR PRESSERの音楽性が反映され、ヴォーカルも後にオメガの顔となるJANOS KOBORと分け合い、ファズ・ギターや軽めのオルガンらに縦笛を玄妙に配し、ハンガリーの民俗音楽の影響を交えた独特の形態のサイケ・ロックを演奏している。ハンガリー初のロック・アルバムであった。69年のシングルからとラジオ音源から1曲、計3曲ボーナス入り。
LV-L3320 OMEGA / 10000 Lepes CD \2800
 <2022年リマスター&4曲ボーナス入り> 69年リリースの2nd。ロック色が強まり、激しい弾き込みのギターをフィーチャーしたハード色や沈み込むような暗いオルガン、さらに、オーケストラを配した曲や、自然音にパーカッションらをミックスさせた夢想的なインストもあり、サイケ色の残ったアート・ロックという感じで、混沌としているものの何か哲学を持ったトータル・アルバムの印象を受ける。2曲目の「Gyongyhaju Lany」は欧州各国で大ヒットしたナンバーで、後にスコーピオンズが「White Dove」のタイトルでカヴァーした。また、同曲で70年にヤマハ音楽際へ呼ばれ来日(国外出国の規制からか3人のみが参加)している。70年と71年のシングルから4曲ボーナス入り。
LV-L3321 OMEGA / Ejszakai Orszagut CD \2800
 <2022年リマスター&6曲ボーナス入り> リマスター&オリジナル・ジャケットで再発! プログレ色を打ち出し始めた70年作3rd。ハードなギターにワイルドで時にクラシカルなハモンドやピアノをフィーチャーしたヘヴィさに、フルートやチェロを加え東欧ならではの暗い哀愁感がこもったサイケなアート・ロック風味が交じり、ブルースやポップ色も混在。そしてラストはバロック調。その音楽性の違いから本作を最後にメイン・コンポーザーだったGABOR PRESSERやデビュー当時からバンドを支えたドラマーらが脱退し、LOCOMOTIV GTを結成。だが、バンドOMEGAはNEOTONからドラマーを引き抜きハード・プログレへ舵を切り大成功を収める。70年の英詞シングルから6曲ボーナス入り。
LV-L3322 OMEGA / Elo Omega (50 Jubileumi Diszdoboz) 4CD BOX \8950
 当時ブリキ製ジャケットでリリースされた72年のライヴ。全曲未発表曲で構成された4枚目のアルバムとなる疑似ライヴ盤だった。この頃、彼らはメンバーチェンジを経てヒープ張りのハード・ロック・バンドに生まれ変わっていた。そして、98年に日の目を見る200 EVVEL AZ UTOLSO HABORU UTANを4枚目のスタジオ・アルバムとして用意していた。ところが、タイトル曲の歌詞など検閲に引っ掛かってしまう。またレコード会社は3作目を最後に脱退したGABOR PRESSERがヒット曲を書いていたメイン・コンポーザーだった為、彼が結成したLOCOMOTIV GTを優先し、オメガにはスタジオに多くの時間を与えられないと告げる。バンドはツアー中だったこともあり、ライヴ録音で新作(200 EVVEL〜)を発表すると計画するも上手くいかず、ツアー後に大学のホールにセットを組み、ベーシック・トラックを録音し、ヴォーカルやコーラス、追加の楽器、そして唯一ライヴ録音の生き残りの拍手喝采を実在ファントムとしてオーヴァーダブした。熱狂的なライヴ録音での新作という挑戦的なロック精神があり、レコードには録音年月日がフェイクで記されている。また、タイトルにはOMEGAはまだ生きているという意味も込められている。今回、50周年にあたり、ディスク1にアルバムの最新リマスター+4曲ボーナスを、ディスク2に拍手喝采やホールエコーを抜いた加工前の音源+検閲によりカットされていた未収曲(戦争をテーマにした200 Evvel〜と性描写のSzex-Apo)、ディスク3に2022年リミックスを、ディスク4にファン録音の72年の未発ライヴを収録。カラーフォト多数の32pブックレットの他に復刻インサート付き。メタリック仕様ボックス入り。*98年の200 EVVEL〜も本音源を元に当時バンドが望んだ曲順に変え、拍手喝采を抜き、リミックスなど手を加えたものです。CDリリース時の「幻のオクラ入り4thのマスターのCD化」というオフィシャル・インフォはフェイクだったと判明。メタリック仕様ボックス入り。

ディスク1:72年ELO OMEGA+関連シングル2枚から4曲
ディスク2:拍手喝采無しの初出の別ミックス+カットされていた2曲
ディスク3:2022年リミックス(+カットされていた2曲も)
ディスク4:オーディエンス録音の未発72年ライヴ。オルガンソロ等も収録

全リマスター/32pブックレット/LPの復刻インサート
メタリック仕様ボックス。ハンガリーでの限定生産品!
LV-L3323 OMEGA / 5 CD \2800
 <2022年リマスター&2曲ボーナス入り> 絶頂シンフォ期オメガのハンガリー語ヴァージョンがリマスター&オリジナル・ジャケットで再発! オメガ史上最大の名曲と言われる組曲をハンガリー国立オーケストラ入りで後半に収録している73年作5th。ドラマチックなハード・プログレ期の必聴名作で、パープル系の重厚なノリにフロイドのような浮遊感と幻想色が交じり、クラシカルなハモンドと歌心が染み入る。ムーグ・シンセも初導入された。99年にアップデイト版とでも言えるオルタ・ヴァージョンの「SZVIT」がリリースされたが、このどんよりと曇った「OMEGA 5」こそ当時の共産国ロックのサウンドと言えるだろう。代表作。初期ヴァージョンや未発表曲の2曲ボーナス入り。
LV-L3324 OMEGA / Nem Tudom A Neved CD \2800
 <2022年リマスター&3曲ボーナス入り> 絶頂シンフォ期オメガのハンガリー語ヴァージョンがリマスター&オリジナル・ジャケットで再発! ムーグを大胆に導入するなど過渡期の75年作6th。オルガン、クラヴィ、ストリングス系などキーボードが多彩になり、後半ではオーケストラも配し、エキゾチックな色合いが広がる哀愁の東欧シンフォ色を発散。4曲は先に西ドイツでリリースされた英語ヴァージョンのハンガリー語ヴァージョンで、残りの4曲目は本作の為書かれた新曲で構成。前作までの流れとは違い、洗練されたサウンドとなった。後半の物悲しくもキラキラとしたファンタジーに包まれるスペーシィ感が独特。初期曲の再録、ラジオ音源、映画テーマ曲のボーナス3曲入り。
LV-L3325 OMEGA / Idorablo CD \2800
 <2022年リマスター&2曲ボーナス入り> 絶頂シンフォ期オメガのハンガリー語ヴァージョンがリマスター&オリジナル・ジャケットで再発! バンドの最も成功したスタイルの時代を切り開いた77年作7th。英語ヴァージョンが先にリリースされるなど、当時、全ヨーロッパで多大な人気を誇っていた。ギターアルペジオにシンセやオルガンを配し、エキゾチックな泣きの空間を醸し出しながら聴かせる前半の組曲や、神秘的なシンフォニック・ロックと言える終盤は後のライヴでも定番となった優れた傑出ナンバー。本作もまた彼らの代表作と言えるだろう。国内はもちろん、旧東欧周辺諸国のバンドに多くの影響を与えた。未発表曲と初CD化となるシングル曲、計2曲のボーナス入り。
LV-L3326 OMEGA / Csillagok Utjan CD \2800
 <2022年リマスター> 絶頂シンフォ期オメガのハンガリー語ヴァージョンがリマスター&オリジナル・ジャケットで再発! ベートーヴェンの運命で幕を開ける78年作8th。ピアノなどクラシカルでドラマチックなシンフォ性が哀愁と共に強調されており、厳かな合唱やキーボード・ソロなど多彩な展開の前半が印象に残る。ブラッシュアップされた鮮烈な音像は初期とはもう別バンドのような様相で、ハモリが美しいギターやトータルなアルバム構成などインターナショナル・レベルに達している。広大なナンバーに加え、孤独さを訴える切なさが染み入る。当時の東欧の中では一番のロック先進国だったハンガリー、彼らが出現しなければ、周辺諸国のシーンすら変っていたに違いない。
LV-L3327 OMEGA / Gammapolis CD \2800
 <2022年リマスター> 絶頂シンフォ期オメガのハンガリー語ヴァージョンがリマスター&オリジナル・ジャケットで再発! 東欧必聴傑作シンフォとなった79年作9th。なんと言っても、哀愁感。悲壮が漂うも包み込まれる優しさがあり、甘いヴォーカルに加えてカウンターメロの印象的な前半、コーラス・エフェクトのギターにレゾナンスが効いたシンセなど躍動感の中盤、キーボードをスペーシィに配しシアトリカルな散文も取り入れた展開、そして、もう一度、前半のような哀愁が立ち込め、シンフォニックに高鳴っていくクラシカルなラスト。加えて、各パートの残響が交じり合い、この時期のオメガ特有のもやもやとした何かが霧のようにかかった、唯一無二の神秘性を醸し出している。
LV-L3328 OMEGA / Az Arc CD \2800
 <2022年リマスター&3曲ボーナス入り> GAMMAPOLISの次のスタジオ・アルバムで3年後の81年にリリースされた10作目。同メンバーにて新設されたオメガ・スタジオで録音されたもので、サウンドをこの年代のトレンドへシフト。8ビートに乗ったハンガリー語のヴォーカルをハードで軽快なギターを絡め聴かせるロック・ナンバーと、哀愁が効いたポリシンセを大胆に配したシンフォ・ポップが同居し、エキゾチックなインスト・ナンバーも含む。10曲目のような泣きのバラードもあり、70年代のイメージを求めるのではなく、当時の東欧ロックとして接してほしい。80年にリリースされたLOCOMOTIV GTらとのジョイント・コンサート盤からOMEGA主体の部分を5曲ボーナス入り。
LV-L3329 OMEGA / XI CD \2800
 <2022年リマスター&4曲ボーナス入り> 不動のメンバー5人により82年にリリースされた11作目。いきなりのテクノ・サウンドに驚くが、物理学者でありハンガリーのバンドのPANTA RHEIのメンバーが開発したコンピューター対応のシンセ/リズム/コンポーズのインターフェス「MUZIX 81」がオメガ・スタジオに持ち込まれ、ぜひ使ってほしいと依頼されたと言われている。つまり「MUZIX 81」を使った革新的な作品で、見方を変えれば、ハンガリー語のヴォーカルやギターにはオメガらしさを出しつつ、プログラミングと融合させた完成度の高い内容と言えるのでは。80年のライヴから3曲(2曲はスタジオ盤未収)、82年のサッカー・ワールド・カップの為に作曲された曲の計4曲ボーナス入り。
LV-L3330 OMEGA / Jubileumi Koncert CD \2800
 <2022年リマスター> 単体&オリジナル・ジャケットでは初CD化。82年にアニヴァーサリー・コンサートとしてスタジアムで大規模に行われたライヴから収録。96年のボックス入りCDでは1曲カットされていたが、今回2in1での初完全収録。当時の新作、AZ ARCとXIを中心に、後半ではGAMMAPOLISや初期の曲も演奏。サポート・メンバー2人を加え、またマニピュレーターとして「MUZIX 81」の開発者がステージ上後方でシンク・オペレーションを担当。とにかくブッ飛ばしている。XIの曲はギターが炸裂する爆音のハード・ロック・テクノと化し「MUZIX 81」をトリガーにしたドラムソロも。以前のライヴは拍手喝采は後入れなので、事実上、初の生オーディエンスの歓声をリアルに交えたライヴ盤となっているが、大袈裟に後で盛られている感も。同年にコンサートの演出監督により「OMEGA, OMEGA, OMEGA」のタイトルで映画化もされた。
LV-L3332 OMEGA / A Fold Arnyekos Oldalan + A Live Aid Koncert Teljes Omega-Blokkja CD \2850
 <2023年リマスター&6曲ボーナス入り> 86年リリースのスタジオ・アルバム12作目。前作XIでのエレ・ポップなノリと70年代後期のメロウさが組み合わさった作品で、3年間のリハーサルとレコーディングを経て、プログラミングもバンド・メンバーが行い、切り込むサンプラーや眩しいポリシンセなどキーボードの充実と往来の泣きのヴォーカルとエモーショナルなギターで唯一無二のオメガ・サウンドを編み出している。ガマポリスを思わせる4曲目を始め、7曲目や10曲目はシンフォと言えるだろう。タイトルはオン・ザ・シャドウ・サイド・オブ・ジ・アースの意でフロイドがヒントらしい。ボーナスとして初出となる85年にブダペストで行われたアフリカのためのライヴ・エイド出演時の30分枠から6曲を完全収録。
LV-L3333 OMEGA / Egi Jel CD \3000
 <2023年リマスター&4曲ボーナス入り> まさに貫禄の出来と言える06年リリースの16枚目のハンガリー・スタジオ作。全新曲のみを収録した作品としてはこれが最後のアルバムで、唯一の国内メジャー・リリースであった。ヘヴィなギターに負けないポリシンセがうなる1曲目、プログレッシヴにハモンドをフィーチャーしたハードノリまっしぐらな2曲目、オメガ然とした翳りのあるミディアム・テンポの3曲目、シンフォニックなアレンジを見せる4曲目、クラシカルなぶ厚い泣きの5曲目、ガマポリスの頃を思い出させるバラードの6曲目などなど、悲壮感漂うラストまでどの曲も彼ららしい全力投球の全13曲。ボーナスとしてタイトル曲の別ヴァージョンと06年盤初回CDに付いていたDVDからライヴ3曲の計4曲を収録。長らく廃盤で入手困難だった。
LV-L3308 OMEGA / Testamentum CD \2500
 ハンガリー最大のロック・バンド、オメガの圧巻のスケールで繰り広げられる2020年作。新作としては14年振りのアルバムで、2010年以降に50周年記念として取り組んでいた壮大なシンフォニック・トリロジー作でのクラシカルさをバンド本来のドラマチックさに融合させており、その荘厳さは巨大スクリーンで見る映画のよう。オーケストラ、混声合唱団、パイプ・オルガンを配し、今風にアップデイトされたエモーショナルなギターやシンセが閃光の如くソロを刻み、加えて21世紀プログレのようなプログラミングやキーボード・シーケンスを交えるなど、超絶の濃厚さ。旧作からも印象的な曲をいくつか取り上げており、まさに集大成。天使、悪魔、最後の審判など宗教をテーマにしたコンセプトも見える。デビューして58年。半世紀以上の歴史あり、といった風格だ。デジパック。
LV-L3310 OMEGA / Omega & III 2CD \2800
 正規盤としては30年振りのCD化となる73年と74年に西ドイツでリリースされた英詞による作品のカップリング2枚組2022年盤。ヴォーカルを差し替えただけの単なる英語ヴァージョンではなく、ドイツ録音による演奏も独自のもので、ハンガリー盤では使用されなかったメロトロンも使用。73年作「OMEGA」は4作目の200 EVVEL AZ(ELO OMEGA)〜とOMEGA 5から、74年作「III」は200 EVVEL AZ(ELO OMEGA)〜と6作目のNEM TUDOM〜を中心に2作目と5作目から1曲ずつ加え録音。再録によるコンピレーション的な側面もあるが、ハードロックの人気が高かったドイツでの成功を感じとれる。また、かつては疑似ライヴ盤のELO OMEGAでしか聴けなかった200 EVVEL(98年まで未発だった)収録曲のスタジオ演奏など、実は奥が深い。リマスター&3面開きデジパック。
LV-L3311 OMEGA / 200 Years After The Last War & The Hall Of Floaters In The Sky 2CD \2800
 正規盤としては30年振りのCD化となる74年と75年に西ドイツ(&英国)でリリースされた英詞による作品のカップリング2枚組2022年盤。ヴォーカルを差し替えただけの単なる英語ヴァージョンではなく、ドイツ録音と英国録音による演奏も独自のもので、ハンガリー盤で使用されなかったメロトロンも使用。中でも200 YEARS〜にはOMEGA 5(SZVIT)の片面を使った組曲が収録されており、ハンガリー盤ではオーケストラを使っていたが、ドイツ盤ではメロトロンを用い、ヒープやパープルに影響されたクラシカルなハード色にシンフォ・プログレ的な陰影を与え、オリジナル・ヴァージョンとはまた違う東欧の神秘を纏った必聴名作となっている。THE HALL OF〜は英国で録音され英国ではDECCAからリリースされた。主に6作目のNEM TUDOM〜から取り上げられているが、5曲目の「Never Feel Shame」は英語ヴァージョンのみ存在し映画で使用され、3曲目では後の新曲が織り交ぜられている。奥が深い。リマスター&3面開きデジパック。
LV-L3315 OMEGA / Time Robber & Skyrover CD \2980
 76年作IDORABLOの英語ヴァージョン「TIME ROBBER」と78年作CSILLAGOK UTJANの英語ヴァージョン「SKYROVER」を収録したカップリング2枚組2022年盤。前者はハンガリー語ヴァージョンよりも1年先行でリリースされ、バック共に別録となっているため曲構成は同じでも演奏とアレンジが少し違っている箇所がある。シンセとオルガンをスペーシィに配し、エキゾチックな空間を醸し出しながら重厚な泣きを見せ、前半の組曲やラストなど代表曲が生まれた。後者はクラシカルでドラマチックなシンフォ性が哀愁と共に強調されており、厳かな合唱やキーボード・ソロなど多彩な展開の前半が印象に残る。次作のGAMMAPOLISを最終章とするシンフォ3部作と言えるのでは。リマスター&3面開きデジパック。
LV-L3313D OMEGA / Koncert Nepstadion 1994 DVD(PAL) \3800
 <ラスト・ストック> 7万人を収容し、土砂降りの雨の中で行われた野外スタジアムでの94年のライヴ。スコーピオンズのクラウス・マイネとルドルフ・シェンカーがゲスト参加していることでも知られる。GAMMAPOLISZやCSILLAGOK UTJANなど70年代後期の作品を軸にOMEGA RED STAR期や70年代初期のシングルのみの曲など幅広い選曲となっており、ハード&シンフォなドラマチックなステージに圧倒される。が、なんと言っても、豪雨。みんなズブ濡れ。ステージも、ドラム・セットのところまでびしゃびしゃ。しかし、ものすごい熱気。雨なのか、スモークなのか、もう途中からまざって大変。稲光と雷鳴。こんな中で、バリライトを動かして大丈夫なのか。サポーター化した7万人も大合唱ではねる、踊る。クラウスとVを持ったルドルフが登場して、もう興奮のるつぼに。正に伝説のスーパーライヴ!
LV-L3331 OMEGA / Elo Omega - Kisstadion '77 2CD \3980
 絶頂シンフォ期オメガの77年未発表ライヴ。ブダペストにあるスタジアムで収録されたもので、イギリス、ドイツ、イタリア、スペイン、ユーゴスラヴィア、ギリシャ等で発売され、全世界で150万枚売れたという76年英語作のTIME ROBBERの成功により、西ヨーロッパ・ツアーを終え、ハンガリーで行われた熱狂の凱旋コンサートだった。TIME ROBBER、つまり地元なのでハンガリー語版のIDORABLOほぼ全曲と75年作のNEM TUDOM A NEVEDを中心に、このライヴのみに収録された曲や、先の英語版に収録されていた曲の初のハンガリー語での演奏など本盤でしか聴けないものがいくつか含まれている。オメガの顔とも言えるヴォーカル、ドラマチックなギター、ストリングスに大胆なムーグ、パワフルかつ技巧が冴えるドラムスなど正に絶頂期到来。興奮の坩堝に巻き込まれる。何度も起るオメガ・コールと大合唱。マルチ・トラックで録音され、ラジオ放送用にミックスされたもので、ポスト・プロダクションもバンドが関わり満足いく内容となったが、実際にオンエアされたのは91年だと言う。やはり、それだけライヴ収録は政治的な歌詞のアドリブや観客のヤジなどが入り、旧共産体制下では難しいということか。LOCOMOTIV GTのギタリストや女性ヴォーカリストのZALATNAY SAROLTAなどゲスト入り。95年のボックス入りCDで一部公開されているが、2枚組にての完全収録は初。2023年リマスター。
LV-L3316 P.MOBIL / Az Elso Nagylemez 1978 CD \2800
 ハンガリー特有の哀愁が効いたハード・プログレを聴かせる78年のライヴ。パープルの影響を強く持ち、80年にアルバム・デビューする頃にはシンプルなハード・ロック・バンドとなってしまったが、70年代はカッコいいハモンドをフィーチャーしたヒープ風のプログレ色とリッチー張りのギターにはジャズ色もあり、時にフロイド風の夢想も見せていた。73年にP.MOBIL(Perpetuum Mobile)としてスタートし、シングルはリリース出来たものの、レコード会社による歌詞修正等を拒否し続けた為、アンダーグラウンドな道を辿った。本ライヴはそんな当時の日の目を見なかったナンバーが中心で、加えてシングルのみの曲や、すでに人気のあった組曲HONFOGLALASも演奏されている。幻の1stアルバムとも言える内容だ。2022年リマスター・デジパック。
LV-L3060 RUMBLIN' ORCHESTRA / Spartacus CD \2500
 ハンガリーから出現した恐るべし驚愕のクラシカル・プログレッシヴ・シンフォニック・ロック・バンド。エマーソンとウェイクマンを掛け合せたような超絶プレイを見せつけるキーボード・プレイヤーを中心に、息もつけない圧巻の迫力と展開。荘厳な合唱団、フルート、チェロの美、哀愁のオーボエ、ヴァイオリンetc.はアフター・クライングを超える?圧倒的な内容。全プログレ・ファン必聴! 98年作。
LV-L3061 RUMBLIN' ORCHESTRA / The King's New Garment CD \2500
 世界中のキーボード&シンフォニック・ロック・ファンが驚愕するであろう彼らの2000年作2nd。トータル70分以上の力作コンセプト・アルバム。前作同様、あのもの凄いキーボード・ワークを中心に、オーボエ、フルート、ヴァイオリン、チェロ、トランペットらのクラシカル楽器と、8人編成のコーラス隊が加わっている。生楽器のパートがより増えリリカルかつ劇的。
LV-L3062 SOLARIS / Marsbeli Kronikak CD \2700
 かつてプログレ・ファンの目をEASTとともに、ハンガリーへ向けた83年リリースの傑作。シンフォニックに駆け巡るシンセの嵐、泣きのギター、美しい叙情風味たっぷりのフルート、3連系で畳み掛けるリズム、妖し気なコーラスetc.、へヴィな部分はまるでセミラミス! ボーナス・トラックもめちゃくちゃ良い!
LV-L3065 SOLARIS / Nostradamus-Book Of Prophecies CD \2500
 1999年に向けて、ノストラダムスをテーマに録音中、オリジナル・メンバーのISTVAN CZIGLAN突然死という、何か運命的なアクシデントにより、リリースが大幅に遅れた新作。混声合唱団の導入により、超激ドラマチック・シンフォを東欧然と、重厚にかつクラシカルに展開。これぞ1999年のエピタフなのか。混沌とした中世と世紀末が見事に描き切られている。文句なしの必聴!
LV-L3180D SOLARIS / Nostradamus - Live In Mexico DVD(PAL)+CD \3800
 ドラマチックで感動的! 04年メキシコでのライヴDVD+CD。ノストラダムス組曲を3面スクリーンも用いた劇的なステージで聴かせる。火星年代記以上にシンフォニックでかつ東欧の荘厳さと一大叙情にあふれたサウンドはライヴでも圧巻の一言。パワーを増し、グレゴリアン・チャントを思わせるおごそかな合唱、切り裂くフルート、唸るシンセ、畳み掛けるオルガン、歌うギター、重厚なリズム・セクションが一体となってシアトリカルに展開。切実と身に襲い掛かる哀愁感。MUSICAL WITCHCRAFTのライヴ映像やメキシコでのドキュメント等のボーナス入り。24ページのスペシャル・ブックレット付き。
LV-L3268 SOLARIS / Marsbeli Kronikak II CD \2500
 傑作! ソラリスが復活し、感動的でドラマチックな2014年作をリリースした。火星年代記の続編をメインとした内容で、ROBERT ERDESZ(キーボード)、ATTILA KOLLAR(フルート)らのオリジナル・メンバーに加え、故ISTVAN CZIGLAN(ギター)やTAMAS POCS(ベース)が残した音源も一部使用。他、女性ヴォーカル、ヴァイオリン、サックスらも加え、15人のミュージシャンが参加。続・火星年代記は7つのパート(3曲)で構成され、他にも2パートの組曲など全8曲を収録。84年作をリスペクトし過ぎず、現在の彼らのアイデアとアコースティックなエキゾチックさも取り入れた、まったく別物の新作と言える壮大な作風で、まさに21世紀の新・火星年代記となっている。とはいえ、乱舞するフルート、エモーショナルなシンセ、泣きのギター、重厚なリズム・セクションはソラリスならでは。東欧シンフォの最高峰のサウンドが充満している。ヴァイオリンとギターとフルートの壮絶なアンサンブルが新味だ。自主盤。
LV-L3285D SOLARIS / Marsbeli Kronikak - Live CD+DVD(PAL) \3800
 それぞれ単体で出ていたタイトルがCD+DVDセットにて新装リリース。「火星年代記」のIとIIをメインにした2014年のライヴで、84年のIと2014年のIIがほぼ再現されており、改めて「火星年代記」が独自のスタイルで生み出されたことを強く感じる。英国のプログレに影響を受けていないキーボード、クラシックと軽音楽とロックがミックスされたフルート、オケ弦ような立ち位置のギター、ドラマチックな展開と畳み掛ける持続性、そして、時に静寂に近いアコースティック・ピアノの叙情性。楽曲の作りそのものが英国やイタリアとはまったく違う。なのに、リリース当時は世界のプログレ・ファンに衝撃を与えた。その理由は映像で彼らのプレイを見れば、分かる気がする。最初、ムーグが鳴り出した瞬間。もう、彼らの孤高のサウンドが走り出す。現バンド・メンバーに加え、サックス奏者や女性コーラスなどゲストを迎え、さらに、ステージ上スクリーンに故メンバーの演奏を映し出し合わせてプレイ。曲は「火星年代記」の他に「1990」からも取り上げている。3面開きデジパック。
LV-L3304 SOLARIS / Nostradamus 2.0 - Returnity CD \2700
 傑作だった99年作の続編とも言える2019年作。こちらも傑作となっており、駆け抜けるシンセ、唯一無二のフルート、ドラマチックなギター、荘厳な混声合唱、厚みのあるリズム・セクションなどROBERT ERDESZ、ATTILA KOLLARらのオリジナル・メンバーと現メンバーが融合した圧巻の内容だ。東欧の神秘を発散させながらのハードな疾走感はソラリスならではだろう。美声の女性ヴォーカルで始まり、聞き覚えのあるメロディも巧みに組み込まれ、畳み掛ける展開があるかと思えば荒野に投げ出されたような静寂な視野が広がり、かと思えば天体から押し寄せるシンフォニックな美波動に呑み込まれ圧倒される。自主盤。
LV-L3221 TORMA FERENC / Pusztaba Kialtok CD \2500
 アフター・クライングのギタリストの2011年ソロ作。ヴァイオリン、チェロ、バスーン、オーボエ、フルートら小編成のオケを加え、本家に迫るクラシカルでプログレッシヴなシンフォを聴かせている。ヘヴィなギターでクリムゾン風に攻める3曲目を除けば、おおよそロック・ギタリストが作ったとは思えない教養(キーボードも掛け持ちしておりスキルはACのライヴDVDで証明済み)を映し出した内容になっており、オルガンをUKタッチにスリリングな疾走を見せる曲からラストのバロックまで、そのハイレヴェルさに驚く。ヴォーカルにオケやピアノが重なりパイプ・オルガンまで導入した曲など、まさにアフター・クライングから切り出したようで、音楽の根底がまったく違う。
LV-L3067 TOWNSCREAM / Nagyvarosi Ikonok CD \2700
 AFTER CRYINGを脱退した、キーボーディストVEDRES CSABAのグループ。すべてのプログレ・ファン、シンフォニック・ファンへ推選の傑作。彼の超人的なキーボード・プレイをメインに、強力なリズム隊、生の管と弦、叙情的なヴォーカルを加え、一糸乱れず斬新なアンサンブルで迫る。エディ・ジョブソンに匹敵する感性だと思う。97年作。
LV-L3184 YOU & I / Same CD \2500
 しばらく廃盤だった95年に自主リリースされたデビュー作が再リリース。後期のギタリストがYESTERDAYを結成するなど、今、再び注目される彼ら。イエス風のシンフォニック・ロックを完成させていった2ndや3rdとはやや違い、女性ヴォーカルをメインに、ケルト・トラッドを取り入れるなどIONA系の美サウンドで魅了。そんな光景がふわーっと優しく広がっていく前半、この後のアルバムにつながるシンフォニックな後半、ハンガリーの新時代到来の風を感じさせる好作だ。
LV-L3068 YOU & I / Go CD \2500
 98年リリースの2nd。自主プロダクションだったデビュー作に比べ、かなりリッチな仕上りとなった。とにかく女性ヴォーカルが良いのと、曲、演奏、アレンジ、録音すべて数段良くなった。彼女のヴォーカルをメインで聴かせる前半、シンフォニック・ロック然とした後半、すべてクリアーで、美しく大きなスケールの叙情が覆う。7曲目はあまりにもシンフォニック!
LV-L3080 YOU & I / Exit CD \2500
 完全にイエス・タイプのシンフォニック・ロック・バンドへ変身した彼らの3作目。女性ヴォーカル・ファンも必聴の女性ヴォーカリストVOLGYESSYをメインにフィーチャーし、終始メロディアスでドラマチックなサウンドを繰り広げてゆく。コンセプト・アルバムとなっており、細やかな情景描写やスケール感の演出など見事。ポーランドのQUIDAMの最大のライバル。01年リリース。
LV-L3079 VEDRES CSABA / Mire Megvirrad・Stanislawski Dalok CD \2700
 ex.AFTER CRYINGのキーボーディストのソロ4作目。今回は彼のヴォーカル(良い!)も入っていて、さらにフルートやトランペット(AFTER CRYINGのメンバー)も加わり、まるで初期AFTER CRYINGそのものの様相を見せる。ウォーム・ハートなヴォーカルとテクニカルでリリカルなピアノの組み合わせ、詩情があふれ出るフルート、叙情が沸き立つ素晴らしい内容。2000年作。
LV-L3100 VEDRES CSABA / Ephata 1 CD \2700
 01年作。5作目。弦楽四重奏とトランペットを加えた、非常に彼らしいアカデミックな作風。過去の4作に比べ、プログレッシヴ色が強く、初期アフター・クライングの核だけを取り出したようなサウンドとも言えるが、そのDNAはさらに10年先へ進化していて、近未来を垣間見るような斬新な音楽性でありながら、70年代初期へタイプスリップしたような、ノスタルジーにあふれる。ポセイドンでシンフィールドが見ていた叙情と、バイブル・ブラックでフリップがとり付かれていた激しさが渾然一体となって、ハンガリーで突然変異した。ケタ違いの天才。
LV-L3169 VEDRES CSABA & KAIROSZ KVARTETT / Aldott Ido CD \2500
 06年作。今回は弦楽四重奏をフィーチャーした、ピアノと弦楽のためのコンチェルトとなっており、彼が作曲した彼流のコンテンポラリーなクラシックといったところだが、これは紛れもなくAFTER CRYINGで、美しくもテンションが緩まないプログレッシヴな孤高の音楽が提示される。実際にリズム・セクションは入っていなくても、即座にバンコやUKに成りうる変拍子やジャズが混在し、これまた彼流のコンテンポラリーなロックなのだと確信する。4楽章からなる後半は圧巻! 一気に最後まで聴かせる曲の巧みさと、彼のピアノの才能。ボーナスではPEJTSIK PETERがAFTER CRYINGの曲を友情ソロ演。
LV-L3206 VEDRES CSABA / Csendzenek - Ephata II CD \2500
 ex.AFTER CRYINGのキーボーディストのソロ09年作。荘厳な混声合唱団とストリングス・カルテットをフィーチャーし、美声の女性ヴォーカルを交え、彼の格調高きピアノ、透明感あふれるシンセ、重厚なパイプオルガン、リズムを穏やかに醸し出すプログラミング、そしてあのウォームハートなヴォーカルで神聖さと天上の幻想色を溶け合わせ聴かせる。クラシカルだがシリアスな冷たさはなく、彼らしいヒューマンな温かさと優しさに包まれる。究極の叙情主義とも言えるこの素晴らしさ。フルートの調べと戯れる曲などそのリリカルさはもう度を越しており胸に染み入る。

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LV-02024 ALBION / Same - 25th Anniversary Digipack Edition CD \2800
 <デジパック&ボーナス入り25周年記念盤> ポーランド女性ヴォーカル・シンフォの先駆けと言える95年1stの2020年新装盤。正確には94年にカセットでリリースされた「SURVIVAL GAMES」のリメイク・アルバムだ。今、聴いても極上の瑞々しさを湛えており、透明感のあるシンフォにピュアな女性ヴォーカルが映える。主に英語で歌われている為、また次作のWABIAC CIENIEが良過ぎた為、埋もれてしまっていた感はあるもののマリリオンの影響を纏った叙情派シンフォとして上出来だろう。繊細な泣きのギター、霧が流れ込む如きキーボードなど女性ヴォーカルの初々しさも含めて、何か新鮮なドラマチックさがある。予想を超えたラストも感動的だ。3面開きデジパック&ボーナス入り。
LV-01748 ALBION / Wabiac Cienie CD \2980
 QUIDAM、TURQUOISEに迫る女性ヴォーカル美の叙情派シンフォ。11年振りの05年新作2nd。女性ヴォーカリストの優麗な歌声とポーランド語の歌詞、冷たくて幽玄な幻惑感を終始立ち込ませ、展開部では彩光を与えドラマチックな変化を生み出すキーボード、この国ならではの泣きのギター・ワーク、テクニックもあってスリリングな切り込み、それらが一体となってバランスよく作品を印象付けている。さらに特徴として、最近のこのエリアのバンドが失いつつある東欧色がミステリアスな霧のように覆っており、すべてを見せない深さあり。良い。
LV-01808 ALBION / Broken Hopes CD \2500
 ポーランドのバンドはどうしてこんなにもハートフルなんでしょう。幽玄な美的感覚を閉じ込めた女性ヴォーカル・シンフォ07年作。前作、WABIAC CIENIEの延長線上にあるサウンドで、薄暗さと、さっと射し込む光の陰影が東欧ならではの幻想感を生み、一人ぼっちで誰もいないような孤独が迫ってきて、気が付けば知らないはずのワルシャワの街角に佇む。霧の魔物が宿る劇的なキーボード、感情をあらわに泣くギター、終始マイナーな曲調、たしかにキャメルあたりの情景が映るが、悲しさの痛みが違う。いくつかインスト曲もあるが、それを忘れさせる程の語りかける詩情あり。
LV-01910 ALBION / The Indefinite State Of Matter CD \2500
 シンフォ・ファン必聴となった2012年作。QUIDAM、TURQUOISEと並ぶポーランドの3大女性ヴォーカル美シンフォ・バンドとかつては言われ、もう解散したのかと思っていたら、5年振りにドラマーのチェンジのみで本作をリリース。立ち込める幻想感、壮大に広がる叙情を絶やさず、東欧の孤独感にキャメルを流し込んだような質感を残しつつドラマチックにアップデイトされ、愁いの女性ヴォーカル、甘えるように泣き出すギター、淡くも薄暗い色彩を詩的に染めるキーボード、リズムよりメロディ優先のベース、デリケートな曲想を崩さないドラムスらによって心から描き出される、真の叙情派!
LV-01995 ALBION / You'll Be Mine CD \2800
 叙情派シンフォ・ファン必聴となった2018年作。同じく叙情派シンフォの必聴作となった「HESITATION」を18年にリリースしたNOIBLAと分裂する形となり、オリジナルの女性ヴォーカリストをフィーチャーしギタリストが再編した新生ALBIONだ。曲によってはPAATOSを思わせるスタイリッシュさを見せており、かつ、思い詰めたような、ふと何か悲しい出来事を思い出したかのような哀愁の迷路を彷徨う深みがあり、出口を求めてすべり出すギターソロに胸を打たれる。救いのない結末なのか、それとも希望なのか、そんな入り口に立たされるラストが始まると、もう鳥肌。さて結果は。女性ヴォーカル・ファンも必聴です。
LV-01973 AMAROK / Metanoia CD \2700
 斬新な力作だった04年作3rdが2017年新装ジャケットで再発。マイク・オールドフィールドが02年作TRES LUNASで見せたようなチルアウト・スタイルを取り込んでおり、Mr.AMAROKことMICHAL WOJTASのマイクぶりが伝わってくる。アンビエントやパーカッションなどプログラミングを多用しながら、オールドフィールドやラティマー風のギター、後にRIVERSIDEで名を馳せるMARIUSZ DUDAの感傷的なヴォーカルをフィーチャーし、ストリングスがクラシカルなラストまで作風はブレがなく、細かいところまで良く完成されている。早過ぎた作風とも言え、再評価したい。リマスター&3面開きデジパック。
LV-01974 AMAROK / Hunt CD \2700
 キャメルのコリン・バスやRIVERSIDEのヴォーカリストを迎え13年振りにリリースされた4作目となる2017年作。哀愁を深い幻想感に秘めた幽玄なサウンドを繰り広げており、かつての叙情を作風と共に拡大。結果、曲によってはGAZPACHOや近年のANATHEMAを思わせるロマン主義が映るシンフォニック・ロックとなった。また、コリン・バスはヴォーカルで1曲参加ながら同曲を共作しており、ずばりキャメル色で聴かせている。17分越えのラストのギターは見事なラティマーっぷりで、沈み込んでいくような悲哀が突き刺さるドラマチックな傑出ナンバーとなっている。この手の最高の部類だろう。綴じ込み付き3面開きデジパック。
LV-02011 AMAROK / The Storm CD \2800
 キャメルやマイク・オールドフィールドをリスペクトするポーランドのアマロックの2019年作。5作目となる本作は現代的な舞踏パフォーマンスの為に作曲されたアルバムで、深く暗い幻想的なアンビエントが広がり、物悲しく胸を打つギターが全編でフィーチャーされるインスト寄りの作品となっている。ダークながらもダイナミックなリズム、幽玄なシンセやピアノ、さらに管楽器音源に加えカンテレやテルミンも用い、イマジネーション沸き立つサウンドを作り出している。タイプは違うがスパノダキスやジャナテラに匹敵するスケールあり。ラスト2曲はヴォーカル入りだがここも荘厳な音像で迫ってくる。3面開きデジパック。
LV-02045 AMAROK / Hero CD \2800
 幽玄な深みにロマン主義が映るシンフォを聴かせる2021年作。初めて4人編成のバンドとして録音されており、ダークなアンビエントを交えつつ夢を彷徨うかのような詩的なヴォーカルに物静かなシンセをシンフォニックに配し、幻想的な音色に重低音など21世紀プログレならではのエレクトリックな音像と、生のヘヴィさ、加えてピアノの郷愁に満ちた邂逅、隠れ潜むヴァイオリン、チェロ、溶け込む女性ヴォイスの儚さなど人知とは思えない神秘が宿る。そして、ラティマーを彷彿させるギター。もっとその音に触れていたいと思う絶妙のソロ。後半へ進むにつれ幾度と印象付けられ、ラストでたまらず感涙。17年作の「Hunt」の続編としてリリースされており、3部作の第2部の位置付けとなっている。デジパック。
LV-02080 AMAROK / Hope CD \3300
 ドラマチックな音像と共に泣きのギターがエモーショナルに刺さり、ウォームハートなヴォーカルが切なく迫る2024年作。前2作での重厚でシネマティックなアンビエント色を残しつつ、時にヘヴィなギターやパワフルなドラムスなどロック色を強め、物悲しさと救いを求めるような甘いメロディアスさを入り混じらせて聴かせる近年の集大成と言える出来だ。ヴァイオリンやチェロなど生楽器とエレクトリック・サウンドの融合は絶妙な光と影を生み、過去にないカッコいい疾走も風を切り、特に後半は別バンドかと思ってしまうほどの堂々とした存在感で哀愁を彩っている。21世紀アレンジにアップデイトされているものの、とても誠実な正統派であり、最近、あまりポーランドのバンドに感じられなかったガラスの心が映る。でも、それは美しく温かい。3面開きデジパック。
LV-01994 ANAMOR / Za Witrazem CD \2800
 QUIDAMを追従するも惜しくも1枚で解散してしまった女性ヴォーカル・シンフォ・バンドの15年振りの2018年作2nd。ツイン・キーボードを配したほぼ同メンバーで再編されており、キャメル塾ここにあり、といったギターやポーランドならではの霧がかったシンセ系、ポーランド語で歌われる切々とした愁いの女性ヴォーカル。感傷におぼれ、東欧的な幻惑が哀愁と共に立ち込める。BELIEVEやMR.GIL、ALBIONも思わせ、チェンバロのクラシカルさなど繊細なパートを織り込みながら、泣きのドラマチックさで呑み込んでいく。叙情派ファン必聴作! デジパック。
LV-01963 BREAKOUT / Na Drugim Brzegu Teczy CD \2800
 ポーランドのロック初期シーンから活動していた古株バンドの69年デビュー作。以降の作品では男性ヴォーカルにてブルースに特化していくものの、本作のみ全曲で女性ヴォーカルをフィーチャーし、サイケ、ポップ、ジャズ、プログレが入り混じったハードでマニアックなサウンドを聴かせている。ギターに加え、メル・コリンズあたりを思わせるフルートやサックスも効いており、いわゆるこちら向きの内容となっている。後半では暗いコーラスが入るなど東欧色も立つ。3面開きデジパック&リマスター。
LV-02081 BUDKA SUFLERA / Cien Wielkiej Gory SACD \3500
 <POLSKIE NAGRANIA 2023リマスター SUPER AUDIO CD-HYBRID DISC> シンフォニック・ハードをオーケストラ入りで聴かせる75年デビュー作。変則リフや屈折したキメを多用しながら、ヘヴィなギターにエマーソンも感じるハモンドも導入し、メロトロン風のストリングス・キーボードや女性コーラスもフィーチャーするポーランドの名作だ。彼らの最大のヒット曲となった1曲目など、どこかオメガも思わせるドリーミィな夢想色も持ち、安定したテクニックで迫るハード・プログレの前半も抜け出ているが、あのニーメンがムーグで参加しアグレッシヴなソロをまるで自分のバンドかのように繰り出す東欧的な宗教色も秘めた20分近い後半の組曲は必聴だろう。ハイブリッド仕様につき通常のCDプレイヤーで再生可。*ポーランド国内販売限定品の為、今回のみの特別入荷です。
LV-02000 EXODUS / The Most Beautiful Day CD \2800
 <デジパック&リマスター2018年盤> ポーランドのイエスと言われた80年リリースの傑作必聴1st。旧東欧の哀愁に染まったシンフォニック・ロックを展開しており、ドラマチックさも極まりないが、ジェネシスを思わせる12弦やアープなどリリカルな叙情がきらきらとこぼれ落ちる繊細さと幽玄さがたまらない。後半は組曲になっており、翳りに差し込む光がファンタジーを奏で手を取り合うかのような合唱が希望へと導いていく。ほんと感動的。再発物に限れば今でも個人的なポーランドのベスト3の1枚です。
LV-02001 EXODUS / Supernova CD \2800
 <デジパック&リマスター2018年盤> 荘厳な幕開けからスリリングな展開を見せる82年リリースの2nd。完成度を取るならイエス、ジェネシスからの影響を明確に感じさせる1stだが、なんとも言えない悲愴感が渦巻く本作も強く印象に焼き付く。後半、曲がバラついてしまうものの、冷たいストリングス・シンセの大洪水にてエキゾチックでドラマチックなシンフォを聴かせる1曲目、痛く刺さる悲しみを泣き叫ぶ2曲目など前半のインパクトは強烈。胸を締め付けられる重圧感。旧東欧色が色濃く出た渾身作。
LV-01961 EXTRA BALL / Birthday CD \2800
 <MUZA・KULTOWE WINYLE NA CDシリーズ限定盤> 英ジャズ・ロックやマハヴィシュヌ・オーケストラに影響された彼らの76年デビュー作。速いフレーズを繰り広げるギター、超が付く巧みなピアノとシンセ、雰囲気バツグンのソプラノ・サックス、自在にパターンを編み出し疾走感とテクニックにあふれるリズム・セクション。チェコのJAZZ Qにも近いが、丹精な本格派のサウンドは言われなければポーランド産とは分からないほど。当時、国営レーベルのジャズ・シリーズからリリースされた東欧ジャズロックの特A作品。綴じ込み付き3面開きデジパック&リマスター。
LV-02012 HALINA FRACKOWIAK (& SBB) / Geira CD \2800
 絶頂期のSBBをバックにリリースされた女性ヴォーカリストの77年作。単体のオリジナル・ジャケットでは初CD化。曲もSBBのJOZEF SKRZEKによるもので、ポーランド語で歌われる女性ヴォーカルをメインにし、SBBの3人がポップな曲ではジャージィな切れで、バラードではムーグやストリングス・シンセなどシンフォニックな叙情美でアレンジし演奏したSBB & HALINA FRACKOWIAKとでも言える女性ヴォーカル・ファンもプログレ・ファンも魅了する名盤。後半のスペーシィな広がりに溶け込む女性ヴォーカル幻想美のドラマチックさなどエキゾチックな東欧色も聴き所となっている。オリジナル・マスターからのリマスター。
LV-02072 JOZEF SKRZEK / Ojciec Chrzestny Dominika CD \2800
 <2022年リマスター&ボーナス5曲入り> 荘厳なパイプ・オルガンが響き幕を開けるSBBのキーボーディストの80年傑作2ndソロ。東欧然としたクラシカルなシンフォニック作としてダントツの出来。多彩な楽器を1人で操り、畳み掛ける作風ではないが、全盛期のリック・ウェイクマンにも負けない音符の詰め込まれた内容だ。おごそかなヴォーカルやコーラスも良い。バレエのための作品らしいが、オペラ並の仰々しさ。全2曲という大作志向。エニドやイエス・ファンもぜひ。レコーディング・セッションから5曲のボーナス入り。
LV-02066 JOZEF SKRZEK / Wojna Swiatow Live 2CD \3200
 SBB解散後の初のソロ・ツアーとなった81年のライヴ集。チェコのプラハとポーランドのワルシャワで録音されたもので、前者は01年にCDRでリリースされていた。後者は初出。3作目のサウンド・トラック「Wojna Swiatow - Nastepne Stulecie : 宇宙戦争 - 次の世紀」のプロモーションを兼ねてのライヴだったものが、アルバム制作時のギタリストやドラマーらと意気投合し、管楽器奏者も加えた5人編成のバンドへ発展。「Follow My Dream」等の曲も演奏される中、「宇宙戦争〜」はフロイド風バラードからハード・ロック〜ジャズ〜ポップまで幅広い音楽性を聴かせる異作で、SBBにも負けないテクニカルでドラマチックな演奏を絶唱ヴォーカルと共に繰り広げている。短期間のみ活動した特別なバンドであった。リマスター。
LV-01970 LABORATORIUM / Modern Pentathlon CD \2800
 <MUZA-WARNERシリーズ限定盤> 当時、国営レーベルのジャズ・シリーズからリリースされたジャズ・ロック・バンドの76年デビュー作。キーボーディストをリーダーとし、60年代に結成。一時期はニーメンがバックに起用し、ニーメンにジャズの影響を与えたと言われる。シュールなシンセ&ヴォイスとマハヴィシュヌ張りのスピーディな演奏をアナログ片面を使い同居させたエクスペリメンタルな前半、サックスやクラリネットなど管楽器もフィーチャーし、JAZZ Qにも通じるサウンドを聴かせる後半。合わせて東欧色が強い。綴じ込み付き3面開きデジパック&リマスター。
LV-01936 MAREK GRECHUTA & ANAWA / Same CD \2800
 <MUZA・KULTOWE WINYLE NA CDシリーズ限定盤> ニーメンと並ぶポーランドの偉大なシンガーの70年にリリースされたデビュー・アルバム。後のプログレに感化されたアルバムが有名だが、ストリングス・オーケストラとバンドのANAWAをバックに物悲しく歌われる本作も歌物として傑作だ。全体に静謐で、シャンソンとポーランドのクラシック音楽が融合したような独自のアレンジを持っており、文学的でかつリリカル。流れ出る儚いロマンはショパンにも通じナイーヴさを極める中、一転してサイケな様相を見せるラストは異色。3面開きデジパック。
LV-01960 MAREK GRECHUTA / Korowod CD \2800
 <MUZA・KULTOWE WINYLE NA CDシリーズ限定盤> ポーランドも旧チェコスロヴァキアと同様に当時は政府がロックや前衛芸術を禁止していた。そんな中、彼がシンガーのスタイルから抜け出し、プログレッシヴ・ロック・バンドのANAWAをバックにリリースした71年作2nd。ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、コンバスの4人のストリングス奏者を配するANAWAの弦アンサンブルを大胆にフィーチャーしたサウンドは時にEMMANUEL BOOZあたりに通じる異端を感じさせる。ボレロにオケがオーヴァーラップする5曲目にゾクゾク。3面開きデジパック&リマスター。
LV-01612 MAREK GRECHUTA / Magia Oblokow CD \2800
 ANAWAを率いてのプログレッシヴ作、KOROWODを経て、前作DROGA ZA WIDNOKRESでは歌物に戻ってしまっていたが、74年にリリースされた本4thでは、ロック・バンドWIEMをバックにし、再びプログレ色を強める。特にヴァイオリンやフルートなどクラシカルな管弦入りでクリムゾンのような哀愁に満ちる組曲を収めた旧B面が傑出している。9曲の未発ボーナスもプログレッシヴ! リマスター盤。
LV-02082 MILLENIUM / Souvenir From Holland CD \3300
 2023年4月オランダでのプログ・フェス時のライヴを収録した2024年盤。TRK PROJECTからヴォーカリストが新メンバーとして加入し、全体が見違えるほどエモーショナルになった新作「Tales Of Imaginary Movies」の曲を軸に初期の02年の曲や20周年記念作だった18年作からも加えた12曲のセットリスト。荘厳で哀愁に満ちた幕開けからドラマチックに突入していくインスト・ナンバーで幕を開け、中盤ではジェネシス風のプログラミングと幽玄なストリングスを配し泣きのギターを安定したヴォーカルと共に聴かせる。東欧の重厚さが醸し出されるもバッキングなど切れが良く、そのコントラストが美しい。後半は再び荘厳な哀愁に包まれ、25年のキャリアを感じさせる。DVDと同収録。3面開きデジパック。
LV-02083D MILLENIUM / Souvenir From Holland DVD(PAL) \3800
 2023年4月オランダでのプログ・フェス時のライヴを収録した2024年盤。TRK PROJECTからヴォーカリストが新メンバーとして加入し、全体が見違えるほどエモーショナルになった新作「Tales Of Imaginary Movies」の曲を軸に初期の02年の曲や20周年記念作だった18年作からも加えた12曲のセットリスト。荘厳で哀愁に満ちた幕開けからドラマチックに突入していくインスト・ナンバーで幕を開け、中盤ではジェネシス風のプログラミングと幽玄なストリングスを配し泣きのギターを安定したヴォーカルと共に聴かせる。東欧の重厚さが醸し出されるもバッキングなど切れが良く、そのコントラストが美しい。後半は再び荘厳な哀愁に包まれ、25年のキャリアを感じさせる。青と赤をベースにした深いライティングがサウンドに合っている。CDと同収録。3面開きデジパック。
LV-02084D MILLENIUM / Souvenir From Holland CD+DVD(PAL) \6850
 <セット販売品> 上記2点をセットでご購入いただくと割引価格になります。数量限定販売。数に限りがあります。各3面開きデジパック。
LV-01943 NIEMEN / Enigmatic CD \2800
 <MUZA 2014 REMASTERED AND RESTORED EDITION> 69年、イタリア・ツアーでサイケデリック・ムーヴメントやプログレッシヴ・ロックの芽生えを体験し、前作までのソウルフルな歌物から転身。GRUPA NIEMEN ENIGMATIC を結成し、70年にリリースされた4作目だ。19世紀のラプソディーをベースに、合唱団をフィーチャーし荘厳に聴かせる冒頭の長尺ナンバーが印象的。ハモンドをメインに、切々と、そして力強く歌われる様は自然と感動を呼び起す。かつての最も東欧らしい1枚と言えば本作を挙げる人も多いはず。24ページ綴じ込み付き3面開紙ジャケット&リマスター。
LV-02085 NIEMEN / Enigmatic SACD \3500
 <POLSKIE NAGRANIA 2023リマスター SUPER AUDIO CD-HYBRID DISC> 69年、イタリア・ツアーでサイケデリック・ムーヴメントやプログレッシヴ・ロックの芽生えを体験し、前作までのソウルフルな歌物から転身。GRUPA NIEMEN ENIGMATICを編成し、70年にリリースされた名作。ニーメンが好んで取り上げた19世紀のポーランドの詩人、CYPRIAN KAMIL NORWIDの「ベム将軍を偲ぶ葬送狂詩曲」に曲を付け、合唱団をフィーチャーし荘厳に聴かせる冒頭の長尺ナンバーが印象的。ハモンドをメインに、切々と、そして力強く歌われる様は自然と感動を呼び起す。ゴールド・ディスクを獲得した。かつての最も東欧らしい1枚と言えば本作を挙げる人も多いはず。ハイブリッド仕様につき通常のCDプレイヤーで再生可。*ポーランド国内販売限定品の為、今回のみの特別入荷です。
LV-01944 NIEMEN / Same 2CD \3200
 <MUZA 2014 REMASTERED AND RESTORED EDITION> ENIGMATICの続編として2枚組でリリースされた71年作。過去のCDは2in1の1枚物で、1曲目のCZLOWIEK JAM NIEWDZIECZNYがアルバム・タイトルになっていた。初となるオリジナルの2枚組でのCD化(レアなデフジャケも中に掲載)。当初はセルフタイトルだったので、通称、RED ENIGMATIC、または、RED ALBUMとも呼ばれた。GRUPA ENIGMATICを率いた作品で、教会音楽の影響も感じさせた前作に比べ、よりロックなサウンドになっている。女性コーラスやフルートもフィーチャーし、曲が長いディスク1ではハモンドがプログレッシヴかつジャージィに弾き倒され、後のアヴァンギャルドな一面も見せている。ディスク2はヴォーカル・ナンバー中心。24ページ綴じ込み付き3面開紙ジャケット&リマスター。
LV-01697 NIEMEN / Strange Is This World CD \2500
 通称RED ENIGMATICがリリースされた翌年、72年にCBS UKからリリースされた英語による初のインターナショナル盤。AKWARELE、ENIGMATICと自身のバンドを率いた彼が、ここにGRUPA NIEMENを結成。その実態は、JOZEF SKRZEK、ANTYMOS APOSTOLIS、JERZY PIOTROWSKIら。つまり本作のバックはデビュー前のSBB。さらに、コンバス奏者が1人加わっていて、彼の不気味なボーイング・プレイが作品に特徴を与えている。メインにハモンドを弾いているのはNIEMENで、レスリー・ハモンドがプログレッシヴに炸裂。全体にブルージィーだが、唸るような泣きが凄まじい。凶暴につき注意。
LV-01975 NIEMEN / Vol.1 & Vol.2 2CD \3200
 <MUZA 2017 REMASTERED AND RESTORED EDITION> 初となるオリジナル2枚セットでのCD化。当時セルフタイトルの2枚に分けてリリースされた72年録音の連作で、今までのCDはすべて2in1の1枚物で収録が逆になっており1曲目を取り「MARIONETKI」と題されていた。両作共、デビュー以前の実質上のSBB、GRUPA NIEMENをバックに、VOL.1はトランペットやコンバス入りのフリーフォームなアヴァンギャルド性を見せ、VOL.2はハモンドと共に絶叫ヴォーカルで聴かせる。SBBの演奏が炸裂。欧米のロックとは違う暴虐なDNA変化を起しており、傷だらけの叫びが渦巻く音楽性は他に類を見ない。2in1の1枚物では失われていたアナログ盤のアートワークも復刻。26ページ綴じ込み付き3面開紙ジャケット&リマスター。
LV-02086 NIEMEN / Vol.1 & Vol.2 SACD \3500
 <POLSKIE NAGRANIA 2023リマスター SUPER AUDIO CD-HYBRID DISC> 73年の連作の2in1CDで、今までの2in1CDは曲名を取り、MARIONETKIと題され、盤の収録順が逆になっていたが、本盤では初めて順序が合っている。両作共、デビュー以前の実質上のSBB、GRUPA NIEMENをバックに、歌詞はポーランドの詩人のものを引用し、VOL.1はトランペットやコンバス入りのフリーフォームにてアヴァンギャルドでダークな異世界が混沌と流れ、VOL.2は唸るプログレッシヴなハモンドと共に絶叫ヴォーカルを聴かせる。そして、SBBのハードで巧みな演奏が炸裂。欧米のロックとは違う暴虐なDNA変化を起しており、傷だらけの叫びが渦巻く音楽性は他に類を見ない。ハイブリッド仕様につき通常のCDプレイヤーで再生可。*ポーランド国内販売限定品の為、今回のみの特別入荷です。
LV-01698 NIEMEN / Ode To Venus CD \2500
 通称MARIONETKIをはさみ、73年に再びCBS UKからリリースされた英語によるインターナショナル盤。初CD化。MARIONETKIもGRUPA NIEMENを率いたものだったが、本作では完全にSBBの3人+NIEMENという編成。曲によってはSBBがNIEMENの存在を無視したような演奏をテクニカルに繰り広げ、4曲目、6曲目など、SBBのアルバムでは? と思う程の場違いな高速ジャズ・ロック・ナンバー。結果、SBBとは決別し、NIEMENはこの年、ドイツ、アメリカでもアルバムをリリース。翌年、名作AEROLITを発表。彼らしさを十二分に取り戻す。
LV-02088 NIEMEN / Katharsis SACD \3500
 <POLSKIE NAGRANIA 2023リマスター SUPER AUDIO CD-HYBRID DISC> 75年リリース。GRUPA AEROLITのドラマーが亡くなり、悲しみを深く受け制作された異色作で、ポーランドの戯曲も取り入れ、とてもシュールで独創に満ちた作品を1人で作り上げた。メロトロンやムーグなどのキーボードを多重し孤高の精神と芸術性を帯びる頂点の1枚。電子音的に用いられるシンセとクリムゾン張りの哀愁のメロトロンのコラージュは天才としか言いようがない。また、ヴォーカル・パートは少ないが喪失の中にうずくまるような嘆きを聴かせている。当初ドラマーとのデュオ作として予定されていた。東欧の悲壮感が襲う。かじり聴き厳禁。75年のシングルからボーナス入り。ハイブリッド仕様につき通常のCDプレイヤーで再生可。*ポーランド国内販売限定品の為、今回のみの特別入荷です。
LV-02089 NIEMEN / Idee Fixe SACD+CD \4200
 <POLSKIE NAGRANIA 2023リマスター SUPER AUDIO CD-HYBRID DISC> 2年の歳月を掛けて録音され3枚組(LP2枚+EP/Sen Srebrny Salomei)でリリースされた78年作。ギタリストやリズム・セクション、ジャズ系サックス奏者らを曲によって加えたものと自身の多重作が交差するマルチな趣向を展開しており、19世紀ロマン派の詩を用いた絞り出す哀愁ヴォーカルや、トーキング・ヴォイスに生き物のように配されるムーグにサンプリングの走りとでも言えそうなリズムなど、超個性的。悲しいヴィオラ、メロトロン、後半のジャズ・ロック、キーボードの銀河など、もうやりたい放題。EP部分は演劇「サロメの銀の夢」の音楽の断片。本編のセッションからボーナス1曲入り。ハイブリッド仕様につき通常のCDプレイヤーで再生可。*ポーランド国内販売限定品の為、今回のみの特別入荷です。
LV-02090 NIEMEN / Postscriptum SACD \3500
 <POLSKIE NAGRANIA 2024リマスター SUPER AUDIO CD-HYBRID DISC> エキゾチックなポリシンセで幕を開ける80年作。傷だらけの絶叫ヴォーカルはまだ悲しく、彼の弾くキーボード群と共に訴えかけてくる。KATHARSISと同様に彼一人の多重録音作で、年代的な音楽トレンドの変化と共に以前の痛々しさから憑き物が適度に落とされた空気に変ったが、シュールな奇怪さも残り混じる。フランス・カンヌで開催された音楽フェアのMIDEM'80の為に用意された作品でもあり、くねくねうねうねとムーグを駆使した風変わりなシンセ主体のナンバーがある一方で、中盤ではウェイクマンのようなクラシカルで華麗なプレイも聴かせる。エレピやピアノに加え、若干メロトロンも。ハイブリッド仕様につき通常のCDプレイヤーで再生可。*ポーランド国内販売限定品の為、今回のみの特別入荷です。
LV-01949 NIEMEN / Live In Opole 1971 CD \2800
 71年ポーランド・ジャズ・フェスでの未発ライヴ2015年盤。同時期の通称RED ALBUMのメンバーを中心にしたバンド編成で、3人の女性コーラスもフィーチャー。全5曲1時間近い収録で、注目はENIGMATICとRED ALBUMの長いオープニング・ナンバーをそれぞれ取り上げており、ハモンドを核としたプログレッシヴな演奏を繰り広げている。絶唱ヴォーカルはスタジオ盤よりも熱く切々とし、ヘヴィなグルーヴ感に時にジャージィなギターも織り交ぜた好演が聴ける。なお、この後、彼はSBBと合流し、絶頂期を築き上げていく。
LV-01990 NIEMEN / On Stage 1970/1972 CD \2800
 GRUPA ENIGMATICとSBBをバックに壮絶な演奏を繰り広げる未発ライヴ。前半は通称、RED ENIGMATIC期の70年、後半はMARIONETKI期の72年、共にポーランドでの収録で音質&バランス共に良い。フルートやサックスも交え混沌としたプログレッシヴな演奏が絶叫ヴォーカルと一体となる前半も聴き物だが、トランペッターとコンバス入りのデビュー以前の実質上のSBB、GRUPA NIEMENとの後半は筆舌に尽くし難い演奏で、破壊的な凄まじさにハモンドの哀愁を通底させ、深い歌心で訴えかけていく。パープルあたりの影響も見える陶酔し爆奏していくエネルギーが圧巻。
LV-01991 NIEMEN / Live In Helsinki 1973 CD \2800
 SBBをバックに壮絶な演奏を繰り広げる未発ライヴ。73年フィンランド、72年ドイツでの収録で音質&バランス共に最上だ。STRANGE IS THIS WORLD、ODE TO VENUSから演奏されており、NIEMENの絶叫ヴォーカルとSBBの凄まじいインプロが嵐の如く荒れ狂う。強烈にハードな音色のレスリーハモンド、ジャージィに絡み付くギター、凶暴なベース、クラシカルさも湛えたプログレッシヴな圧倒的音圧。魂が引きちぎられそうな哀愁。その感情も否定するかのような自虐的な破壊性。すべての楽器が唸り狂っているが、JOSEF SKRZEKのブルース・ハーモニカの即興がまた凄まじい。
LV-01992 NOIBLA / Hesitation CD \2800
 キャメル・ファン、女性ヴォーカル・シンフォ・ファン注目の2018年デビュー作。ポーランドきっての叙情派シンフォ、ALBIONの女性ヴォーカリストや同バンドのキーボーディスト、初期メンバーだったというギタリストらが結成。青い透明感に想いを寄せて泳ぐかのような儚いヴォーカル、派手なプレイを控えながらシンセやメロトロン系でプログレを奏でるキーボード、切なさを指先に込めたギター、そして涙を誘うオーボエの導入。物寂しげな回想に浸り遠い世界を見つめ続ける、そんな場面が何度も浮かぶ内容となっている。
LV-02052 QUIDAM / Same - 2021 Remaster CD \2800
 <リマスター&新録ボーナス入り2021年新装盤> 女性ヴォーカル・シンフォの女性ヴォーカリストの中でも群を抜くチャーミングな歌声で魅了するEMILIA DERKOWSKA。そして、96年のデビュー作となる本作1曲目の永遠の名曲SANKTUARIUM。そのSANKTUARIUMを、なんとEMILIAを再びフィーチャーして新録された2021年ヴァージョンをボーナス収録! オリジナルに忠実なアレンジで、オーボエ、チェロ、フルートらの儚い詩情に甘美でドラマチックなギターと今も可憐な歌声を聴かせるEMILIAが溶け合う。EMILIAさんお帰りなさい、とそんな感情に浸ってしまい目頭が熱くなる。彼女のファンならこのボーナスの為にぜひ買って頂きたいが、6曲目や9曲目のような泣きの曲に加えアコースティックで爽快な曲もあり、クラシカルなファンタジックさがリリカルに統一された本作は改めて傑作だ。
LV-02063 QUIDAM / Sny Aniolow - 2023 Remaster CD \2800
 <リマスター&新録ボーナス入り2023年新装盤> 女性ヴォーカル・シンフォの女性ヴォーカリストの中でも群を抜くチャーミングな歌声で魅了するEMILIA DERKOWSKAをフィーチャーした98年リリースの2作目。サスティーンの効いたメロウなギターと繊細なキーボードに本作からレギュラー・メンバーとなるフルート奏者を配し、曲によってヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、オーボエも加え、透明感のあるハートフルなサウンドを聴かせる美の結晶と言える好作だ。3曲目や5曲目のようなポップな軽快さを持ち合わせているのが特徴で、4曲目のようなファンタジックな曲と溶け合う。7曲目は1stの1曲目を思わせる秀曲で、同曲をEMILIAを再びフィーチャーして新録された2022年拡張ヴァージョンをボーナス収録!素晴らしい!
LV-02038 SBB / Same (1st) CD \2500
 <2021年リマスター&4曲ボーナス入り> すべての始まりと言えるライヴ録音でリリースされた74年リリースの1st。ポーランドからチェコ北部とドイツ東部にまたがり、JOZEF SKRZEKのルーツでもある地図に無い国「シレジア」のブルース・バンドの略として結成当時はSBBとしていたが、プログレッシヴ・ロック・バンドとしてデビューする頃には、SBBの意味をSZUKAJ、BURZ I BUDUJ(SEARCH、BREAK&BUILD)とした。過激な破壊力を持つヘヴィ・ジャズ・ロックは正に圧巻。ボーナスとしてアルバム収録曲のスタジオ・ヴァージョンなど既発盤とは違う組み合わせの4曲を収録。
LV-02033 SBB / Nowy Horyzont CD \2500
 <2020年リマスター&4曲ボーナス入り> デビュー作がライヴ録音だった為、最初のスタジオ・アルバムとなった75年リリースの2nd。後のような技巧派のジャズ・ロックではなく、豪快なリズムなどハードロックノリで爆走する前半、ショパンを引用したクラシカルなピアノが印象に残る後半、共にアグレッシブなギターとイタリア製シンセのダヴォリシントをアートロック風にフィーチャーし、フィードバックやスクラッチなど怒りにも似たノイジーなサウンドも交え暴れる。ボーナスとしてアルバム未収のCIECIEを始め、既発盤とは違う組み合わせの4曲を収録。
LV-02034 SBB / Pamiec CD \2500
 <2020年リマスター&3曲ボーナス入り> ヘヴィな即興からキーボードをよりフィーチャーし、整合感の取れたシンフォニック・ジャズ・ロックへ変化しつつある76年リリースの3rd。ミニ・ムーグが導入され、また本作ではハモンドをフィーチャーしており、東欧然としたヴォーカル・パートや目を見張るほど手数が増えたドラムスなど、バンドと音楽性が驚きの演奏力と作曲力を高めた。後半の長尺曲ではマハヴィシュヌをダークにしたような独自性があり、一気に疾走し畳み掛けていく。激烈な演奏を聴かせるFOSや初期ヴァージョンなど既発盤とは違うボーナスを3曲収録。
LV-02035 SBB / Ze Slowem Biegne Do Ciebie CD \2500
 <2020年リマスター&2曲ボーナス入り> 緑と青の惑星の間の旅をコンセプトに約20分の曲2曲で構成された77年リリースの4th。元々はオーケストラ入りでの録音予定だったと言われているが、ムーグ、エレピ、オルガン、クラヴィ、ストリングスなどキーボードを駆使し、シンフォニック感を目眩く展開。幻想的な浮遊感のある前半、巧みなジャズ・ロック色で進む後半、ヴォーカルやギターもメロディアスさが増し、ドラマチックな終盤へ吸い込まれるようにその壮大さに呑み込まれていく。ボーナスとして30分近い組曲ODEJSCIEと舞台音楽のZIMAの2曲を収録。
LV-02022 SBB / Follow My Dream CD \2500
 <2019年リマスター&3曲ボーナス入り> 78年リリース。この年、彼らは国外のチェコスロバキア、東西ドイツで3枚のアルバムをリリース。本作は西ドイツ録音にて初のインターナショナル・マーケットに向けに制作された作品だ。その為、英語で歌われ、ミニムーグ、ポリムーグ、クラヴィ、ハモンド、ローズなどマルチ・キーボードをより取り揃え、ジャズ・ロックとシンフォニック・ロックを行き来する光射すサウンドへ変化。ラジオ・セッションからのボーナス3曲の中でもアルバム未収15分越えのWIOSENNE CHIMERYが凄まじい。
LV-02023 SBB / Welcome CD \2500
 <2019年リマスター&4曲ボーナス入り> 79年リリースの必聴傑作。絶大なインパクトを放つ1曲目にてアナログ時代はB面をほとんど聴いていないような気がする。キーボードを燦然とフィーチャーし、銀河が押し寄せるような超インパクト。1回聴くと耳について忘れられない。ドラマチックなシンフォニック・バラードの2曲目が箸休めになってしまうほど。東欧を代表する1枚だが西側に売り込む為、英詞。別ヴァージョン等のボーナス4曲の中でもラジオ・セッションからアルバム未収のDESZCZ KROPLISTY, DESZCZ ULEWNYが超絶。
LV-02036 SBB / Memento Z Banalnym Tryptykiem CD \2500
 <2020年リマスター&3曲ボーナス入り> シンフォニック・ロックの傑作となった81年リリース作。特に20分越えのタイトル曲が素晴らしく、壮大さ、テクニカルさ、ドラマチックさなどワールドクラス。それまでのポーランドの印象を塗り替えるようなスタイリッシュにブラッシュアップされたサウンドは東欧らしい哀愁感を保ちつつ、天上へ突き抜ける光があり、初期のイメージとは全く違う作品を完成させている。FOLLOW MY DREAM、WELCOMEを経て当時のラスト・アルバムだ。本作のみツイン・ギターの4人編成。久々の国内作となり母国語のヴォーカルも染み入る。タイトル曲のなんと71年デモなど3曲ボーナス収録。
LV-01965 SBB / Za Linia Horyzontu CD \2800
 驚きの内容だ。エモーショナルなギターと絶唱ヴォーカルで聴かせる1曲目から、重厚な哀愁が渦巻く。シンセのソロと絡み合う3曲目など、もう救いようの無いほどの陰りが立ち込める。ハードなギターとハモンドが絶妙のアンサンブルを屈折させる5曲目も物悲しさが満ちてくる。そして、思いがけないドラマチックな展開。ラストは組曲になっており、かつての疾走感が甦っている。合唱を伴った泣き。泣き。泣き。炸裂するムーグ。感動。4年振りとなるオリジナル・スタジオ・アルバム2016年作。レーベルから離れ、ポーランドのラジオ局からの限定リリースとなっている。3面開きデジパック。
LV-02057 SBB / Live Cuts - Enger 1977 CD \2950
 SBBの新たな未発ライヴ・シリーズ「Live Cuts」第4弾。初出となる77年6月にドイツ・エンガーで行われたコンサートの模様をバンドが保管していたオリジナル・テープからリマスターした2022年盤。ギタリスト抜きでのキーボード(&ヴォーカル)とドラムスの2人で演奏されており、曲は2ndや3rdの初期のヘヴィ・シンフォ・ナンバーに加え、翌年リリースとなるチェコ・アルバムの両面からや、また、この時期によく演奏されていたスタジオ盤未収の直線的な破壊力のあるカッコいいナンバーなど、選曲は申し分ない。殺気立ったドラムスと唸りを上げるキーボードは洗練とは別物のパワーに満ちあふれており、絶唱ヴォーカルが胸に刺さる。FOLLOW MY DREAMでのインターナショナル・デビューを前にした圧巻の内容だ。
LV-02061 SBB / Live Cuts - Sopot 1979 2CD \3200
 SBBの新たな未発ライヴ・シリーズ「Live Cuts」第5弾。NIEMEN AEROLITからギタリストが加わり傑作シンフォMEMENTO期の4人編成になった彼らの79年7月野外オペラ劇場で行われた特別なコンサートをバンドが保管していたオリジナル・テープからリマスターした2023年2枚組。この日、NIEMENのアルバムにも参加したジャズ・トランペッターをゲストに迎えており、5人編成での驚異の演奏を聴かせている。前半はSBB4人にてFOLLOW MY DREAMのGOING AWAY組曲を中心に、WELCOME、MEMENTOの曲とアルバム未収の超絶ナンバーを猛奏。サウンドボード録音のためミニ・ムーグの生々しさが強烈。ギターのテクニカルさも圧巻。後半はトランペッターが加わり、ジャージィなインプロをハードに展開。即興の嵐と波。激しく交わるツイン・ギターにエレピとムーグとシンフォニックなストリングス、そこへトランペットが狂おしく高鳴り続ける。部分的には「Pop Session 1979」のタイトルで06年のSBB BOX VOL.2に短縮編集で収録されていたが、完全版としてはこれが初出。
LV-02058 SBB / Live Cuts - Ostrava 2002 2CD \3500
 SBBの新たな未発ライヴ・シリーズ「Live Cuts」第3弾。初出となる02年11月にチェコのオストラヴァにあるクラブで録音されたテープからリマスターした2枚組2022年盤。プロモーションを兼ねたショート・ツアーが同年の年末に掛けて行われていたが、ギタリストのAPOSTOLIS ANTHIMOSが体調不良の為、同行出来ず、ポーランドのキャリアのあるロック・ギタリストのANDRZEJ URNYが参加。結果、FOLLOW MY DREAMやWELCOME収録のキーボードをバックに切々と歌うヴォーカル・ナンバーと、インプロヴィゼーションを主体としたハードなギター・トリオ的なナンバーを混在。オープンなセットリストと言え、荘厳なオルガンや幻想的なムーグのインプロも聴ける。このフォーマットの自在さが、ある意味、SBBならでは。
LV-02068 SBB / Live Cuts - Katowice 2012 2CD \3200
 未発ライヴ・シリーズ「Live Cuts」第8弾。2012年に新作アルバム「SBB」のプロモーションの為、ポーランドのカトヴィツェで行われたコンサートを2枚組で完全収録した2023年盤。その新作「SBB」の曲をメインにしたジャズ色の前半、 Odlot、Memento Z Banalnym〜、Freedom With Us、Walkin Around The Stormy Bayといった代表曲にムーグのインプロやドラムス・ソロを交えたシンフォ色の後半、どちらも彼らの真骨頂の演奏だが、注目はギタリストのAPOSTOLIS ANTHIMOSがキーボードも弾いており、エレクトリックな空間をJOZEF SKRZEKとのツイン・キーボードで描き出している。また「SBB」はAPOSTOLISがドラムスを兼任していたので、本ライヴではジャズコン優勝者のIREK GLYKが担当。リマスター。
LV-02071 SBB / Porwanie Aldo Moro CD \2800
 ワルシャワのドキュメンタリー映画のため78年に録音されたアーカイヴ音源。同年のアルバム「Follow My Dream」に近い曲想の美しいシンフォ作となっており、ポルタメントが効いたシンセや滑らかなストリングスに、きらめき続けるピアノやエレピをフィーチャーし、華麗なサウンドを煌びやかに聴かせる派生的な好作となっている。序盤は繊細でイマジネイティヴなイメージだが、ドラマチックな5曲目、そして、アルバム未収ながらライヴのハイライトとなっていた凄まじいシンフォニック・ジャズ・ロックの「Wiosenne Chimery」ではあのウェルカムの1曲目のフレーズの原型が聴ける。19年にアナログ・オンリーでリリースされた音源をCD化した2024年盤。ライヴ・ヴァージョンなど初出を含む3曲のボーナス入り。リマスター。
LV-02091 SBB / Fos CD \2800
 75年にポーランドのグダニスクにあるスタジオでライヴ精神にて録音されたバンド史上最も暴力的でヘヴィなサウンドと言える音源を収録した2024年盤。当時、ワルシャワなどでは当局の監視が厳しかったが、地方では緩く、多くのバンドがそういったラジオ局のスタジオを利用して反骨ロック魂を剥き出しにした録音を残した。ハードな弾き倒しのギターに暴発するベースと唸りを上げるドラムス、反面、深い叙情性やイタリア製シンセのダヴォリシントによるサイケ色など過激な演奏が繰り広げられている。19年にアナログ・オンリーでリリースされた音源にさらに同セッションから2曲を加えCD化。1曲は後にJOZEF SKRZEKが80年のソロで再録。ボックスやボーナスで既発ではあるものの、同セッションを1枚にまとめたものはこれが初。リマスター。
LV-02092 SBB / Sekunda CD \2800
 ワルシャワのドキュメンタリー映画のため77年に録音されたアーカイヴ音源。バンドの音楽性の過渡期のもので、ムーグやエレピをフィーチャーしつつヘヴィさを残した物悲しくも力強いサウンドを聴かせている。4作目の「Ze Slowem Biegne Do Ciebie」あたりに近く、さらに「Follow My Dream」収録曲の初期ヴァージョンと言える楽曲も収録されている。またその後、ライヴで演奏されるようになった原曲もあり、断片的ではあるものの、彼らならではの、そして東欧然とした美しいエキゾチックさを秘めたシンフォニック・ジャズ・ロック集と言えるのでは。19年にアナログ・オンリーでリリースされた音源に4曲を加えCD化した2024年盤。ボックスVOL.2等で既発も廃盤。新たにオリジナル・マスターから再構成され1枚にまとめられた。リマスター。

〓[SOUTH AFRICA]〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓
ZA-01727 CANAMII / Concept CD \2800
 09年デジタル・リマスター&南アフリカ盤! メンバーがEMIのエンジニアだった為、恵まれた環境で録音され、リリースは80年にWEAから、といったメジャーの力が投入されたコンセプト作。アニー・ハズラムとケイト・ブッシュが好きだと語るコケティッシュな女性ヴォーカルをフィーチャーし、絡み付くギターや英国プログレから影響を受けたという美しく鳴り響く複数のキーボード群がなんともマニアックなシンフォを繰り広げる。ジャケットはどう見ても月夜のファンタジア。たしかにバーデンスっぽい音使いも見られ、全体を包み込む辺境色やクラシカルなフレーズのテクニカルな入り乱れなど、旨味が押し寄せるアルバム仕立てになっている。
ZA-01711 CIRCUS / The Arena CD \2800
 南アフリカ・ジンバブエのグループ。グラム・ロックからスタート(メイクがいかにもそれっぽい)。その後、英国のハード・ロックにより傾倒し、77年に本作をリリース。1曲目や7曲目に見られるような、シンセをフィーチャーしたシンフォ・ハードや、プロコル・ハルムのカヴァーも収録。辺境ハード、ハード・プログレ・ファンは見逃せません。ラストなんかもけっこう来ます。デジタル・リマスターにて再発。正規・南ア盤CD。
ZA-01724 DUNCAN MACKAY / Chimera CD \2800
 09年デジタル・リマスター&ボーナス入り南アフリカ盤! ヨハネスブルグで録音され74年に南アフリカ・ヴァーティゴからリリースされた、キーボード・ファンにはたまらない必聴作。彼がジョン・ウェットンらクリムゾンのメンバーと77年にリリースした名作スコアのプロトタイプと言える作品で、ここにスタープレイヤーは居ないものの女性ヴァイオリニストとテクニックのあるドラマーをバックに鍵盤を弾きまくり、ハモンド、アープ、ピアノらがクラシカルかつ攻撃的に飛び交う、ちょうどトレースとE.L.&P.の間に立つようなサウンドを聴かせる。哀愁はヨーロッパそのもの。後にスコアで再録される曲もあるが、本作のほうがプログレッシヴ。ボーナスは90年に録音されたもので、美しく攻撃的な彼らしいナンバー。
ZA-01723 FREEDOMS CHILDREN / Battle Hymn Of The Broken Hearted Horde CD \2800
 68年リリースの1st。スコットランド出身のソングライターが率いるバンドで、彼らの登場が南アフリカのロック・シーンを変えた。意味深い歌詞を英国のサイケデリック・ムーヴメントそのものと言ったサウンドに乗せて歌う。プログレが香るクラシカルなハモンドとヘヴィなギターが特徴だが、本作ではアコギなど同時にフォーキーなメロディアスさがあり、黄昏たドリーミィーさが漂う。ナレーションやブラスを加えトータルな構成に打って出た夢のあるデビュー作。リマスター&68年のシングルからボーナス1曲入り・南ア盤。
ZA-01718 FREEDOMS CHILDREN / Astra CD \2800
 南アフリカの最重要バンド。4枚のシングルと3枚のアルバムをリリース。本作は70年リリースの2nd。まるでイタリアン・ロックを聴いているような、邪悪なハモンドとクラシカルなピアノをプログレ然とフィーチャーし迫るヘヴィなサウンド。サイケディリックで混沌とした要素も強く、これがまた独特の重厚さを醸し出していて良い。67年と68年のシングルからボーナス3曲入り。正規・南アフリカ・リマスター盤。
ZA-01714 FREEDOMS CHILDREN / Galactic Vides CD \2800
 南アフリカの最重要バンド。ドイツ製ブートも出回っている72年リリースの3rdが、デジタル・リマスターにて南アフリカで正規リリース。基本的にはヘヴィ・ロックを得意とするグループだが、曲によってオーケストラを加え、ダークで混沌とした通好みの音に仕上げている。当時の英国の音に非常に近く、ヴァーティゴの一連のヘヴィ作品にも通じる味とクオリティーを持っている。ボーナス1曲入り。
ZA-01712 HAWK / Africa She Too Can Cry CD \2500
 73年リリースの3作目。同タイトルで南ア盤が前年にリリースされた後、1stからタイトル曲が組曲形式で再録され、一部のトラックを入れ替えて英カリスマから出されたもの。旧B面を占めるこの組曲はまさにアフリカン・プログレッシヴ・ロックと呼べる素晴らしい出来で、妖しげな部族風太鼓が鳴り、大地の霧が払われるようにフルートが大草原へと広がっていく。1st同様に呪術的なコーラスを絡め、アフリカの自然がパノラマのように歌われていくが、ギターやハモンドなど音の質感が英カリスマ流になっており、非常にイメージがうまく確立されている。リマスター南ア盤。シングルや次作から5曲ボーナス入り。
ZA-01730 McCULLY WORKSHOP INC. / Same CD \2500
 リーダーによる09年デジタル・リマスター&南アフリカ盤! 70年リリースの1st。ビートルズのサージェント・ペパーズやデビュー当時のピンク・フロイドなど英国のシーンから強い影響を受けたサイケポップで、本作には女性キーボーディストが参加しておりコーラスでも歌声を聴かせている。彼女の弾く暗いオルガンが鍵となった曲や、本バンドの特徴であるトランペットやフリューゲルホルンが活かされた曲、フルートが浮遊する木陰フォークなど、コレクターにはたまらない居心地の良さだ。ムーディ・ブルースに似た思想・宗教的な詞も見られる。
ZA-01725 McCULLY WORKSHOP / Genesis CD \2500
 リーダーによる09年デジタル・リマスター&南アフリカ盤! 何回かの休眠とメンバー・チェンジはあったものの、60年代半ばにMCCULLAGH兄弟がフォーク・ロック・バンドとして始め、現在もライヴを行っている長寿バンドで本作はコレクターの難関のひとつとして君臨していた71年リリースの屈指の激レア2nd。聖書の創世記を緩くヒントに哀愁を帯びたメロウなサイケポップをプログレ風味を感じさせながら聴かせる。ブラスロックとは一味違ったトランペット、ホルン、トロンボーンを配し、時に狂おしいフルートを混ぜ、ねばっこいギター、メロウなヴォーカル、ホットなリズムなど全7曲中3曲が組曲という力作だ。
ZA-01734 McCULLY WORKSHOP / Ages CD \2500
 75年リリースの3作目。メンバーチェンジにて2人のキーボード奏者を迎え一人はヴァイオリンも担当。彼のスリリングなプレイを交え、哀愁たっぷりのギターや、ラストではフルートも加えるなど曲によってはウルフやフォーカスを思わせるクラシカル・ロックを演奏。一方で、初期からのムーディ・ブルース調のメロディアスなポップ・ロックも聴かせる。サイケ色を払拭し、その充実したアンサンブルにより最もプログレへ向かった当時の最終作。7曲のアルバム未収ボーナス入り。リーダーによる2010年デジタル・リマスター&南アフリカ盤!
ZA-01706 OTIS WAYGOOD BLUES BAND / Same CD \2800
 70年代初期に3枚のアルバムをリリースしたブルース・ロック・バンド。ジンバブエで結成され、その後はケープ・タウンで活動していた。本作は70年リリースの1stで、英国調の渋いブルース・ロックを基調としながらも、サックスや浮遊感のあるフルートを全体にフィーチャーした暗い影のある音を持つ。3rdからボーナス3曲入り。リマスター・南アフリカ正規盤。
ZA-01716 OTIS WAYGOOD / Simply Otis Waygood CD \2800
 前作1stでは、浮遊感のある独特のサイケ・ブルース・ハードを演奏していた彼ら。71年に同じくEMI PARLOPHONEからリリースされた本2ndでは、前作でも特徴付けていたフルートやサックスをより非ハード&非ブルース調に(つまり、プログレ風? 英ヴァーティゴやネオンのバンドを連想させるような)効果的に使用し、ヘヴィさと翳りが入り混じる魅力を確実なものとしている。また、3rdから6曲ボーナス収録されており、1stCDのボーナス3曲と合わせれば3rdのTHE LIGHT CLAPS AND SCREAMも正規に完全CD化されたことになる。正規南ア・リマスター盤。
ZA-01735 OTIS WAYGOOD / Ten Light Claps And A Scream CD \2500
 EMI PARLOPHONEから71年にリリースされた3rdでバンドのラスト・アルバム。ダークなサックスとオルガンが特徴で、ねばっこいギターと朗々としたヴォーカルらが好相性。初期のブルースから脱し、後半の搾り出すようなヘヴィさと、ヴァン・ダー・グラフやアーサー・ブラウンを思わせる陶酔したプログレ色が実に濃厚。その分、前2作にあったサイケ色、よどみの浮遊感が重くなっており、パート1&2に分かれているラストでは沈殿し底を漂っている。シングルから1曲ボーナス入り。リマスター・南アフリカ盤。
ZA-01713 SUCK / Time To Suck CD \2800
 英国、イタリア、南アフリカ、ギリシャ人による多国籍・南アフリカン・ハード。70年リリースの唯一の作品。曲のほとんどがカヴァーで、CRIMSON(21st〜)、COLOSSEUM、BRAIN AUGER、FREE、DEEP PURPLE、BLACK SABBATHらのレパートリーを取り上げている。その演奏のパワーは凄まじく、ステージでも荒れ狂っていたようだ。フルートもフィーチャーし熱く迫る。当時、ジャケ違いでフランス盤も出ていた。正規リマスター南ア盤。ボーナス1曲プラス。
ZA-01738 WILDEBEEST / Bushrock 1 CD \2500
 ソーニャ・クリスティーナを思わせる女性ヴォーカルをフィーチャーした、ヴァイオリン入りのプログレッシヴ・ロック・バンドの81年作。ライヴ録音ながらアルバムはこれが唯一で、ドラマーは元FREEDOMS CHILDREN。彼がコンセプトを握っていたようだ。作曲にはバンドメイトだったRAMSAY MACKAYも関わっている。ハードな曲、クラシカルな曲、パーカッションがサイケデリックな曲、ケルト風味のトラッド・ロックな曲など音楽性はまだ模索中といった感じを受けるが、1曲目はもろカーヴド・エア似で驚かされる。ブックレットにはバイオ、フォトを掲載。2010年リマスター・南アフリカ盤。

〓[TURKEY]〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓
LV-P2068 BARIS MANCO / 2023 CD \2800
 長らく廃盤だったアナトリア屈指の名作として古くから知られる75年作2ndが待望の2021年再プレス。シンセ、ソリーナ、オルガンらのキーボードをシンフォニックに配し、クラシカルなフレーズや自然界の音を効果的に取り入れたコンセプト作で、プログレッシヴ・ロックを意識した音作りで通している。ギター、フルート、サックスらの他に、タンブール(パキスタン系の弦楽器)、ダヴァル(トルコ太鼓)、サズらを加えた民俗色とエレクトリックが一体となった辺境ならではの必聴作! 神秘的な郷愁感がたまりません。激レア小冊子のイラストをカラー掲載。2012年リマスター限定盤。
LV-P2058 BARIS MANCO / Yeni Bir Gun CD \2500
 初CD化正規リマスター盤。79年作で英語盤を除くと4枚目のローカル・リリース。プログレ・ファンにはジャケットの妖しさも手伝って2作目の「2023」が有名な彼だが、本作はキーボーディストの存在が効いており、シンフォニック度で言うと、インスト・ナンバーまであり、こっちのほうが抜き出ている。イタリアのカンタウトーレのプログレッシヴな作品群に通じるも、トルコ然としたエキゾチックなメロディとサズ等の民俗楽器、サイケデリックなスペーシィ感を生み出すシンセやオルガン、クラシカルなヴァイオリンやピアノ、かつパワフルなジャージィさなどが渾然一体となった稀有な1枚。
LV-P2066 BARIS MANCO & KURTALAN EKSPRES / Estagfurullah... Ne Haddimize ! CD \2800
 初CD化。英語版を除くと6枚目のアルバムとなる83年作。前作と同じく、バックバンドのKURTALAN EKSPRESを連れての録音となっており、構築されたサウンドも聴き所だ。タイトな1曲目やアナトリアの郷愁が立ち込める2曲目など真骨頂だろう。BARIS MANCO自身が担当するミニ・ムーグ、プロフェット、アープ・ストリングス、ピアノに加え、フルートもポイントで悲哀感を醸し出している。年代的にポップになった感もあるものの、パーカッションにオルガンやシンセが絡むラストのインストなど「妖しすぎるプログレ」ナンバーとなっている。リマスター。
LV-P2046 CEM KARACA / Kardaslar & Apaslar CD \2500
 初CD化。秘境アナトリアの心を歌うプログレッシヴ・シンガーの1stアルバム。リリースは73年だが、伝説のバンドKARDASLAR、APASLARをバックに70年代初期に録音されたもので、エキゾチックな郷愁に満ちたサウンドとヴォーカルを聴かせる。サズに似た鋭い音色のBALAMA、ヴァイオリンをノイジーにしたような擦弦楽器のIKLIGをフィーチャーし、エレクトリック・ギターや骨太のリズム・セクションがロック色を醸し出し、他に無いアンサンブルを発散。その煙った幻想感と、深い深い哀愁は欧米物では味わえない。詳しいバイオやフォトが掲載された16ページ・ブックレット付きリマスターによる奇跡の正規再発盤。
LV-P2059 CEM KARACA / Apaslar - Kardaslar - Mogollar - Ferdy Klein Orkestrasi CD \2500
 初CD化。秘境アナトリアの心を歌うプログレッシヴ・シンガーの74年リリースの2nd。1stと同じく、伝説のバンドKARDASLAR、APASLARや、プログレッシヴな演奏を聴かせるMOGOLLARをバックにエキゾチックな郷愁に満ちたサウンドとヴォーカルを聴かせる。管楽器や弦楽器(ギターやサズ以外にも擦弦楽器を多用)の音色が濁った独特のトーンを発し、力強いパッショネイトな歌声で、BARIS MANCOやERKIN KORAYに並ぶ存在を見せる。なにか、トルコの最も奥深さと出会ったような、そんな音魂が渦巻く。神秘的な宗教色も漂う力作。
LV-P2062 EDIP AKBAYRAM / Same CD \2600
 初CD化正規リマスター盤。イエスのラウンドアバウトそっくりのリフが登場するオープニングで驚かされる74年リリースの1st。アナトリア高原を下ってシリア国境近くのガズィアンテプ出身のシンガーの72年から74年のシングルを集めたアルバムで、ファズが掛かったような唸る管楽器や金属的な質感のサズ、そして、ワウ&ディストーション・ギターなどロックにサイケしており、リズムはパーカッションが主体の曲も多いがベースは手数が多くファンク・ビートを炸裂。この病み付きになるグルーヴ感はトルコ物でしか味わえない。超妖しい。。。
LV-P2063 EDIP AKBAYRAM & DOSTLAR / Nedir Ne Degildir ? CD \2600
 初CD化正規リマスター盤。バンドとの共同名義で77年にリリースされた2nd。前作はシングル・コンピだったので、初のオリジナル・アルバムとも言える作品。基本はマーケットを意識した歌物だがリフなどハードロックの影響も見られ、トルコ音楽はもちろん、ジャズも融合したオリジナリティーの高い作風を見せる。これぞアナドル・ロックだろう。民俗フレーズをジャージィに奏でる長けたサックスやアシッドなリラ、サイケなシンセ、ファズ・ギターと共に切り込むサズ、トルコ独特のエキゾチックなヴォーカル。ある種の洗練すら感じさせる秘境名作。
LV-P2049 GEVENDE / Ev CD \2500
 06年デビュー作。プログレへ特化した2ndとはやや違い、パーマネントのギター、ヴィオラ、トランペット、ベース、ドラムスの5人に、ヴァイオリン、チェロ、サックス、トロンボーン、さらに、サズ、ネイ、タブラ等の民俗楽器など約10人のゲスト・ミュージシャンを加え、バルカン&地中海色の厚いアンサンブルを聴かせる。さらに、異様さや変拍子など、レコメンの影響を感じさせるジャズ・ロック色も強く、全盛期のストーミー・シックスやエレクトリカ・ダルマを思い出させる屈折とインパクトで迫る濃い内容だ。デジパック。
LV-P2067 MOGOLLAR / Same CD \2800
 オフィシャル初CD化。3作目となる76年作。60年代に結成され、現在も活動を続けるアナトリアン・ロックの先駆者、モーオラル。BARIS MANCO、CEM KARACA、ERKIN KORAYらのヴォーカリストとのコラボ作も有名だが、本作はエレクトリック・サズ、ファズ・ギター、パーカッションらが変拍子のマジカルなループを生み出す孤高のインスト作で、神聖な崇高さを持ち、地中海を感じながらも、振り向けばアジアが霞む幻想的な光景が広がる。「ウスクダラ」として日本でもヒットした曲のオリジナル・アレンジも含む濃厚ハイな作品。リマスター。

〓[INDONESIA]〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓
LV-V2220 DEWA BUDJANA & TOHPATI / Janapati CD \2850
 デワ・ブジャナ&トーパティというインドネシアを代表する2人のスーパー・ギタリストの2019年共演作。なんとハンガリーのブダペスト・オーケストラとチェコのシンフォニー・オーケストラを壮大にフィーチャーしており、その優雅なクラシカルさと、ベースやドラムスを配したジャズ・ロック色がミックスされ、リリカルなアコースティック色からエレクトリック・ギターを用いた白熱のバトルまで彼ら流に聴かせる傑作となっている。スリリングさに加え、ガムラン風メロディなどエキゾチックさも十分。スティーヴ・ハウやヤン・アッカーマンあたりを思わせるところも。
LV-V2225J DISCUS / 1st CD \3300
 「ディスクス / ファースト」 なんの前触れもなく、99年にイタリアのプログレ専門レーベルからリリースされ、多くの音楽ファンに衝撃を与えたデビュー作。女性ヴォーカルも含み、個性的で、民俗的なエキゾチックさを持った曲想と変拍子が複雑に入り組むテクニカルな演奏が生み出すサウンドはそれまで聴いたことがない世界観のプログレッシヴ・ロックで、免疫の無い我々を襲った。的確かつ弾きまくられるギター、所狭しと駆け回るツイン・キーボード、デヴィット・クロスのようなヴァイオリン、舞い荒れるフルート等、特に最初と最後の曲が凄い。その最後の組曲のジャカルタ05年ライヴをボーナス収録。解説付き。2024年リマスター&紙ジャケット。国内盤
LV-V2226J DISCUS / ...Tot Lich! CD \3300
 「ディスクス / トット リヒト!光へ!」 03年2nd。プログレへの強い愛着心とインドネシアというアイデンティティーを踏まえた上で完成された驚愕のテクニカル・パワー・ジャズ・ロック。その恐るべし内容に一聴で仰天! 緻密なのに、こんな破天荒な音は聴いたことがない。女性ヴォーカルをフィーチャーし、野生に舞うサックスやフルート、バカテクで荒れるギター、鋭く切れ込むヴァイオリン、ケチャのように叫ぶ打楽器群、ポリリズムを超越させたガムランの可能性、そして、傑出バラードの3曲目に見られるような美しい叙情性。既発ボーナス+09年のドイツのライヴから圧巻の新規ボーナス1曲収録。解説付き。2024年リマスター&紙ジャケット。国内盤
LV-V2227J DISCUS / Live In Switzerland (Official Bootleg) CD \3300
 「ディスクス / ライヴ・イン・スイス (オフィシャル・ブートレッグ)」 05年にスイスで収録された圧巻の未発表ライヴ。2ndの「トット リヒト!光へ!」の曲をメインに1stから最もプログレ色の強い2曲を加えたセットリストを、妖艶な歌声の新たな女性ヴォーカリストを交え、ギターなどスタジオ盤よりハードなロック・テンションと驚異のテクニックで聴かせるモンスター・ライヴとなっている。キーボードやヴァイオリン、21弦ハープギター、フルートやサックスやクラリネットらに加え、竹のオーガニックな響きがエキゾチックな情景を浮かび上がらせるスリンやリンディックと言った民俗楽器も持ち込まれ、眩い光と神秘が強烈に宿る。音質&バランス最上。解説付き。紙ジャケット。国内盤
LV-V2228J DISCUS / 1st + ...Tot Lich + Live In Switzerland Official Bootleg - 3CD Set 3CD \9900
 ディスクス3タイトルまとめ買いセット。先着特典ボックス付き。(ファースト + トット リヒト!光へ! + ライヴ・イン・スイス) 国内盤
LV-V2203 DONNY FATTAH PROJECT / Hitam Putih CD \2800
 ゴッド・ブレス、そしてゴング2000などインドネシアのハード・プログレッシヴ・ロックをバンドメイトのIAN ANTONOと共に活性化してきたベーシストの2015年ソロ作。若手からベテランまで多くのミュージシャンが参加しており、まずはオルガンやシンセをシンフォニックに配したプログレ趣味全開の1曲目に興味をそそられる。その後もハードでダークな路線を基調としながらも、一辺倒にならない音楽性を展開させており、パーカッションを効果的に交え、エキゾチックなコーラス、ヴァイオリンやオーケストレーション等を交えながら、時に女性ヴォーカルもフィーチャーし、非常にクリエイティヴなサウンドを聴かせる。ラストはアラビックなアレンジを導入したメディナ・アサハラ風。穴あき変形デジパック。
LV-V2155 ERWIN GUTAWA / Rockestra CD \2500
 CHRISYEの名作、BADAI PASTI BERLALU再録盤などを筆頭に、プロデューサー、アレンジャー、コンポーザーとしてインドネシアの音楽シーンで名を馳せるERWIN GUTAWAが制作した、インドネシアン・ロック&ポップスのシンフォニック・ロック・アレンジ06年作。GODBLESSやGURUH SUKARNO PUTRAなど70年代から90年代にヒットした曲を中心に、女性を含む現在売れっ子のシンガーがヴォーカルを取り、彼がキーボードを担当するロック・バンドに、英国アビイロード・スタジオにてロンドン・シンフォニー・オーケストラや壮麗な混声合唱団を融合させた、激シンフォ&ドラマチックな内容。立体に浮かび上がる特殊ジャケット付き。シンフォ・ファン必聴!
LV-V2173 FREEDOM OF RHAPSODIA / Vol.2 CD \2500
 初CD化。GODBLESSやGIANT STEPに参加するDEDDY DORRES(ギター&キーボード)が在籍したバンドの73年2nd。プロコル・ハルムを思わせるオルガンと甘いヴォーカルで幕を開け、前作の延長線上と言えるポップやバラードを基調としているものの、ワウファズ・ギターとオルガンが炸裂するハードなナンバーもあり、またラストは初期イタリアン・ロックを思わせるなど、メロディアスに洗練されつつも、マニアが両手を挙げて喜びそうなプログレ調も目立つ。辺境物とは言え、国内では大ヒットを放った知られたグループ。3面開きデジパック。
LV-V2187 GIANT STEP / Mark 1 CD \2500
 初CD化。後にインドネシアのムゼオ・ローゼンバッハなんて言われる彼らの75年デビュー作。知る人ぞ知るかのYOCKIE SURYOPRAYOGOによってジャワ島のバンドンで結成され、クリムゾン、イエス、ジェネシス、ELPのカヴァーを当初は演奏していた。YOCKIEが抜け、GODBLESSを始め、FREEDOM OF RHAPSODIA、SUPERKID等の重要バンドを渡り歩いたDEDDY DORRESがキーボードで加入し、彼のルーツであるハードロックの要素も持ち込まれ、オリジナル曲が完成されていく。スキッツォイド・マンとスピード・キングからヒントを得たような1曲目、ヒープ調のバラードの2曲目、グレッグ・レイクを思わせる泣きのヴォーカルの3曲目など、黙って聴かせられたなら誰もインドネシアのバンドだとは当てれないだろう。ディク・ディク風の後半も良いが、レスリーが火を噴きムーグが吼えるイタリアン・ヘヴィ・プログレ彷彿の5曲目が最高だ。*オフィシャル盤ですが、一部でデジタル・ノイズが入る箇所があります。
LV-V2211 GOD BLESS / Cermin 7 2CD \3500
 良い! 彼らのシンフォニックな名作として知られる80年作2nd「CERMIN」をほぼ当時のメンバーで新録した2017年作。近年プログレ色の強いソロもリリースしたIAN ANTONO (G)やDONNY FATTAH(B)を始め、あのGURUH GIPSYにも参加していたキーボーディストのABADI SOESMANらの熱気に満ちた演奏はインドネシアを代表するバンドの貫禄にあふれたもので、ELP・ミーツ・ガムラン風からクィーン風、さらにはイタリアを思わせるドラマチックなナンバーまで、もうアカデミー賞クラスで興奮が止まらない。ディスク1にはCERMIN全曲、ディスク2にはハードでプログレッシヴで超カッコいい新曲を3曲収録。録音の良さも特筆。穴あき変型3面開きデジパック。
LV-V2224 GOD BLESS / Anthology - 50th Year Anniversary Celebration CD \3200
 インドネシア・プログレッシヴ・ロック界のレジェンド・バンドが結成50周年を記念し、チェコ交響楽団をフィーチャーし75年のデビュー作からラスト・アルバムまでの選りすぐり12曲を新アレンジで再録した2023年盤。彼らのデビュー・アルバムと言えば、アレ。例の1曲目もオーケストラ入りでエモーショナルなギターソロを聴かせているが、流石にアレはやっていない。だが、録音のゴージャスさは半端なく、超ドラマチック。ハードでキャッチーなサウンドと圧巻のオケの合体にインドネシア語のエキゾチックなヴォーカルが加わる様は正に王者の風格だ。アコギとピアノのから展開するシンフォニックなナンバーや、しみじみと歌込まれるナンバーもあり、たまりません。インドネシアが誇るスーパー・ギタリストのトーパティも参加。スリップケース付き。
LV-V2176 GOLDEN WING / Vol.1 + Senyum Harapan CD \2500
 初CD化。スマトラのヒープと言われる彼らの74年1stと75年の2ndの2in1。エマーソンに対抗すべく、逆さ吊りになってムーグを弾くといったライヴ・パフォーマンスが有名だったらしいが、アルバムはバラード中心で聴かせている。だが、英国タッチのオルガンの音色と、時折ギュンと入るギターから、スタジオ盤はレコード会社のヒット狙いの押し付けだったのかもしれない。それでも10曲目、12曲目(EASY LIVIN'でしょ、これ)、15曲目、19曲目は辺境ハード・プログレとして十分に楽しめる。3面開きデジパック。
LV-V2195 IAN ANTONO / Song Book I CD \2800
 ゴッド・ブレス、そしてゴング2000などインドネシアのロック・シーンで名を知られるギタリストの初となる2014年ソロ作。ソングライターやプロデューサーとしても有名だ。そんな彼の人脈を使い男女ヴォーカルを贅沢に配し、後期レインボーのようなハード・ポップなナンバーから、アコギやヴァイオリンが映えるバラードまで、曲によってはドラマチックなプログレ&シンフォニックな展開も加え、大御所らしい風格のサウンドで聴かせる。ラストではインドネシアらしいエキゾチックなフレーズも炸裂。リッチーの影響が大きいかな。必聴作! 穴あき変形デジパック。
LV-V2168 MONTECRISTO / Celebration Of Birth CD \2500
 DISCUSのキーボーディストが結成したシンフォニック・バンドの2010年デビュー作。ストリングス・オーケストラをクラシカルに配し、ペンドラゴン、アリーナ系のメロディックなサウンドを聴かせる。英語で歌われるヴォーカルの訛りを除けばアジアを感じさせないインターナショナルな音作りで、ソロ、バッキング共にテクニカルなプレイを繰り出すキーボードとエモーショナルなギターに弦アンサンブルが加わり、翳りのあるドラマチックなアルバムに仕立てている。後半の叙情性と畳み掛けには思わず手に力が入ってしまう。自主盤ながら、この国にしてはゴージャスな32ページのブックレット付き。
LV-V2210 MONTECRISTO / A Deep Sleep. CD \2800
 DISCUSやMAKARAに参加したキーボーディストが結成した、IQやペンドラゴンの影響を持つ正統派シンフォ・バンドの2016年作。6年振りとなる2作目で、華麗なギターとCLIVE NOLANを彷彿させるキーボードを核に英語(ラストはインドネシア語)で歌われるソリッドでドラマチックなサウンドだ。テクニカルでハードなせめぎ合いから一転して広がるファンタジックな光景など良く完成されており、言われなければインドネシア産だとは分からないだろう。巧みで美しいピアノが好アクセント。40ページの綴じ込みデジブック仕様。
LV-V2185 SIMAK DIALOG / The 6th Story CD \2500
 カンタベリー・ジャズ・ロックをインドネシア色で染め直したような内容となった2013年作。ソロやプロジェクト作でも高い評価を受けている屈指のギタリスト、TOHPATIと、ローズやシンセを巧みに操るキーボーディストをメインに、ベースと中央左右に配された3人の民俗パーカッションがリズムをマジカルに織り成していく。ドラムレスの為、控えめに感じるも、この編成こそ彼らの究極のジャズ・ロックの姿かも知れない。フレーズや拍子は複雑そのものだが、後半はTERJE RYPDALあたりも思わせ、メロウだ。変形厚紙デジパック・インドネシア・オリジナル盤。
LV-V2178 SUPERKID / Trouble Maker CD \2500
 初CD化。FREEDOM OF RHAPSODIA、GOD BLESS、GIANT STEP等のインドネシアの初期重要バンドを渡り歩いたDEDDY DORRES(ギター&キーボード)が在籍した伝説のトリオ。76年1st。移民の歌を彷彿させる1曲目からツェッペリンの影響を振り撒き、アコギやドラムの間合いにもその色が濃く、一方で妖しいフェイズが効いたオルガン・バラードを配し、切々とした哀愁も漂う。辺境香ぷんぷんだが、10分近いラストの豪快でかつ繊細な演奏はメンバー達の経歴が物語るハイライトで凄まじい。カセット版の曲順を並び替えての再発。
LV-V2175 SUPERKID / Dezember Break CD \2500
 初CD化。GIANT STEPで知られるDEDDY DORRES(ギター&キーボード)が在籍した伝説のトリオ。77年作2nd。ツェペッリンやグランド・ファンクを思わせるツウでヘヴィなナンバーと、オルガンやシンセをフィーチャーしたプログレ風味のバラードが混在。前者ではムーグがバッキングやソロに投入され、妖しくクラウト・ロックも脅かす。後者は美しいソリーナと甲高いヴォーカル・メロで一気に我がイタリアの哀愁へ。6曲目はFREEDOM OF RHAPSODIAの大ヒット曲。LPよりも曲の多いカセット版の曲順を並び替えての再発。
LV-V2192 TOHPATI / Tribal Dance CD \2800
 SIMAK DIALOGのギタリストが、凄腕のセッション・マン、ジミー・ハスリップ(ベース)、チャド・ワッカーマン(ドラムス)とロスで録音した2014年作。トリオ作ながら、ケチャやガムランのSEも入り、インドネシアの雰囲気を持った内容で、バルカン調の高速変拍子でアレア張りに飛ばす1曲目を始め、アジアっぽい妖しいリフでヘヴィに迫る4曲目、テリエ・リピダルを彷彿させるクールな叙情が美しい5曲目、そして、ハードかつ屈折した複雑な展開を見せる7曲目など、ジャズ・ロックを越えてよりプログレっぽくなっている。ストイックさを漂わせるSIMAK DIALOGと比べても、ライヴ感がありアグレッシヴ。アメリカでもジャズ・ロック専門レーベルからリリースされたが、本盤は曲順が違うインドネシア盤。
LV-V2166 TOHPATI ETHNOMISSION / Save The Planet CD \2500
 クリムゾンも思わせる最強のテクニカル・ガムラン・ジャズ・ロックとなった、SIMAK DIALOGのギタリストのソロ・バンド2010年作。ドラムスと絡む打楽器、フルートを甲高くしたような音色のスリンらがインドネシア然とした色彩を放ち、曲によって女性ヴォーカルも入る。スピーディーな変拍子の曲はもちろん、たとえスローな曲であっても途切れない緊張感がピリピリとしており、聖なる舞踏、善と悪の戦い、といった曲タイトルのイメージを痛烈に醸し出している。*本盤は本国で配給されているインドネシア盤で、先に出た米盤と曲順(収録も1曲違う)やパッケージ・デザインが違っており、オープニングからアグレッシヴな印象を受ける。3面開きデジパック。
LV-V2206 TOHPATI ETHNOMISSION / Mata Hati CD \2700
 インドネシア最強のジャズ・ロック・バンド、SIMAK DIALOGのギタリストの6年振りとなるETHNOMISSION名義の2016年作2nd。パワーとテクニックあふれるリズム・セクションに竹笛のスリンと打楽器のクンダンを加えた5人編成で録音。ガムラン・ロックと題された1曲目で早くも圧倒されるが、ケチャの間合いを取り入れたような超変拍子のハードでアグレッシヴな演奏をエキゾチックさに満ちたインドネシアン・メロディで聴かせるハイ・テンションの圧巻の内容だ。ギター弾き倒しが核だが、精霊のように飛び交う竹笛&草笛や、曲によってストリングスも加わった神秘的な光景が絶えない。曲目にある狩猟、舞踊、衣装、黄金、心の目、怒りといったテーマも彼ららしい。
LV-V2213 YOCKIE / Jurang Pemisah CD \2700
 待望の再プレス! インドネシアン・シンフォの必聴名作として知られる77年作。GODBLESSのキーボーディストだったJOCKIE SOERJOPRAJOGOが、同国を代表するヴォーカリスト、CHRISYEと共に制作したコラボ作で、まるでアルゼンチンのAUCANのような美しくも儚い歌心を、ウェイクマンやリック・ヴァン・ダー・リンデンも思わせる繊細でかつプログレッシヴなキーボードを配し、シンフォニックに、ハートフルに聴かせる叙情派シンフォの秘蔵盤。10分近い2曲目など、まるでヨーロピアン・シンフォ。100枚程度の再プレスらしいので、売り切れ後の再入荷は未定です。
LV-V2197 V.A. / Indonesia Maharddhika 2CD \2980
 リック・ウェイクマン参加! インドネシアの伝説のプログレ・バンド、GURUH GYPSYトリビュート2014作で、多くがオリジナル曲を持ち寄っており、奇天烈な演奏で圧倒するDISCUSを始め、ジェネシス風な展開を見せるCOCKPIT、ペンドラゴンやIQを思わせるポンプ・ロックのVANTASMA、ジャズ・プログレとポップを交えたATMOSFERA、ハード・シンフォのTHE MIRACLE、シアトリカルなIMANISSIMO、プログメタルのIN MEMORIAM、女性ヴォーカル・ジャズ・ロックのVAN JAVAら9組が集結。中にはオーケストラをフィーチャーしたバンドもあり、GURUH GYPSYの曲であるタイトル曲ではなんと、RICK WAKEMAN!やIWAN HASAN(DISCUS)、KEENAN NASUTION(GURUH GYPSY)が参加。この曲では一部76年のオリジナル録音を挿入し、弦カルテットやガムランも導入したエキゾチックなシンフォ・プログレを爆演奏。3面開きデジパック。

〓[PHILIPPINES]〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓
LV-W2205 JUAN DE LA CRUZ / Himig Natin CD \2500
 73年2nd。ポコラ本でもレア度はお皿4枚のフィリピン屈指の激レア・ハード。クリームを思わせる攻撃的なハード・ブルース・ロックで、クリームと同様にベースの音量がデカく、非常に重量感のあるサウンドで聴かせる。スピード・グルー&シンキのJOSEPH SMITHが在籍したことでも知られる。GRATEFUL DEADのカヴァーや、タガログ語で歌われるラストなど、サイケデリックな要素も見せる。この国のロック文化財重要アイテム。デジタル・リマスター盤、フィリピン盤正規再発。
LV-W2206 JUAN DE LA CRUZ / Maskara CD \2500
 OSANNA顔負けのフェイス・ペインティングで迫る75年リリースの4作目 (ライヴ盤をはさむ)。前作のブルース・ハード色に加え、ピアノ、アコースティック・ギター、オーケストラもフィーチャーし、より大物バンド的な音楽性の広さを見せる。破壊的なアート・ロック風で圧倒する2曲目に対し、クラシカルなバラードを聴かせる6曲目などの、アルバムとしてのコントラストも印象に残る。前作よりもタガログ語で歌われる曲が多く、アイデンティティーを打ち出した名作。デジタル・リマスター盤、フィリピン盤正規再発。
LV-W2219 MIKE HANOPOL / Awiting Pilipino CD \2800
 初CD化! フィリピン屈指の激レア・ハードJUAN DE LA CRUZのメンバーで、フィリピン・ロックのパイオニアであるギタリストの77年1stアルバム。哀愁のギターもフィーチャーし、キーボード、ドラムス等も加えた、シンフォニックな趣やハード・プログレのテイストもあるサウンドとなっていて、メロディアスなサウンドと歌心のあるヴォーカルで叙情豊かに聴かせる。ラストは泣き泣きで、アジアン・ロックの真髄。当時からメロディー・メーカーとしても活躍し、05年にはJUAN DE LA CRUZ再結成コンサートも行い、今も音楽活動を続けるアーティスト。ピンク・フロイドやレッド・ツェッペリンのアジア・ツアーでのオープニング・アクトも勤めたという武勇伝もあり。タガログ語。2015年版。デジパック仕様。
LV-W2212 WALLY GONZALES / Tunog Pinoy CD \2500
 JUAN DE LA CRUZのギタリストが77年にリリースした激レア1stソロ。ポコラ本でもお皿5枚のヴァリューで紹介。JUAN DE LA CRUZの音楽性を継承するものの、よりメロディアスで、またシンセなどキーボード・ソロもフィーチャーし、乱暴に言ってしまえばゲイリー・ムーアのフィリピン版か。JUAN DE LA CRUZのJ.SMITHとは違いWALLYのヴォーカルはウォーム・ハートで、インドネシアのクリシェのような味わいを持つ。影をどっぷりと落とす3曲目はプログレ・ファンを貫く。デジタル・リマスター盤。フィリピン盤正規再発。


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