update 2024/10/03

表示金額は全て税込みです
IT-1237 ACQUA FRAGILE / Same CD \2300
 BMG(SONY)イタリアーナによる08年リマスター盤。PFMのプロデュースで73年にリリースされた1st。英語で歌われ、もろジェネシスとジェントル・ジャイアントを思わせる曲調とコンセプトは当時の他のイタリアン・ロックにはない完全な英国プログレ描写によるマニアックさがあり、その展開にはシンパシーを感じずにいられない。2ndはかなり洗練されるが、このもろ出し1stも人気が高い。怪奇骨董の頃のジェネシスが満ち、後にPFMに引き抜かれるヴォーカリスト、BERNARDO LANZETTIの声の印象が残る。
IT-0647 AGORA / Live In Montreux CD \2600
 75年にモントルー・ジャズ・フェスティヴァルに出演。その時のライヴ録音でのデビューは有名な話。細かく刻み込まれるリズムの乗って、ホットなギターとエレピがテクニカルに舞う。海原を感じさせるようなゆったりとしたサックスのメロディーと、ヒューマンなスキャットがポイント。スタジオ・ミュージシャンによるグループだったらしく、<うまさ>はダントツ。次作では、より地中海色に輝く。見開き紙ジャケット。
IT-2307 ALAN SORRENTI / Come Un Vecchio Incensiere All'alba Di Un Villaggio Deserto CD \2300
 リマスター&見開き紙ジャケット仕様。デヴィッド・ジャクソンやフランシス・モンクマンらを迎えロンドンで録音された73年2nd。アシッドなヴァイオリンが全編で効いており、SAINT JUSTのキーボーディストによるピアノをフィーチャーし、全体にアコースティックなアンサンブルで構成されているが、後半の20分越えのタイトル曲でフリー・アヴァンギャルドへ突入。モンクマンのVCS 3シンセやトニー・エスポジトのパーカッションが見事なハマリ役を見せている。錯乱したヴォーカルの開けっ広げは唯一無二の独壇場。
IT-2308 ALAN SORRENTI / Same CD \2300
 リマスター&見開き紙ジャケット仕様。カンタウトーレとしての凄みと哀愁で聴かせる74年3rd。本作も1stと2ndと同じくトニー・エスポジトがパーカッションとドラムスを担当しており、ノリにアシッド風味を緩やかにプラス。初期の何かに憑依されたかのような狂気は薄れてしまったが、それでも高域で気ままにひらひらと語尾を伸ばし上げ下げする唱法は健在で、まだまだ独特の雰囲気を見せる作風となっている。デビュー作のジャケにあったマントを脱いだような、というイタリア人のレビューがあったが的を得ている。
IT-2239 ALICE / La Mia Poca Grande Eta' CD \3200
 <300枚限定・伊盤初CD化&4曲ボーナス入り> 75年リリースの1st。リマスターにより、素晴らしい音質、臨場感に圧倒される。屈指の必聴傑作が最高の化粧直しをした感じだ。ダニロ・ヴァオーナの甘美なシンフォニック・オーケストラ、合唱、メロトロンやハープシコードも含む多彩なキーボードらに包まれ、アリーチェのヴォーカルが優雅に響きわたる。同年代のプーのアルバムに匹敵。ジャンカルロ・ルカリエッロのプロデュース。10曲目でギターを弾いているのはプーのドディ(曲も提供)。全作詞はステファーノ。ラストはフォッリも歌った感動の名曲。76年と77年の必聴シングルから4曲ボーナス入り。リマスター&見開き紙ジャケット。
IT-2274 ALICE / Cosa Resta... Un Fiore CD \3200
 <300枚限定・伊盤初CD化&1曲ボーナス入り> 78年リリースの名作2nd。デビュー作と同じく、ジャンカルロ・ルカリエッロのプロデュース、アレンジはダニロ・ヴァオーナ。前作から3年経てリリースされたもので、彼女を包んでいたオーケストラはワインの澱のようにほどよく落ち、彼女自身の成熟を感じさせる。すっきりとしたピアノに乗せて2声で歌われる1曲目は後のスタイルの幕開けとも言え、しかし、まだ眠りから目覚めきれないような柔らかさが宿る曲もあり、ポテンシャルに満ちた珠玉の輝きを放つ。スペイン語ヴァージョンのシングルからボーナス1曲入りリマスター&デジパック。
IT-1622 ALPHATAURUS / Same CD \2800
 イタリア屈指のヘヴィ・シンフォ・プログレの傑作。アコギが地中海色を導き、プログレッシヴなハモンドやヘヴィなギターが支配する前半から、イタリアならではのドラマチックでクラシカルな趣を強めていく後半へ。レスリーで歪み唸るムーグが各所で重厚さを醸し出す。妖し気なハープシコードのリフから、一気に爆発する3曲目(個人的な伊シンフォ・ベスト10に入るナンバーです。他はトリアーデの旧B面の2曲目とか)はイタリアン・シンフォの極致。73年リリース。リマスター&3面開き紙ジャケット。
IT-2121 ALUNNI DEL SOLE / Dove Era Lei A Quell'Ora CD \3200
 <300枚限定> 72年リリースのデビュー・アルバム。犯罪を題材にしたコンセプト作(後に映画化)で、オーケストラが重要なパートを占める旧A面は似たテーマが流れる組曲となっている。歌とオケで片面を綴るといった手法は画期的だったと思われ、最近オクラ入りになっていたヴァージョンも出た。また、先のボックス収録盤では2曲目の最初が1分ほどカットされていたが、本盤ではノーカットとなっている。単体としては初CD化。アルバム以前の初期レーベル、PARADEやLIBERTY時代の68年〜70年のシングルから5曲ボーナス入り。何曲かは2作目のアルバムでアレンジ違いで再収録されている。デジパック&リマスター。
IT-2623 ALUSA FALLAX / Intorno Alla Mia Cattiva Educazione CD \2850
 <NEW BTF SERIES IN JEWELCASE 2023> イタリア然としたクラシカルなシンフォを聴かせる彼らの唯一のアルバム。FONIT CETRAの中でもPROCESSION/FiabaやSAMADHIなど激レアが多いLPQシリーズから74年にリリースされたマイナーな存在でありながら、楽曲やアレンジの完成度は驚くほど高く、ニュー・トロルスを思わせるフルートや華麗なストリングス・シンセを交え、屈折した早い展開の畳み掛けもあり、重厚なムーグ、ポイントとなるノスタルジックな光景を醸し出すフレンチ・ホルン、そして絶唱型のヴォーカルなどインパクト十分。当時のシーンの層の厚さを証明している必聴作。
IT-2052 ANALOGY / Same CD \2800
 イタリア盤・紙ジャケットにて新装リリース。イタリアン・コレクターにとっては忘れられない伝説の女性ヴォーカル・プログレ・バンド。ドイツ人との混合でTHE JOICE(クレジットはYOICE)として結成され、72年に改名し6ケタの激レア作として知られるヌード・ジャケットの本作をリリース。フラワーカルチャー色を匂わせる反面、演奏は手堅く、イタリア人キーボーディストが弾くプログレッシヴなハモンドと、ハードなギター、ジェニー・ソッレンティも彷彿させるアシッドな女性ヴォーカルをメインに展開。時折、寂しげなリコーダーも加わり、サイケやアートロックを超えたサウンドを聴かせる。YOICEのシングル等4曲ボーナス入り。
IT-2636 GLI APOSTHOLI / Un'Isola Senza Sole CD \3200
 CD化をきっかけに知られるようになったプライヴェート・プレスの激レア81年シンフォ作。原盤は500枚以下と言われ市場に出回らず80年代物でありながら6ケタに近いコレクター垂涎の1枚だ。淡々としたカンタウトーレ・スタイルのヴォーカルをメインに、ギターはロック、シンセやピアノはシンフォ、フルートは時にチェレステで時にデリリウムといったアンサンブルにリズム・セクションが付いていくといった感じの内容で、曲調はたおやかながら翳りがあり、言わば日陰の良さに沈む。その方向性が妙にまとまっており、妖しさが満ちるラストまでマイナーながら80年代とは思えないイタリアが香る好作となっている。
IT-1817 AREA / Arbeit Macht Frei CD \2500
 リマスター2012年盤。地中海に照りつける光をギラギラと感じる骨太の73年デビュー作。本作のみメンバーとしてサックス奏者やPFMへ移るパトリック・ジヴァスが在籍。バンド史上最もヘヴィな1枚だ。ネイというアラブの笛の音をまねたシンセ音とリフが耳に残る1曲目「7月、8月、9月 (黒)」は彼らの縮図であり、ジャズ・ロックを超越したプログレッシヴなサウンドは今もインパクト絶大。ブックレットには例のピストルやアナログ盤のフォト、バンドの未発フォト、配給データ、ファリセッリによるメッセージ等を新たに掲載。
IT-1375 AREA / Caution Radiation Area CD \2500
 クランプス・レーベル30周年を記念して限定リリースされた紙ジャケット(内袋も再現)&リマスター09年盤。クランプス・バッジ付き。前作を思い出させるバルカン変拍子で畳み掛ける1曲目、ハードなリフとミュージック・コンクレートとフリー・ジャズが怒涛にせめぎ合う2曲目、そのテンションをさらに加速させる3曲目などバンドのグルーヴ感が明らかにアップ。新加入のベーシスト、タヴォラッツィによるトロンボーン、ギタリストのトファーニが操るシンセ、ストラトスが弾くハモンドなどマルチプレイも彼らの音の厚さの鍵だ。74年リリースの2nd。
IT-1376 AREA / Crac! CD \2500
 オリジナルにあったステッカーをミニ復刻1枚封入! クランプス・レーベル30周年を記念して限定リリースされた見開き紙ジャケット&リマスター09年盤。クランプス・バッジ付き。最もアレアが凝縮された傑作! 1曲目はバルカンとアラブがミックスされた変拍子リフを自在に展開させ圧倒するが、今聴くとヴォーカルが意外にイタリア的だったりする。そして圧巻のジャズ・ロックへ突入する2曲目、3曲目などフリーなソロと緻密なバックの緊迫感、飛び交う過激な音色などあまりにも刺激的だ。再び地中海色も加わっている。74年リリースの3rd。
IT-1439 AREA / Are(A)zione CD \2500
 クランプス・レーベル30周年を記念して限定リリースされた見開き紙ジャケット(内袋も再現)&リマスター09年盤。クランプス・バッジ付き。初期のサウンドに一区切りを付けたライヴ盤で、リンゴをかじる音が今でも耳に残っている。アナログだとA面が1st、2nd、3rdからの代表曲で、B面が即興演奏となっており、バンドのプロモーションが上手く考えられている。なので、ベスト的な要素もあり、深く掘り下げなければ本作1枚でアレアを聴いたと言っても会話は進む。後でリリースされた未発ライヴ群に比べてコンパクトな内容だ。75年リリースの4th。
IT-1377 AREA / Maledetti CD \2500
 クランプス・レーベル30周年を記念して限定リリースされた見開き紙ジャケット(内袋も再現)&リマスター09年盤。クランプス・バッジ付き。フリー・ジャズや現代音楽のミュージシャンを加え、相互の触発をレコーディング。過激さを失わず洗練された凄みのジャズ・ロックの2曲目、フリーさとメカニカルな変拍子で聴き手の脳を圧倒する3曲目、4曲目、弦楽四重奏をクラシカルかつ暴力的にバランスを取った5曲目、アヴァンギャルドに壊れてしまうラストまで実にトゲトゲしい。ライヴを挟み77年にコンセプト・アルバムとしてリリースされた5th。
IT-2339 AREA / 1978 - 40 Anni Remastered CD \2500
 <40周年記念リマスター&デジパック2018年盤> デメトリオ・ストラトス在籍スタジオ最終作。同年にリリースされたパガーニの1stソロと並んでイタリア70年代後期の最重要作で、地中海からバルカン半島まで、そのアイディンティティーあふれるパワーと緻密なアレンジは圧巻。ギタリストのパオロ・トファーニが抜けた結果、サウンドはコンパクトに凝縮され、ある意味、聴き易いアルバムとなった。エキゾチックな音色のアープに加え、マンドラやバラフォンなど民俗楽器も効果的に使用されている。
IT-1959 ARTI E MESTIERI / Tilt CD \2200
 <クランプス・レーベルから再発・2014年盤> 74年リリースの不朽の名作。フリオ・キリコの衝撃的なスーパー・ドラムスをフィーチャーし、時に叙情的なメロトロンや歌心あふれるヴォーカルなど、テクニカルな面だけでよく話題になってしまうが、理想的なイタリア色がその人気の鍵だろう。ヴァイオリンや管楽器もポイントだ。シンフォ・ファンもジャズ・ロック・ファンも必聴。解説不要の傑作。
IT-1960 ARTI E MESTIERI / Giro Di Valzer Per Domani CD \2200
 <クランプス・レーベルから再発・2014年盤> 閃光のような地中海ジャズ・ロックを展開する75年リリースの2nd。1stに比べるとコンパクトな曲調になったが、詰め込まれた音の密度は圧倒的に高く、かつアルバム構成もスリリングで聴き応えは落ちない。PROCESSIONからヴォーカリストを迎えヴォーカル・パートも強化。切り込むヴァイオリンやソリッドなギターのテンションも凄まじい。
IT-1961 ARTI E MESTIERI / Quinto Stato CD \2200
 <クランプス・レーベルから再発・2014年盤> キリコを中心とした新生アルティとして79年にリリースされた3rd。ベッペ・クロヴェッラの代わりにERRATA CORRIGEやESAGONOを経たキーボーディストが参加しており、サックスやトランペットの他にフルートも導入。フュージョン寄りの部分もあるものの、一気に吐き出される畳み掛けは、やはり圧巻。ジジ・ヴェネゴーニが友情ゲスト参加。
IT-1687 IL BALLETTO DI BRONZO / Sirio 2222 CD \2200
 SONYRCA ITALIANA LIMITED PAPER SLEEVE! 70年リリースの1st。ナポリで結成され、当時はNATOのキャンプで歌っていたという。ジャンニ・レオーネはまだ参加しておらず、ツェッペリンを思わせる屈折したハード・ロックを、時折りサイケデリックな風味を交え聴かせる。カッコいい3曲目、イタリアン・シンフォの幕開けと言われる弦オケやハープシコードを導入したバロッキーな5曲目等、この作品の重要性は高い。伊ファンのみならず、ハード・ファン必聴アイテム。原盤はウルトラ・レアで10万円じゃ買えない。紙ジャケット仕様&リマスター盤。
IT-2619 IL BALLETTO DI BRONZO / Lemures CD \2980
 ジャンニ・レオーネ主体としてはあのYS以来の新曲によるオリジナル・スタジオ・アルバムとなる2023年作。暴力的でシュールなキーボードと妖しいヴォーカルを重厚なリズムが支えるトリオでの録音で、シンセはギターにも変化し、ヴォーカルは狂ったオペラの如く熱狂し、ヘヴィな淀みと疾走を繰り返す圧巻のサウンドは破壊力満点。21世紀のYSとも言えなくもないが、すべてを凌駕する独創性は過去を見ず圧倒的なオリジナリティとエネルギーを発散。天才、いや神、ジャンニ・レオーネ降臨である。08年のDVD「Live In Rome」にも収録されていた終盤のナンバーなど完成度はさらにアップし、破綻と美しい整合性が融合し、ヴォーカルは甘い蜜を感じさせる恐るべし出来となっている。誰も想像できない、誰もマネできない、キーボード・トリオ・プログレの激作。初回限定デジパック。
IT-2583 BANCO DEL MUTUO SOCCORSO / Same CD \2200
 72年リリースの1st。歴史的名盤。R.I.P.、METAMORFOSI、TRACCIAとバンドの家宝とでも言えるナンバーを、すでにこのデビュー作で揃えており、以降の作品と比べると幾分シンプルな構成だが、その分、インパクトやメロディーの印象度は強い。まだシンセはほとんど用いられず、ハモンドとピアノをNOCENZI兄弟が弾き分けるといったアンサンブルで、ジャージィなギターや、兄弟によるクラリネット、リコーダー、チェンバロも本作の聴き所。リマスター&デジパック。
IT-0040 BANCO DEL MUTUO SOCCORSO / Garofano Rosso CD \2500
 76年リリースのサウンド・トラックとして使用されたもの。インストながらもその断片は一級のイタリアン・プログレッシヴ・ロックであり、又、中世音楽の香りもある。トスカーナ地方あたりの、なだらかな丘陵地帯の風景が思い浮かぶ。次作COME IN UN U'LTIMA CENAへのプロト・マテリアルとして知られる。隠れた重要作。
IT-0043 BANCO DEL MUTUO SOCCORSO / Canto Di Primavera CD \2500
 79年リリース。イタリア然とした詩情あふれるサウンドと、洗練された感覚を持った作品。この年代は他のイタリアン・プログレがほとんど死滅していただけに孤高と言える。地中海の香りも深く非常に輝きを放つ彼らの代表作のひとつ。この作品には、地中海民族楽器も多く使用されていて、来日時、ロドルフォさんは、ほんとうはリュートでこのタイトル曲を日本でやりたっかったと僕に言っていました。
IT-0044 BANCO DEL MUTUO SOCCORSO / Capolinea CD \2500
 80年リリースのライヴ・アルバム。パワフルなノリで聴かせる1曲目や、シンプルなアレンジで押しまくる6曲目などを聴くと、彼らのアレンジと演奏が常にその時点でのベストなものを目指していて、少したりともその姿勢を崩していないことがわかる。3曲目もスタジオ盤以上にドラマチック。ほんとうに素晴らしいバンドだと実感。
IT-0871 BANCO DEL MUTUO SOCCORSO / Seguendo Le Tracce CD \2500
 75年のライヴ! 奇跡的な録音状態のテープが発見され、さらにデジタル・リマスター技術によりファンなら誰もが唸る圧巻のクオリティーでのリリースとなった。その音質はもちろん、各楽器のバランスの良さ、そして75年というヴィンテージが持つ音色で展開される、スタジオ版アレンジの枠を超えたインプロヴィゼーションの多彩さ。NOCENZI兄弟のツイン・キーボードに絶句。MALTESEはトランペットを高々と吹きまくり、GIANNI NOCENZIもクラリネットで華を添える。26分に拡大されたMETAMORFOSIはもう銀河で、シンセ・アンサンブルからはGAROFANO ROSSOの誕生が近く見える。必聴!! 曲目;R.I.P.(English version)、L'Albero Del Pane、Danza Dei Grandi Rettili、Passaggio、Non Mi Rompete、Dopo... Niente E Piu Lo Stesso、Traccia II、Metamorfosi
IT-2508 BANCO DEL MUTUO SOCCORSO / Live In Mexico City 1999 2CD \3500
 <ボーナス3曲入り2021年リマスター盤> 2000年にメキシコ・オンリーでリリースされた99年メキシコでのライヴ。フランチェスコ、ヴィットリオ、ロドルフォの3人にフィリッポらサポート・メンバーを加えた6人編成。初来日時と同じメンツで、その後の12年頃になると管楽器奏者入りの7人編成となるが、管楽器が入らない分ソリッドな質感となっており、この年代のみのサウンドが輝きを放っている。また、旧盤ではカットされていた同日録音からMETAMORFOSI、EMILIANO、750,000 ANNI FA...L'AMOREが加わっており、初のフルタイム・ヴァージョンと言える。モンスター級のMETAMORFOSIなど新たに収録された演奏がこれまた素晴らしく、フランチェスコが目の前にいるかのような750,000 ANNI〜の最後で思わず目頭が熱くなる。リマスターにてピアノやベースもくっきりと聴え、ブックレットも一新。アレンジが改変された驚きのCANTO DI PRIMAVERAなど聴き所だらけの名ライヴ盤です。
IT-2387 BANCO DEL MUTUO SOCCORSO / Transiberiana - Limited Mediabook CD \2600
 <限定メディアブック仕様> 別格の傑作となった25年振りとなる2019年スタジオ作。3パートからなる1曲目からバンコにしか作れない緻密で複雑なサウンドで迫ってくる。加えてダーウィンにあった追い詰められたような悲愴感があり、哀愁がアルバムに満ちていく。プログレッシヴなオルガン、クラシカルで前衛的なピアノ、神芸に達したムーグなど自由の扉の後にくるようなラビリンスが絡まる。2本のギターも地中海色からソリッドな速弾きまで実に役が広い。シベリア鉄道をコンセプト(厳しい自然と長い旅を人生に比喩)に唯一となったオリジナル・メンバーのキーボーディストのヴィットリオ・ノチェンツィを中心に強力な新ラインナップで制作。ギターのフィリッポは来日メンバーとして知られるところだが、ベースは元イル・バレット・ディ・ブロンゾ、ドラマーは現メタモルフォーシ。新ヴォーカリストもオーディション・ステージや自身のバンドでキャリアを積んできた実力派でイタリア然としたパッションあふれる存在感を放っている。神がかった出来と言えるのでは。ボーナスとして2018年のライヴからIL RAGNOとMETAMORFOSI入り。44ページの綴じ込みブックレット&ハードカヴァー仕様の限定盤。
IT-2588 BANCO DEL MUTUO SOCCORSO / Orlando - Le Forme Dell'Amore - Limited Digipack Edition CD \2600
 ダーウィンを超えた驚愕の作り込みに圧倒される2022年作。見事な感情移入で歌い込まれるヴォーカルにティンパニーが打ち鳴らされ神の手によるピアノが切り込んでくるオープニングから金縛りにあってしまう。バンコ然としたハモンドとムーグ、引っ掻くようなギター、不協和音と攻撃的なユニゾン、狂気じみた半音階、複雑に合体する変拍子、ピアノは時に物悲しく、アコギの叙情性と交わる。ルネッサンス期の叙事詩「狂えるオルランド」をコンセプトに数年掛けてスタジオで録音された。まるで厳格なもうひとつのダーウィンとも言えそうだが、ムーグの今風のチューニングやシロフォンとマリンバの導入、そしてバンド初となる女性ヴォーカリストのゲスト参加(ヴィットリオの娘ヴィオラ・ノチェンツィ)など、新味もあり、彼らの挑戦が止まらない。どんなにハードルを上げて聴き出しても、はるか上から越えて来る信じられない内容となっている。3面開きデジパック限定盤。
IT-2669 BAROCK PROJECT / Time Voyager CD \3500
 イタリアン・クラシカル・シンフォの最高峰と言える彼らの2024年作。天才キーボーディスト、ルカ・ザッビーニを中心にバンドとして頂点に立った傑作と言え、時間を巡る旅「タイム・ボイジャー」をコンセプトに、ノスタルジックな要素と未来的なヴィジョンを融合させ、時間が複雑に次元も超え迷宮するさまざまな世界が壮大かつエキゾチックに描き出される映画のような作風で、荘厳なオープニングから正にハリウッド級。ヴァイオリンやストリングスらのクラシカルで高貴なイタリア色とクラリネットやサックスのゴージャスに光る音色、そして、オルガン、シンセ、ピアノ、ギターらが編み出すテクニカルなプログレッシヴさに、彼ららしいキャッチーさが緻密かつパワフルにミックスされた恐るべき強度で完成されている圧巻の出来となっている。終盤では地中海色も。3面開きデジパック自主盤。
IT-2136 BIGLIETTO PER L'INFERNO / Same CD \2600
 ボーナスとして近年のイタリア盤CDではカットされていた5曲目の中間部分約1分(彼ららしいインストが展開されている)がノーカットで入った完全ヴァージョンを収録した2012年イタリア盤。地獄への招待状とも訳せるバンド名が物語るイタリアン・プログレ屈指のヘヴィ・シンフォ74年傑作。イル・バレ、セミラミス、ムゼオらに並ぶ。立ち込める邪悪な雰囲気の中、息もつかせないほどの畳み掛けを見せる。もう、死にそうなぐらいにドラマチック。駆け回るキーボード、唸るレスリー・トーン、噛み付くようなフルート、退廃美も見せるヴォーカルなど終始圧巻! 見開き紙ジャケット。
IT-2558 BIGLIETTO PER L'INFERNO / Il Tempo Della Semina CD \2600
 当時ミラノで気鋭ミュージシャンとして知られていたエウジェニオ・フィナルディのプロデュースの元、75年に録音されていたにもかかわらず、トライデント・レーベル閉鎖とバンド解散のためリリースされなかった幻の2nd。関係者が持っていたテープから92年に初リリース。音を聴く限りミックス段階でストップしてしまった感もあるものの、同じくリリースされなかった幻の2ndシングル(カタログ番号があり寸前でキャンセルになった)、VIVI LOTTA PENSA、L'ARTE SUBLIME DI UN GIUSTOも収録されている。よりシンフォニックな作品として完成されようとしていたことがわかる。とにかく良い。イタリア・ファンなら迷わず必聴。リマスター&見開き紙ジャケット。
IT-1683 BLOCCO MENTALE / POA CD \2500
 初期PFMに似たファンタジックな叙情を持つ、まったく日本人好みのイタリアン・シンフォニック・ロックの名盤のひとつ。プログレッシヴなハモンド、クラシカルなピアノ、美しいフルート、ジャージィなサックス、しゃがれ声とハイトーンの、タイプの違う2人のヴォーカリストを上手く配分し、情熱を帯びる展開に、たおやかでノスタルジックな趣きを交え典型的なサウンドを聴かせる。アルバムはこれが唯一の物であった。ギリシャ語で草原を意味するタイトルが付けられており、歌詞、ジャケットには、自然などエコをテーマにしたコンセプトが見られる。73年リリース。リマスター&見開き紙ジャケット。同年のシングルから両面ボーナス入り。
IT-2541 LA BOTTEGA DELL'ARTE / Same + 2 bonus CD \3200
 <300枚限定2曲初CD化ボーナス入り> 75年のデビュー・アルバムに彼らの最もプログレッシヴな74年のアルバム未収シングル両面を収録した2021年リマスター盤。数多いイタリアのラヴ・ロック・グループの中でもキーボードを多用したシンフォニック色の強いボッテガ・デッラルテ。優美なメロディーと甘いコーラスは言うに及ばず、本作では畳み掛けるプログレッシヴなナンバーも見られるが、結成間もない74年に超マイナー・レーベルからリリースされた1stシングルのB面「Notturno Per Noi」はテクニカルなピアノやハードなオルガンをフィーチャーしたバンコやフェスタ・モビーレを思わせる7分越えのインスト主体のナンバーで、彼らの原点はプログレだったことがわかる。A面の「Addio」はアルバム路線の切々としたラヴ・ロックだが、レアーレ・アカデミア・ディ・ムジカのようなクラシカルさが瑞々しい。なお、このシングルはバンドの許可なくリリースされ、後に回収されたと言われている。旧盤お持ちの方もシングル2曲の為にぜひご購入を。
IT-2571 LA BOTTEGA DELL'ARTE / Dentro +5 bonus CD \3200
 <300枚限定・初CD化含むボーナス入り> イタリア盤初CD化となる77年珠玉の名作2ndに、76年〜78年のこちらも名シングルから初CD化を含む5曲のボーナスを収録した2022年リマスター盤。数多いイタリアのラヴ・ロックの中でもキーボードを絵具のように重ねたシンフォニック色の強いボッテガ・デッラルテ。ピアノ、エレピ、クラヴィ、オルガン、アープ、ムーグ、メロトロン、エルカ・ストリングスなど多彩なキーボードを配し、ハープやフルートも儚く添えられ、甘美を極めるロマンチックな純愛サウンドを描いている。そして、アルバム未収シングルの素晴らしさも知られる彼らの初CD化3曲を含む同年代4枚のシングルから5曲をボーナス収録。どのシングルもアルバムとセットで持っていたい傑作だが、内1曲は78年にスペインでリリースされたレアなスペイン語ヴァージョン。旧盤お持ちの方も、ぜひご購入を。
IT-2234 I CAMALEONTI / Vita D'Uom CD \2980
 <300枚限定・初CD化> 69年作としては、かなりプログレッシヴな作風を持っている。イタリア初のQディスク(4曲入り12インチ)と言われ、彼らにとっても初のオリジナル・コンセプト作となった。基本はラヴ・ロックだが展開はプログレ的に凝っておりクラシカルな合唱など意表を突かれる。オーケストラも前衛的で、ギターやオルガンは時に激しくソロを取りハードな一面すら見せる。1曲目にはフランコ・ムッシーダ参加説も。CBSリリースのシングルを中心にアルバム未収から17曲もボーナスが入っており、こちらもイタリア・ファン必聴となっている。また、スペイン語、英語に加え珍しいドイツ語ヴァージョンも聴ける。リマスター&デジパック。
IT-0992 CAMPO DI MARTE / Same CD \2600
 バンドによるリディレクションで出直し。73年リリース。メロトロン、ハモンド、ピアノ、フルート、ホルンをフィーチャーしたクラシカルな美意識と、たおやかなアコースティック・パート、ギターと変拍子で見せるヘヴィさ、そして、歌心のあるヴォーカルがイメージをふくらませて共存。殺伐としたジャケットからは想像し難い広角的なシンフォニック・ロックを聴かせる。録音当時プランニングされた曲順(裏表が逆)と曲目に直してのリマスターリングにて。ハードさを好んだレコード会社がヘヴィな曲のあるほうをA面にしていた。見開き紙ジャケット。
IT-2516 CAPITOLO 6 / Frutti Per Kagua CD \2800
 イタリア黄金期72年にITからリリースされたヘヴィ・プログレ・ファン・マスト・アイテム。旧A面は約20分の大作となっており、フルートが噛み付き、サックスが叫び、ギターが泣き、クラシカルなハモンドやコーラスが雰囲気を染める。ハードなパートとアコースティックでリリカルなパートの振れ幅が凄い。その流れは後半へ引き継がれ、シンセも加わり、数多いイタリアン・ロックの中でも印象に残る3曲目で完全に打ちのめされる。当時は隠れた名作だったが、今は知られるべき名作。紙ジャケット。
IT-2284 CELESTE / Same (Principe Di Un Giorno) CD \2800
 珠玉の1枚。イタリアン・ロック屈指の美の化身。メロディアスなヴォーカル、クリムゾンに似た劇的なメロトロン、妖精のようなフルート、リリカルなピアノとアコギ。シンセやサックスも入るもののアコースティックなイメージが漂いファンタジックだ。深遠な幻想性に包まれているが、クラシカルなシンフォニー性やジャズの前衛性も交えており、改めて聴くと音楽性は極めて高く、驚くほどよく完成されている。76年必聴名作。英語ヴァージョンから3曲ボーナス入り。2曲は女性が歌っている。リマスター&見開き紙ジャケット。
IT-2468 CELESTE / Principe Di Un Giorno - The Definitive Edition CD \2800
 イタリアン・ロック屈指の美の化身と言われる76年1stアルバム全曲に、その原型と言える74年録音の女性ヴォーカルによる初期テイクの英語ヴァージョンから既発6曲を加え、先のコンピレーションにも収録されていた76年録音の未発表曲「NORA」と74年録音のインスト・ヴァージョンの「FAVOLE ANTICHE」、さらに本盤の目玉となる76年時の初出となるメロトロンをフィーチャーした「BOSWELLIA SACRA」の3曲を加えた計16曲入りの1stアルバムにこだわった決定版。女性ヴォーカルで儚く歌われる英語ヴァージョンはアレンジや展開も違うアルバム以前の初期録音で、もし、このまま女性ヴォーカルで当時完成されリリースとなっていたなら、それもまた名作になっていたに違いない。2020年リマスター。
IT-2373 CELESTE / Il Risveglio Del Principe CD \2800
 メロトロン、アコギ、ピアノ、ヴァイオリン、チェロ、フルート、リコーダー、そして淡いヴォーカルが織り成していくナイーヴなサウンドはまさにチェレステ。76年作の王子が湖から姿を現せるも去っていく儚い幻想を綴ったコンセプト・アルバムとなっており、2018年に約半年掛けて録音。9人のメンバーが見られるがチロ・ペッリーノによるすべて新曲(74年ごろに書き始められた曲も含む)でのチェレステの音を復活させたプロジェクトと言えるだろう。TILIONのアルフィオ・コスタ(オルガン)、IL TEMPIO DELLE CLESSIDREのエリーザ・モンタルド(ヴォイス)らゲスト参加。2019年作イタリア盤。
IT-2456 CELESTE / Flashes From Archives Of Oblivion (Just A Collection Of Antiques And Curios) CD \2800
 初出となる未発音源を含むチェレステのアーカイヴ集2020年盤。名作で知られる76年作「Principe Di Un Giorno」の英語ヴァージョン等を含む新たなレア音源集で、一部は2010年にリリースされた4枚組ボックスにも収録されているものの、なんと74年にサンレモを目指して書かれ録音されたニュー・トロルス風ラヴ・ロック調の絶品バラードや73年のスタジオ・セッション6曲、さらに93年リリースの「Second Plus」に入りきらなかった76年&77年録音のデモなどなど最近見つかった当時のテープから77分以上全20曲をリマスターで収録。加えて19年作の日本盤のみのボーナスとして収録されていた「Mare Di Giada」も収録。イタリア・ファンは見逃せません。
IT-2511 CELESTE / Il Principe Del Regno Perduto CD \2800
 2021年作。美しくドラマチックなメロトロンが冴えわたり、多彩なヴィンテージ・キーボードに、ギター、ヴァイオリン、フルート、リコーダー、クラリネット、サックスらをフィーチャー。リズム・セクションはロックな力強さを増し、チェレステ再始動のプロジェクト的な前作からよりバンドとしての結束を高めた最新作だ。新味として、オペラチックな女性ヴォーカルやクラシカルな合唱を幽玄に配し、ロマンチックなエレクトリック・ギターを絡めるなど完全復活の様相で展開。管楽器の名手エドモンド・ロマーノを始め、ANCIENT VEILのギタリストらゲスト・メンバーも叙情を描く達人ばかりで彼らの貢献も半端ない。本作の核となっている25分近い2曲目のラストではあのフレーズも導入され、ファンならおもわず感涙。見開き紙ジャケット限定盤。
IT-2607 CELESTE / Celeste With Celestial Symphony Orchestra CD \2950
 生の管弦楽など小編成のオーケストラを配した2023年作。すべて新曲による13曲の計70分を越える作品となっており、オーケストラとのアルバム制作はデビュー当時からの夢だったと語っている。チェレステ然としたメロトロンをたっぷりとフィーチャーし、ギターやリズム・セクションなど近年のメンバーを固定したバンドに伊語の男女ヴォーカルを加え、優雅な日差しに戯れるような気品あふれるシンフォを聴かせる、まさにチェレステならではの内容となっている。柔らかなアープ・シンセやハモンドにソリーナらのヴィンテージ・キーボードも添えられ、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、ホルン、オーボエ、クラリネットらと儚いピアノやアコギらが染まり合い、76年作の王子の冒険のファンタジーを垣間見せるファン必聴作。
IT-2670 CELESTE / Echi Di Un Futuro Passato CD \3800
 早くも2024年作。ジャージィなオープニングに驚かされるが、すぐさまフルートが入りメロトロンが郷愁を漂わせる。サックスも加えたファンタジックなジャズ色がジャズ・ロックではなく、高貴な夢想を広げ、チェレステならではのサウンドを描いているのが素晴らしい。ヴァイオリンやギターにリズム・セクションなど近年のメンバーのバンドに淡々とした伊語の男女ヴォーカルを曲によって加え、また、本作ではピアニストをフィーチャーし、ソロを取る管楽器と共に美しい流れを見せている。マイナー調のメロトロンとエレクトリック・ギターがハモりツイン・フルートが寄り添うラストなどあの76年のデビュー作を彷彿させるが、作品全体に動きが多く、新たな境地を聴かせる力作となっている。3面開きデジパック。
IT-1977 CERVELLO / Melos CD \2300
 <PROGRESSIVAMENTE ITALIA 2014 REISSUES> イタリアのトップ・プロデューサーとなった、コッラード・ルスティーチが率いたグループで、ヘヴィ・シンフォの傑作として知られる73年にリリースされた唯一作。ギリシャ古代詩をモチーフに、狂気とロマンティシズムあふれる宴を描いていく。密教、邪教、といったイタリア独特の邪悪な雰囲気が充満し、反面、アコギやフルートも駆使し、南イタリアの光にも満ちる。超人的な変拍子の持続は圧巻だ。呪文コーラスで引き込む導入部で早くも失神!
IT-1594 CHERRY FIVE / Same CD \2500
 廃盤だった伊盤が再プレス。昔は最もミステリアスな謎を持ったイタリアン・シンフォの1枚だった。現在のデータでは74年に録音されるも2年間オクラ入りになっていたオリジナル・ゴブリンの変名アルバムだ。SIMONETTI(KEY)、MORANTE(G)、PIGNATELLI(B)らゴブリンの3人に、英語で歌うシンガーとドラマーのCARLO BORDINIの5人編成。レコードには後者の2人しかクレジットが無く、曲名にはTHE PICTURE OF DORIAN GRAY、OLIVERといったSIMONETTIのバンド・キャリアが隠されていた。テクニカルなギターに、ハモンド、メロトロン、ムーグらをフィーチャーした、YES、ELP影響下の出来すぎた内容は今聴いても衝撃的。ゴブリンとはサウンド形態がまったく違う。
IT-2074 CHERRY FIVE / Il Pozzo Dei Giganti CD \2800
 レジェンドの復活が続くイタリアン・プログレッシヴ・ロック。遂にチェリー・ファイヴも素晴らしい新作をリリースした。ダンテの神曲をテーマに持ち込み、ヴォーカリストのトニー・タルタリーニ、ドラマーのカルロ・ボルディーニの2人のオリジナル・メンバーに、TAPROBANのキーボーディストを始め、ギタリストとベーシストを加えた5人編成で録音。英語で歌われイエスの影響も強かった当時のアルバムの畳み掛けるテクニカルさを受け継ぎながら、本作はイタリア語で歌われ、イタリア色がむんむんと立ち込めるサウンドとなり、ハモンド、ムーグ、メロトロン、クラヴィ、ローズらの豪華なヴィンテージ・キーボードに攻撃的でかつエモーショナルなギターが絡み、切々としたバラードやグリフォンにも似た中世色も織り込まれた渾身の必聴作となっている。
IT-1500 CICCADA / A Child In The Mirror CD \2500
 魅惑の女性ヴォーカリスト、エヴァンゲリアをフィーチャーしたギリシャのシンフォニック・プログレ・バンド。2010年作。英国のグリフォンやスパイロジャイラを敬愛するというメンバー。メロトロンやオルガンを担当するキーボーディストはリコーダーやフルートも吹き、曲によってチェロ、ホルン、トランペット、サックス、クラリネットも入り、また、本来ドラマーが居ないバンドなので、リリース元のイタリアからDFAのドラマーがほぼ全曲を好サポート。彼のタイトなプレイにより、中世色や、淡い幽幻さをファンタジックに香らせたサウンドがテクニカルで高度なプログレッシヴ・ロックへ昇華されており、アングラガルドのような展開も見せる。英語で歌われているが、2曲はギリシャ語でコンテンポラリー系へ。なので、ギリシャ女性ヴォーカル・ファンも見逃せない。YUGENの管楽器奏者、キーボーディストもゲストで参加。
IT-2614 CIRCUS 2000 / I Am The Witch - The Anthology 2CD \2980
 今やどちらも激レア6ケタのウルトラ・コレクターズ盤となった70年の1st「Same」と72年作2nd「An Escape From A Box」に、初CD化を含むシングルと未発表曲をボーナスとして11曲を加えリマスターしたコンプリート収録の2枚組2023年盤。英語で歌う女性ヴォーカルをフィーチャーしたサイケデリック・バンドとして知られるが、1stのどよーんとした暗みに溶け込む妖しさとクレジットにないオルガンやフルートの隠し味も加わって、シタール奏法に深いエコーなどアシッドな哀愁を持った雰囲気が最高だ。そして意外にポップ。2ndはサイケ色を残しながらの進化があり、バカテク集団のNOVAに加わる手数の多いドラマーがテンションを上げ、ギターも攻撃的になり、一方でジャージィなアシッドさを秘め、非イタリア的には違いないが、3曲目や4曲目の展開など、やはりイタリアだと思ってしまう闇を感じる。ラストはクリムゾン風で完全にプログレ。なお、シングルは2枚が伊語で歌われており、ぐっとカラーが変わる。また未発に終った3rdへ向けて録音されたという伊語で歌われる99年まで未発表だった2曲は当時のプログレ・ムーブメントに感化されたシンフォで、この路線でアルバムが完成していたならSAINT JUSTと肩を並べていたに違いない。他、MONOヴァージョン、ジューク・ボックス・エディット等を収録。リマスター&3面開きデジパック。
IT-1978 CLAUDIO ROCCHI / Viaggio CD \2300
 <PROGRESSIVAMENTE ITALIA 2014 REISSUES> アシッド・フォーク・ファン必聴の70年リリースの1st。マウロ・パガーニがフルートとヴァイオリンで参加しており、何か思い詰めたようなロッキのヴォーカルにアクセントを加え、曲によっては女性ヴォーカルも交え、ドリーミィーに深くまどろむ。エフェクトなどプログレッシヴな風味も醸し出され、イタリアのシンガーの作品の中でも、特異な作風となっている。感覚に酔う部分とピュアな感性が絶妙に入り混じった、この年代でしか味わえない音。
IT-1980 CLAUDIO ROCCHI / La Norma Del Cielo CD \2300
 <PROGRESSIVAMENTE ITALIA 2014 REISSUES> 前作の続編として72年にリリースされた3rd。プログレッシヴ最前線にいたカンタウトーレで、何か吹っ切れたような包容力から生まれる音楽は孤高の輝きに満ち、ハモンド、フルート、ソリーナ、ヴァイオリン、ギター、女性コーラスらをナチュラルに響かせ、彼のヴォーカルも含めそれらがどんどんと美しく柔らかな結晶になっていく。アシッドとシンフォニックの夢見の融合。この年代のイタリアしか生めなかった奇跡の音だろう。2013年他界。
IT-1857 LA COSCIENZA DI ZENO / Sensitivita CD \2700
 まるでバンコを思わせるオープニング。多くのファンが待ち望んだ彼らの2作目となる2013年作。ヴァイオリン、チェロ、フルートを加え、さらにツイン・キーボードの片方が傑作ソロをリリースしたHOSTSONATENのキーボーディスト、LUCA SCHERANIにチェンジ。なので、メロトロンやシンセなど圧倒的なシンフォニック色を展開させており、FABIO ZUFFANTIも嫉妬するようなイタリア色に満ちた必聴作となっている。生弦がコンチェルト・グロッソの如く絡む場面や、変拍子ラビリンスでの畳み掛け、パッショネイトな伊語のヴォーカルなど、どれも本格的だが、巧みなピアノの美しさはロカンダ並!
IT-2030 LA COSCIENZA DI ZENO / La Notte Anche Di Giorno CD \2700
 ヴァイオリン奏者をメンバーに加え制作された2015年作。結果、女性的なクラシカルさを湛えた叙情派シンフォとなっており、イタリア語による歌心が映える作品となった。たおやかな導入部からアトラクティヴに展開してゆき、スリリングさや優雅さも織り込み新境地を見せる前半、妖しい邪悪なヘヴィ・プログレをテクニカルに、かつシアトリカルにアレンジした彼ららしい後半、アナログ盤を意識した24分と20分の組曲が2つ収録されている。佳境には古の王国のパレードを思わせる華やかさもあり、一気に聴かせる必聴作となっている。前作同様ピアノの美しさも格別だ。チェロ奏者に加え、ホストソナテンのフルート奏者と女性ヴォーカリストがゲスト参加。3面開きデジパック。
IT-2453J DALLAGLIO / Sera-Mattina CD \3450
 「ダッラリオ / 夢の時間」 長らく廃盤だったイル・ヴォーロのドラマーとして知られる彼のカンタウトーレとしての72年の名作ソロ。ムーグ、メロトロン、ハモンド、ピアノらをフィーチャーしたプログレッシヴなアレンジで構成され、メロディアスな歌心を交えた、哀愁感のあるシンフォニック色をイタリア然と展開していく。バンド4人で録音されており、後半はホットなインスト・パートも多い。切々とピュアであり、また、ラヴ・ロックとは一線を画した愁いがあり、美の追想がこの作品にドラマチックに閉じ込めてある。解説&対訳付き。SHM-CD。リマスター&見開き紙ジャケット。国内盤
IT-1091 DALTON / Riflessioni - Idea D'infinito CD \2600
 見開き紙ジャケット・イタリア盤。72年リリースの1st。原盤は激レア中の激レア、金を積んでも無いものは無いと言われるのが本作のオリジナルLP。ピアノ、ソリーナ、フルートと、ブリティッシュ・ナイズされた荒々しいギターとハモンド、そしてイタリア然とした歌心のあるメロディアスなヴォーカル。同じフレーズの小曲をリフレインさせ、時に熱く押しまくり、時に叙情的に聴かせる。全体にはヘヴィだが曲が良く、ニュー・トロルス並みの情緒とまとまりを見せている。リマスター。1曲目の当時のライヴをボーナス収録。
IT-2122 I DIK DIK / Storie E Confessioni CD \3200
 <300枚限定・伊盤初CD化> ナターレ・マッサーラのオーケストラを配し、愛が香る統一感で聴かせる73年作。収録曲のうち半分はエルトン・ジョンなどの伊語カヴァーだが、そう言ったことは忘れて聴いたほうがいい。ハモンド、ソリーナ、ピアノらで作り上げたシンフォニックな演奏をバックに、アモーレ・ミオとイタリアの哀愁を切々と歌う名曲の2曲目で、もうバラ色だ。マウリツィオ・ファブリツィオによるラストも、とてもイタリアしている。73年〜75年のシングル(後者はフンカ・ムンカ参加の必聴曲)とアルゼンチン・リリースのスペイン語ヴァージョン等ボーナス8曲入り。デジパック&リマスター。
IT-2646 DIVAE PROJECT / Stratosferico & Other Stories CD \3300
 初CD化と新作から成る伊プログレ・ファン必携2023年作。RECORD STORE DAY限定で21年にリリースされた6曲入りアルバム「Stratosferico」とジョン・ウェットンへ捧げられた23年の3曲入りシングル「After The War」の初CD化に、「A Gift For Keith Emerson」と題されたエマーソンへ捧げられた新作組曲等を合せ収録した内容の濃すぎるオムニバス作。「Stratosferico」の前半はアレアをリスペクトし、デメトリオ・ストラトスの生前のヴォイスをフィーチャーし、アレアのドラマーやバンコのジャンニ・ノツェンツィが参加。ジャンニのクラシカルなピアノが聴き物だ。同後半はオザンナをテーマにリノ・ヴァイレッティをフィーチャーし、RDMのギタリストやFLEAのベーシストらに加え、あのガゼボも参加し、オザンナ組曲を展開。23年のシングル「After The War」は反戦的な歌詞から選ばれたというエイジアのカヴァーだが、他の2曲はイタリア然としたオリジナルのシンフォ。10曲目は04年のPROGRESSIVAMENTE 1973-2003のみに収録されていたイルバレのジャンニ・レオーネ絡みのイルバレやチェルヴェッロを思わせるヘヴィ・シンフォ。ラストのエマーソンへ捧げられた組曲はELPとイタリアン・シンフォが合体したようなサウンドで、ド派手なシンセとワイルドなハモンドが豪快なリズム・セクションで荒れ狂い、ピアノが蓋を閉じる意味ありげな終焉を迎えるプログレ・ファン必聴曲。デジパック。
IT-2368 DONELLA DEL MONACO - PAOLO TRONCON - OPUS AVANTRA ENSEMBLE / Rosa Rosae CD \2700
 イタリアン美学を結集したファン必聴の2019年作。ドネラ・デル・モナコ、そして、オパス・アヴァントラ健在と唸らせる出来で、ピアノ、フルート、チェロ、アコーディオン、シンセ、サックス、ドラムスらをフィーチャーし、クラシカルで退廃ムード漂うサウンドを自身に巻き込むかのように変化自在のヴォーカルで歌い上げていく。ソロとしても10年以上のインターバルがあり、本作のような攻撃的なロック色を持ったプログレッシヴ・ロックとしての作風では約15年振り。蝶のように舞うフルート、降り注ぐチェロ、物悲しいピアノ、不意を突く打楽器など正にオパス・アヴァントラ降臨。アルベルト・ラディウス、リノ・ヴァイレッティ、ジェニー・ソレンティ、トニー・エスポジトらがゲスト参加。彼らもまた存在感を出している。スリップケース付き。
IT-1195 DUELLO MADRE / Same CD \2700
 08年リマスター・見開き紙ジャケットにて出直し。73年リリースのジャズ・ロック作。IL VOLOのベーシスト、BOB CALLERO在籍作として知られ、ギターはNUOVA IDEAを経て彼と共にOSAGE TRIBEにも在籍。また、CIRCUS 2000からやって来たドラマーは後にNOVAへ参加。フルート、サックスらの管楽器を加えたサウンドで、1曲目のヴォーカル・ナンバーにはカンタベリーとイタリアをミックスしたテイストがあり、2曲目も地中海というよりは英国を連想させ、PICCHO DAL POZZOらと同類のしたたかな匂いを感じる。プロデュースはGIAN PIERO REVERBERIでキーボードも少し弾いている。
IT-2652 ENZO CARELLA / Vocazione CD \3200
 エトナのギタリスト、カルロ・ペンニーシやゴブリンのリズム・セクション、アゴスティーノ・マランゴーロ&ファビオ・ピニャテッリ、さらにパオロ・ルスティケッリがキーボードで参加しているカンタウトーレの77年にITレーベルからリリースされた激レア1st。ビシバシとタイトに決まるリズムにジャージィなギターと曲によってはオルガンのソロがフィーチャーされるなどこのメンツならではのサウンドをバックにソフトな伊語ヴォーカルで歌われていく。声質は違うがラディウスあたりにも通じる内容だ。なお、キーボードにはマウリツィオ・グアリーニも参加しているらしい。伊ファンは見逃せない。リマスター。
IT-1627 EQUIPE 84 / ID CD \2200
 SONYRCA ITALIANA LIMITED PAPER SLEEVE! メロトロン・ファン必聴アイテムとして語られる70年リリースの4作目。クラシカルでイタリア特有の翳りが覆い、シーンの黎明期に制作されたにもかかわらず、ハモンド、ピアノ、ハープシコードなどキーボードをふんだんに使用したシンフォニックでプログレッシヴな名作だ。哀愁を感じさせるも、甘く優しいヴォーカルが聴き手の心を酔わせる。ドラムスはPFMのチョッチョ。FORMULA 3あたりのイメージにも近い。見開き紙ジャケット仕様&リマスター盤。
IT-2096 EQUIPE 84 / Sacrificio CD \3200
 <300枚限定・伊盤初CD化> シンフォニック・プログレとして彼らの作品を評価すると本作が最高作だろう。74年リリースの7作目で、曲によってオーケストラもフィーチャーし、GIANNI D'ERRICOやNUOVA IDEAのメンバーを助っ人として要所に配し、リズム・セクションやギターのテクニカルな小技を効かせたサウンドは他のラヴ・ロック・バンドとは一線を画するもの。そして極上のヴォーカルが甘く歌い上げる。情熱があふれ出し走り出す後半はイタリアン・ロックのハイライトだ。ボーナスとしてアルバム未収の75年〜77年の極上シングル3枚と、プロモ盤収録曲、さらに未発の英語ヴァージョンなど計9曲入り。デジパック&リマスター。
IT-0542 FABRIZIO DE ANDRE / Creuza De Ma CD \3000
 MAURO PAGANIとの共作と言っても差し支えない84年リリースの傑作。24ビット・デジタル・リマスターにて出直し。PAGANIは作曲、アレンジ、そして、ヴァイオリン、フルート、サズ、ブズーキらと、彼が吸収した地中海音楽のすべてを、光と香りを添えてこの作品に注ぎ込んだ。FRANCO MUSSIDAも参加し、この時期のPFMでは見られなかった真価を発揮。ANDREのひなびた声でせつせつと歌われていく中、鮮やかなコントラストが映し出され、聴く毎にその迷路のような道筋で新たな感動を覚える。
IT-2005 IL FAUNO DI MARMO (THE REBUS) / The Rebus Years 2001-2012 2CD \3600
 2014年度イタリア再発の超目玉! 70年代からタイムスリップして来たかのような伝説のヘヴィ・シンフォ・バンド、THE REBUSの驚愕の音源集。現在IL FAUNO DI MARMOに改名しており、最新作、CANTI RACCONTI E BATTAGLIEが当店でロング・セラーとなっている彼ら。結成は01年。レコード・フェアやライヴ会場のみで売られたというREBUS名義の2枚の激レア・スタジオ作、THE REBUS(02年)と傑作ACROTERIUS(05年)のリマスターに、ボーナスを1曲加えた2枚組だ。彼らのサウンドは言われなければ完全に70年代の音。吹き荒れるフルート、攻撃的なギター、プログレッシヴなオルガン、妖しいシンセ、ワイルドなヴォーカル、豪快に畳み掛けるリズム・セクション。そして、ヴィンテージ感あふれる曲調。ビリエット・ペル・リンフェルノの邪悪さ、カピトロ・セイの切れ味、セミラミスの狂気といったものが浮かぶ。鮮烈に切り返すアコースティックな地中海色も映え、インパクトは壮絶だ。イタリアン・プログレ・ファン必聴!
IT-2666 FAUST'O / Suicidio CD \3800
 アルベルト・ラディウスがギターで参加しアレンジも担当したシンガーの78年デビュー作。カンタウトーレであり、ポップなニュー・ウェイヴでありつつ、イタリアの哀愁とデカダンな影を持つ作品で、メロトロンを導入したバラードやピアノをバックにマウロ・ペローシを思わせる悲哀を聴かせるなど、ラディウスのキュンキュンとしたギターと共にプログレ・ファンに刺さる内容となっている。ファルセットを交えた独特の唱法が印象的で、シアトリカルな展開を見せるナンバーや、幽玄でドラマチックなアレンジもあり、ラディウスのギターシンセがダークに配されるラストなど、もうプログレ。リズム・セクションはミラノで活動していたプログレ・バンドのCRISALIDEのメンバーだった。ラディウス色の出た名作となっている。28年振りのCD再発。リマスター。
IT-0864 FLEA / Topi O Uomini CD \2600
 しばらく廃盤だったイタリアン・ハードの名作のひとつ。イタリア盤見開き紙ジャケット&リマスターで出直した。72年リリース。ETNAの前身バンドだが、こちらはイタリア屈指のリズム・セクションをフィーチャーした、痛快極まりないハード・プログレとなっている。重量感のある変拍子をビシバシと決め、伊語の歌メロのメロディーも良く、迫力の内容でズンズン迫る。イタリア色強し。ベースはL'UOVO DI COLOMBOへ、ドラマーはETNAを経てGOBLINへ。
IT-2391 FRANCESCO DI GIACOMO / La Parte Mancante CD \2800
 必聴傑作! アナログ盤で先行リリースされていた未発表ソロ・アルバム2019年作が待望のCDリリースとなった。アナログ盤は10曲の収録だったがCDは4曲加えての計14曲の収録。彼が亡くなる10年ほど前からピアニストのパオロ・センティネッリと書き始め録音(2004〜2012)していた新曲(詞/ジャコモ 曲/センティネッリ)で、センティネッリがアレンジも手掛け、彼のピアノ、シンセ、プログラミングにギター、ベース、ドラムス、パーカッション、管楽器、ストリングス・オーケストラを加えたクラシカルでかつ挑戦的、入り混じるロマンとアイロニーの呻き、そしてイタリアの哀愁がしたたる作風はバンコのヴォーカリストならではの珠玉の作品となっている。なお、CDボーナスの内1曲はジャコモがゲスト参加したELIO E LE STORIE TESEの16年作収録曲で本作ではELIOが歌い捧げられている。見開き紙ジャケット。
IT-2606D FURIO CHIRICO'S THE TRIP / Equinox CD+DVD(NTSC) \3980
 フリオ・キリコをメインに新たに結成されたフリオ・キリコズ・ザ・トリップの2022年デビュー・アルバムをディスク1に、22年のデビュー・ライヴをDVDに収録した2枚組イタリア盤。ヴォーカル・ナンバー6曲とインスト3曲で構成されたアルバムはすべて本バンドによる新曲で、ギター、キーボード、ベース&ヴォーカル、ドラムスの4人編成で録音。リリース50周年を意識したような72年作ATLANTIDEを思わせるスピーディなハモンドと叩きまくりのドラムスの1曲目に圧倒されるが、クラシカルなオーケストレーションや英語ながらトロルスを思わせるバラードなどバンド全員で作曲構築されたオリジナリティーがあり、また、ギターの速弾きなど21世紀型で、70年代の後期トリップとは違う、重厚でカラフル、シンフォニックな趣がある。ライヴは本作から3曲、ATLANTIDEから4曲目、CARONTEから1曲、計40分の収録。野外イヴェントでのパワフルな演奏だ。3面開き紙ジャケット。
IT-2634 GARYBALDI / Nuda CD \3200
 <3面開き紙ジャケット2023年盤> 72年リリースの1st。エクスペリエンスをハモンド入りでイタリアン・ハード・プログレにしたような1曲目に印象付けられるが、そもそも伊語で歌われており、ムーグを大胆にフィーチャーした3曲目はイタリア然とした歌物で、ハード・ナンバーへ戻る4曲目もクラシカルなフレーズの挿入など、黄金期の色が出る。旧B面は3パート構成の組曲で、リリカルなピアノと哀愁のヴォーカルで幕を開け、泣きのギターから郷愁のハモンドへと受け継がれ、美しいソリーナが配されるなど典型的なイタリアン・プログレが展開される。良く出来た作品だ。
IT-2616 GIANNI TOGNI / In Una Simile Circostanza CD \3200
 オリジナル・ジャケットでは初CDとなる75年デビュー作。ピエロ・リュネールで知られるITレーベルからリリースされた激レアな1枚で、プログレ・ファンにはアルトゥーロ・スタルテリ(一曲ながら非常に光っている)やカルロ・シリオットの参加で、その価値を高めていた。後のイ・プー路線とは違ったリリカルながらも内省的でどこか屈折したITレーベルならではのカンタウトーレ作品となっており、アコギ、フルートやサックスの管楽器、チェロやヴァイオリンの生弦、ピアノ、オルガン、エレピ、ハープシコード、ソリーナらのキーボードがイタリアらしい叙情を醸し出す味わい深い内容だ。本作はマイナー・リリースで終ってしまったが、翌年からイ・プーのツアーに同行し、80年にCGDから再デビューして大ヒットを生み81年に来日。長らく廃盤で入手困難だった。23年振りのCD再発。
IT-2440 GIOVANNA / Ho Passato Un Brutto Inverno CD \3200
 <300枚限定・初CD化&5曲ボーナス入り> キーフを思わせる美しいジャケットに包まれた女性ヴォーカリストの73年リリース激レア2nd。珠玉の出来と言えるアリーチェやカテリーナ・カセッリの初期作に通じる女性ヴォーカル・ファン必聴作で、ダリオ・バルダン・ベンボ(ピアノ、オルガン、メロトロン、ムーグ、チェレスタ)を筆頭に、ジジ・カッペッロット(ベース)、アンディ・スルディ(ドラムス)、マッシモ・ルカ(ギター)らこの年代のトップ・ミュージシャンを配し、ミア・マルティーニの多くの作品を手掛けたレオナルド・リッキがプロデュース。甘く清純な歌声をオーケストラやキーボードが哀愁を交え、儚くもドラマチックに聴かせる屈指の1枚。同年代のシングルから5曲ボーナス入り。リマスター&デジパック。
IT-1968 GOBLIN / Roller CD \2500
 リマスター2012年盤。プロフォンド・ロッソとサスペリアの間、76年にリリースされた2作目。メンバー・チェンジがあり、フレア、エトナを経た凄腕ドラマー、AGOSTINO MARANGOLOを迎え、また、キーボーディストをもう一人加え、ツイン・キーボード編成で制作された。繰り出されるスリリングなサウンドは、クリアーでかつダイナミックなジャズ・ロックとなり、シモネッティが考案する独特のシンセ・フレーズを骨子に発展していく。彼らのオリジナル・アルバムとして、ぜひ聴いておきたい1枚。
IT-2316 GOBLIN / Il Fantastico Viaggio Del Bagarozzo Mark CD \2500
 リマスター2013年盤。彼らの作品の中で最もシンフォニックな1枚。78年リリースの4作目。サウンド・トラックから離れ、彼らの中で唯一ヴォーカルをフィーチャーしたオリジナル・アルバムで、イタリアン・シンフォとしてのドラマチックな内容を鋭角的なイメージを発散させながらテクニカルな演奏で聴かせる。メロディアスさがきらきらと光り、ジャズ・ロック的なイメージやサスペリアの印象を覆すはず。ジャケでパスしていた方も多いのでは。芸風の達者さではある意味ニュー・トロルスに匹敵。
IT-1785 GRUPPO 2001 / L'Alba Di Domani CD \2500
 イタリア盤初CD化。72年にナポリのマイナー・レーベルからリリースされたサルディニアのグループ。彼ら唯一のアルバムで、1曲目はロカンダを思わせる畳み掛けと甘いヴォーカルが交差するイタリアン・シンフォのハイライトのひとつ。その後も、たおやかな歌心をメインにメロトロンが遠鳴りするなど、ファンタジックな叙情性とプログレッシヴなアレンジを交え、淡い陽射しを感じるノスタルジックさに包まれていく。クラシカルさには宗教色も秘め、本土のバンドとはどこか違うエキゾチックさも魅力。見開き紙ジャケット&72年のシングルからボーナス1曲入り。
IT-2629 HOMUNCULUS RES / Ecco L'Impero Dei Doppi Sensi CD \2950
 今やイタリアン・カンタベリー・シンフォの代表格と言える存在になった彼らの2023年作。スタイリッシュでかつマニアックな内容で、テクニカルさにファンタジックなユーモアを交えた曲想は彼らならではと言え、シンセ、オルガン、ピアノ、メロトロン系らのキーボードにカッコよく切り込むギターを絡め、フルート、クラリネット、オーボエ、ホルン、リコーダー、バスーン、トランペットらの多彩なバブル風味の管楽器をゲストで配し、伊語のほのぼのとしながらも儚さが漂う歌心を絶妙に乗せていく。時にノスタルジックなポップさもあり、カンタベリー・スピリチュアルを目指しつつ、ウードなど地中海楽器や、アープ&オーバーハイムなどヴィンテージ色にもこだわった力作となっている。多々あるイタリアの中でも必ず押さえておきたいバンドのひとつ。見開き紙ジャケット。
IT-1196 HOSTSONATEN / Winterthrough CD \2600
 四季シリーズの冬。純スタジオ作としては01年の名作、SPRINGSONG以来の6年振りとなる08年作。しんしんと雪が降るロマンチックさを感じさせる内容で、ギター、ピアノ、オルガン、シンセ、メロトロン、管楽器らが織り成すピュアーラヴなサウンドに包まれる。全編インストで切れ目なく曲がつながって行き、クリーミィーなほどメロウだが、流行のメランコリックな音響派にはならず、幻想に思いがあふれ、これぞシンフォニック・ロックと叫びたい、けっして弾き倒しからは生まれない高貴さとドラマチックさがある。6曲目で涙しない人は居ないと思う。見開き紙ジャケット。
IT-1352 HOSTSONATEN / Springsong (remake 2009 version) CD \2600
 01年にリリースされた叙情派シンフォの名作、スプリングソングの09年リメイク版。オリジナル・トラックをベースにアレンジが加筆され、サンプラーだったものを生メロトロンへ差し替え、ベース・パートを録り直し、パーカッションら細部への追加録音、そして未発の関連作から13分の組曲のボーナス収録、作品のイメージを沸き立たせる新たなジャケット・ワークなど、もう新作と言ってもいい内容となった。リコーダー、フルート、ヴァイオリンらの詩的要素もさらに際立ち、初期アンソニー・フィリップスにも似た、ロマンが香る傑作度が確実に増した。見開き紙ジャケット。
IT-2539 HUNKA MUNKA / Foreste Interstellari CD \2800
 ロベルト・カルロットが49年振りにHUNKA MUNKA名義でリリースした2021年新作! ヴィンテージ・キーボード主導のドラマチックなシンフォニック・ロックとなっており、あの哀愁ヴォーカルをオルガンやメロトロンを始めとする鍵盤が彩っていく。攻撃的な曲作りが多く見られ、バックアップしている若手ミュージシャンとのケミストリーが上手く引き出されており、今のイタリアの21世紀バンドにも通じる作風が生まれているのが驚きだ。とは言え、クラシカルな陰影の迷宮に突入する7曲目や72年作のDEDICATO A GIOVANNA G.の甘美な歌心を彷彿させる8曲目などファン必聴だろう。約20年前から構想がスタートしていた力作だ。
IT-0800 IBIS / Sun Supreme CD \2600
 結局、歴史は繰り返されているが、本バンドも法的な制約上イビスと名乗っているだけで、ニュー・トロルスに違いなかった。UTでヴィットリオと本メンバーが分裂し連名作をリリース後、さらにオリジナリティーを求め74年に制作されたのが本作。元アトミック・ルースターのドラマー、RIC PARNELLを迎え、アルバム両面とも組曲形式で力のこもった展開を見せ、細やかなシンフォ・アレンジが全体に施されている。NICO DI PALOのギターやヴォーカルの個性が生かされ、MAURIZIO SALVIのキーボードもかなりテクニカルに構成されている。イタリア盤見開き紙ジャケット
IT-2671 THE IKAN METHOD / Perfect Tyranny CD \3600
 英国のネオ・プログレに影響を受けているローマのシンフォ・バンドの2作目となる2024年作。速弾きと甘美なハーモニーを両立させるギターと閃光の如くシンセを繰り出すキーボーディストのアンサンブルが刺激的に絡み、英語ながらもヴォーカルはイタリアの情熱を振りまく。一聴シンプルに感じるも多用される転調が特徴で、華麗なコーラスや美しいピアノもフィーチャーされ、1曲目では室内楽風のストリングスやハープシコードを交えたクラシカルさがリリカルなアクセントを生む。NARROW PASSやTHE ROME PRO(G)JECTに参加したメンバーのプロジェクトで、今回、22年にデビューしたWILSON PROJECTで注目されたキーボーディストが新たに加わり、テクニカルさを押し上げている。自主盤。
IT-2651 JACULA / Tardo Pede In Magiam Versus - 2023 Digipack Edition CD \3500
 <リマスター&デジパック&ボーナス入り2023年盤> - ヤクラ - この響きは別格だ。コレクターにとってはPFMよりもBANCOよりも夢に現れた幻だった。パイプ・オルガンと女性ヴォーカルを中心に生み出される、ヨーロッパのキリスト教土が生んだ72年の傑作。かつて、伝説の中で眠り続けた孤高のアルバムだ。邪悪な異教、オカルティックなイタリアの闇に包まれる。BARTOCCETTIは前身のINVISIBLE FORCEや、後のANTONIUS REXも含めて同じ曲を繰り返し収録しており、ドラキュラ伯爵のようにこの年代をさ迷っているが、本作の圧倒度を超えるテイクはない。U.F.D.E.M.のシングル・エディットのボーナス入り。
IT-2383 J.E.T. / Fede Speranza Carita CD \2800
 イタリア盤・見開き紙ジャケットにて新装リリース。72年というイタリアン・ロック黄金期にリリースされた情熱の美学がほとばしる傑作。ハード・プログレ、ハード・シンフォニックという言葉をほしいままにできるそんなイタリア然としたドラマチックでメロディアスなサウンドが展開される。ギターのカッコよさ、オルガンのワイルドさ、ストリングスの美しさ、ヴォーカルの艶やかさ、ドラムスの狂おしい連打などすべてがそろっており、かつジャージィな巧みさや虚ろなロマンチックさなど魅力たっぷり。神が創った3つの美徳(信・望・愛)をテーマにしたコンセプト作。シングルからGLORIA GLORIA/GUARDA COI TUOI OCCHIのボーナス入り。
IT-2673D JUMBO / Live In Caremma 2023 CD+DVD(NTSC) \4800
 傑作と名高い73年作「Vietato Ai Minori Di 18 Anni?」を50周年記念としてミラノ郊外のプログフェスにて全曲演奏した23年のライヴを収録。2枚組2024年盤。イタリアン・プログレの中でも最も強烈なヴォーカルを聴かせるアルヴァーロ・フェッラとオリジナル・キーボーディスト&管楽器奏者を中心にラディウス・バンドのドラマーが加わり、ギター、ベーシストら6人編成で熱く繰り広げられる伊ファン必見の内容だ。原曲は多彩な楽器が複雑かつスリリングに織り成すスタジオ盤ならではのアレンジだが、ハモンド、シンセ、ピアノ、デジ・メロトロンに、フルートとサックス、時に12弦も使い、クラシカルさとシアトリカルさが入り混じるサウンドを張り裂けるヴォーカルと共に再現。あの妖しさ宿るヘヴィ・プログレッシヴ・ロックの根幹は変らず、荒涼とした中に夢に現れているかのような繊細なリリカルさが今もあるのが驚きだ。ラストでは2ndのDNAからも演奏。CD&DVD同収録。3面開き紙ジャケット。
IT-1935 LATTE MIELE / Passio Secundum Mattheum - The Complete Work CD \2800
 シンフォ・ファン必聴傑作! イタリアン・ロックの不朽の名作「受難劇」がリメイク、新たに完全版として録音された。全パートを再考し、タイトルと組曲の流れを一部変更しながら、新たに7つのパートを加え、オリジナルと同じく混声合唱団やパイプ・オルガンをフィーチャーし、さらに弦楽四重奏を加え制作。荘厳なクラシカルさにアグレッシヴさも持ち合わせ、かつナイーヴなヴォーカルでロマンを灯す壮大なスケールは古典絵画の如く、圧巻のドラマチックさで迫ってくる。オリジナルにあった、あの早春の夢のような香りを残しつつ、生弦が効いたシンフォニック色、イタリアならではの宗教色が濃くなった。単なるリヴィジテッドを超越した奇跡的な内容となっている。アルド・デ・スカルツィ、ジョルジョ・ダダモ、リノ・ヴァイレッティ、アルヴァーロ・フェッラ、ソフィア・バッチーニ、エリーザ・モンタルド、ロベルト・ティランティらのナレーター陣も豪華。
IT-2452 LATTE MIELE 2.0 / Paganini Experience CD \2500
 3rd期のメンバーを中心に結成された「もうひとつのラッテ・ミエーレ」としてLATTE MIELE 2.0と名乗る彼らの2019年デビュー作。ヴァイオリニストを加えた4人編成にて、悪魔に魂を売り渡したとまで言われた超絶技巧奏者ニコロ・パガニーニの生涯を描いた作品となっている。コンセプトが物語るイタリアならではの物悲しさと優雅さが夢の中で混じり合うような本格的なクラシカル・シンフォニック・ロックとなっており、ニュー・トロルスのコンチェルト・グロッソとラッテミ節が融合した風な必聴作だ。オルガンの音色など懐かしさも十分。
IT-0147 LEO NERO / Vero CD \2500
 IL BALLETTO DI BRONZOのGIANNI LEONEが77年にリリースした1stソロ。非常にイタリア然としたメロディアスなヴォーカルを中心に盛り上がるシンフォニックな前半、YSを思わせる複雑なキーボード・プログレッシヴ・サウンドを聴くことが出来る後半、ともに情熱がほとばしり、リスナーを離さない。後半部分にはイル・バレの3作目用の曲として書かれていたパーツを含んでいるとか。
IT-1632 LIBRA / Musica E Parole CD \2200
 SONYRCA ITALIANA LIMITED PAPER SLEEVE! 同年代のPFMにも通じるテクニカルでかつメロディアスなサウンドを聴かせる75年リリースの1st。アコギをバックにイタリア然としたヴォーカルをたおやかに歌うパートと、元BUON VECCHIO CHARLIEのキーボーディストがハモンド、ムーグ、クラヴィ、ストリングス・シンセ、ローズらでもたらすプログレッシヴ色、絡みつくようなギター、熱いリズムらのジャズ・ロック志向が一体となって繰り広げるホットでややハード・タッチの内容。見開き紙ジャケット仕様&リマスター盤。
IT-0786 LOCANDA DELLE FATE / Forse Le Lucciole Non Si Amano Piu CD \2500
 美の衝撃が走る傑作。77年リリース。もちろん、アルバム後半や、シンフォニックな波が幾度も押し寄せてくるラストも鳥肌ものだが、胸のすくようなインストの1曲目のインパクトときたら1回聴いただけで忘れられない。数多いイタリアン・シンフォの名作群の中で、MAXOPHONEと並ぶ屈指の構築美サウンドをテクニカルな演奏でシンフォニックに描き切る不朽の名作。ロマンチックに統一されたトーンはイタリアNO.1か。名シングルからボーナス1曲入り。
IT-1725 LOCANDA DELLE FATE / The Missing Fireflies CD \2800
 必聴! 伊意LE LUCCIOLE MANCANTIと題された2012年作。オリジナル・メンバーのヴォーカル、キーボード、リズム・セクションに、新たなギターともう一人キーボードを加えた6人編成により4曲を新録。タイトルから察することが出来るように、あの77年の傑作アルバムに収録出来なかった初スタジオ録音となる8分前後の傑出した2曲を含み、しかも、ロカンダ・サウンドを生み出していたミケーレ・コンタ(現在ソロを制作中)のペンによるものなので、ロマンと叙情を結集させたシンフォニック・ロックとなって甦り、感動を呼ぶ。また、77年のライヴが3曲追加収録されており、オーディエンス録音で、メロウ盤とテイクも違う。
IT-2649 LOGOS / Bokeh (Logos + Asrava) 2CD \3800
 廃盤だった2作、98年デビュー作「LOGOS」の23年リミックスをディスク1に、01年作2nd「ASRAVA」をディスク2に収録したリマスター2枚組2023年盤。その年のイタリアン・シンフォのベスト1、2を争う出来だった14年作3rd「L'ENIGMA DELLA VITA」で浮上した彼らが人知れず自主制作でリリースしていた2枚だ。98年作LOGOSはデビュー作ならではの初々しさを持っており、オルメに影響を受けた淡い翳りと瑞々しい叙情が魅力で、伊語で歌われ、ヘルマン・ヘッセからインスパイアされた20分近い曲など緩急を付けながら引き込んでいく。神秘的な幕開けの01年作ASRAVAはシンフォニックでテクニカルな構築が飛躍しており、変拍子も配し、オルメに加えバンコあたりの影響も感じさせるイタリア特有のラビリンスと哀愁が溶け合う。また両作共、アコギ、ナイロン・ギターのリリカルさも見逃せない。伊ファンはぜひ! 3面開き紙ジャケット。
IT-2472 LOGOS / Sadako E Le Mille Gru Di Carta CD \2800
 「禎子と千羽鶴」を題材にした2020年作。内容はまったくの正統派の典型的なイタリアン・シンフォニック・ロックで、最初はどう表現したらいいのか困ってしまったが、イタリア人ならではの音楽表現で作られており、ツイン・キーボードを配し、ラッテ・エ・ミエーレやメタモルフォッシのクラシカルさにフェローナとソローナの闇が少し混ざり合ったようなサウンドだ。4曲目ではIL TEMPIOのエリーザがヴォーカルを取っており、黒い空が晴れていく。全体に細部までかなり良く出来ており、イタリアン・シンフォの傑作リストに加えたいラッテミ・クラス。
IT-2491 LOGOS / L'Enigma Della Vita - 2CD Deluxe Edition 2CD \2950
 <ボーナス・ディスク付き2020年デラックス・エディション> 2014年にリリースされたイタリアン・シンフォの中でも1、2を争う出来だった必聴作に全初出の6曲入りライヴ・ボーナス盤が新たにセットになった2枚組2020年盤。メロトロンやハモンドを含むツイン・キーボードを核に、甘美な泣きのギターや伊語によるメロディアスなヴォーカルをフィーチャーし、近年のオルメやバンコといったイタリアン・レジェンドにジェネシス等の英国クラシックスがミックスされたサウンドを聴かせる。エモーショナルなシンセや繊細な12弦も格調高く、きらきらとした光りと忍び寄る翳りがあり、その陰影はイタリアのバンドならでは。ボーナス盤には全初出となる14年〜18年の国内外のライヴを収録。6曲の内4曲は本アルバムからで、1曲は01年のダウンロード作から、もう1曲は彼らがリスペクトするオルメのカヴァーで包帯の男から「La Porta Chiusa」。3面開き紙ジャケット。
IT-2128 LOREDANA BERTE / Streaking CD \2200
 <2016 REMASTERED EDITION> フリー・セックスを歌ったコンセプトとヌード・ジャケットで論議を呼んだ74年デビュー作。結局、RAIのお叱りを受け、アナログ初回盤は回収となり、高値のコレクターズ・アイテムとなった。ヘヴィなベースとクラヴィがメインとなった1曲目や、ストリングス・シンセが緩く流れ語りのようなヴォーカルで聴かせる2曲目など、明らかに当時のポップ・スタイルとは違い、すでにデビューし正統派の女性ヴォーカリストとして高い評価を受けていた姉のミア・マルティーニに対する反発だったとも言われている。それでも終盤には甘いイタリア然とした曲もあり、必聴だ。3曲目はプログレ・バンドのI LEONIの曲。作曲者が同じで、この作曲者は本作のメイン・コンポーザーである。
IT-2167 LOREDANA BERTE / Normale O Super CD \2200
 <2016 REMASTERED EDITION> IL VOLOのマリオ・ラヴェツィがプロデュースし、ヴィンチェ・テンペラがアレンジを担当した彼女の76年作2nd。音色的にギターとキーボードもこの2人だろう。作曲にも参加しており、イタリアの女性ヴォーカル物だと同時期のパティ・プラヴォやマルチェラと並ぶIL VOLOが映る傑作だ。優雅なオーケストラと併用されるハモンドやソリーナ、切り込むようなアレンジも多用される弦セクションなどドラマチックな曲も変化に富み、ハードなナンバーまで収録されている伊プログレ・ファンも聴き逃せない屈指の名作となっている。
IT-2342 LUCIO BATTISTI / Umanamente Uomo Il Sogno CD \2700
 リマスター&見開き紙ジャケット2018年限定盤。フォルムラ・トレの「夢のまた夢」の原曲が収録されている涙の傑作。インスト・ナンバーも含みキーボードのダリオ・バルダン・ベンボやトニー・チッコ(フォルムラ・トレ)らの演奏もさることながら、バッティスティのヴォーカル(声)を取り巻く雰囲気がすべての色を変える。彼がPFMを世に送り出した直後の作品。あのアルバムと同じ空気の音。オケはジャン・ピエロ・レヴェルベリ。こんなにもハートフルな作品が他にもあるだろうか。72年必聴作。
IT-2611 MANGO / La Mia Ragazza E Un Gran Caldo CD \3200
 <2023年リマスター盤> イタリア珠玉の1枚。全曲、マウリツィオ・ファブリツィオのオーケストラ・アレンジでリリースされた76年デビュー作。ピアノやアコギをバックにした導入部から、ストリングスがゆったりと覆い被さり、サビへ向けて厚みを増していくという典型なイタリアン・カンタウトーレのスタイル。それが甘すぎることもなく、泣きのオーボエ、リリカルなフルートも場面ごとに効果を上げる。バルサモやアルンニ・デル・ソーレあたりにも通じる歌心が切々と滲み出る叙情派の名作だ。こわれそうな感情がリアルに伝わる。女性コーラスも加わり、アップテンポのナンバーではシャープな演奏も聴かせるシンフォ・ファンにもおすすめの作風となっている。長らく廃盤で入手困難だった。21年振りのCD再発。
IT-2618 MANGO / Arlecchino CD \3200
 <2023年リマスター盤> イ・プーを始め、ラヴ・ロック・ファンやニュー・トロルス・ファンに、ぜひおすすめしたい隠れ名作! 79年にヌメロ・ウーノからリリースされたGIUSEPPE MANGO(本作ではPINO MANGO名義)の2作目で、オーケストラに取って代るキーボードがシンフォ色を編み出し、ジジ・カッペッロットを始め、クラウディオ・パスコーリら超一流ミュージシャンが参加。優しさが滲み出る彼の歌声とセンチメンタルなメロディーを好サポート。70年代のイタリアン・カンタウトーレならではの甘美で切ない曲調だ。CPピアノをバックにコーラスを多重したラストなど、さながら1人イ・プー、もしくは1人ニュー・トロルスのようで感動的に幕が降りる。長らく廃盤で入手困難だった。22年振りのCD再発。
IT-2656 MARCELLO CAPRA / Voyage CD \3300
 PROCESSIONの1stで鋭いプレイを見せていたギタリストの2024年作。彼はバンドを離れた後、セッション・ミュージシャンとなり、アコースティックな地中海作品を数枚リリース。フラット・ピッキングから繰り出される端正な音色のオベーションや変則チューニングによるバート・ヤンシュのような独創的スタイルのアコギに加え、本作ではエレクトリック・ギターも使用され、タッピングのパーカッシブな妙技が生む複雑な流動性や、多重やエフェクトによる眩惑感も交えた超絶プレイを見せ付けている。サックス奏者とアルティ・エ・メスティエリのベッペ・クロヴェッラがハモンド、ムーグ、メロトロン、ストリングス・キーボードで数曲参加。ベッペは曲も提供している。
IT-2637 MARIO CASTELNUOVO / Sette Fili Di Canapa CD \3200
 シンフォ・ファンも必聴の82年の傑作デビュー作。ボッテガ・デッラルテのブレイン、ロマーノ・ムスマッラ(キーボードとギターを担当)らが参加し、ピエロ・リュネール等で知られるITレーベルからリリースされた作品で、他のイタリアのシンガーの作品とは一線を画する内容を誇っている。洗練され、クラシカルでかつインテリジェンスな雰囲気を漂わせ、哀愁、深みが極まりない。広大なイメージが美しく広がる1曲目からイル・ヴォーロを思わせるラストまで、名曲佳曲ぞろいの名作だ。オーケストラを配しシューベルトのピアノソナタに詞を付け歌った曲も。ドラマーは元IL RITRATTO DI DORIAN GRAY、管楽器奏者は元BLOCCO MENTALE。
IT-1811 LA MASCHERA DI CERA / Le Porte Del Domani (Italian Version) CD \2500
 必聴傑作。このアートワークで、えっ、と来ませんか。イタリアン・シンフォの最高峰を行く彼らによる、オルメの「フェローナとソローナの伝説」の続編。光りあふれる惑星と、闇に支配された惑星は、その後どうなったのか。そんなストーリーをオリジナルのフレーズや雰囲気を交えつつ、マスケラ然と炸裂するメロトロンやハモンド等のヴィンテージ感あふれるプログレッシヴ・サウンドで展開。超ドラマチックで感動的な内容となっている。ゲストでデリリウムのマーティン・フェデリックがフルートで参加。イラストは当時、レコードのジャケットを描いたアーティストによるもの。本盤はイタリア語ヴァージョン。見開き紙ジャケット。
IT-2479 LA MASCHERA DI CERA / S.E.I. CD \2800
 7年振りの2020年作。タルカスを彷彿させるオープニングからアコギやフルートを伴い黄金のイタリアン・シンフォへ。オルガン、シンセ、ピアノ、メロトロンらに熱いヴォーカル。存在感のあるベースや強固なドラムスなどリズム・セクションも完ペキだが、本作ではゲストで加わっているデリリウムのあの人のサックス等の管楽器がサウンドに新味を与えており、20分越えの1曲目などキーボードで平面的になりがちなこの手において神秘的な奥行を醸し出している。また、押しだけではなく引きの良さも熟成しており、カンタベリー的なジャージィさや優雅さも見せる終盤など以前にはない展開があり全3曲45分があっと言う間に終わる。見開き紙ジャケット。
IT-1188 MAURO PAGANI / Same CD \2700
 78年にリリースされた傑作1stソロ。PFM全員と、デメトリオ・ストラトスをはじめアレアのメンバーらをバックに、地中海プログレッシヴ・ロックを眩いばかりに展開。どの曲も光が生き生きとあふれ出るかのような、鮮烈な印象を残す。女性ヴォーカリストのテレーサ・デ・シオや、ブズーキなどの地中海民俗楽器の導入も新鮮な味わいで、当時、ここから地中海音楽に目覚めたファンも多いはず。リマスター、見開き紙ジャケット。
IT-1301 MAXOPHONE / Same (ITALIAN version) CD \2600
 イタリア盤見開き紙ジャケット&リマスター&ボーナス2曲入り08年盤。イタリアン・ロック史のベスト10に誰もが入れるシンフォニック・ロックの大傑作。75年作。テクニカルでかつ叙情的なそのサウンドは、バロック音楽からの影響も強く、PFMに匹敵する出来と言える。たぶん、イタリアン・ロックの中で<最もイタリア色にあふれたインターナショナルな音>を聴かせるグループだ。イタリア語ヴァージョンに77年の必聴シングルの両面をボーナス・トラックとして収録。特にIL FISCHIO DEL VAPOREは一聴で彼らとわかる作風で良い。
IT-2667 MERGING CLUSTER / Peak Of Ephemeral Light CD \3300
 マリリオン直系の哀愁サウンドとヴォーカルを聴かせる2024年作。フイッシュ・スタイルではあるものの、あまり前に出ず幽玄に歌われていくあたりにイタリアらしいシアトリカルさを感じさせ、スティーヴ・ロザリーを思わせる泣きに撤したギターと霧のようなストリングス・キーボードに時にシンセが唸りを上げるようにソロを絡めていく。全体を覆うダークなマイナー調にピアノやアコギが光を差し、21世紀アンビエントも交えるもポストにならない正統派に留めているところがミソだろう。オルガンやメロトロンも加わり、後半のクラシカルさなど、彼ら流にマリリオン影響が見事に完結している。フィレンツェで2010年に結成され、EPを経ての初アルバム。ヴォーカリストはRAVEN SADにも参加している。デジパック。
IT-1090 METAMORFOSI / Inferno CD \2600
 見開き紙ジャケット・イタリア盤。73年リリースの2nd。多彩で目まぐるしいキーボード群と、熱唱タイプのヴォーカルで押し切るイタリアン・シンフォの代表作。とにかくキーボードが手を変え品を変え出て来て、その度合いは半端じゃない。CDクレジットだと見逃してしまうが、組曲として構成された大作で、効果音も含めてきちんと作曲されている。よく教会の天上画を描く職人の試練話を聞くが、そんな大仕事の厳しさが宗教色と共に伝わってくる熱意の塊だ。イタリア人ならではのまっしぐらさが生んだ脱帽の1枚。リマスター。
IT-2630 MIA MARTINI / Il Giorno Dopo - 50th Anni Edition Remastered 2023 CD \3200
 <2023年リマスター50周年記念盤・見開き紙ジャケット> 彼女の名作中の名作。リコルディからリリースされた73年作3rd。オーケストラとバンドに合唱団も配し、まだ初々しさが残る温かみのある歌声をメロディアスに際立たせるように聴かせる女性ヴォーカル物の必聴作。どの曲も哀愁があり、かつポジティヴに煌めく。ジャンフランコ・ロンバルディ、ナターレ・マッサーラがオケ・アレンジを担当し、バックや作曲陣はマウリツィオ・ファブリツィオ、ダリオ・バルダン・ベンボ、マッシモ・ルカ、アンディ・スルディらとそうそうたる顔ぶれ。キーボードがシンフォニックに飾っていく感動的なラストまで、業界あげての総力作! イタリア・ファンなら誰もが耳にしたことがあると思う超大ヒット曲、MINUETTO収録。
IT-2427 MICHELE CONTA (ex-Locanda Delle Fate) / Endless Nights CD \2800
 ロカンダ・デッレ・ファーテの77年作のあのオープニング・ナンバーを作曲するなど主にピアノを担当していたキーボーディストが初のソロ・アルバムをリリース。まさに誰が聴いてもロカンダの77年作そのものといった美しい叙情があふれ出る作風となっている。英語と伊語で歌われるヴォーカルもフィーチャーし、エモーショナルなプレイを繰り広げる2人のギタリストらにドラマーには英国のギャビン・ハリソンを起用。曲によってはアコギやチェロ、ストリングス・カルテットも配され、星のように煌くリリカルでリズミカルなピアノにロマンチックなシンセがシンフォニックな高鳴りを加えていく。77年作「妖精」譲りの歌心で聴かせるファン必聴の2019年作。見開き紙ジャケット。
IT-1159D IL MITO NEW TROLLS / TR3 CD+DVD(PAL) \3200
 04年のコンチェルト・グロッソ1&2ライヴDVD! もうひとつのニュー・トロルス、IL MITO NEW TROLLSによるオーケストラとの共演ライヴ。NICO DI PALO、RICKY BELLONI、GIORGIO USAIらにEXTRAのメンバーとゲスト・キーボード・プレイヤーによる激クラシカル&ドラマチックな演奏。NICO DI PALOは終始立っての熱演。アンコールはオケをフィーチャーした禿山の一夜。これがまた重厚でカッコいい。トリプル・キーボードとオケが重なる迫力は相当なものだ。マルチ・カメラで捉えられたメンバーの表情やオーケストラのディテールも鮮やかに映し出されている。バックステージやリハのボーナス映像入り。CDは甘く華麗な、プー張りのポップな新曲6曲(NICO DI PALOは居ないが、GIANNI BELLENOが参加)にDVDのコンチェルト・グロッソ1&2ライヴ音源トラックを加えたもの。3面開きデジパック。DVD曲目;(CONCERTO GROSSO PER 1) 1.ALLEGRO 2.ADAGIO 3.CADENZA - ANDANTE CON MOTO - (CONCERTO GROSSO PER 2) 4.VIVACE 5.SOLO DRUMS 6.SOLO ORGAN 7.VIVACE REPRISE 8.ANDANTE (MOST DEAR LADY) 9.MODERATO (FARE YOU WELL DOVE) 10.FINALE VIVACE - ENCORE 11.UNA NOTTE SUL MONTE CALVO
IT-0851 MORGAN / Nova Solis CD \2390
 BMG ITALIANA LIMITED PAPER SLEEVE AND REMASTERED EDITION! 72年にRCAイタリアーナからリリースされた名作1st。ハモンド、ピアノ、シンセ、クラビネットらを終始メインにし、リズム隊と一体となってテクニカルに迫る様はイタリアならTRIP、英国ならBEGGAR'S OPERAあたりを思わせ、ピアノ・プレイにあたってはウェイクマン並みに聴かせる。畳み掛けにさらに畳み掛け。後半はホルストの惑星を組曲として使用。キーボード・ファン必聴作。見開き紙ジャケット仕様。*完全初回限定盤!
IT-2198 IL MUCCHIO / Same CD \2700
 イタリア盤・見開き紙ジャケットにて新装リリース。イタリアン・ロック黎明期、70年リリースの激レア・アイテム。同年代のニュー・トロルスに近いイタリア然としたヴォーカル&コーラスと影を持つハモンドをメインに聴かせる好作だ。アルバムはギターレスで録音されており、その分ヘヴィさはないが時折フィーチャーされるクラシカルなクラヴィがいい味を出してる。ボーナスで72年と73年のシングル4曲を収録。路線は同じだがギター入りで、後者はムーグ・シンセも入る。当時のイタリア臭さがプンプンする内容だ。乞う再評価。
IT-1838 MUSEO ROSENBACH / Barbarica CD \3300
 必聴! 2013年スタジオ新作。環境破壊や地球愛をテーマにし、LUPO GALIFI、GIANCARLO GOLZI、ALBERTO MORENOのオリジナル・メンバー3人に、ツイン・ギター、キーボード、ベースの4人のミュージシャンを加え新曲を5曲(トータル約40分)録音。メロトロンを思わせる荒涼としたストリングス、屈折したフレーズを織り込むプログレッシヴなギター、ヴィンテージ感をもたらすオルガンや妖美を幻想的に重ねるシンセ、熱い哀愁をクラシカルに歌い上げるヴォーカル、貫禄ありの重厚なリズムなど、70年代にもう1枚幻のアルバムがあって、それを聴いているかのような感覚になる、まさにムゼオな崇高でドラマチックなヘヴィ・シンフォを展開。3面開き紙ジャケット。
IT-2638 MUZZI LOFFREDO (with PIERROT LUNAIRE) / Tu Ti Nni Futti! CD \3200
 <廃盤ラスト・ストック> PIERROT LUNAIREがクレジットされていることで知られるシチリアの女性ヴォーカリストが76年にITレーベルからリリースした激レア作。南イタリアの異端と哀愁が彼女の絶唱と共にダークに渦巻く作風で、基本はガットギターの弾き語りでシチリアに伝わる詩に曲を付け歌われていくが、アルトゥーロ・スタルテリとガイオ・キョッキョが6曲に参加、内4曲では曲作りにも参加。中盤では短い2つのインスト・ナンバーを挟みながらミニマルなシンセを始め、チェレスタ、オルガン、パーカッション、効果音らを前衛的に織り交ぜ、単に歌物に終らせない呪術的な音響がコラージュされ、情念あらわなヴォーカルと共に他に無い説得力を生み出している怪盤。2曲のボーナス入り。*廃盤の為、売り切れ後の再入荷はございません。
IT-0175 NEW TROLLS / Concert Grosso 1 + 2 CD \2300
 イタリアン・ロック史に残る感動の名作中の名作。コンチェルト・グロッソ1作目と続編のNo.2の2in1CD。シェイクスピアのハムレットの台詞が引用され、生か死か、と問う、永遠の名曲・アダージョを含む71年のグロッソ、華麗なコーラスを織り交ぜながらドラマチックなシンフォニック・プログレを聴かせる76年の続編グロッソ2、共に絶対の必聴盤。LUIS ENRIQUEZ BACALOVのバロック・オーケストラとイタリアン・ロックの融合は壮麗さに包まれて、僕の記憶から一生消えることはない。
IT-1414 NEW TROLLS / Searching For A Land CD \2600
 イタリア盤見開き紙ジャケット&リマスター09年盤。72年に2枚組でリリースされた大作の2in1CD。LPでの1枚目はヴィットリオとマウリツィオのクラシカルな趣向が出ており、来日公演でもオーケストラ入りで演奏さた3曲目のIN ST.PETER'S DAYや続く4曲目など、CONCERTO GROSSOの一部であってもおかしくない楽曲に心を打たれる。2枚目はライヴ収録となっており、ニコの趣向が出たロック・バンドとしての凄まじい演奏を聴くことが出来、一部、スタジオでも手を加え、旧D面では教会音楽を意識したコーラスやオルガンから怒涛のヘヴィ・プログレへ展開。
IT-1415 NEW TROLLS / UT CD \2600
 イタリア盤見開き紙ジャケット&リマスター09年盤。72年リリース。本作を彼らの代表作として挙げるファンも多い名盤で、キーボーディストのMAURIZIO SALVIが光るクラシカルな一曲目、NICO DI PALOの独占場とも言える重厚なハード・ロック・ナンバーの6曲目、そして、ニュー・トロルスの真骨頂である哀愁のバラードのラスト・ナンバーなど、最もイタリアらしい情熱に満ちあふれている。ただ、本作ではヴィットリオがほとんど関わっておらず、他のメンバーと分裂。才能がにらみ合う緊迫感とやるせなさが交じり合い、他の作品には無い独特の雰囲気を持っている。
IT-1110 NEW TROLLS / Concerto Grosso - The Seven Seasons CD \3200
 感慨無量。。。31年振りのコンチェルト・グロッソ07年新作。ファンの頭の中で永久に鳴っているコンチェルト・グロッソ。クラシカルなオーケストラ、ドラマチックなバンド演奏、優しいヴォーカル、極上のコーラス、手の届かない格調の高さ、優雅なまどろみ、ヨーロッパのロマン、叶わぬ夢などあのイメージが華麗に乱舞する。もう奇跡と言うしかないでしょう。ポイントをふたつみっつ挙げるなら、アルバム全体を使った余裕、30年の円熟、バカロフではないアレンジャーの違いでしょうか。最も美しい曲のイタリア語ヴァージョンをボーナス収録。
IT-1833 LA LEGGENDA DEI NEW TROLLS / Concerto Grosso N.3 CD \3200
 ファン待望の本家ニュー・トロルスの2013年新作。アレンジャーにルイス・エンリケ・バカロフを迎えての新曲によるコンチェルト・グロッソ3。07年にTHE SEVEN SEASONS (Concerto Grosso)をリリースしたものの、ヴィットリオ、ジョルジョ、ジャンニ、ニコの黄金期の4人にバカロフが加わった本作こそ、71年と76年の新作続編グロッソ3と命名。前半はオーケストラを配したクラシカルでスリリングなバロックたっぷりのシンフォニック・ロック、後半もオケ入りにて前半の雰囲気を保ちつつ友人や音楽仲間をリスペクトした華麗な歌物を収録しており、ニコが96年に書いたフレディ・マーキュリーへ捧げられた曲も。たしかに、SEVEN SEASONSと比べるとバカロフの趣向にて、70年代の傑作2枚に通じる栄華がある。来日メンバーだったギタリストら2人がサポート参加しているが、ニコがアクシデント以前に録音したギターソロも使われている。プログレ・ファンだけでなく、全イタリア音楽ファン必聴の出来! 3面開き紙ジャケット。
IT-2355 VITTORIO DE SCALZI E NICO DI PALO - NEW TROLLS / Due Di Noi CD \2800
 ニュー・トロルス! ヴィットリオ・デ・スカルツィとニコ・ディ・パーロをメインとした編成でコンチェルト・グロッソを除けば22年振りのアルバムとなる2018年作。名作FSあたりを思わせる作風で、ヴォーカルをメインにした内容ながらシンフォやバラードはもちろん、アコースティック物やハードなナンバー、そして曲によってはストリングスを配し、あの降り注ぐようなコーラスなど、すべてがニュー・トロルスなファン必聴作となっている。アルフィオ・ヴィタンツァ(LATTE E MIELE/ds,cori)、アンドレーア・マッダローネ(g,cori)、マウロ・エスポジート(g,cori)、フランチェスコ・ベッリーア(b,cori)、ロベルト・ティランティ(cori)といった来日メンバーが参加。
IT-2551 OF NEW TROLLS / Le Radici E Il Viaggio Continua CD \2800
 ニコ・ディ・パーロとジャンニ・ベッレーノ組ニュー・トロルスの2021年作。ベッレーノの息子マモも加わった6人編成にて、「ルーツと旅の続き」と題された通り、本家ニュー・トロルス時代の旧曲6曲と先にリリースされたシングル曲含む新曲11曲、計17曲を収録。旧曲はUTのラストを飾った哀愁の名曲を始め、コンチェルト・グロッソ2収録曲、シングル曲、ライヴでは時折演奏されていたジルベール・ベコーのカヴァーなどをニュー・アレンジの新録で収録。新曲は彼ららしいドラマチックな展開部を持つハード・プログレッシヴ・ナンバーやイタリア然とした切ない泣きとコーラスが美しいシンフォニック・バラードなど本編成ならではのサウンドが聴ける。切なくも甘い、ハードでポップなヒット性まで持っており、クラシカルでジャージィなラストまで、まさにニュー・トロルスの集大成を見せるファン必聴作。見開き紙ジャケット。
IT-0752 NICO GIANNI FRANK MAURIZIO / Canti D'Innocenza Canti D'Esperienza CD \2600
 72年、ニュー・トロルスの5枚目のアルバムのUTを制作時にヴィットリオと決裂した4人が73年に連名でリリースしたアルバム。後に余儀なく改名しIBISとなるが、彼らはこのアルバムをニュー・トロルス名義でリリースするつもりだった。その後も歴史は繰り返され、この時点でも、2つのニュー・トロルスが存在していたことになる。本作はUTのハード・プログレ路線を拡大させたもので、今聴くとNICO DI PALOのソロ作のようにも感じるが、クラシカルなピアノや熱いヴォーカルは紛れもなくまたニュー・トロルスなのである。イタリア盤見開き紙ジャケット。
IT-2238 OPUS AVANTRA / Introspezione CD \2500
 リマスター&3面開きデジパック盤。74年にリリースされた説明不要のイタリアン・プログレッシヴ・ロック不朽の大傑作のひとつ。古典的な美しさと狂気じみたアヴァンギャルド精神が見事に融合。こういった試みは現在でも引き継がれているが、クラシカルな生楽器とドネラ・デル・モナコのヴォーカルはあまりにも魅惑的で、独占欲に駆り立てられる。他人とシェア出来るタイプの音楽と対極だろう。タイトル曲のロング・ヴァージョンをボーナス収録。
IT-1709 OPUS AVANTRA / Lord Cromwell CD \2200
 クランプス・レーベルから再リリースとなった2011年盤。75年リリースの2nd。女性コーラスを加えたクラシカルで叙情的な美曲とアヴァンギャルドなパートの対比混合は1stの延長線上にあり、より自身の音楽表現を追求したアカデミックなものとなっている。また、ヌオヴァ・イデアのドラマーが参加しているなどロック色も力強く、コンセプトが整っている。本編にはドネラ・デル・モナコは参加していないが、ボーナスとして彼女が歌う幻のシングルから、ALLEMANDAを追加収録。
IT-1316D OPUS AVANTRA / Viaggio Immaginario - Live In Tokyo DVD(PAL) \2300
 衝撃の傑作ライヴ! 08年4月の来日公演を2時間以上収録したDVD。INTROSPEZIONEほぼ全曲を始め、LORD CROMWELL、STRATA、LYRICSらから選曲された楽曲をフルートやストリングス・セクションを加えて演奏。かつてのレコードは傑作群に違いないがどうしても生きたバンドの実体感が薄くスタジオ・プロジェクト的な存在だったが、その印象を覆す舞台パフォーマンスとプログレッシヴ・ロック・バンドとしての活力を存分に繰り広げている。もちろん、ドネラのヴォーカル、特にファルセットになった時のインパクトは凄まじく、ただ、それだけでなく、衣装や演出などメンバーが一体となった見せるステージングは強烈にイタリア文化を感じさせるものだ。録音&映像クオリティーも素晴らしく、このライヴが日本で行われたということを誇りに思いたい。デジパック。
IT-2597 OPUS AVANTRA / Loucos CD \2850
 深く尊く、神聖な幻影を見せる26年振りのスタジオ作となった2021年作。ドネラ・デル・モナコの紛れもないヴォーカルとアルフレッド・ティソッコのピアノをフィーチャーし、ヴァイオリン、チェロ、アコーディオン、トニー・エスポジトによるパーカッション、シンフォ・バンドのSEZIONE FRENANTEとの連名作をリリースしたばかりのマウロ・マルテッロのフルートらのアコースティック・アンサンブルに、アンビエントやループなど気鋭のエレクトロニック・アレンジメントを曲によって加え、さらに弦オケも足すなどオパス・アヴァントラの創設者ジョルジオ・ビゾットの哲学を受け継いだ孤高の内容となっている。ヴェネチアをテーマにした曲が多く、クラシカルな芳醇さと悲哀が交じり合い、タイムカプセルを開けたような冒頭でもう虜と言えるが、74年のデビュー作へのオマージュも感じさせつつ聴き進むにつれ彼らの精神、前衛的な革新性が見事にコラージュされている。イタリア盤。
IT-2159 LE ORME / Collage CD \2500
 71年リリース。キーボード・トリオとして再スタートした1作目。タイトル曲を始め、覚えやすい曲が多く、それが彼らのファンの多い理由のひとつだ。クラシカルなオルガンをメインに、たおやかなヴォーカルがなんとも良い。イタリアの良心といった作品。PFMやバンコのデビュー作と同じく、これから何かが始まる、といった若い息吹に満ちている。
IT-0877 LE ORME / Uomo Di Pezza CD \2500
 72年リリース。キーボード・トリオ・スタイルになって2作目。本作と、次作・FELONA E SORONA、そしてCONTRAPPUNTIの3作はぜひ聴いておきたい名作。クラシカルなオルガン、ピアノ、どこか翳りがあって、かつ地中海の陽光が美しい。イタリア然とした歌心に強く引かれる。メロトロンも優美。愛聴盤的な存在。
IT-0191 LE ORME / Felona E Sorona CD \2500
 73年リリース。悲壮漂う空想のコンセプトの元、イタリアの中でも最も深い翳りが妖しく支配する初期の最高作。たおやかだったヴォーカルにも影が差し、クラシカルなハモンド、美しいピアノ、プログレッシヴなムーグ、ソリーナら多彩なキーボードがドラマチックな物語を綴ってゆく。ELPの影響があったにせよ、ここで描き上げられた世界観はまったく別物で孤高に到達している。PFMが陽であれば、本作は最も陰であり、かつ邪悪さを出さない必聴名作。
IT-0192 LE ORME / Contrappunti CD \2500
 あの名アレンジャー・GIAN PIERO REVERBERIをプロデューサー、そしてピアニストとしてメンバーに迎え制作された作品。74年リリース。ライヴをはさんで名作・FELONA E SORONAの後にリリースされたものだが、音楽的には本作のほうが完成されている。複雑なキーボード・アレンジを展開する1曲目や、地中海の光を放つラストが特に素晴らしい。ただ、本作以降、余計なギタリストを加えたり、アメリカ録音など、道をそれてしまい、アコースティックな名作・FLORIANを79年にリリースするまで遠回りをする。
IT-0319 LE ORME / Elementi CD \2500
 非常に良い出来となった2001年作。オルメ然とした中に、新たなオリジナリティーが随所にあって、なにか若々しささえ感じる。たなびくハモンドや、たおやかな歌心も新鮮にさえ感じる。バンドが完全に生き返ったという感じ。ヴァイオリンやチェロも効果的。通して1曲というコンセプト大作。フェローナ〜以来の出来では?必聴です!
IT-0790 LE ORME / L'Infinito CD \2500
 04年作。イタリア風味をオルメ然と残したまま、今日にアップデイトされたサウンドはさらにメリハリが付きシンフォニックに。そして、弦楽四重奏をフィーチャーするなどクラシカルさもかつてのFLORIANのようにエレガントに加わり、インスト曲も交え、本作も前作に引き続き切れ目のないトータルな組曲に仕上げられている。どこかCONTRAPPUNTIのような光にあふれ、ファンタジーがざわめく非常に磨き上げられた味わいと、いつまでも感じていたい余韻が広がる傑作だ。プログレの吟醸仕上げ。まるでギタリストがいるようなシュミレーターも強力。ジャケットはポール・ホワイトヘッド。
IT-2650 LE ORME / Le Orme ...And Friends - Limited 3CD Box 3CD \9800
 オルメの新たな企画から生まれたサイト&ライヴ販売限定の3枚組2023年盤。ディスク1にIL LEONE E LA BANDIERAと題された現在のメンバーでのバンドのみの2023年新作アルバムを、ディスク2にはFRIENDSと題されたTONY PAGLIUCAを始め、JIMMY SPITALERI( METAMORFOSI )、TOLO MARTONらバンドに加入歴のあるメンバーをフィーチャーしたオルメとのコラボ的な新曲での2023年アルバムを、ディスク3は「FRIEND 2」と題し、オムニバス形式でバンドと深い関わりのあるアーティストを10組収録。まるでアルドを思わせるたおやかで優しいヴォーカルをフィーチャーしたシンフォニックで叙情的なIL LEONE E LA BANDIERA、ゲストのプレイを交えながら新境地を見せるFRIENDS(アレアのPAOLO TOFANIも1曲参加)、合せてオルメ初の2枚組アルバムと捉えることも出来、またオルメ最後の新作とも言われる両作、近年のオルメと70年代のオルメがミックスされたようなサウンドと歌心だ。ディスク3「FRIEND 2」にはTRIP、MANGALA VALLISといったかつて共演したバンドの既発曲に加え、OSANNAの伊プログ・メドレー・ニュー・ヴァージョン(ライヴ収録)や、未CD化のDIVAE PROJECTにGIANNI NOCENZIがゲスト参加しバンコの「La Citta Sottile」をカヴァーしたテイクや、23年末リリースのMOONGARDENの新作からや、まだ作品をリリースしていない必聴シンフォ・バンドのTAL NEUNDERらを収録。ナンバーリング入りトールサイズ3面開きデジパック限定盤。*今回のみの入荷です。完売後の再入荷はございません。
CD1:LE ORME / IL LEONE E LA BANDIERA (2023)
CD2:LE ORME with Friends / FRIENDS (2023)
CD3:V.A. / FRIEND 2 (2005-2023)
IT-2624 OSANNA / L'Uomo CD \3000
 <NEW PROGRESSIVE BTF REISSUES IN DIGIPACK 2023> CITTA FRONTALEの主力メンバーに、DANILO RUSTICIや、ELIO D'ANNAが加わってスタートした彼らの71年デビュー作。一部の曲を英語で歌い、まだ英米からの影響が残ったアンダーグラウンド・ヘヴィ・ロックという感じでもあるが、タイトル曲で見られる美しい叙情や、爆走するヘヴィネスには何かに取り憑かれた妖しいイタリアン・ペインティングが施され、すでに存在自体が突出。90年代に入りバンドを復活させたLINO VAIRETTIのヴォーカルも魅力のひとつだ。3面開きデジパック。
IT-0887 OSANNA / Milano Calibro 9 CD \2600
 72年リリースの2nd。<ヨーロッパからの美しき衝撃>という言葉がまさにぴったりのドラマチックな作品。LUIS ENRIQUEZ BACALOVのオーケストラと、初期クリムゾンを思わせるヘヴィなサウンドの掛け合いと融合は何回聴いてもゾクゾクするもの。プログレ・ファンならこれを聴かずして死ねない。リマスター見開き紙ジャケット。歌詞、フォト、ディスコグラフィーが載ったブックレット付き。
IT-2625 OSANNA / Palepoli CD \2850
 <NEW BTF SERIES IN JEWELCASE 2023> 南イタリアのアイデンティティーとヘヴィネスがプログレッシヴ・ロックで見事に融合した、イタリア史に残る怪物的な傑作。狂気とロマンティシズムが美しく溶け合い、まるで作品自体が生き物のような生命感にあふれ、時に高まったエナジーを放流するメロトロンも記憶から離れない。72年リリースの3作目。その後、バンドは分裂をはじめ、DANILO RUSTICIらのプロジェクトUNOと、OSANNAとしての4作目、LANDSCAPE OF LIFEが1ヶ月違いでリリースされた。
IT-1575 OSANNA / Landscape Of Life CD \2500
 イタリア盤見開き紙ジャケット&リマスター2010年盤。74年に本4作目がリリースされた時点でバンドはすでに解散していたとも言われる。アルバムを完成させるにあたってはDANILO RUSTICIの弟でCERVELLOのギター、CORRADO RUSTICIの協力を得た。クリムゾンのアイランズを思わせる幕開けから、メロトロンが流れ出し、妖し気なフルート、ヘヴィなギター、叙情的でメロディアスなヴォーカルが織り成す1曲目。邪悪で秘教的な雰囲気に満たされながらも、終焉を迎えた美が儚く感じ取れるバンドきっての名曲だ。
IT-2067 OSANNA / Palepolitana 2CD \2800
 傑作。ナポリのすべてを伝えるべくパレポリの続編的な意味合いの2015年新作「PALEPOLITANA」をディスク1に、現メンバーでリアレンジ新録した72年作「PALEPOLI」の2015版をディスク2収録。両方共、実に良く出来ている。デヴィッド・ジャクソンや女性ヴォーカリストのソフィア・バッチーニをゲストに迎え、曲によってヴァイオリン、ストリングス・カルテット、フルート奏者も加わっている。ダニーロ・ルスティチを彷彿させる驚愕のギターや、エリオ・ダンナの穴を完全に埋めるジャクソンなど、コンセプトを理解したミュージシャン・シップは今が全盛期と言っても過言ではなく、メロトロンも感動的に導入。あそこ、あのフレーズも当然メロトロン。ハードなノリでアンデンティティを追求した両作だが、パレポリのミステリアスな叙情性は伝説から解放されたかのような瑞々しさを湛え、前者ではパッヘルベルのカノンもフィーチャーするなど、クラシカルなアレンジも見事。見開き紙ジャケット&24ページ・ブックレット&内袋付き。
IT-1904D OSANNA / Tempo 2DVD(PAL) \4500
 ファン垂涎の70年代のTV映像(フェスでのリアルライヴ含む!)と、2012年にイタリアで行われたオーケストラ入りMILANO CALIBRO 9を全収録した2枚組・超傑作DVD2013年作。2枚のDVDは、「LIVE IN NAPLES」「OSANNA STORY」と題され、前者は2012年ナポリでのライヴで、デヴィッド・ジャクソンやジャンニ・レオーネらのゲストを迎え、前半はL'UOMO、PALEPOLI、SUDDANCEの曲に加え、THEME ONEや奇抜な格好でレオーネがYS-INTRODUZIONEを披露。後半はオーケストラを加え、MILANO CALIBRO 9を演奏。チッタでも再現されたが、フェイスペインティングでバンドと一体感を視覚的にも生むイタリアン・オーケストラとの演奏は最高の最高で、感動しまくってしまう。DVD後者は、リマスターされた70年代の映像11クリップ含む20曲が収録され、再編後の2000年代以降のライヴも収録。72年ローマでのロックフェスで収録された生々しいPALEPOLIの曲のなど、すべて衝撃的だ。かつて、ジェネシスに影響を与えたとされる彼らのロック・テアトラーレと呼ばれた初期ステージ。イタリアン・ロック・ファンだけでなく、全プログレ・ファン必見である。チッタでオザンナを見た気になっていたが、まだまだ甘かった。本国での彼らの真の姿が記録された歴史的名盤DVD! ネタばらしになるので、これ以上書きません。38ページのカラーブックレット綴じ込み付きハードカヴァー限定仕様。
IT-2190 OSANNA / Pape Satan Aleppe CD \2980
 超痛快! 必聴傑作ライヴ。ジェーン・ソレンティとドネラ・デル・モナコをゲストに迎え16年の5月にヴェローナで行われた公演を収録。セットリストが一新されており、15年作のPALEPOLITANAの曲を中心にL'UOMO、TAKA BOOM、ORO CALDOといったお馴染みのナンバーを加え、PROG GARDEN MEDLEYと題されたBANCO、PFM、AREAのメドレー(どれもオザンナ色に染められていておもしろい!)や永久の友人と語るグッチーニやピノ・ダニーレのカヴァーも披露。全編素晴らしいが、PALEPOLITANA収録のクラシカルな曲をドネラ・デル・モナコが歌い上げれば、もうOPUS AVANTRAの世界。ネタバレかもしれないが、気付かない人も居るだろうとL'UOMOのギターソロは天国への階段。冒頭の新曲のリズムもわざと取り入れているとのこと。そんな新曲はスタジオで録音されたものでダンテ神曲インフェルノから。見開き紙ジャケット。
IT-2552D OSANNA 50 / Il Diedro Del Mediterraneo + Osannaples CD+DVD(PAL) \4200
 オザンナの2021年新作アルバムと50周年として制作された彼らのドキュメンタリー映画のDVDがセットになった2枚組の限定盤。オリジナル作としては6年振りで、初期4枚の雰囲気と世界感を持ちつつ、ミステリアスな空気を含みながら演奏のエッジは今風で、オザンナ然と展開。ダニーロ・ルスティチに捧げられたバラード(リノはカリブロ収録のTHERE WILL BE TIMEとリンクしていると語っている)や、バカロフをリスペクトしたようなクラシカルなナンバーや、ナポリの神秘さを交えたハードなナンバーなど、サックス(デヴィッド・ジャクソン)やチェロ、女性ヴォーカルもゲストで加え、CARACALLA '71と意味深なタイトルが付けられたラストまで一気に聴かせる必聴作となっている。DVDは映画祭ですでに公開されたバンドのヒストリー的なドキュメンタリー映画で、オザンナとオザンナを生んだナポリの特殊性を捉えており、多くの未発表の歴史的資料が収録されていると言う。約1時間45分の内容でカラーも交えた70年代初期の映像もたっぷり。もちろん野外フェスやTVでの演奏も。当時の映像の中にはジェネシスのバックステージもあり、びっくり。加えて、直近のライヴや、パレポリの最新PVも収録。またインタビューにはレオネロやV.D.スカルツィを始め当時を知るミュージシャンが30人以上出演。見開き紙ジャケット限定盤。
IT-1656 PERIGEO / Abbiamo Tutti Un Blues Da Piangere CD \2200
 SONYRCA ITALIANA LIMITED PAPER SLEEVE! イタリアのソフト・マシーンとも言われる彼らの73年リリースの2作目。エレピとサックスが特徴で、そこにリリカルなアコギを絡めるなど美しい情景を描くかのように作り出されるサウンドはイマジネィティヴな深みに満ち、タイトル曲など絶品だ。弓で弾かれるウッド・ベースを始め、切々と各インストルメンタルが歌う哀愁はどこからくるのか。後にはフュージョン色を強めてしまう彼らだが、ジャズ・ロック・ファンでなくとも、本作あたりはぜひ押さえておきたい。見開き紙ジャケット仕様&リマスター盤。
IT-1755 PFM / Storia Di Un Minuto CD \2200
 72年リリースの1st。2nd、3rdと並ぶイタリアン・ロックの傑作。すでに並外れた音楽性とオリジナリティーを持ちながらも、デビュー・アルバムらしい若さと素朴さが、この作品のたまらない魅力のひとつとなっており、甦る世界、セレブレイションといった超名曲の本盤収録のオリジナル・ヴァージョンもドレスアップされた英語盤とはまた違う良さを持っている。まさに、イタリアが香る無垢の1枚。後に薄れてしまう幻想的なアコースティック色も特筆。
IT-1657 PFM / Per Un Amico CD \2200
 SONYRCA ITALIANA LIMITED PAPER SLEEVE! 72年リリースの2nd。誰もがイタリアン・ロック・ベストの5指、いや3指のうちの1枚として語るあまりにも完成された大傑作。イタリアン・ロックはこれを聴かなければ始まらない。アコースティック色はより磨かれルネッサンス音楽も取り込み、シンフォニックなドラマチックさを強調し、ジャズやクラシックなど高度なテクニックと楽曲、そしてその硬さを感じさせない夢見心地のロマンの香り。この徹底された美学はシンフォニック・ロックの究極の姿だ。見開き紙ジャケット仕様&リマスター盤。
IT-1460 PFM / Photos Of Ghosts CD \1980
 2010年リマスター&英国盤。ボーナス6曲入り。日本のイタリアン・ロック熱の最初の1枚。ピート・シンフィールドの英詞により73年にマンティコアからリリースされたインターナショナル盤。シンセ系がオーヴァー・ダヴされた1曲目など、ドラマチックな面が強調されている。ボーナスはPHOTOS OF GHOSTS (インスト・ミックス)、RIVER OF LIFE (ファースト・ミックス。シンフォニックに盛り上がる部分のメンバーのコーラスやメロトロンの聴え方が違っていて、こちらは幽玄かつ素朴な魅力あり)、OLD RAIN (ファースト・ミックス)、IL BANCHETTO (ファースト・ミックス)、MR.9'TILL 5 (インスト・ミックス)、CELEBRATION (シングル・エディット)。当時のフォトを掲載したセピア・トーンのブックレットも雰囲気があっていい。
IT-1694 PFM / L'Isola Di Niente CD \2200
 SONYRCA ITALIANA LIMITED PAPER SLEEVE! THE WORLD BECAME THE WORLDの伊語盤にあたる74年リリースの4作目。アンサンブル、演奏面での絶頂期。混声合唱団を導入した1曲目から超ドラマチックな、まさに鳥肌物の衝撃作だ。アレアから来た新加入のベーシスト、パトリック・ジヴァスの存在が効き、テクニカルな強度が増す。今でもライヴのハイライトとなるLA LUNA NUOVAや、初期のアコースティック色を純化させたDOLCISSIMA MARIAを始め、驚きの鮮度とハードルの高さを誇示。パガーニのプレイも壮絶だ。紙ジャケット仕様&リマスター盤。
IT-1461 PFM / The World Became The World CD \1980
 2010年リマスター&英国盤。ボーナス3曲入り。74年作のL'ISOLA DI NIENTEにタイトル曲(原題IMPRESSIONI DI SETTEMBRE)を加えて、ピート・シンフィールドの英詞によりマンティコアからリリースされたインターナショナル盤。混声合唱団を導入した1曲目から超ドラマチックな、まさに鳥肌物の衝撃作だ。アレアから来た新加入のベーシスト、パトリック・ジヴァスの存在が効き、テクニカルな強度が増す。ボーナスは英国シングル・ヴァージョンのLA CARROZZA DI HANS (喝采を重ねたやつ)、レア・エディットのFOUR HOLES IN THE GROUND (約1/2タイムのコンパクトさ)、75年アレンジ・ヴァージョンのCELEBRATION。
IT-1473 PFM / Chocolate Kings - Expanded 2CD Edition 2CD \2300
 2010年リマスター&英国盤。ボーナス・ディスク付きのEXPANDED 2CD EDITION。ACQUA FRAGILEからBERNARDO LANZETTIが加わり、英詞により76年にリリースされたパガーニ在籍最後のアルバム。ヒステリックなまでのテンションを見せるインスト・パートと光り輝く叙情の対比があまりにも鮮烈。ボーナス盤には76年英国公演からトータル1時間を越える計7曲を収録。マルチから同年にロンドンでミックスされたものをリマスターした音源なので音質はアーカイヴとしては最上級。火を噴くシンフォニックとでも言える凄まじい演奏で、FOUR HOLES IN THE GROUNDなど倍以上のタイムの14分台へ引き伸ばされ怒涛のインプロヴィゼーションが聴ける。この1曲でも本盤の価値があるぐらいだ。しかも初出6曲! ライヴ曲目:PAPER CHARMS、FOUR HOLES IN THE GROUND、ACOUSTIC GUITAR SOLO、OUT OF THE ROUNDABOUT、CHOCOLATE KINGS、MR.NINE'TILL FIVE、ALTA LOMA FIVE'TILL NINE/WILLIAM TELL OVERTURE
IT-1987 PFM / Ulisse CD \2800
 <PROGRESSIVAMENTE ITALIA 2014 REISSUES> リマスター2014年再発。このアルバム・リリースは当時ちょっとした事件だった。フランツ・ディ・チョッチョ、パトリック・ジヴァス、フランコ・ムッシーダ、フラヴィオ・プレモリによって再結成され、97年に10年振りにリリースされた復活作第1弾。ポップながらも曲がすべて良く、イタリア色が戻り、シンフォ感もあり、生き生きとした開放感と音楽に対する情熱がひしひしと伝わってくる会心作となっている。やはりプレモリの復帰は大きい。すべてがPFM!
IT-0216 PFM / 10 Anni Live 4CD \7500
 96年に突如リリースされた4枚組ライヴ・ボックス。DISC 1はバンド創世記の71年から72年のテイクでクリムゾンの21世紀のカヴァーも含む。DISC 2は73年から74年のテイクで正にイタリアン・プログレッシヴ・ロック黄金時代。DISC 3はバンドがよりテクニカルになった75年から76年のテイク。DISC 4は77年から78年のテイクに国内盤に入っていなかった80年代のテイクが3曲入ったイタリア盤のみの選曲。カラー写真を多用した書籍型ブックレットは約50ページもあって実にマニアックな内容。ファン必携!
IT-2008 PFM / Stati Di Immaginazione CD \2300
 映像のイメージをサウンドで表現しリンクさせた06年コンセプト作。CD単体は初リリースとなる。全曲インストとなっており、エモーショナルかつダークなサウンドは真にプログレッシヴ・ロックを道を歩む彼らならではの挑戦的なもので、流石の出来となっている。スリリングなインプロヴィゼーションで釘付けにする1曲目から、アルキメデスの生涯を綴ったドラマチックなラストまで、その濃さに加え、新鮮さが多々あるのに驚く。プレモリは作曲のみのクレジット。キーボードはルーチョ・ファブリやツアー・メンバーが担当。
IT-1989D PFM / Paper Charms - The Complete BBC Recordings 1974-1976 2CD+DVD(NTSC) \3500
 全初出オフィシャル・リリースとなるPFMの驚愕BBC音源&映像集。74年〜76年に録音&録画されたもので、あのクック〜チョコレート・キングス期の、演奏面での絶頂期を捉えたもの。映像はそれぞれの手元のアップ等カメラワークも良く、鉄壁のギターワークを見せるムッシーダ、目にもとまらぬ連打のプレモリ、ガリガリと弾きまくるジヴァス、今も変らぬ爆撃ドラムのチョッチョ、そして最後には弓が切れるまで弾き続ける壮絶マウロ・パガーニ。彼らならではの即興プレイも含み、神がかった世界最高峰の演奏が繰り広げられる。76年ライヴ映像はベルナルド・ランゼッティ在籍時の貴重なもの。ディスク2もランゼッティ在籍時で、インプロで引き伸ばされた旧曲などディスク1との違いがあり、その進化は衝撃的だ。BBCアーカイヴスなので音質&画像はバツグン。全リマスター。詳細なブックレット入りの開閉式ボックスにて。

収録曲
CD ディスク1 BBC RADIO ONE "IN CONCERT" 21ST MAY 1975
1.CELEBRATION
2.FOUR HOLES IN THE GROUND
3.DOVE...QUANDO
4.MR. NINE‘TILL FIVE
5.ALTA LOMA 5‘TILL 9 (including William Tell Overture)
6.LA CARROZZA DI HANS

CD ディスク2 BBC RADIO ONE "IN CONCERT" 15TH APRIL 1976
1.PAPER CHARMS
2.OUT OF THE ROUNDABOUT
3.FOUR HOLES IN THE GROUND
4.DOVE...QUANDO
5.ALTA LOMA 5‘TILL 9
6.CHOCOLATE KINGS
7.ALTA LOMA 5‘TILL 9 (REPRISE)
8.PFM ARRANGEMENT OF ROSSINI WILLIAM TELL OVERTURE

DVD(NTSC) BBC 2 TV "THE OLD GREY WHISTLE TEST"
1.FOUR HOLES IN THE GROUND (BROADCAST ON THE 22ND OCTOBER 1974)
2.CELEBRATION
3.MR. NINE‘TILL FIVE / ALTA LOMA 5‘TILL 9 (BROADCAST ON THE 23RD MAY 1975)
4.CHOCOLATE KINGS (BROADCAST ON THE 13TH APRIL 1976)

IT-2265 PFM / Emotional Tattoos - Special Edition 2CD \2980
 ファン待望の新曲での2017年作。企画物やライヴ物が続いていた彼らだが、オリジナル・スタジオ・アルバムとしては11年振り。チョッチョ、ジヴァス、ファブリの3人に、2人のキーボーディスト、ギタリスト、パーカッショニストを加えた編成で録音。彼らならではの印象的なフレーズが織り成すポジティヴでパワフルなナンバーを始め、澄んだオーケストレーションが効いたバラードや、凝ったアレンジが入り組み地中海の風が吹くナンバー、さらにフェスタの雰囲気を彷彿させるPFMならではのインスト・ナンバーまで収録されており、レジェンドの風格を見せ付ける内容となっている。伊語ヴァージョンと英語ヴァージョンを収録した3面開き2枚組スペシャル・デジパック・エディション欧州盤。
IT-2542 PFM / I Dreamed Of Electric Sheep - Limited Digipack In O-Card 2CD \2800
 <変形5面開きデジパック&スリップケース付き限定盤> 壮大なオーケストレーションとハードなサウンドにPFM然としたキメをスリリングに織り交ぜた2021年作。このハードさがちょっと意外で、チョッチョとジヴァスを中心とした年齢を感じさせないパワフルなサウンドとなっている。ルチオ・ファブリを始め、ゲストでスティーヴ・ハケットとイアン・アンダーソンを迎え、さらにプレモリ、そしてハモンド、ピアノ、ムーグ等で数曲に参加するBAROCK PROJECTのルカ・ザッビーニ(アレンジ/作曲も担当!)ら充実の顔ぶれで録音。またエリザやラウラ・パウジーニらのメジャー・シーンで活躍するキーボーディストのシモーネ・ベルトロッティ(イタリア・ポップ・フェスで来日している)のオケ・プログラミングが決め手となっており、加えて地中海風味も。英語ヴァージョンと伊語ヴァージョンの2枚組。ボーナス2曲入りでラストのプレモリのミニ・ムーグとファブリのワウ・ヴァイオリンとザッビーニのハモンドのバトルが凄まじい。ELPの頭脳改革のような変形ジャケット(初回限定)です!
IT-2364 PFM / Celebration - Live In Nottingham 1976 2CD \2600
 初出含む76年5月1日英国での壮絶ライヴ。マウロ・パガーニ在籍最後のロング・ツアーであり、ベルナルド・ランゼッティが加わった最強の6人編成。なんと言ってもマンティコア・レコードが録音したマルチから同年にロンドンでミックスされたオンエア用音源をリマスターしたものなのでアーカイヴとしては最上級。火を噴くシンフォニックとでも言える凄まじい演奏で、FOUR HOLES IN THE GROUNDなど倍以上のタイムの14分台へ引き伸ばされ怒涛のインプロヴィゼーションが聴ける。大半は2010年にリリースされた「Chocolate Kings - Expanded 2CD Edition」のボーナス・ディスクに収録されていたが、今回、同公演からCELEBRATION、さらにイタリアン・ナンバーのDOVE QUANDO、LA CARROZA DI HANSの計3曲が新たに追加収録され、コンサートまるごと(MCもノーカット)捉えた完全版としてリリース。リマスター2019年盤2枚組。

DISC ONE
1. PAPER CHARMS
2. FOUR HOLES IN THE GROUND
3. DOVE QUANDO
4. ACOUSTIC GUITAR SOLO
5. OUT OF THE ROUNDABOUT
6. CHOCOLATE KINGS

DISC TWO
1. MR. 9 'TIL 5
2. CELEBRATION
3. LA CARROZA DI HANS
4. ALTA LOMA FIVE 'TIL NINE / WILLIAM TELL OVERTURE
IT-2445 PFM / Dracula Opera Rock - Limited 2CD Edition 2CD \3800
 <廃盤ラスト・ストック> 05年に出たロック・オペラ・アルバム「Dracula」のオペラ公開劇場のみ(一般流通無し)で06年に販売された完全版2枚組。赤いジャケットの一般流通盤の1枚物が11曲入りだったのに対し、本2枚組完全版は27曲入り。もちろん演奏はPFM(プレモリ、ムッシーダ、チョッチョ、ジヴァス)で、大きな違いはロック・オペラ丸ごと収録したスタジオ録音の完全版であることと、ヴォーカルがチョッチョではなくオリジナル・キャストの男女で取っていること(1枚物収録曲のミックスも違っている)。そして、ノーカットならではのブルガリアン・シンフォニー・オーケストラをフィーチャーしたパートやファンタジー彩るパートが満載で、かつ女性ヴォーカルの妖艶さや男女ヴォーカルが絡む苦悩の狂気など、孤高のシアトリカルさが充満しており、なぜこれが当時音楽流通で一般発売されなかったのかイタリアン・ロックの七不思議。以前からどこにも売っていない2枚物があるという噂があり、イタリアに問い合わせてもイタリア人でさえ知らない、といった正に幻の一品。昨年入荷時には予約のみで完売したメガレア盤です。44ページ綴じ込み付きロングサイズのハードカヴァー・メディアブック仕様。*廃盤の為、売り切れ後の再入荷はございません。
IT-2631 PFM / The Event - Live In Lugano CD \3500
 <初回限定エンボス仕様3面開きデジパック・イタリア盤> ライヴを愛する人々を満足させるPFMの新プロジェクト「PFM Live Collection」の第一弾。2022年スイスの野外フェスでのライヴを16曲(約80分)収録した2023年盤。特別な編成となっており、代役としての若手のジャズ系のギタリストとバロック・プロジェクトのキーボーディストのルカ・ザッビーニ(ハモンド&一部ヴォーカル)をスペシャル・メンバーとしてフィーチャーし、チョッチョ、ジヴァス、ファブリら5人の本体と融合。オープニングは最新アルバムから立て続けに3曲演奏され、早くも流暢な速弾きギターとハモンドが炸裂。そして、九月の情景の演奏が始まるが、イントロが付いておりオープニングの3曲と共にいつもと違う、新鮮なPFMを感じる好印象だ。アコギをきちんと使ったIL BANCHETTO、ハモンドの音色がヴィンテージ感を生み出しているハンスの馬車はヴォーカルも恐らくザッビーニが取っており、初期PFMのようなヴォーカルの違いも味わえる。中盤では06年作の「Stati Di Immaginazione」や13年作の「Classic Da Mozart〜」等からも披露。ムッシーダに迫るギタリストのバカテクぶりが圧巻。終盤はMR 9 TILL 5からヴァイオリン・ジャム〜ウィリアム・テル序曲、セレブレーションから九月の情景(リプライズ)の怒涛のメドレー。彼らいわく歴史的な作品の再解釈でもあり、未だにチャレンジを続ける現在のPFMを改めて意味付けるライヴならではの内容となっている。
IT-1955 PIERSALIS / Plancton CD \2800
 奇跡の初再発! GRUPPO 2001のリーダーであり、キーボードとヴォーカルを担当していたPIERO SALISの74年ソロ作。超マイナー・レーベルからリリースされたもので、そのレア度はトップ・オブ・メガレア。正直、イタリアへ廃盤を買い付けに行っていた時にも、一度も現物を見ることすら出来なかった1枚だ。悠久の美を奏でるピアノ、優雅なオーケストラ、たおやかなアコギらをバックに切々と歌われていく。その歌心は南イタリアの哀愁に翳ったノスタルジックさが折り重なり、なんとも言えない郷愁に包まれる。曲によって濁ったフルート、オケに寄り添うメロトロン、ヴァイオリンに絡むエルカ・ストリングス等も配し、特に突如クラシカルなシンセが左右にパンされる5曲目や緩急が効いた6曲目はGRUPPO 2001を彷彿。バンドメイトのギタリストも参加。かつてキング・レコードがCD再発を予定し、広告まで載せた後に発売中止となった、正に幻のアイテム! カンタウトーレと言うよりは、アルンニ・デル・ソーレあたりの雰囲気にも近い。必聴名作! 見開き紙ジャケット。
IT-2678 PRESENCE / Them CD \3980
 イタリアン・プログレ・シーンで知られる存在の女性ヴォーカリスト、SOPHYA BACCINIをフロントにする、妖艶な女性ヴォーカル・ハード・シンフォをゴシック色を交え聴かせる2024年作。8年振りのアルバムで、メタル色もあるものの、以前よりヴィンテージ色を押し出し、ギター、オルガン、シンセらに、ピアノやストリングスやフルート系などクラシカルな耽美さを各所に配し、落差の激しいシアトリカルな叙情性とヘヴィなサウンドを交差させ魅せるイタリアならではの内容となっている。ストラヴィンスキーなど近代クラシックの影響の受けた23分越えのタイトル曲など複雑に入り組むロック・オペラ的でもあり、バンドが目指していた頂点を極めるものだろう。パートによってはキーボード・トリオ+オーケストラ風にもなり、ELPに影響を受けたバンドかと思わせる本格振りだ。デジパック。
IT-1738 PROCESSION / Frontiera CD \2500
 見開き紙ジャケット・イタリア盤。クェラ・ヴェッキアの1stと同じHELPレーベルから72年という黄金期にリリースされた1st。ヘヴィなギターにアコギを上手く噛み合わせたツイン・ギターと甲高いヴォーカルが作品を印象付けており、イタリア然とした邪悪な妖しさを秘めたハード・プログレとなっている。ナイロン・ギターの爪弾きで郷愁たっぷりに歌われるパートや、中盤で効果的に流れ出すメロトロンなど、叙情風味も織り交ぜられ、地中海色も放ち、情熱的ながらもタイトな演奏を聴かせる。原盤は激レアで有名。
IT-2102 I PROFETI / Era Bella CD \3200
 <300枚限定・初CD化> ラヴ・ロック・ファンには知られた存在の彼らの71年作2nd。デビュー作はビートだったので、本作からがプログレ・ファンの対象だろう。そして、本盤の原盤はレアだ。オルガンやグルーヴ感のあるリズム・セクションなど、同年代のCAMALEONTIやEQUIPE 84あたりにも通じるサウンドで、オーケストラ、オーボエ、ピアノらが哀愁を紡ぎ上げるクラシカルで優雅なインストや、不規則な展開を見せる後半はプログレッシヴ・ロック・ムーブメントを感じさせる。アルバム・ラストはトレも歌ったバッティスティの珠玉の名曲。未発を含む14曲ボーナス入り。1曲はニュー・トロルスでも有名。デジパック
IT-1245 QUELLA VECCHIA LOCANDA / Same CD \2300
 BMG(SONY)イタリアーナによる08年リマスター盤。72年にリリースされたこの1stは、なんともノスタルジックな哀愁に包まれる。クラシカルなヴァイオリンとフルートをフィーチャーし、ジェスロ・タルがヴィヴァルディやブラームスをヘヴィに演奏したようなナンバーもあり、影響されながらもすでに独自性を持っている。ラストは屈指の名曲で、これほどまでにイタリアの朽ちた美を感じさせる曲はそうはない。赤茶けたレンガの街並と石畳、あの風景と流れていた時そのものだ。涙。
IT-1510 RACCOMANDATA RICEVUTA RITORNO / Per... Un Mondo Di Cristallo CD \2600
 72年リリースの彼らの唯一のアルバム、だったはずが、2010年に往年のファンも驚喜させた新作をリリース。伝説のバンド、IL RITRATTO DI DORIAN GRAYを経たヴォーカリストが在籍し、イタリア特有の邪悪なヘヴィ・プログレッシヴ・サウンドを展開させるが、攻撃的なピアノ、地中海風味を持ったアコギ、妖しいフルートらに加え、コントラバスの不気味な響き、サックスを交えた狂おしいジャズ香など、他のバンドには無いカラーを随所に見せる。全体に漂う寂しげな回想感が独特。ギタリストとヴォーカリストは本作後バンドを離れSAMADHIを結成。見開き紙ジャケット&リマスター。
IT-2604 REALE ACCADEMIA DI MUSICA / Lame Di Luce CD \3200
 必聴の出来となった2022年作。可憐な女性ヴォーカルをフィーチャーし、リリカルなピアノ、プログレッシヴなオルガン、美しいシンセ、メロディアスなギター、堅実なリズム・セクションがイタリアン美学の結晶を見せる。クラシカルな1曲目やロカンダを思わせる2曲目など70年代へ回帰するかのような内容で、他の曲も歌心のあるヴォーカルを聴かせつつ落ち着いた曲ではメロトロン系も配し、ポップやジャズのフィーリングも交えた円熟の深みがある好作だ。曲によって男性ヴォーカルも加わり歌の比重も強くなるが、キーボードのみで展開するシンフォニックなナンバーもあり、この歌とインストの整ったバランスはイタリアならではだろう。オリジナル・ギタリストによって再編後の4年振りの2作目。CDボーナス2曲入り。
IT-2249 RICCARDO FOGLI / Ciao Amore Come Stai - Discografia 70-75 CD \3200
 必聴! 今まで未CD化だった73年リリースの1stソロに、ニュー・トロルスのヴィットリオ・デ・スカルツィと組んだ、あの超ド級シンフォのシングル曲「Amico Sei Un Gigante」含むRCA時代の3枚のシングル(74年〜75年)からや、同じくヴィットリオ・デ・スカルツィ絡みの74年当時には日の目を見なかった3曲、さらにはヴィオラ・ヴァレンティーノとの幻のデュオ、RENZO E VIRGINIAのシングル(70年)から2曲など計10曲をボーナスで加えた2017年盤。イ・プー脱退後、初のソロとなった73年作1st「Ciao Amore Come Stai」はアレンジャーにトト・トルクァーティを迎え、オーケストラの導入など甘美でロマンチックなイ・プー路線を感じさせながらも、ギターなどソリッドなロッカー色も押し出し、当時のイ・プーとは違う純イタリアン・ロックを感じさせる内容となっている。300枚限定・リマスター&デジパック。10曲ボーナス入り
IT-1741 RICORDI D'INFANZIA / Io Uomo CD \2600
 メロトロンがシンフォニックに轟く73年の必聴シングル両面(初CD化)を新たに追加収録し見開き紙ジャケット&リマスターでリリース。アルバム未収の屈指のイタリアン・シングルなので、これだけで買い求める価値十分。アルバムは同年ながらも典型的なヘヴィ・プログレとして知られキーボードは主にハモンドのみ。甘いメロディーに反して重いドラムと後半の邪悪な雰囲気が独特だ。アルバムとシングルの趣向が違い、そのどちらも甲乙付け難いイタリアン・プログレ、しかも最高ランクの激高値、というコレクター泣かせの2枚がそろったCD!
IT-1248 IL ROVESCIO DELLA MEDAGLIA / La Bibbia CD \2300
 BMG(SONY)イタリアーナによる08年リマスター盤。71年リリースの1st。キーボードレスのヘヴィ・プログレで、シンフォニックな傑作3rd、CONTMINAZIONEとはまったく趣きを違えるが、曲調やメロディーはあくまでもイタリア的で、ニュー・トロルスのニコのハードロックを思わせる変則的で攻撃的なもの。DAL VIVOの表記があり、スタジオで一発録りされたものらしいが、エフェクト処理やコーラスなど手を加えてあり堂々の仕上がりを見せている。後半のクラシカルな掛け合いや半音の妖しさもイタリアだ。
IT-1249 IL ROVESCIO DELLA MEDAGLIA / Io Come Io CD \2300
 BMG(SONY)イタリアーナによる08年リマスター盤。72年リリースの2nd。オリジナルLPは本物のメダル付きで、天上知らずの値段が付くコレクターズ・アイテム。キーボードレスながらも曲構成が読めない変拍子だらけの技巧派ハード・プログレで邪悪さを持ち、引きのパートではリコーダーのリリカルな音色やアコギでアクセントを付け、ヴォーカルが情感たっぷりに入る。ギターとベースが極端に左右にパンされているのも大胆で、シンフォニックだけがイタリアン・プログレじゃない、と言う好例。
IT-2544 ROVESCIO DELLA MEDAGLIA / La Bibbia - 50th Anniversary CD \2800
 多彩なキーボード入りでシンフォニックな名作に生まれ変わった新録によるデビュー作の50周年記念2021年作。今のギターエッジとタイトなドラムスのカッコよさが光り、シンセ、ピアノ、オルガンなど71年のオリジナルにはないエモーショナルさが加わり、荘厳なイントロや大胆な改変など現メンバーによる加筆や追加パートなどハードでゴージャスなサウンドを展開。堂々としたヴォーカルやコーラスなど妖しさも十分で、後半のクラシカルな掛け合いなどコンタミ風になっており、神の怒りようなラストまで一気に畳み掛ける。71年作とは別物のイタリアン・シンフォとなっている。収録曲の英語ヴァージョン3曲ボーナス入り。
IT-2290 SAINT JUST / Prog Explosion And Other Stories CD \2700
 2011年にアナログ盤のみでリリースされた37年振りの新作が遂に初CD化! さらに4曲の2017年録音が足されての新装リリースとなった。ギター、キーボード、ベース、ドラムスの4人によるヴィンテージ感のあるプログレッシヴなサウンドをバックにジェニー・ソレンティが狂おしく妖艶なヴォーカルでドラマチックに歌い込んでいく。イタリア・ファン、女性ヴォーカル・ファンなら即ノックアウトの傑作だ。ラストはフランチェスコ・ディ・ジャコモが参加。新録はSAINT JUSTの1stや今回ゲスト入りのアラン・ソレンティのソロのリメイクを含み、こちらも素晴らしい出来!
IT-1183 SAMADHI / Same CD \2700
 見開き紙ジャケット・イタリア盤。オリジナルLPはレア盤が多いCETRAのLPQシリーズの1枚。L'UOVO DI COLOMBO、RACCOMANDATA RICEVUTA RITORNO、TEOREMIらのメンバーが結成した、いわば鳴り物入りのスーパー・グループで、74年に唯一の本作をリリース。リリカルなピアノやリズム・セクションが光り、締まったテクニックで聴かせる。洗練された美しさを持ち、宗教的な歌詞で歌われるラスト・ナンバーはハープの調べから荘厳なコーラスやストリングスが高鳴っていく、感動的なイタリアン・シンフォの必聴名曲。同じくストリングスやファゴットがフィーチャーされる2曲目も印象的。
IT-2675 SELF PORTRAIT / Fishes Were Everywhere CD \3300
 ノスタルジックな雰囲気をフロイドの影響と共に漂わせる4人組シンフォ・バンドの2024年デビュー作。英国の70年代のプログレやポップをリスペクトしつつ自分達なりに楽曲を完成させていった10年以上のキャリアを持ち、ややブルージィながらも泣きがたっぷり効いたギルモア風のギターとアープ系シンセや時に荒々しさを巻き上げるオルガンはなかなか本質をつかんでおり、前半は不思議なサイケ・ポップに感じるも3曲目あたりから、ドリーミィさとヘヴィさを織り交ぜながらプログレッシヴに展開していく。メランコリックなヴォーカルもポスト系ではなく、インスト・パートも交えヴィンテージ趣向のサウンドに合ったメロディアスさで聴かせる好作となっている。3面開きデジパック。
IT-2660 SEMIRAMIS / Dedicato A Frazz CD \3000
 <NEW BTF SERIES IN JEWELCASE 2024> トリデント・レーベルが73年に放ったヘヴィ・シンフォの豪傑作。イタリアの邪悪な雰囲気と地中海の光が別世界で入り混じり、ジャケ中の魔物達が演奏しているような畳み掛けは異次元と言え、何度聴いてもインパクトが風化しない。襲い掛かる持続性とテンポの早さに圧倒されるが、個性的なアコギとヴィブラフォンを鮮烈に配し、焦がされるほど情熱的なメロディアスさがあり、何物にも似ず妖しくエキゾチック。ソロはほとんどなく、ひたすら作曲された官能的なフレーズが絡み合い、これでもかと繰り広げられる。
IT-2662 SEMIRAMIS / La Fine Non Esiste CD \3300
 50年振りとなる新作がリリース! 彼らもまた、たった1枚のアルバムでイタリアン・プログレのレジェンドとなった。その「Dedicato A Frazz」のドラマーを中心とした新ラインナップで来日メンバーだったキーボーディストのダニエレ・ソレンティを含む6人編成により未発表新曲を6曲収録。巧みでハードなギターと歌い上げるイタリアン・ヴォーカルに彼らの特徴でもあった鋭いアコギや鍵盤打楽器を効果的に配し、エキゾチックな地中海の光と影が織り成すテクニカルなサウンドで構築された強力な内容となっている。フルートの新味もあり、ぎらつくシンセやキメの畳み掛け、アップテンポで迫っておいての広大なシンフォ展開など中盤からはらしさがダダ洩れ。何かに取り憑かれたようなラストなど当時に書かれた曲ではと思ってしまう傑出ナンバーだ。伊ファン必聴! 2024年作。デジパック。
IT-2642 IL SISTEMA / Rock & Stop CD \3400
 ムゼオ・ローゼンバッハとチェレステの母体として知られる伝説のバンドの新たな初出の未発音源(1969〜1971)を収録した2023年盤。ムゼオのギターや、チェレステのチロ・ペッリーノと管楽器奏者を含む5人で、ハードなフルートと破天荒なハモンドをフィーチャーし、オルガンが牽引するヘヴィ・プログレの原石のような演奏を聴かせている。中には26分を越える曲もあり、オルガンが提示するリフにリズム・セクションが合せ、フルートやサックスが加わり、ギターはバッキング中心といった曲作りのためのセッションといった内容だが、プログレッシヴに弾き込まれるハモンドや重厚なノリは迫力十分。曲によってピアノやヴォーカルも入り、ラストはナイスの影響も感じさせる。3年間活動したバンドだと伝えられるが、存在感を見せるキーボーディストのその後が不明なのがとても気になる。
IT-2536 STEFANO LUPO GALIFI / Dei Ricordi Un Museo CD \2800
 ムゼオ・ローゼンバッハのツァラトゥストラ組曲を世に送り出した1人、ヴォーカリストのステファーノ・ガリフィの初となる2021年ソロ・アルバム。LA COSCIENZA DI ZENOやUBI MAIORらのメンバー5人のバンドとして録音されており、LA COSCIENZA DI ZENOやHOSTSONATENのキーボーディストとして知られるルカ・スケラーニが作曲を担当。ムゼオの曲調をリスペクトしつつモダンな感覚も取り入れたアレンジで、ピアノ、シンセ、オルガン、メロトロン等にヘヴィなギターも配した強力なサウンドにステファーノ・ガリフィの哀愁そのものの歌声が響く。特に引きの部分でムゼオ特有だった郷愁を上手くメンバーが導き出しており、クラシカルな旋律も絡め1曲目から遠慮なく染み込んでくる。良い出来です。見開き紙ジャケット。
IT-1929 SYNDONE / Odysseas CD \2500
 まるで傑作絵画のような印象を放つ、シンフォニックで、クラシカルで、プログレッシヴな2014年作。マルコ・ミネマンがドラマーで起用されており、フルートでジョン・ハケットもゲスト参加。再結成以降の路線とは言え、ストリングスやブラスの大胆な導入など音の厚い部分と、ピアノだけでシンプルに聴かせる部分の振れ幅は劇的に進化し、かつ構成がスリリングで複雑。哀愁のシアトリカルなヴォーカルも鍵となり、ウードなどの地中海色、アコギの中世色も交え、ジャージィなヴィブラフォンや過激なシンセなど、過去のスタイルにこだわらない曲作りが溜息が出るほど素晴らしい。YUGENと並ぶ、最もモダンなイタリアン・プログレの必聴傑作。見開き紙ジャケット。
IT-2132 SYNDONE / Eros & Thanatos CD \2700
 世紀の大傑作となった2016年作。ストリングス・オーケストラに加えストリングス・カルテットも贅沢に配し、本物の大聖堂パイプ・オルガンもフィーチャー。メロトロン、ハモンド、ムーグといった多種多彩なキーボードにギターシュミレーターもエキセントリックに織り交ぜ、地中海色や中世色から醸成される圧倒的な素晴らしさを全編に満たしたシンフォニック・プログレッシヴ・ロックを完成させている。比べるのは野暮だが、70年代のレジェンドも超えたのでは、と思う衝撃が走る。鍵盤の弾き倒しのスリリングさはもちろん、アレアとモリコーネが合体したかのような革新と伝統が入り乱れ、刺激と優雅な感動が押し寄せてくる。精神論がコンセプト。ゲスト参加のスティーヴ・ハケットも彼らの音楽に触発されて、ラストでファン必聴のド級の泣きソロを捧げている。3面開きデジパック。
IT-2336 SYNDONE / Mysoginia CD \2700
 またも恐るべし傑作! 通算7作目となる2018年作。ブダペスト・シンフォニー・オーケストラ(YUGENのフランチェスコ・ザーゴによる指揮)や合唱団をフィーチャーし、重い社会テーマに沿ったコンセプト作となっている。エレクトリック・ギターを使わず、ハモンド、シンセ、メロトロンなど多彩なキーボードと悲哀を湛えるシアトリカルなヴォーカルがタイトなリズム・セクションを背に舞台芸術のようにシンフォ絵巻を繰り広げていく。クラシカルなピアノに漂う優雅さに隠された禁断の背徳の美はイタリアならでは。ヴィットリオ・デ・スカルツィ、ジジ・ヴェネゴーニらがゲスト参加。3面開きデジパック。
IT-2533 SYNDONE / Kama Sutra CD \2700
 傑作のリリースが続くイタリア屈指のシンフォ・バンドの3年振りの2021年作。前作でも起用されていたブダペスト・シンフォニー・オーケストラ(YUGENのフランチェスコ・ザーゴによる指揮)がより重要なポジションを取っており、シアトリカルなヴォーカルをフィーチャーし、オルガン、ピアノ、シンセなど多彩なキーボードと変化豊かなリズム・セクションにて新たな挑戦を感じさせる力作で、愛や社会の重く深いコンセプトをまるで舞台演劇のように表現しており、数えきれないほど名作の多いイタリアの中で前人未踏の作品を完成させた。最後まで聴かないと全体像がつかめないほどの壮大さがあり、曲は分かれているがアルバム通して1曲44分と理解すべし。デヴィッド・ジャクソン・ゲスト参加。見開き紙ジャケット・イタリア盤&初回500枚限定ゴールド・ディスク仕様。
IT-2679 TAL NEUNDER / L'Albero Della Vita CD \4200
 イタリアの今年の最大級とも言えるプログレッシヴ・ロック・バンドがメジャーからデビューした。1000セット限定でリリースされたオルメのLE ORME...And Friends 3CDボックスのディスク3に収録されていた大注目のバンドで、メロトロンとオーケストラが壮大に奏でられるあのボックス収録曲「Sirima」も収録の爆期待の1stアルバムである。ギター&ヴォーカル、キーボード、ベース、ドラムスの4人によるヴィンテージ趣向の音作りで、ハイトーン気味の伊語で歌われ、重厚なハードさに夢想漂うアコースティック色も鮮烈に交え、シンフォ色をドラマチックに持たせた正にイタリアの70年代初期そのもののサウンドを豪快に聴かせる超大型新人だ。ライヴではジョルジョ・ピアッツァとPFMの曲を演奏したり、オルメのオープニング・アクトを務めるなど、すでに人気を確実なものにしている。2024年必聴作。
IT-1878 IL TEMPIO DELLE CLESSIDRE / AlieNatura CD \2600
 風とタイトルされたインスト・ナンバーで鮮烈かつ豪快に幕を開ける2013年作。デビュー作はムゼオ・ローゼンバッハのヴォーカリスト在籍と言う、ケタ違いのアドヴァンテージがあり、そのガリフィに代わって、似た声質の新たなヴォーカリストをフィーチャーしての2作目だが、クオリティーは落ちるどころか、スタイルを守りつつ、新味があり、かつイタリアン・ロック史が詰まった傑作となっている。ギタリストの躍進も素晴らしいが、多彩な音色の女性キーボーディストは妖精的な美声まで披露。これが作品のアクセントになり、ムゼオに宣戦布告と言えそうな壮絶なラスト・ナンバーが燃え立つ。伊ファン必聴!
IT-2071 I TEOREMI / Same CD \2800
 屈指の高額アイテムとして君臨する72年リリースの必殺アルバム。ローマで結成された究極のヘヴィ・カルテットで、内ジャケットの煤けたメンバーのヤバそうなフォトだけでも凄さが伝わってくる。ハード・ロックを基調にしながらも、初期RDMに匹敵する異常なまでの変則パターンが密集し、一方で、アコギやコーラスが妖しくもまともに配され、イタリア然としたヴォーカルで非ブルージィな悲哀が歌い込まれる。ギターも凄いが、唸るベース(後にサマディへ)もバンドの特徴だ。71年の名シングルから両面ボーナス収録! 見開き紙ジャケットにて2015年新装リリース。
IT-1619 TITO SCHIPA JR. / Io Ed Io Solo CD \2500
 プログレッシヴ・カンタウトーレの必聴作。74年リリースの2nd。近い存在だとマウロ・ペローシ、クラウディオ・ロッキといったところか。内面と向き合うような独白的な旧A面だけでも孤高の存在を味わさせられるのに、旧B面すべてを使った20分を越える組曲では、まるでプログレ・バンドを率いるかの如く妖しくシンフォニックに狂い咲く。主役は彼のヴォーカルだが、キーボード、ギター、リズム・セクションにオーケストラも加え、込み入った圧巻の独創性で繰り広げられる。伊盤見開き紙ジャケット。
IT-2622 TONY CARNEVALE / III Movimento - Extended Version CD \2980
 単体では初リリースとなる2001年作に、未発ボーナスを1曲加えリマスターした2022年盤。作曲家でアレンジャーでもあるキーボーディストのシンフォニック・プログレ3作目で、当初ボックスのみに収録されていた。99年に上演されたバレエの為の作品で、ヴァイオリンやチェロを加えた壮大なオーケストレーションとバンコを彷彿させる攻撃的なキーボードに、エモーショナルなギターもフィーチャーした超ドラマチックでクラシカルなシンフォニック絵巻となっている。展覧会の絵や、禿山の一夜も登場し、まさにオーケストラとプログレッシヴ・ロック・バンドが融合したイタリアならではの必聴作。今回、未発表の10分近いボーナス1曲を追加収録。こちらもバンコやエマーソンを思わせるサスペンスに満ちたプログレッシヴなナンバーとなっている。見開き紙ジャケット自主盤。
IT-1118 LA TORRE DELL'ALCHIMISTA / Neo CD \2800
 07年作2nd。かなりいい。鮮やかだ。ハモンドをメインにムーグやメロトロンを加えたサウンドはプログレを知り尽くしている。そこへ入るイタリア然とした胸焦がすハートフルなヴォーカル。イタリア色にこだわる若手バンドだったらCONSORZIO ACQUA POTABILEとLA MASCHERA DI CERAが思い浮かぶが、ヴァイオリンを物悲しく導入するなど、あのヨーロッパの情景を正しくドラマチックに伝えるのはLA TORRE DELL'ALCHIMISTAだろう。テクニカルで整合感があり畳み掛ける演奏もハートフルで音楽として非常に美しい。琥珀の夕暮れを感じさせる郷愁はかけがえのないもの。ラストはプー並みのイタリアン美旋律!
IT-2668 TRANS EUROPA EXPRESS / Il Gatto Dagli Occhi Di Giada CD \3980
 <300枚限定2024年リマスター新装ジャケット盤> 77年にイタリアのジャッロ映画のサウンド・トラックとして制作された初期バンコのギタリストやアドリアーノ・モンテデューロらプログレ・ミュージシャン4人組による彼ら唯一の作品。他にもドラマー、キーボード、ヴァイオリン、管楽器などクレジットのないメンバーも参加しており、未だ不明な部分も多い謎の録音で、ハードなギターとスクワイア張りのベースが核となり、イタリアン・ロックからアヴァンギャルドなインプロまでシンセやエレクトリックな効果音を交えながらダークに繰り広げられていく。アコギの耽美さにはゴブリンを感じさせ、中盤やフィナーレではクラシカルなソリーナをフィーチャーし、ニュー・トロルス張りのシンフォをドラマチックに聴かせるナンバーも。ボーナス6曲収録。当時、音源はリリースされておらず、06年にCDで初リリースとなったが、すぐに廃盤となり長らく入手困難だった。当店初入荷。
IT-1133 TRIADE / 1998 La Storia Di Sabazio CD \2600
 73年にリリースされた彼ら唯一のアルバム。前半はE.L.&P.に影響されたと思われるオルガン・トリオ的なプログレを展開させるがシュールなストイックさがあり、他の同スタイルのバンドとは何かが違う学術を見せる。旧B面になると、イタリア然とした光と影があふれだし、叙情の最良の部分を味わせてくれる。アコギ、ハモンド、ソリーナ、メロディアスなヴォーカルらにて名曲CARO FRATELLOは綴られ、攻撃的なパートから一転、劇的な移り変わりは本作のハイライト。トスカーナ出身。金箔が貼られたオリジナルLPはサッシカイア・クラス!? イタリア盤見開き紙ジャケット。
IT-2534 THE TRIP / Caronte 50 Years Later CD \2800
 THE TRIPの71年作2nd「カロンテ」のリリース50周年を記念してドラマーを中心に再編された現メンバーでの新録による2021年リメイク作。元々はロンドンで結成され英国の影響を残しつつクラシカルな雰囲気が翳る力強い名作として知られるカロンテ。新加入のヴォーカリストのシャウトが好みを分けるところだが、オリジナルにあったムンムンとしたイタリア色と中盤の荘厳さは見事に再現されており、聴き応えがある。また、本編に加え、再編TRIPのギタリストで本作をプロデュースしたカルミネ・カパッソ(THE SAMURAI OF PROGにも多く参加)による新曲1曲、さらに1stアルバムから1曲とTRIPが主演した70年の映画「Terzo Canale - Avventura A Montecarlo」で伝説のFESTIVAL POP DI CARACALLAのシーンで使われたアルバム未収曲Fantasiaのリメイクも収録。単なるカロンテの再録に終わっておらず、ポイントは高い。500枚限定・見開き紙ジャケット仕様。
IT-0999 UNO / Same CD \2600
 74年リリース。PALEPOLIリリース後、OSANNAは分裂を始める。ELIO D'ANNAとDANILO RUSTICIはインターナショナルな志向を持ったグループを計画。ロンドンへ渡り本作をレコーディングした。約半分は英語で歌われ世界を見つめているが、結果、最もファンタジックなイタリア色にあふれたシンフォニック作品となる。メロディーの美しさも数あるイタリアン・ロックの中でトップ・クラス。特に1曲目とアルバムでのB面は感動的。女性スキャットはフロイドの狂気と同じシンガー。後に、全曲英語によるジャケ違いのドイツ盤も出た。その後、NOVAへと発展する。リマスター、見開き紙ジャケット。
IT-2659 L'UOVO DI COLOMBO / Schiavi Del Tempo CD \3300
 <200枚限定・自主盤> 73年に唯一のアルバムをリリースしたL'UOVO DI COLOMBOがオリジナル・メンバーであり、FLEA、ETNAでも知られるベーシストのエリオ・ヴォルピーニによって再編され50年振りに新作2ndを制作。いくつかの新曲に73年作からの新録3曲と、さらにFLEAとETNAの曲も新録。メンバーだったマランゴーロ兄弟らゲストを迎え、ある意味、彼らのキャリアをニュー・レコーディングでプログレッシヴに集約した作品と言える。マランゴーロ兄弟とギタリストのカルロ・ペンニーシらで録音されたジャージィでテクニカルな新曲はどちらかと言うとETNAを思わせるが、L'UOVO DI COLOMBOの73年作の1曲目を始め、FLEAの再現度も素晴らしく、ハモンドやムーグのヴィンテージ感やリズム・セクションなど申し分ない。他にもRDMやRRRのヴォーカリストも参加。また、単に録音プロジェクトではなく、数か月に渡りライヴ・ツアーも行われる予定だ。イタリアン・ロック・ファンにはまたひとつ驚きの再編となっている。2024年作。自主盤CDR。
IT-2537D VITTORIO DE SCALZI (LA STORIA DEI NEW TROLLS) / Una Volta Suonavo Nei NEW TROLLS 2CD+DVD(PAL)+BOOK \5800
 なんとコンチェルト・グロッソI&IIのオーケストラを伴った最新録音を含むすべて新録による29曲入り(内3曲は未発表の新曲)2枚組CDと05年にファンクラブ限定で販売されたスカルツィのプロジェクト・ライヴ「IL SUONATORE JONES」を収録したDVDがセットになった2021年作。CDはLA STORIA DEI NEW TROLLS(De Scalzi/A.Maddalone/R.Tiranti/L.Ottonello/E.Romano con ORCHESTRA ICO DELLA MAGNA GRECIA)の2019年のツアー中に録音されたもので(ライヴ録音と書かれているが拍手等は一切入らずキーボードやコーラスなどオーヴァーダブされている模様で実はスタジオ録音のように聞える)、コンチェルト・グロッソの他に禿山の一夜や必殺LA PRIMA GOCCIA BAGNA IL VISO、IN ST PETER'S DAYなどプログレッシヴな選曲も多く、悶絶。また、UNA MINIERAやSIGNORE IO SONO IRISHなどこの編成ならではのバラードにも涙。DVD「IL SUONATORE JONES」はスカルツィのヴォーカル/クラシック・ギター/ピアノを中心に、エレクトリック・ギター、シンセ、コンバス、オーボエ、フルート、パーカッション&ドラムスが加わった7人編成にて、初期ニュー・トロルスのアンドレ絡みのヴォーカル・ナンバーを中心としつつ、コンチェルト・グロッソからアダージョも取り上げており、室内楽風の哀愁に鳥肌が立つ。後半では79年の名曲ドメニカ・ディ・ナポリなど地中海風味も鮮やかに高揚。CELESTEやERIS PLUVIAで知られ、上記LA STORIA DEI NEW TROLLSにも参加している管楽器奏者のエドモンド・ロマーノが参加しており、繊細な美しさは超一級品。ヴィットリオ・デ・スカルツィのニュー・トロルスでの活動にスポットをあてた96ページ(14,5 x 22,5cm)のヒストリー本付き50周年記念限定盤。新曲の内1曲はオーケストラ入りでニュー・トロルスの新曲と言えるのでは。
IT-2644 YOUTHOPIA / Misha's Journey CD \3200
 人気シンフォ・バンドMOONGARDENのギタリストの2023年作で、キーボード、アレンジ、プロデュースはMOONGARDENを始めSUBMARINE SILENCEでも知られるクリスティアーノ・ロベルシが担当。ドラマーはマルコ・ミンネマンという強力ラインナップだ。パワフルなヴォーカルのハードなロック・ナンバーで始まるが、曲想および音楽性は幅広く、泣きをたっぷり聴かせるナンバーや、ハートフルに高鳴っていくドラマチックなナンバーなど巧みなギターをメインに展開。中でもラストの27分越えの長尺ナンバーはアコギを含むテクニカルなギタースキルを全開させ、オルガン、シンセ、ピアノ、ストリングスとキーボードをシンフォニックに配したMOONGARDENも思わせる傑出ナンバーとなっている。見開き紙ジャケット。
IT-1531 YUGEN / Iridule CD \2500
 総勢19人の気鋭ミュージシャンで録音された圧巻の2010年作。傑作だ。ジャンルを軽く凌駕し、前人未到の域に達している。生メロトロンもフィーチャーし、恐ろしくテクニカルな部分と、ハートフルに描かれる叙情性が交差。シンフォニック・ロックとジャズ・ロックとチェンバー・プログレが融合されたハイ・ポテンシャルなサウンド、とこのあたりまではデビュー作と同じだが、管弦楽やハープなど多種多用の楽器をより精密にアレンジし、ギターやドラムなどヘヴィなインパクトをプラス。さらに、女性ヴォーカルを加え、そこは最小のバックでしっとりと静寂さを保ち聴かせる。ハードなパートからの振れ幅といったら、東京スカイツリー。ラストも唸る。
IT-1435 V.A. / Progressive Italia Gli Anni'70 Vol.2 6CD \4200
 ユニヴァーサル・イタリアーナから限定プログレッシヴ・アルバム・ボックス! 説明不要の歴史的名盤から初CD化のものまで、各09年リマスター&紙ジャケットにて収納。シンフォニック・ロックの理想郷、LOCANDA DELLE FATE / FORSE LE LUCCIOLE NON SI AMANO PIU(77年。必聴シングルNEW YORK、NOVE LUNAのボーナス入り)、ニュー・トロルス・ファンは見逃せないIBIS / Same(75年。シングルからNOIのボーナス入り)、イタリアというよりはドイツ的な攻撃性とシンセ色を持つSENSATIONS'FIX / FINEST FINGER(初CD化・76年)、チェンバー音楽をエレクトリックに加工したROBERTO CACCIAPAGLIA / SEI NOTE IN LOGICA(79年)、CANZONIERE DEL LAZIOを母体にマウロ・パガーニやデメトリオ・ストラトスが加わった硬派の地中海プログレッシヴ作、CARNASCIALIA / Same(79年)、ヴァイオリニストのカルロ・シリオットや、名ドラマー、アゴスティーノ・マランゴーロがゲスト参加しているPFMにも似たカンタウトーレ風のフォーク・ロック・バンド、STRADAPERTA / MAIDA VALE(初CD化・79年作)の6枚。CARNASCIALIAは必聴作ながらも長らく入手困難だった1枚。イタリアン・ロック・コレクションとして必携!
IT-1620D V.A. / PROGFEST '95 - Day Two DVD(NTSC) \2500
 2011年初DVD化。2日間に渡って行われた95年のプログフェストでのライヴ。2日目の収録は、SPOCK'S BEARD (1曲)、LANDBERK (3曲)、DEUS EX MACHINA (4曲)の3バンド。改めて見て、アメリカで体験した衝撃が鮮明に甦った。ステージ上にはメロトロンなどヴィンテージ・キーボードがバンドの為に手抜き無く用意され、メキシコ、ブラジル、アルゼンチン、ヨーロッパからもファンが集まり、みんなが熱狂していた。1stCDを出したばかりのSPOCK'S BEARDの演奏の上手さ、ローソクを立てての暗いステージングでのLANDBERK、AREAとPFMが合体したようなDEUS EX MACHINA。特にDEUS EX MACHINAはストリングス・カルテットを同行させており、バンドと一体となったテンションは95年の最大の見所であった。唖然、呆然。超絶を超えた超絶である。彼らの全盛期がどれだけ凄いのか、ぜひ見て頂きたい、プログレ・ファン超必見DVD! 最後に、これがプロのイベンターではなく同志によって企画運営され、ネットもまだそんなに普及していなかった時代に、これだけのファンを世中から集め、後の各地のプログレフェスへ広がっていったことを付け加えておきたい。




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